「プログラマーに転職する方法は?」
「プログラマーに転職するにはどんなスキルが必要?」
プログラマーへの転職を考えている方の中には、このような疑問を持つ方も多いでしょう。
本記事では、プログラマーへの転職方法や必要なスキル、プログラマーの種類別の転職事情について解説します。
プログラマーへの転職は、仮に未経験からでもスキルさえ身につければ十分に可能です。
転職で失敗しないためのコツや、インフラエンジニアからのキャリアチェンジについても解説するので、プログラマーへの転職を目指している方はぜひ参考にしてみてください。
プログラマーへの転職は可能?
プログラマーへの転職は、仮に未経験だとしても十分に可能です。
ここではまず、プログラマーへの転職事情について解説します。
未経験でもプログラマーへの転職は可能
仮にIT系の経験が一切なかったとしても、プログラマーへの転職は可能です。
プログラマーには特別な資格が必要なく、IT業界全体が人材不足になっているため、スキルさえあればプログラマーとして採用されるチャンスは十分にあります。
未経験からプログラマーへの転職については、以下の記事もご覧ください。
30代を過ぎるとプログラマーへの転職は難しくなる
基本的に、プログラマーへの転職には必ずしも年齢制限はありません。
しかし、「プログラマー35歳定年説」といった意見もあるように、年齢が上がるほど転職の難易度も上がります。
20代であればポテンシャルを高く評価してもらえるため転職の難易度はさほど高くありませんが、30代を超えると求められるスキルのレベルも上がってしまいます。
可能な限り早めに転職に向けて行動する必要があるでしょう。
スキルを身につけておけば転職しやすい
プログラミングスキルを身につけておけば、選考を通過する可能性は大きく上がります。
未経験から実務レベルで即戦力になれるだけのスキルを身につけるのは難しいですが、「簡単なオリジナルアプリを作った」「プログラミングスクールの課程を修了した」といったアピールポイントがあれば、内定に大きく近づけるでしょう。
プログラマーへの転職に必要なスキル
それでは、プログラマーへの転職にはどのようなスキルが必要になるのでしょうか。
ここでは、以下の3つのスキルについて解説します。
- プログラミングスキル
- IT全般についての知識
- コミュニケーション能力
プログラミングスキル
1つ目はプログラミングスキルです。
十分なプログラミングスキルがあれば、転職の成功率は大きく高まるでしょう。
年齢や企業によって必要なスキルレベルには差がありますが、オリジナルアプリが開発できるレベルまでスキルを習得できれば、転職ではかなり有利になります。
未経験からプログラマーを目指す場合は、HTML/CSSなどのフロントエンド(Webアプリケーションでユーザーが目にする画面)の言語や、PythonやRubyといった、習得しやすいプログラミング言語の学習からチャレンジしてみると良いでしょう。
IT全般についての知識
ITには様々な分野があり、プログラマーとして活躍するにはプログラミング以外にもさまざまな知識が必要です。
システム・アプリケーションは、通信技術やデータベース、サーバーなどさまざまな要素から成り立っているため、プログラミング以外も含めた幅広い分野についての知識が求められます。
コミュニケーション能力
「プログラマーは1人で作業できるから気楽」といった誤解をしている方もいるのではないでしょうか。
ITエンジニアにとってコミュニケーション能力は大切なスキルの1つです。
同僚やクライアントとの円滑なコミュニケーションがとれないと、作業効率が落ちるだけでなくミスにつながる恐れもあります。
十分なコミュニケーション能力が必要になるということも意識しておきましょう。
プログラマーへの転職方法
プログラマーに転職するには、大きく分けて以下の4つの方法があります。
- 転職サイト
- 特定派遣
- スクール経由
- 直接応募
それぞれの方法について、特徴やメリット・デメリットを解説するので、プログラマーへの転職を目指している方は参考にしてみてください。
転職サイト
1つ目の方法は、転職サイトの利用です。
転職活動として最もメジャーな手段の1つで、サイトに掲載されている企業への応募やスカウトを通じて選考を受ける仕組みです。
自分のスキルレベルや希望に合った企業を探しやすく、インターネット上で簡単に応募できるため手間がかかりにくいといったメリットがあります。
しかし、転職エージェントを活用しない限りは独力で企業を探さなければならないため、優良企業かどうか、自分に向いているかどうかの判断も一人でしなければなりません。
派遣会社への登録
2つ目の方法は、派遣会社に登録し、派遣プログラマーとして働くというものです。
