Linuxでよく用いられるプログラミング言語は?メリット・デメリットやできることを解説

Linuxでは、たくさんのプログラミング言語が広く用いられています。

Linux上でプログラミングを実行することにより、これまでとは一線を画すような生産性や利便性が実現できます。

今回はLinuxで一般的に広く親しまれているプログラミング言語の紹介を中心に、実行することの利点、具体的にどのようなことが実行できるのか、その内容などの詳細を解説。

本記事が目指すものは、Linuxプログラミング言語の特性を理解し、適切な選択ができるようになることです。

それと同時に、Linuxが秘めている可能性をさらに知ってもらえるきっかけとなれば幸いです。

まずLinuxとは何かから知りたい方は、下記記事でわかりやすく解説しているので先に読んでみてください。

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目次

Linuxはほぼすべてのプログラミング言語が実行可能!

Linuxは、その柔軟性とオープンな性質から、ほぼすべてのプログラミング言語を実行することが可能です。

たとえばC、C++、Python、Java、Rubyなど、あらゆる主要なプログラミング言語がLinux上で動作します。

よく用いられる言語については、次項で詳しく解説します。

これはLinuxがオープンソースであるため、多くのプログラミング言語の開発者が動作をサポートしているためです。

つまり開発者が自分の好きな言語を選択し、Linux環境で自由に開発できることを意味しています。

また、Linuxはシェルスクリプトやコマンドツールの開発にも適しており、高度なスクリプティングや自動化も実現可能です。

Linuxでよく用いられるプログラミング言語

Linuxでは、次のようなプログラミング言語が一般的に用いられています。

C言語/C++

C言語とC++は、Linuxで最もよく用いられるコンパイル言語の一つです。

システムプログラミングや組み込みシステムおよびアプリ開発において広く親しまれており、カーネル自体もC言語で書かれています。

一方、C++はC言語を拡張したオブジェクト指向プログラミング言語であり、高度な機能や豊富なライブラリを提供しています。

ゲーム開発や大規模なアプリケーション開発に広く使用されており、パフォーマンスと柔軟性を両立させることが可能です。

またC++はC言語との互換性も高く、既存のCコードを再利用することも容易にできます。

Java

「Java」も、Linux上で広く使用されるプログラミング言語として知られています。

Javaはプラットフォームに非依存性があり、一度のコンパイルでどんなOS上でも実行可能です。

世間一般のLinuxの多くのシステムはJavaで開発されており、特に大規模な企業向けのシステムやアプリ開発に適しています。

Javaは「オブジェクト指向プログラミング」の特徴をもつので、たくさんのライブラリやフレームワークが存在し、効率的にコードの再利用することが可能です。

またJAVAの仮想環境「JVM」は、Linuxのみならず多くのOSで役立てられています。

Python

Linuxで強く親しまれている言語のひとつに、Pythonがあります。

Pythonは他の言語と比較すると、歴史が浅く新しいスクリプト言語ですが、そのシンプルな文法と豊富なライブラリが、人気に拍車をかけています。

Pythonは読みやすく書きやすいため、初心者から上級者まで幅広い開発者に支持されているのが現状。

Linux上でのPythonの使用例は、ウェブシステムの開発をはじめ、

  • システム管理
  • 自動化スクリプト
  • データ分析
  • 人工知能

など、多岐にわたります。

また大きな利点のひとつに、豊富なサードパーティライブラリ(NumPy、Pandas、Djangoほか)があり、これらを活用することで開発作業を大きく効率化することが可能です。

