IT資格を取得すれば、幅広い業務の効率化に役立つ知識が得られるほか、未経験からITエンジニアへの転職も有利になります。
この記事では、初心者が取るべきおすすめIT資格を、ランキング形式で15種類紹介します。
資格の種類やメリット、注意点、勉強方法などもお伝えするのでぜひ参考にしてください。
また、ジャンル別でのIT資格紹介は、こちらをご覧ください。

初心者が取れるIT資格は3種類

IT資格には主に以下3つの種類があります。
いずれも初心者から挑戦できるので、受験するIT資格を選ぶ際の参考にしてください。
IT国家資格
IT国家資格は、経済産業省が所管するIPA(情報処理推進機構)の情報処理技術者試験が代表的です。
情報処理技術者試験には、初心者向けのITパスポートや基本情報技術者のほか、応用情報技術者、高度情報技術者といった資格があります。
IT国家資格(情報処理技術者試験)の良い点は、高度な資格も含めて受験資格がなく、初心者でも挑戦しやすいことです。
ITベンダー資格
ITベンダー資格とは、特定のベンダー(製造・販売会社)の製品に関する知識やスキルを証明するものです。
世界的に有名なネットワーキング機器メーカーCisco社の「CCNA」やAmazonのクラウドサービスに関する「AWS認定」などがよく知られています。
特にCisco社の「CCNA」は、ITエンジニアの登竜門的資格として人気が非常に高く、実務での活躍に直結します。
実務での活躍に直結するので、企業の採用担当者もCCNA資格の保有をかなり見ています。
IT企業従事者への聞き取り調査を実施結果:

CCNAの資格を持っている方は、これまで即戦力となる方が多かったので重要視しています。



最も重要視しているわけではないですが、入社後すぐに活躍できる方かどうかの判断基準の1つとして、CCNAを保持しているかは確認します。



転職するためにCCNAを取りましたが、IT初学者の私がプログラミングを勉強するときに最も役立ちました。CCNAを取っていなかったら、何もわからな過ぎてプログラミング学習は間違いなく挫折していたと思います。
資格取得後にすぐに活かせるというような声が多いですね。
IT未経験者の方は特に、もっておくと転職活動や今後の学習が楽になるでしょう。
ITベンダーニュートラル資格
ITベンダーニュートラル資格は、特定のベンダーに依拠しないOSやプログラミング言語、職種などに関連する民間資格です。
Linux(OS)のスキルを証明する「LPIC」や、Ruby言語にかかわる「Ruby技術者」、経済産業省推奨の「ITコーディネーター」などがあります。
ITベンダーニュートラル資格は、エンジニアの仕事に役立つ実務的かつ汎用的なスキルを身につけるのに適切です。
初心者がIT資格を取るべき理由


初心者がIT資格を取るべきなのは、昨今の社会情勢を踏まえた以下のような理由があるからです。
IT業界の人手不足が拡大している
経済産業省が公表する調査報告書によると、我が国のIT人材は2030年に向けて最大79万人不足します。
2023年現在でもすでに30万人以上不足しており、初心者も動員しないと人材をまかなえないのがIT業界の現状です。
そのため、スキルを客観的に証明できるIT資格を持っておけば、IT業界で仕事を見つけるのは比較的容易だといえます。
需要が大きい分、高給与も期待できます。
参考:経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査 調査報告書」
DXが進み一般企業でもITスキルが求められる
DX(デジタル技術で職場や生活を変革すること)の推進により、一般企業においてもITスキルの重要性が高まっています。
コロナ禍でリモートワークが普及したことで、その傾向はより一層顕著になりました。
そのため、ITエンジニアになるかどうかにかかわらず、IT資格を取ってITスキルを向上させることは重要です。
とくにITに疎い初心者ほど、早めに学習しておいたほうが良いでしょう。
ITツールを活用することで生産性が向上する
世の中がITツールを求めるのは、それが生産性の向上に寄与するからです。
生産性が向上するとは、収益性が上がり、事業者のもうけが増えることを意味します。
そのため、ITベンダー資格やITベンダーニュートラル資格を持ち、特定のツールを使いこなせる人材の価値は高いです。
IT資格を取得すれば、社内ないし転職市場での評価が高まり、キャリアアップや収入アップが見込めます。
初心者がIT資格の取得で得られるメリット5つ