派遣先の企業の中にはもちろんIT企業も数多くあるため、派遣社員としてプログラマーに転職するという方法もあります。
派遣会社経由でプログラマーになる場合、正社員として転職するよりもハードルが下がります。
しかし、派遣社員は正社員よりも不遇な扱いを受けるケースも多く、プログラミングよりもテストやデバッグなどの下請け業務ばかりを担当せざるを得ない場合も珍しくありません。
スクール経由
3つ目の方法は、スクール経由で転職するというものです。
プログラミングスクールの多くは、スキルを教えるだけでなく転職サポートも実施しているため、転職活動も効率的に進められます。
スクール経由で応募するメリットとして、紹介企業への転職がしやすく、書類添削や面接対策といったサポートを十分に受けられる、という点が挙げられます。
中には「希望に合わない会社を紹介された」という人もいるので、スクールに通うからと安心せず、学習を続けて高度なスキルを身につけておきましょう。
直接応募
4つ目は企業に直接応募する方法です。
IT企業のHPにある採用フォームを使って応募する方法ですが、手間がかかり効率もよくないため、特に未経験から転職を目指す場合にはあまりおすすめできません。
どうしても入社したい企業が転職サイトなどでは募集を実施していない、という場合には検討してみましょう。
種類別|プログラマーの仕事内容と転職事情
プログラマーにはいくつもの種類があり、どのようなプログラマーを目指すのか、転職活動前に検討しておかなければなりません。
ここでは、プログラマーの種類別に仕事内容や転職事情、必要なスキルについてご紹介します。
未経験からの転職を目指す場合は、Webプログラマーかアプリケーションプログラマーがおすすめです。
- Webプログラマー
- アプリケーションプログラマー
- ゲームプログラマー
- 組み込み系プログラマー
- 汎用系プログラマー
Webプログラマー
1つ目はWebプログラマーです。
Webアプリケーション(Webブラウザ上で利用できるアプリケーション)の開発を主に担当します。
Webアプリケーションは需要が高く、優秀なWebプログラマーであれば活躍の場に困ることがありません。
Webプログラマーは、Webアプリケーションのフロントエンド(ユーザーに見える部分)かバックエンド(ユーザーに見えない部分)の実装を担当します。
フロントエンドのプログラマーであればHTML/CSSとJavaScript、バックエンドのプログラマーであればPythonやRuby、PHPなどのプログラミング言語を扱うスキルが必要です。
Web系は需要が高いため、Webプログラマーを募集する求人も決して少なくありません。
もちろん、未経験可の求人も多くあります。
ベンチャーやスタートアップ系の企業が多いため、即戦力になれるだけの技術力はもちろん、コミュニケーション能力や学習意欲などが要求される場合も多いという点は押さえておきましょう。
アプリケーションプログラマー
2つ目はアプリケーションプログラマーです。
Webプログラマーと違い、デスクトップにインストールするタイプのアプリケーションや、スマートフォン向けのモバイルアプリケーションの開発を担当するプログラマーを指します。
Webプログラマーの場合と同じくアプリケーション開発を担当しますが、使用する言語に違いがあります。
PC向けのアプリケーション開発の場合にはC言語やJava、モバイルアプリケーション開発の場合にはSwiftやKotlinを主に使うため、習得する言語の選択に注意が必要です。
アプリケーションプログラマーは、どちらかというとIT経験者の募集が多い職種です。
未経験から転職を目指す場合は、スクールなどで十分なスキルを身につけてからチャレンジすることをおすすめします。
ゲームプログラマー
3つ目はゲームプログラマーです。
その名の通り、コンシューマーゲームやスマートフォン用ゲームの開発を担当します。
ゲームプログラマーを目指す場合、プログラミング言語であればC言語やC#といったプログラミング言語に加え、ゲームエンジンのUnityなどを扱うスキルが求められます。
C言語やC#は習得難易度が高い言語の1つなので、IT経験が全くないという場合には相応の努力が必要です。
未経験からのゲームプログラマーへの転職は簡単ではありません。
専門性が高い分野のため、IT業界での経験があるエンジニアや、ゲーム業界での経験がある人材を採用する傾向が強いからです。
デバッカーとしてゲーム業界に転職するか、他分野でプログラマーとしての経験を積んでからさらに転職を目指す、というルートを検討してみてください。
組み込み系プログラマー
4つ目は組み込み系プログラマーで、電化製品などに組み込まれるプログラムを開発します。