Pythonについては下記記事も参考にしてください。

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JavaScript

JavaScriptもLinux上でよく用いられる言語で、とくにウェブ開発において重要な役割を担っています。

JavaScriptは「ブラウザ上で動作するクライアントサイドスクリプト」として始まりましたが、現在ではNode.jsを用いてサーバーサイドの開発も行われます。

これはすなわち、フロントエンドとバックエンドの両方で愛用されているということです。

利点を挙げるなら、フレームワーク(React、Angular、Vue.jsほか)が豊富に存在する点と、他のプログラミング言語との連携が容易にできる点があります。

シェルスクリプト

Linuxのあらゆる制御作業を行うプログラムとして、「シェルスクリプト」も欠かすことはできません。

こちらはLinuxのデフォルトのプログラミング言語のような立ち位置ともいえるため、Linux環境において頻繁に活用されています。

コマンドを1行ずつ処理させることで、実現したい要望を達成するという観点では、Windowsのバッジファイルに酷似しています。

Linuxの強力なコマンドラインインターフェースと組み合わせて使用することで、自動化をはじめとするあらゆる効率化の実現が可能です。

Linuxでプログラミングを行うことのメリット

Linuxでプログラミングを行うことには、次のような利点があります。

悪意のあるウイルスから狙われにくい

Linuxは、悪意のあるウイルスから狙われにくい利点をもっています。

Linuxには堅牢なセキュリティ対策が組み込まれているため、一般的なウイルスやマルウェアが侵入を許さないためです。

また一般的なウイルスがもつ特性も、狙われにくい理由のひとつ。

ウイルスは性質上、WindowsやMacといったユーザー数が多いコンピュータを優先して狙いを定めます。

そのため、それらに比べると利用者数が少ないLinuxは狙われにくいです。

ハードウェアの自動認識機能が便利

Linuxにはパソコンおよびスマートフォンのデバイス構成を、自動で認識してくれる「自動認識機能」が搭載されています。

これによって周辺機器を自動で使えるよう設定してくれるので、従来のようにドライバーを用いて設定しなくて済むことが大きな利点です。

サポートが終わったPCでも利用が可能

サポートが終了している古いPCでも、問題なくインターネット操作などを行えるところも、Linuxでプログラミングする利点のひとつ。

軽量かつ高い互換性をもっているので、あらゆる古いデバイスに対応しているため、万が一サポートが終わっていても、プログラミングの環境を難なく作り上げることが可能です。

これにより、プログラマはわざわざ高性能なPCを準備せずとも、低スペックのマシンで十分な環境のもと開発作業が行えるのが嬉しいポイント。

限られたリソースを有効活用する観点においても、利便性は高いでしょう。

Linuxでプログラミングを行うことのデメリット

Linuxでプログラミング開発をすることには、一定のデメリットもあるので、覚えておきましょう。

不明点やトラブルは自分で対処しなければならない

Linuxには、公式やメーカーからのサポートはありません。

大手のOSのような手厚いサポート、および有料のトラブル保証なども存在しないので、もし不明点に直面したら、自分で解決策を調べ、試行錯誤することを強いられます。

これには一定の実力が必要になるので、とくに初心者の方にとって、時間と労力がかかる大変な作業になるでしょう。

さらにLinux環境は多様なので、プラットフォームやディストリビューションの違いによっては、調べたとおりに試しても挙動が異なる場合もしばしば。

なにかしら困り事があったときの解決手段の複雑性は、デメリットといえます。

とはいえ、ユーザーコミュニティが活発で、トラブル時に事例や解決策を共有できるディストリビューションも一部存在します。

操作が直感的ではないので慣れるまでが大変

Linuxにおけるプログラミングのデメリットとして、操作が直感的ではないため、慣れるまでが大変である点があります。

Linuxは多くの場合、コマンドラインインターフェースを使用して操作を行います。

初めてLinuxを使用するプログラマにとっては、コマンドの記述やシステムコマンドの理解、オプションの把握がハードルとなることは否めません。

また、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が主流の他のオペレーティングシステムと比べると、LinuxのGUIは操作方法が大きく異なるケースもあるので、初見で操作に戸惑う初心者は跡を絶ちません。

さらに、Linuxはカスタマイズ性が高く、いろんな設定変更や環境変数の調整ができることが利点ですが、逆にこれを「複雑」と感じてしまうユーザーも一定数います。

これらについては時間と経験で慣れるしかないので、コミュニティやチュートリアルを活用し、学びながら成長していくことが大切です。

ディストリビューションの適合性の見極めが難しい

Linuxではディストリビューションの種類が星の数ほどあるので、一体どれが本当に自分に合っているか、見極めるのが難しいことも事実です。

とくにLinuxに触れて間もない入門者の場合、自身が実現したい作業が明確でないことが多いので、その傾向は顕著に現れます。

ディストリビューションを選ぶ際には、開発環境や依存関係の管理、インストールなど、特性に合わせた調整が必要です。

しかし各ディストリビューションは、異なるバージョンやパッケージマネージャーを使用していることから、互換性の問題やバージョンの違いによる不具合が発生することゼロではないため、やはり選択は困難な作業です。

