ITエンジニアの種類を5つに分けて紹介!種類ごとの年収比較も!

ITエンジニアの分野は多様であり、さまざまなスキルや専門分野が存在します。

具体的にどんなものがあり、何を目指したらいいのかわからない方も多いでしょう。

この記事では、5つの主要なIT分野を紹介し、それぞれの任務や特徴、そして年収の比較について探っていきます。

自分のキャリアパスを考える際や転職を検討する際に、本記事の情報が役立つので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

矢島 忠大(やじま ただひろ)

株式会社フォスターネットCS事業部 部長。2012年にフォスターネットへ入社。前職も含め法人営業に20年弱携わる。顧客に寄り添うプレースタイルで多くの新規顧客開拓、深耕営業を行う。キャリアカウンセリングを軸に登録者と顧客とのスキルマッチングを専門とする部署の課長を歴任し、現在はマーケティング部門での業務を担当。

目次

ITエンジニアは主に5つの種類がある

ITエンジニアは一般的に、5分野に分類されます。

  • ①開発系
  • ②インフラ系
  • ③上流工程系
  • ④セールス・コンサル系
  • ⑤その他(社内SE、テスターなど)

ただ、上記はあくまで大きな分類です。

たとえば開発系といっても、アプリケーションやソフトウェアなど、いくつもの職種が枝分かれしています。

次章では、上記の①〜⑤の5分野ごとに、細かな職種をご紹介します。

①ITエンジニアの種類【開発部門】

代表的な開発系の職種としては、以下の5つが挙げられます。

システムエンジニア

開発系の職種として、システムエンジニアがあります。

システムエンジニアには、主に以下の任務を行います。

  • 要件定義
  • 仕様書作成
  • システムの設計
  • 開発
  • 保守

近年では「エンジニア」という言葉は、一般的にこのシステムエンジニアを指すほど、人気の高い職業です。

アプリケーションエンジニア

アプリケーション分野に深く関連しており、主に

  • ソフトウェアアプリケーションの設計
  • 開発
  • テスト
  • デバッグ

などの業務を担うのが特徴です。

また、新しいテクノロジーやフレームワークを継続的に学びながら、アプリケーションの改善や最適化にも取り組みます。

ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアの設計、開発、保守を行うエンジニアです。

主にソフトウェア開発の全工程に携わるのが特徴で、

  • ソフトウェアの要件定義
  • プログラミング
  • テスト
  • デプロイ
  • 保守・運用

などが具体的な任務となります。

また、活躍の場が広いことで知られ、

  • スマートフォンやタブレット端末アプリ
  • Webブラウザ上で動くアプリ
  • ゲーム
  • 業務アプリ

など、あらゆる業界で重宝されています。

AIエンジニア

AI(人工知能)の開発や運用を行うのが特徴です。

担当領域は、主に以下のとおりです。

  • 自然言語の知識
  • 機械学習やディープラーニングなどの技術

また、AIシステムが適切に動作するように運用や保守を行うことも、任務のひとつです。

AIの専門知識やプログラミング技術はもちろんのこと、数学的知見や論理的な思考が求められます。

近年のAI技術の進歩も相まって、今後も需要がとくに期待されている分野です。

組み込み・設計エンジニア

家電製品や自動車における組み込みシステムの設計・開発を行うエンジニアです。

組み込みシステムとは、特定の用途に特化したコンピュータシステムのことを指し、

  • エアコン
  • テレビ
  • 冷蔵庫
  • 自動車
  • 産業用ロボット

などに搭載されています。

組み込み・設計エンジニアは、組み込みシステムのハードウェアとソフトウェアの両方を設計・開発します。

また、組み込みシステムが適切に動作するよう、テストやデバッグを行うことも任務のひとつです。

②ITエンジニアの種類【インフラ部門】

インフラ系の代表的な職種には、以下の5つが挙げられます。

ネットワークエンジニア

企業や組織のネットワーク設計・構築・運用・保守を行うエンジニアです。

ネットワーク業務に関するほぼすべての工程を担当し、

  • ネットワークの要件定義
  • 機器の選定・設置
  • ネットワークの設定
  • 監視・運用
  • セキュリティ対策
  • トラブル対応

などに携わります。

ネットワークは、ITインフラの基盤を支える重要な要素なので、全体像を把握しシステムの安定稼働に貢献できる能力が求められます。

サーバーエンジニア

企業や組織のサーバーを設計・構築・運用・保守を行うエンジニアとなります。

サーバーに関する業務の全工程を担当するため、

  • サーバー機器の選定・設置
  • OSの導入・設定
  • ネットワークの構築
  • データベースの構築
  • サーバー監視・運用
  • トラブルシューティング

