SESからの転職は難しい?おすすめの転職先や成功させるコツも紹介

ネット上では「SESからの転職は難しい」との声も散見されており、現在SESとして勤務している方の中にはこうした声に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回はSESからの転職を考えている方に向けて、SESからの転職の実情やおすすめの転職先、転職を成功させるコツについて一挙に解説します。

是非とも本記事を参考に、SESからの転職を成功させてください。

目次

SESからの転職は難しい?

はじめに、SESからの転職難易度について解説します。

結論から言うと、エンジニア個々人のスキルによっては、SESからでも転職は難しくありません。

SESからの転職が難しいと言われる原因は、主に「専門性の高いスキルがない」「年齢とスキルが比例していない」「問題解決能力やコミュニケーション能力が乏しい」ことが挙げられます。

SESは派遣先の業務や規則に従うことも多く、業務内容の専門性もあまり高くありません。

業務がマニュアル化されていたり、汎用性の低い業務を担当していたりすることもあり、自分から利益を生み出せる人材であるとはあまり見なされないでしょう。

また、一般的な仕事であると、経験を重ねるほどに技術も習熟していくのに対し、SESだとなかなか技術が積み上がっていかないということも懸念点です。

SESで経験を重ねても専門性の高い技術が身につきにくいため、転職市場での価値も弱まってしまいます。

また、配属先や上部の指示に従っていればよいSESは、問題解決能力やコミュニケーション能力が乏しいと見なされることもあります。

自分自身で「どうすればよいのか?」と考えることの少ないSESは、転職後も能動的に仕事ができないと判断されてしまうこともあるのです。

よって、SESからの転職活動においては、自分がスキルを持つ人材であること、これらに該当しない技術者であることをアピールすることが大切となります。

未経験の転職者も多いIT業界ですので、上記の事項がクリアできていれば、SESからの転職も決して難易度の高いものではないと言えるでしょう。

SESからの転職に多い転職理由は?

ここからは、SESからの転職に多い転職理由についてみていきます。

収入・評価

SESは下請け業務を担当することも多く、それゆえに収入が上がりにくいと言われる職業です。

システムエンジニアの平均年収が約550万円と言われる中で、企業によっては200万円台の収入となることも多く、同業他社と比較してなかなか仕事のモチベーションが上がらないという方も多いでしょう。

また、客先常駐で働くSESは、評価制度が曖昧となってしまいがちであるとも言えます。

自分の業務やスキルが真っ当な評価を受けず、また成果を上げても給与に反映されない、と嘆いて転職に踏み切るケースも大いに考えられます。

会社・上司

会社や上司の対応に不満があって、転職を考えるSESも多いです。

SESはどうしても、その業務内容から、会社都合で現場が変わったり、自分の高めたいスキルと異なる現場に配属されたりすることの多い職業です。

中にはいつまで経っても簡単な業務しか割り振られなかったり、利益や売上だけを追求してエンジニアを使い捨てにする会社もあったりと、なかなか会社に対する信頼が育めないという方も多いでしょう。

SESの将来が不安

また、SESの将来を不安に感じて転職に踏み切るエンジニアもいます。

今のスキルでは将来参画できる現場がないのではないかと不安になり、より自分を高められる専門職へと転職したり、違うキャリアを求めて営業職やコンサルタントになったりといったケースはよく聞く事例でしょう。

また、SESは年代も若く、新卒者が参画してくることの多い現場でもあるため、年齢を重ねてくると居づらい環境になってくるとも言えるかもしれません。

職務内容

SESの職務内容は現場によって大きく異なり、中にはテストだけの現場や資料の整理ばかりの現場など、とてもエンジニアとは言えない業務が割り振られることもあります。

こうした職務は、専門的な技術者になることを目指してIT企業に入社した人にとっては、あまりやりがいの感じられない仕事であると言えるでしょう。

また、そうした現場から抜け出そうとしても、会社側がすぐに対応してくれなかったり、そもそも話をあまり聞いてくれなかったりといったことから、仕事や会社に愛着が持てず転職をする人も多いです。

客先常駐が合わなかった

SES独特の働き方である客先常駐が合わなかったと言う人も多いです。

客先常駐はその性質上、現場が変わるたびに人間関係がリセットされたり、常駐先の規則に合わせる必要があったり、どんな現場になるかわからなかったり、通勤が遠くても通わなければいけなかったりといった不都合が生じてきてしまいます。

こうした働き方は、SESである以上ほとんどの企業で変わらないことですので、合わない人はやはりSESからの転職を検討した方が良いでしょう。

SESからの転職におすすめの転職先は?