ディストリビューションをえらぶ際は、ある程度時間に余裕をもたせたうえで、じっくり比較検討を重ねて選ぶことをおすすめします。

また自分ひとりで決定するのではなく、コミュニティなどを通じて経験豊富な人からアドバイスをもらうことも有効です。

Linuxのディストリビューションを検討するときは、下記記事も参考にしてください。

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Linuxでプログラミングするとできること

Linuxでプログラミングをすると、次のようなことが自在にできるようになります。

新規でOSを作ることができる

Linuxでプログラミングすることで、あたらしいOSを作り出すことができます。

Linuxはソースコードが一般公開されているので、プログラマはカーネルをベースにし、独自のOSを開発することが可能です。

カーネルは柔軟なカスタム性をもつので、要件に合わせて自在に調整ができたり、変更や機能追加も自在に行なえます

あたらしくゼロからOSを作ることで、特定の用途に最適化されたシステムを作れるので、日々の生産性を飛躍的に上げたり、利便性をアップさせられる利点があります。

もちろんPCのみならず、AndroidやiOSのようなスマートフォンOSの開発も可能です。

OSの内部を思い思いにカスタマイズできる

OSの内部を思うがままにカスタムできることも、Linuxでプログラミングをする大きな利点といえます。

Linuxはソースコードが一般公開されているので、好きなようにコードを書き換えることで、都合のいいように機能を実装できます。

また既存のコードを自分仕様に編集することで、開発作業におけるいい勉強にもなるでしょう。

もし間違えて編集していけない部分を変えてしまうと、正常に動かなくなるリスクもありますが、その場合の多くは改めてインストールすることで解決します。

あまり神経質にならず、気持ちを軽くして思い思いに触ってみることで、便利なOSが開発できるうえ、新しい知見も生まれやすくなるものです。

Linuxでプログラミングを行うなら活学ITスクールもひとつ!

Linux上でのプログラミングに挑戦することを考えているなら、活学ITスクール」を利用してみることも賢明な選択肢といえます。

こちらは少人数の学習において、CCNA保持者のプロの講師の手厚いサポートが受けられる育成スクールです。

スクールを通じて、インフラの基盤ともいえるCCNAの獲得、また現代のモダン言語「Python」のプログラミング技術を培うことができます。

上記はどちらも、今後のIT産業においても根幹となる重要な知識であり続けることは間違いありません。

すべてのIT事業で必ず役に立つ一生もののスキルを養うために、まずは無料でカウンセリングを受けてみるのがいいでしょう。

LinuxとプログラミングについてのQ&A

Linuxとプログラミングに関連している質問をご紹介します。

Linuxとプログラミングならどちらを先に勉強するといい?

どちらを先に勉強するかは、それぞれの目的や目標によって異なります

もし「Linuxを使いこなしたい」という要望があるなら、Linuxの操作を優先して勉強するほうが利口です。

Linuxの操作を習得することで、それぞれの機能をより深く理解できるので、結果的にプログラミングを効率的に行うことにもつながります

逆にプログラミングに興味があるなら、関心のある言語から先に着手するのが得策でしょう。

どちらを先に勉強するか迷っている場合は、並行して勉強することもひとつです。

Linuxを勉強しようという方は、勉強の始め方を下記記事でわかりやすく解説しているので参考にしてください。

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Linuxでプログラミングすると何が作れる?

作れるものは多岐にわたり、具体的には以下のようなものがあります。

  • ウェブアプリ
  • サーバーソフトウェア
  • 組み込みシステム
  • モバイルゲーム
  • カーネル

ただ、これらはほんの一例です。

Linuxでプログラミングすると、幅広い領域でさまざまなツールを作ることができるので、無限の可能性を秘めているといっても過言ではありません。

コマンドとプログラミングは何が違う?

「コンピューターへの命令文」という観点で考えれば、どちらも同じプログラミング言語といえます。

ただ、コマンドは単一の指示であるのに対し、プログラミングは複数のコマンドを組み合わせたものです。

大きな違いとしては、

  • コマンドはコンピュータに単純な指示を出すために使用されるもの
  • プログラミングはコンピュータに複雑な処理をさせるために使用するもの

といった認識で差し支えありません。

まとめ:プログラミングを用いてLinuxをさらに便利に使おう

Linuxをより便利に活用するなら、プログラミングは外せない要素です。

プログラミングを駆使することで、自分のニーズどおりの機能を自在に実装できるため、無限の可能性が広がります。

またコマンドやシェルスクリプトを操れれば、自動化や効率化によってより多様な課題解決ができるようになります

プログラミングでLinuxの潜在能力を引き出し、もっと便利に使っていきましょう。

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