初心者がIT資格を取れば、さまざまなメリットが得られます。
以下の内容に魅力を感じる人は、ぜひIT資格への挑戦を検討してみてください。
ITリテラシーを高められる
IT資格はITリテラシー(ITを正しく利活用する力)を高めるのに役立ちます。
例えば、初心者向けのITパスポートでは、ネットワークやセキュリティのほか、IT戦略や法務なども幅広く学べます。
これからのIT社会を生き抜くための素養を身につけられるため、IT資格はエンジニアだけでなく社会人全般におすすめです。
知識やスキルを体系的に学べる
IT資格を受験する場合、出題範囲に沿って試験勉強をするので、重要な知識やスキルを網羅的に学習できます。
初心者の場合、何から勉強を始めて良いか迷うケースもあるでしょうが、そんな場合はIT資格に挑戦するのが効率的です。
例えばCCNAでは、ネットワークの基礎からプログラマビリティまで、ネットワークエンジニアの基礎技能をまとめて学べます。
転職や就職で有利になる
IT資格を取得すれば、特定の知識やスキルを客観的に証明できます。
そのため、未経験からITエンジニアに転職・就職する際にアピール材料として利用可能です。
とくにほかの応募者が無資格者の場合は、採用担当者に自分をより魅力的に見せられるでしょう。
未経験でも実務へスムーズに入れる
IT資格の勉強では、エンジニアの仕事の流れや各製品・サービスの使い方なども学べます。
そのため、IT資格を取得してから実務に入れば、初心者でも無理なく仕事に順応できるでしょう。
実務への適応が早いほうがほかのエンジニアとの協調もしやすいので、精神的なストレスの軽減も期待できます。
資格手当で収入もアップする
保有するIT資格に応じて月々の資格手当を出すIT企業も多いです。
IT国家資格を例にとると、ITパスポートで5,000円、基本情報技術者で1万円ほどの手当をもらえる可能性があります。
高度な資格になると資格手当が2万円以上になることもあり、IT資格を取ることによる増収の効果は大きいです。
IT資格を取るとメリットがあるのはわかったけど、難しそうだから取れるか不安という方は、下記記事でIT資格の難易度を詳しく解説しているので参考にしてください。


超初心者におすすめの入門IT資格5選


ここからは初心者におすすめのIT資格をランキング形式で紹介していきます。
まず取り上げるのは、IT知識がゼロの人、簡単な試験に合格して自信をつけたい人などにぴったりの入門資格です。
1位:ITパスポート
ITパスポートは、IT企業を含めた企業全般の業務に役立つIT知識を幅広く学べる国家資格です。
ネットワークやセキュリティ、AI、ビッグデータなどのほか、ITに絡めた経営知識も習得できます。
一般の社会人が身につけるべき素養としてITを学びたい場合に、一番おすすめの初心者向けIT資格です。
ただし、転職やキャリアアップで有利になる資格とはいい難いので、目的に合わせて取得する資格を選んでください。
しかくのいろはでは、ITパスポートの無料学習サイトを紹介しているので、ご興味ありましたら是非ご活用ください。
2位:情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、組織の情報漏えいを防ぐ情報セキュリティ管理の基本スキルを証明する国家資格です。
ITエンジニアの業務のほか、個人情報を取り扱うあらゆる業種・職種・部門の仕事に役立ちます。
ITパスポートよりは、一つレベルが上のIT資格になります。
ネットワークエンジニアを目指すためにセキュリティ系のIT資格を検討中なら、CCNAもおすすめです。
CCNA資格取得するだけで、未経験からIT転職する際に圧倒的に有利になります。


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3位:MOS
マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、エクセルやワードなど、マイクロソフトオフィス製品のスキルを測るベンダー資格。
設計や要件定義をはじめ、ITエンジニアの仕事にもOffice製品はよく使われるので、取得すれば実務力が高まります。
実際、MOSの公式サイトにも、仕事のためにMOSを一通り取得したエンジニアの事例が掲載されています。
4位:ICTプロフィシエンシー検定試験
ICTプロフィシエンシー検定(P検)は、企業の職場における「ICTを活用した問題解決力」を証明できるIT資格です。
ITシステムの企画から管理・運用、活用に至るまで、幅広い知識やスキルを身につけられます。
5級から1級までの等級があり、初歩的なパソコンスキルから始めて、最終的には上級エンジニアレベルの知識習得を目指せます。
5位:ドットコムマスター ベーシック
ドットコムマスター ベーシックは、ICTを安全・安心に活用するための基本的な知識やスキルを証明する初心者向けのIT資格です。
インターネットや情報機器の利用について、あらゆる職種の社会人が知っておくべき事柄を体系的に学べます。
なお、上位資格のドットコムマスター アドバンスでは、ITエンジニアに必要なネットワークやシステムなどの知識が問われます。
エンジニア志向の初心者におすすめのIT資格5選