続いて、SESからの転職におすすめの転職先を見ていきましょう。

SIer

SESからの転職先として最も多く挙げられるのはSIerでしょう。

SIerはSESのように客先に常駐して働くのではなく、案件を企業として請け負ってチームで開発を進めていくことが一般的であるため、SESよりも落ち着いて働くことのできる職種です。

就業先の規則に合わせたり、都度人間関係を構築し直したりといったストレスがないため、多くのSESが目指している働き方でもあります。

また、SIerは開発プロジェクトを一括で請け負うことが多いため、上流工程に携わる機会が多いことも魅力的なポイントです。

元請に近いほど仲介手数料も減るため、SESに比べて年収も高くなりやすい傾向にあります。

SIerへの転職を目指す場合には、「希望する年収に対して自分のスキルがどの程度であるのか」「SIerで受けている技術や言語と自分のスキルがマッチしているか」を事前に確認しておくと選考通過率も上がるでしょう。

自社開発企業

また、自社開発企業もおすすめの転職先です。

自社開発企業は、自社内で開発を行なっている企業のことで、サービスの開発から運用までの知見を一貫して学べると言う特徴があります。

また、自社内のプロジェクトを進めるために適切な評価も受けやすく、チームリーダーやプロジェクトマネージャーといった昇進もしやすい傾向にあります。

収入面を見ても、SESより高い傾向にあり、自社開発企業への転職は、スキルアップや年収アップを望んでいる方におすすめできる選択肢です。

懸念点としては、企業の開発フェーズによっては運用保守業務がメインとなってしまうことも考えられる点でしょう。

希望する業務内容がある場合は、事前にその企業がどんなサービスを手がけており、また新たなサービスを開発する予定もあるのかを明瞭にしておくことをおすすめします。

社内SE

既にエンジニアとしてのキャリアが豊富であったり、自分の得意分野が明確になっている方には、社内SEへの転職もおすすめです。

社内SEは企業内のヘルプデスク的な役割も担い、テクニカルサポートを請け負うほか、社内システムの開発や運用を行うことが業務です。

また、社内システムの開発・運用を行うために外部の人材をまとめる必要もあることから、エンジニアとしての技術だけではなくマネジメントやディレクションなどのスキルが求められることもあります。

デメリットとしては、得られる知識が会社内に必要なものに限定されるため、他のエンジニア職と比べるとその後の転職にやや不利となる点です。

長く落ち着いてひとつの企業に勤め上げたいという方には、非常におすすめできる選択肢となります。

他のSES企業

「SESの働き方自体に不満はないけれど今の会社からは転職したい」という方は、他のSES企業への転職を検討してもよいでしょう。

現在SESとして働いているのであれば、転職市場においても即戦力と見なされ、他の職種への転職と比べて有利に転職が進んでいくことが想定されます。

また、給与や待遇面においても、面接を通してしっかりと確認できるため、同じSESであっても現在の環境から改善することはできるでしょう。

同じSESということもあり、収入面での交渉もしやすく、転職を通した年収アップも十分に考えられます。

IT営業・ITコンサルタント

さらに、エンジニアとしての経験を活かして、IT営業やITコンサルタントにキャリアチェンジするのも非常におすすめの転職です。

SESのエンジニアを経験していることで、顧客への提案の際にもより現実的・実践的なプレゼンをすることができるため、コミュニケーションスキルに問題がない場合は、未経験でも活躍しやすい職種であると言えるでしょう。

IT営業・ITコンサルタントはそれぞれエンジニアとは異なる働き方や業界の雰囲気があるため、最初は慣れるまでやや大変かもしれません。

しかしその後のキャリアプランの幅広さや、自分の実績次第で高収入も狙えることから、コミュニケーションが得意な方や、顧客と直接話をして業務を進めていきたいという方には挑戦する価値のある選択肢であるように思えます。