など、その任務は豊富です。

前述のネットワーク同様、サーバーも快適なITインフラの実現のためには欠かせません

サーバーについての深い知識はもとより、セキュリティ対策およびコミュニケーションスキルも問われる専門職です。

セキュリティエンジニア

コンピュータシステムのセキュリティ対策を行うエンジニアです。

セキュリティ分野のスペシャリストとして、

  • セキュリティポリシーの策定
  • セキュリティ対策の導入・運用
  • セキュリティインシデント対応

など、さまざまな工程に関与しています。

IT技術が便利になる反面、並行してセキュリティリスクの危険性も高まるのが世の常です。

新しいセキュリティ脅威に備え、セキュリティ向上に向けた新しい対策を模索する必要があります。

データベースエンジニア

名称どおりデータベースの設計・構築・運用を行うエンジニアです。

データベースエンジニアは、

  • 要件定義
  • 設計・構築
  • データの移行・保守
  • 監視・運用

など、データベースの全工程に深く携わります。

データベースは必須でありながらも奥が深い分野のため、高い専門知識が問われます。

業種を問わず幅広いIT業界で一定の需要が確保された、汎用性の高いポジションです。

クラウドエンジニア

クラウドコンピューティング技術を使用して企業や組織のシステムを構築・運用するエンジニアです。

業務内容を細分化すると、

  • クラウドコンピューティングサービスの選定・導入
  • システムの設計・構築
  • 運用・保守・セキュリティ対策

などとなり、クラウドコンピューティングに関する幅広い業務に関わります。

クラウドはまさしく、近年でもあたらしいITインフラとして注目が集まっている分野です。

③ITエンジニアの種類【上流工程部門】

上流工程における代表的な職種は、以下の3つです。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画・立案・実行・管理を行うエンジニアです。

プロジェクトの目的・目標を達成するべく、プロジェクトチームの活動を統括・調整する任務を担っています。

そのため、

  • プロジェクトマネジメントの知識と技術力
  • リーダーシップ
  • コミュニケーション能力

が必要となるでしょう。

プロジェクトマネージャーは、ITシステムの開発や運用など、さまざまなプロジェクトで必要とされる職種。

その経験はじつに汎用的であり、多方面で活かすことが可能です。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、企業や組織のITシステムに関する課題を解決する専門職です。

主にクライアント企業の経営陣やIT部門担当者と協力し、ITシステムの導入・運用・改善などのプロジェクトを推進します。

ITを推進する立場のため、深い知識と経験はもちろん、

  • 問題解決能力
  • コミュニケーション能力
  • 提案力・交渉力
  • 競合他社に対する分析力
  • 最新トレンドを追う好奇心

が必要です。

ITコンサルタントを目指すなら、ITに関する知識を習得したうえ、下流・上流工程の両方の良質な経験を積まなければなりません。

ブリッジエンジニア

ITシステムの開発において、ユーザーと開発者の橋渡し役を担うエンジニアです。

主にユーザーの要件を理解し、開発者に伝える任務を担っています。

内容を細分化すると、

  • ユーザーの要件のヒアリング
  • 要件の分析と整理
  • 要件の開発者へ伝達
  • 開発者の技術的な説明をユーザーへ伝達
  • 開発とテストの進捗管理
  • プロジェクトのリスク対策
  • ベトナム・中国等オフショア先とのやり取り(英語等)

などがあります。

ユーザーと開発者の両方を理解する能力に加え、認識の齟齬のないコミュニケーション能力が必要です。

④ITエンジニアの種類【セールス・コンサル部門】

セールスやコンサル関連の職種は、2つとなります。

セールスエンジニア

IT製品やサービスの販売において、営業と技術の両面でサポートを行うエンジニアです。

主に営業担当者と協力して、顧客のニーズを把握し、最適な製品やサービスを提案しています。

代表的な仕事内容は、以下のとおりです。

  • 顧客のニーズの把握
  • 最適な製品やサービスの提案
  • サービス導入の際の技術的なサポート
  • 製品やサービスのデモンストレーション業務
  • 顧客からの問い合わせ対応
  • 製品やサービスの改善提案

いくら良質なシステムができても、認知・理解してもらえない限り、成功とはいえません

その観点から、IT製品やサービスの販売において欠かせない存在です。

サービスエンジニア

ITシステムの導入・運用・保守において、技術的なサポートを行うエンジニア。

  • ITシステムのトラブルシューティングや修理
  • アップグレード
  • ユーザーへの教育やサポート
  • 保守計画の立案・実行
  • コスト管理

などが、主な任務です。

前述のセールスエンジニアとの大きな違いは、「営業」のプロセスがあるかないかです。

ただ、企業によっては同じ意味合いで用いられることもあります。

⑤ITエンジニアの種類【その他】

この章では、ここまでの職種に当てはまらない分野を3つご紹介します。

社内SE

社内SEとは、企業の社内システムの開発・運用・保守を行うエンジニアです。

主な任務を細分化すると、

  • 社内システムの開発
  • 社内システムの運用・保守
  • ユーザーへの教育・サポート
  • 新技術の調査・導入

といったものになります。

基本的に社内に常駐し、社内特有の込み入った課題や事情を熟知している貴重な存在です。

テストエンジニア

ITシステムやソフトウェアのデバッグや、動作のテストを行うエンジニアです。

任務としては、

  • テスト計画の立案・実行
  • テストケースの作成と実行
  • テスト結果の分析と報告
  • テスト結果に基づくソフトウェアやシステムの改修

といったものが挙がります。

メインの目的は、ソフトウェアやシステムの品質を保証することです。

そのため、さまざまな手法でテストを行うほか、結果の分析や報告も行っています。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、膨大な量のデータを収集・分析し、そこから有益な情報を導き出す専門職です。