続いては未経験からエンジニアを目指す人におすすめのIT資格を紹介します。
以下を取得しておけば、転職・就職の際にプラスになります。
1位:CCNA
CCNAは、高度なネットワークを最適化し、管理する基本的なスキルを証明するIT資格です。
ネットワークおよびセキュリティの基礎、IPサービスなど、ネットワークエンジニアに必要な基礎知識を一通り学べます。
なお、活学ITスクールでは、エンジニアになりたい初心者の人に向けた、CCNAの対策スクールを提供しています。
初学者向けにとにかく「わかりやすい」オリジナルのカリキュラムアニメーション動画が特徴で、理解度が95.7%と飛び抜けています。
CCNAの難易度はこちらで詳しく説明していますので、参考にしてみてください!
2位:LinuCレベル1
LinuCレベル1は、ITエンジニアが現場でよく用いるLinux(OS)のスキルを証明できるIT資格です。
サーバーの構築や運用・保守、クラウドセキュリティなど、実務的な知識や技能を体系的に学べます。
未経験からのIT転職に加え、インフラの監視から構築業務にステップアップしたい場合にも役立つとされています。
3位:基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は「ITエンジニアの登竜門」に位置付けられる基礎レベルのIT国家資格です。
主催する独立行政法人のIPAが、ITエンジニアのキャリアに進みたい初心者に受験を推奨しています。
IT戦略の立案からシステムの運用まで、エンジニアの仕事の一連を学習できます。
4位:オラクルマスター ブロンズ
オラクルマスター ブロンズは、データベース管理の業務で求められる基本スキルを証明できるIT資格です。
昨今普及が進んでいるクラウドコンピューティングにも対応した技術が学べるので、これからの時代に役立つ実務的な資格といえます。
データベース管理者やインフラエンジニアのキャリアを始める第一歩としておすすめです。
5位:ITILファンデーション
ITILファンデーションは、ITサービスマネジメントの業務と成功事例(ITIL)に関する知識を問う入門資格です。
ITサービスマネジメントとは、顧客のニーズに合わせた適切なITサービスを提供するための仕事全般(管理や業務改善など)を指します。
将来的にサービス運用のリーダーや管理職として働きたい人、ITサービス業務の全体像を知りたい人などに向いています。
言語を学びたい初心者におすすめのIT資格5選


以下では、プログラミング言語の学習に関心のある初心者におすすめのIT資格を紹介します。
学びたい言語や進みたいキャリアに関連する資格にぜひ挑戦してみてください。
1位:Oracle認定Javaプログラマ ブロンズ
Oracle認定Javaプログラマ ブロンズは、業務システムやアプリなどの開発に用いられるJavaに関する入門資格です。
プログラマーとして現場で活躍したい初心者に適しています。
ちなみにJavaプログラマ ブロンズは日本限定ですが、上位のシルバーやゴールドは世界共通のIT資格です。
2位:Ruby技術者認定試験 シルバー
Ruby技術者認定試験 シルバーは、Rubyを用いたシステム開発の基礎知識と応用力を証明するIT資格です。
RubyはTwitterやHulu、食べログなどに代表されるWebアプリケーションを開発するのに用いられています。
Web業界でエンジニアやコンサルタントとして活躍したい初心者におすすめです。
3位:PHP技術者認定初級試験
PHP技術者認定初級試験は、主にWebページの生成に用いられるPHPの専門知識を証明するIT資格です。
PHPはサーバー側で駆動するデータベースと連携できる言語で、ショッピングカートやお問い合わせフォームなどの動的ページを作れます。
またWordPressに代表されるWebアプリケーションも開発できるため、スキルを習得しておくとWeb業界での仕事に幅広く役立ちます。
4位:C言語プログラミング能力検定試験
C言語プログラミング能力検定試験は、世界規模でエンジニアに最も多く利用されているC言語のスキルを証明できるIT資格。
C言語は汎用性が高いので、一番初めに学習するプログラミング言語に向いています。
なお、同検定試験の2・3級は、基本情報技術者の午後試験と出題範囲が似ているため、試験対策として受検するのも良いでしょう。
5位:Pythonエンジニア認定基礎試験
Pythonエンジニア認定基礎試験は、AIからアプリ、Webサービスまで、幅広い開発に便利な汎用言語Pythonに関するIT資格です。
Pythonはコードの記述がシンプルで習得しやすいため、プログラミング言語の初心者に向いています。
またPythonは、時代のトレンドであるAI開発および機械学習に用いられる言語なので、将来性の高いIT資格としてもおすすめです。
初心者がIT資格を取る際の注意点