異業種・他職種

当然、異業種・他職種に転職するケースも大いに考えられるでしょう。

SESからの転職の際に気をつけておきたいのは、希望する職種や求められるスキルの情報をしっかりと調べた上で転職活動を行うことです。

自身の市場価値と転職先の転職難易度を適切に把握した上で、転職活動を行うように心がけましょう。

エンジニアから異業種・他職種への転職は、Webディレクターやプロジェクトマネージャーへの転職といった「キャリアアップの転職」、Webデザイナーやデータサイエンティストといった「関連職種への転職」、WebマーケターやWebライターといった「全く未経験の仕事への挑戦」に区分されます。

それぞれ今までの経験や保有しているスキルの量に応じて、転職できる企業の規模や収入が決まってきますので、異業種・他職種への転職の際は、より一層網羅的に情報を揃えた上で転職活動することが望ましいでしょう。

フリーランス

年収アップや自由な働き方を目指している方は、企業への転職ではなくフリーランスとして活躍するのもおすすめです。

フリーランスは会社に縛られずに働くことができ、年収の上がり幅も際限がありません。

また、既にエンジニアとして経験を積んでいる方の場合は、週3日勤務やフルリモートでの対応可、月収50万円以上といった案件を獲得することもできるでしょう。

フリーランスへの転職の際は、懸念点やデメリットもしっかりと把握しておくことが重要です。

例えば社会的信頼が獲得しにくかったり、福利厚生がなかったり、全てが実力勝負なためある日突然仕事がなくなってしまうことも想定されたりといった点が挙げられるでしょう。

フリーランスに興味がある方は、まずは情報収集のためにフリーランスエージェントに話を聞いてみたり、実際の案件を覗いてみて自分にも対応可能かどうかを判断したりといった準備を進めてみてください。

SESからの転職を成功させるコツは?

続いて、SESからの転職を成功させるコツについてもみていきましょう。

スキルを棚卸ししておく

転職活動に先んじて、自分のスキルを棚卸ししておくことは非常に大切です。

転職活動は新卒採用とは異なり、これまでの実績や経験をアピールする場となります。

職務経歴書や面接でしっかりと実績をアピールするためにも、抜け漏れなく自身のスキルをまとめておきましょう。

企業研究を徹底する

自身のスキルの洗い出しだけではなく、企業研究を徹底的に行うことも大切です。

応募前には幅広く企業を見て、自分が希望する条件は何かを明確にすると、その後の転職活動で誤った道に進むことを未然に防ぐことができるでしょう。

また、求人への応募中・選考中は、その企業の情報を徹底的に調査するよう心がけます。

業務内容や給与だけでなく、企業の規模感や売上、提供サービスの具体的な内容や残業時間、離職率や福利厚生など、多角的にひとつの企業を捉えることがポイントです。

企業への理解度は面接でも高く評価されるほか、逆質問の際に疑問点をしっかりと解決することで入社後のミスマッチも防げます。

長期的なキャリアも考える

さらに、自身が進みたい長期的なキャリアを考えておくことでより後悔のない転職活動ができるとも言えるでしょう。

エンジニアの転職の場合は、「将来どのような業務を行いたいのか」「極めたい言語やスキルはあるか」「マネージャーやディレクターといった業務にも関心があるか」といった点からキャリアを考えてみることもおすすめです。

「転職先の企業で自分が達成したいキャリアが実現できるのか」は、強い転職の軸であり、また合致した際には非常に説得力のある志望動機にもなります。

求人に応募する段階に入る前に、ご自身の長期的なキャリアプランを描いておくことも大切なフェーズです。

面接の準備をしっかりと行う

転職面接では、事前準備をどれだけ丁寧に行ったかが内定獲得に直結します。

どの企業においても、面接は最優先事項であると捉えられているため、できる限り幅広くしっかりと準備をしておきたいところです。

面接の準備では、求人選びや企業選びの際に収集した情報に加え、さらに企業を知るべく、ホームページや口コミサイト・SNS等多方面から情報を集めておきましょう。

さらに、自分の人間性と企業の求める人材像を明確にしておき、両者が合致していることをアピールすることも重要です。

運営事業や企業理念、仕事内容などの「企業側の情報」と、転職理由や志望動機、自己PRなどの「自分についての情報」をしっかりとまとめてから、面接に臨むように心がけましょう。