統計学、機械学習、データマイニングなどの知識を駆使し、データから隠れたパターンや傾向を探し出す、科学者のような立ち位置ともいえます。

主な任務は以下のとおり。

  • 膨大なデータの収集・分析
  • 統計モデルの構築・評価
  • 機械学習モデルの開発・運用
  • 新技術の調査・導入

近年AIの拡大でより注目を浴びている職業ですが、プログラミングはもちろん、

  • 自然言語処理
  • 統計学

などの深い知識も求められる、職人肌の仕事です。

【職種別】ITエンジニアの年収比較

2023年5月にdodaが発表した記事によると、分野ごとの平均的な年収は以下のとおりです。

スクロールできます
順位業種平均年収20代30代40代50代以上
1プロジェクトマネージャー686万497万683万804万852万
2セールスエンジニア594万434万576万885万
3ITコンサルタント590万448万655万871万884万
4データサイエンティスト513万445万587万718万
5セキュリティエンジニア457万367万519万
6サーバーエンジニア453万383万516万604万732万
7ネットワークエンジニア436万363万504万655万716万
8組み込み・設計エンジニア428万355万501万647万654万
9アプリケーションエンジニア426万364万503万
10システムエンジニア413万364万481万563万572万
11データベースエンジニア403万359万467万
12テストエンジニア376万324万391万497万679万

参考:ITエンジニアの平均年収はいくら?給料アップを目指す方法や転職事例も解説

上流工程は、相応の知識と経験が問われる分、年収水準は高くなっています。

ITエンジニアの種類に関するよくある質問

ここで紹介するよくある質問を参考に、ぜひエンジニアの分野についての知識を深めて下さい。

ITエンジニアの種類は全部でいくつ?

豊富にありますが、大別すると以下の5つです。

  • ①開発系
  • ②インフラ系
  • ③上流工程系
  • ④セールス・コンサル系
  • ⑤その他(社内SE、テスターなど)

おなじエンジニアでも、任務や必須スキルはまったく異なるので、しっかり見極めましょう。

ITエンジニアはどの種類が一番人気?

圧倒的に「開発系」が人気で、エンジニアの中でもとくに多くの割合を占めています。

ただ市場や需要がとても大きいため、飽和しているどころか、深刻な人材不足が懸念されている現状です。

開発系の人気に伴い、あえてライバルの比較的少ない分野を選ぶ方もいます。

どの種類のITエンジニアが一番将来性がある?

IT需要は現在、全体が上向きのため、どの分野も将来性が高いです。

ただ近年の傾向でいえば、AIやクラウドの分野の伸びしろが世界的に注目されています。

どのITエンジニアが一番年収が高い?

平均年収が高い順に並べると、以下のとおりです。

  1. プロジェクトマネージャー
  2. ITコンサルタント
  3. データサイエンティスト

技術に加えて経験やリーダーシップが問われる「上流工程」は、比較的年収が高額です。

まとめ:ITエンジニアは種類豊富!将来像に沿って選ぼう

エンジニアは大きく5つの分野に分かれていますが、その中にいくつもの細かな職種が存在します。

それぞれ任務はもちろん、求められるスキルや適正もまったく異なるもの。

エンジニアを目指す前に、それぞれの特徴を正しく把握のうえ、自身が目指す将来像に合わせた分野を選んで行動していきましょう。

未経験からIT業界で活躍するなら活学キャリアがおすすめ

ITエンジニアになるのって難しそう、、、受講料もかかるし、、、と感じたことはありませんか?


活学キャリアは、「未経験者でもITスキルを身につけ、IT業界で活躍できる人材を輩出する」スクール付き転職支援です。

私たちは、日本初のアニメーション動画で直感的に理解できるオリジナルカリキュラムを用意。
講師陣は、IT業界の第一線で活躍する技術者や教育のプロで「少人数制でいつでも聞ける環境」です。

スキル習得後は、実績ある専任のキャリアコンサルタントが、二人三脚であなたのキャリア形成をサポート

コンサル型の転職支援なので、1人の担当があなたと企業、双方のやり取りを行います。
そのため、ポテンシャルや人柄を十分に伝えることができ、書類では通過しない企業への転職成功率も高く98%と高い水準となっています。

転職成功後は、スクール費用100%返金制度も設けております。
条件がありますので無料カウンセリングにてお問い合わせください。

諦めることはありません。
活学ITスクールで、ITスキルを身につけて、IT業界で活躍するあなたの夢を叶えてください!

簡単2ステップで完了

目次