近年ではIoTが注目されていることもあり、組み込み系プログラマーの需要も高くなるのではないかと予想されています。
組み込み系プログラマーには、C言語やC++、Javaなどのプログラミングスキルはもちろん、ハードウェアについての高度な知識も求められます。
必要な言語の習得難易度が高く、ハードウェアなど高度な知識も要求されることから、未経験からの転職難易度はかなり高いです。
テストエンジニアや、他分野のプログラマーからの転職を視野に入れて検討してみてください。
汎用系プログラマー
5つ目は汎用系プログラマーです。
汎用系システム上で業務アプリケーションを開発するプログラマーで、大手企業や官庁系システムなどの開発を担当します。
COBOLなどのプログラミング言語を扱うのが一般的ですが、COBOLを活かせる他業種がほとんどないため、キャリアパスが限られます。
将来性が薄いと考えられており、募集も多くはないため、未経験からの転職はあまりおすすめできません。
プログラマーへの転職で失敗しないためのコツ
プログラマーへの転職を成功させるにはコツがあります。
以下の3つのコツを意識してみてください。
- 目指すキャリア像を明確にする
- 成果物を提示する
- 企業選びを慎重に行う
目指すキャリア像を明確にする
目指すキャリア像を明確にしておくことが大切です。
「なんとなく手に職をつけたいからプログラマーになろうかな」といった考え方でプログラマーを目指すのはあまりおすすめできません。
目指すキャリア像が明確になっていないと、転職活動の軸も定まらず、身につけるべきスキルも分からないでしょう。
面接などでの志望動機も曖昧になってしまい、採用から遠ざかってしまう恐れもあります。
成果物を提示する
プログラマーとしてのスキルを証明するために、成果物を提示することが大切です。
「Pythonを勉強しました」とスキルをアピールしても、実際にどの程度の業務がこなせるのか、採用担当者からは分かりません。
「Pythonを勉強してこのアプリを作りました」と具体的な成果物を提示することで、採用担当者も具体的なスキルレベルを把握できるはずです。
ポートフォリオの作成に力を入れることで、転職活動の成功率は大きく上がります。
企業選びを慎重に行う
企業選びは慎重に行いましょう。
IT企業の中には、待遇の悪い企業や、いわゆるブラック企業に該当する企業もあります。
「とりあえず内定がもらえればどこでも良い」と考えるのではなく、待遇や労働環境などをきちんとチェックし、慎重に志望企業を検討しなければなりません。
インフラエンジニアからプログラマーを目指すのもおすすめ
プログラミングの学習で挫折してしまった方など、プログラマーにいきなり転職するのが難しいと感じている方は、インフラエンジニアからのキャリアチェンジを目指すのもおすすめです。
インフラエンジニアからプログラマーへの転職も可能
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークといったITの基盤となる技術であるインフラ分野を扱うエンジニアです。
インフラエンジニアに転職するには最初はプログラミングスキルがなくても問題ないため、プログラミングの勉強で挫折してしまったがIT業界には進みたい、という方にはおすすめです。
インフラエンジニアからプログラマーへの転職も、十分に可能です。
プログラマーには、プログラミングだけでなくIT業界のさまざまなスキルが要求されるため、インフラ分野の知識とスキルがあれば、プログラマーとしての転職はしやすくなります。
インフラエンジニアとプログラマーの違いについては、以下の記事も参考にしてみてください。
IT業界未経験からインフラエンジニアになるには
IT業界未経験からインフラエンジニアになるには、講座の受講が最もおすすめです。
独学で勉強する方法もありますが、講座を受講して効率的に学習し、インフラ関係の資格取得を目指すルートをおすすめします。
インフラエンジニアを目指すのにおすすめのスクールは下記の記事で紹介しています。
まとめ
プログラマーへの転職は、仮にIT系企業での経験が全くなかったとしても可能です。
もちろん、年齢が上がるほど転職の難易度も上がりますが、きちんとスキルを習得すれば未経験でも採用してもらえるチャンスは十分にあります。
プログラマーへの転職には、プログラミングスキルはもちろん、IT全般についての知識やコミュニケーション能力を求められます。
目指すプログラマーの種類によって、必要なスキルや転職難易度は異なるため、自分が目指すキャリア像を明確にしておきましょう。
プログラミング学習に挫折してしまうのが不安な方には、インフラエンジニアからプログラマーへのキャリアチェンジも有力な選択肢の1つです。