初心者がIT資格の取得を目指す際は、以下の3点にご注意ください。
入門レベルの資格でも十分な対策をすべき
初心者向けIT資格の難易度は低めですが、合格率100%の試験はありません。
例えば、最もやさしい部類といえるITパスポートでさえ合格率は50%前後。
各回で半数程度の受験者は不合格になります。
そのため、入門レベルだからといって油断せず、十分な試験対策をして臨むのがおすすめです。
進みたいキャリアに合った資格を選ぶべき
IT資格は転職・就職に役立ちますが、対応する職種や分野はそれぞれで異なります。
よって、希望する転職先やキャリアパスに合ったIT資格を選ぶべきです。
例えば、インフラエンジニアになりたい初心者には、CCNAやLinuCレベル1などが良いでしょう。
CCNAについては下記記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
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面接では資格の取得理由もアピールすべき
面接では資格を持っていることだけでなく、なぜ資格を取ったかの理由も含めてアピールしましょう。
「実務的なスキルを一通り学んで現場にいち早く慣れるため」などと話せば、スキルだけでなく、意欲や誠実さなども示せます。
また「普及が進んでいる技術だから仕事の幅が広がると思った」といえば、業界知識や思慮深さがあると判断されるかもしれません。
初心者がIT資格を取るための勉強方法


初心者がIT資格の対策を行う際は、下記の勉強方法が有効です。
以下を参考に、自分に合った学習の仕方を見つけましょう。
わかりやすい参考書で勉強する
オーソドックスなのは、初心者向けの参考書で知識をインプットし、パソコンや問題集などを使ってアウトプットすることです。
参考書で学び、実践することを繰り返すことで、自然に知識やスキルを習得できます。
また知識を覚えるには反復学習が重要なので、参考書は何度も読み返すのがおすすめです。
就寝前に読むことを習慣にすれば、睡眠によって記憶が定着しやすいので効率的だといえます。
合間には学習サイトで勉強する
各IT資格に特化した学習サイトなら、スマホやタブレットさえあればいつでもどこでも勉強できるので便利です。
通勤時間や昼休みなどのスキマ時間を使い、スマホを片手に復習や予習をするのが良いでしょう。
スキマ時間を有効活用すれば、多忙な人でも勉強時間を捻出できるため、無理なく合格が目指せます。
資格対策に強いITスクールで勉強する
短期間で効率よく試験対策をし、高確率で合格に至るには、ITスクールを活用するのが一番おすすめです。
スクールが有する試験対策のノウハウや教材、講師を活用したほうが、初心者が手探りで勉強するよりも無駄なく知識を入れられます。
またITスクールでは、IT資格の対策に加えて、転職活動の支援も受けられます。よって、ITエンジニアを目指す初心者には一挙両得の選択でしょう。
ちなみに活学ITスクールは、初心者に特化したエンジニアスクールです。
CCNA合格率92%、転職成功率98.7%の実績を誇ります。
IT知識が全くない状態からでもエンジニアを目指せるので、少しでも興味のある人はぜひ一度無料カウンセリングをご利用ください。
まとめ:IT資格の取得で初心者の域から脱しよう


IT資格を取得すれば、特定の分野に関して体系的な知識・スキルを身につけられます。
そのため、とくに初心者の場合は、IT資格を取ることで日々の業務やキャリアに関する観点、考え方が変わるでしょう。
これからより一層ITが利活用されるようになる時代です。
また人手不足のIT業界では、有望な初心者が渇望されています。
これを機会にぜひIT資格を取得し、将来をより良いものにしましょう。