SESからの転職には転職エージェントもおすすめ

また、SESからの転職には転職エージェントの利用もおすすめです。

転職エージェントは、転職希望者と企業との間に入って両者をマッチングさせるサービスのことで、プロのキャリアアドバイザーが転職活動を総合的にサポートしてくれます。

現在「マイナビエージェント」「リクルートエージェント」「doda」など複数のエージェントが運営されていますが、どれもが無料で利用でき、国からの認可も降りているクリーンなサービスです。

転職エージェントは求人探しを手伝ってくれるほか、書類の添削や面接練習なども実施してくれるので、是非とも転職の際には利用を検討してみてください。

SESからの転職で注意すべきポイントは?

続いて、SESからの転職で注意すべきポイントについてもみていきます。

SESの経験年数は重要ではない

SESからの転職では、経験年数がさほど重要視されません。

経験年数よりも、実際に持っている資格やスキルの方がよほど重要です。

資格やスキルのアピールをせずに、経験年数だけを前面にアピールしてしまうと、「スキルがないのでは」とネガティブな印象を与えてしまうため注意しておきましょう。

また、IT業界は全体的な人手不足が続いており、未経験であっても比較的転職しやすい業界でもあります。

そのため未経験者の採用も積極的に行われており、SESの経験年数が浅いからといって不採用となるケースは稀であると言えるでしょう。

上流工程への転職は難易度が高い

一般的に、SESから上流工程への転職は難易度が高いと言えます。

残念なことではありますが、SESはどうしても専門的なスキルが身に付いていないと判断されることが多いです。

また、二次請け、三次請けとなることも多いことから、リーダー経験やプロジェクトマネジメント経験にも乏しいと判断されます。

上流工程への転職を希望している場合、一度の転職で全てを叶えることを望みすぎず、転職を重ねて徐々にキャリアアップを実現していくことがおすすめです。

SESからの転職でよくある質問は?

それでは最後に、SESからの転職でよくある質問を確認していきます。

経験が短くても転職できる?

SESからの転職の際に最もよくある質問が、「経験が短くても転職できるのか」といった内容のものでしょう。

結論から言うと、SESの経験が浅くても転職は十分に可能です。

先述した通り、IT業界は慢性的に人手不足な業界であり、未経験者も積極的に採用を行なっている業界です。

むしろ、少しでもエンジニア経験がある場合は歓迎されることも多いため、SESとしての経験が浅いからといって負い目に感じたり、転職を躊躇する必要はないと言えるでしょう。

契約期間中であっても転職できる?

また、契約期間に関する質問も多く見受けられます。

しかしSESは、契約期間であっても何も問題なく転職可能です。

労働者は法律によって職業選択の自由や労働の自由が定められているので、一切の社会的責任や損害賠償なしに、転職することができます。

適切な転職タイミングは?

また、客先常駐で働いていると、転職のタイミングも難しく感じられることでしょう。

結論、SESの転職タイミングで最も望ましいのは、「転職先が決まってからひと月後」です。

理由としては「1か月あれば引き継ぎの時間も十分にあり、円満に退社できる」「1か月未満だと慌ただしくなる」「1か月以上先延ばしにすると、転職先が待ってくれない」などが挙げられます。

引き抜きで転職しても良い?

エンジニアとしての評価が高まると、常駐先から引き抜きなどの話が出てくることもあるかと思います。

こちらも結論として、労働環境や条件などが良ければ、是非とも引き抜きを承諾しましょう。

先述の通り、労働者には職業選択の自由が定められており、引き抜きによる転職の場合においても、法や規則に触れる行為ではありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

SESは転職が厳しいと言われている職種ではありますが、実際のところは多くの人がSESからの転職を成功させており、IT業界を中心に複数のキャリアチェンジが可能な職でもあります。

是非とも本記事を参考に、SESからの転職を成功させてください。

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