「ITエンジニアが人材不足って本当?」
「ITエンジニアの人材不足の原因は?」
このように疑問に思っている人は多いのではないでしょうか。
現在、多くの企業が深刻なITエンジニア不足に悩まされています。IT需要の増加をはじめ数多くの原因が関係しており、対策が難航しているのが現状です。
本記事では、ITエンジニアの人材不足の原因や、人材不足が顕著なIT職種を解説します。記事後半では、ITエンジニア不足の際に転職を成功させるコツについても解説しているので、これから転職を考える人はぜひ参考にしてみてください。
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ITエンジニア不足は嘘?経済産業省のデータで解説
ITエンジニア不足は嘘ではなく、現実の問題です。
経済産業省の調査によると、2030年までに日本では最大79万人のIT人材が不足する可能性があるとされています。
主な原因は、急速な技術進化とデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進です。
とくに、AI・ビッグデータ・IoTなどの先端技術は、需要が急増している一方で対応できる人材の供給が追いついていません。
なお、現在IT市場は右肩上がりで増加中です。
IDC Japanが実施した調査でも、2023〜2028年の年間平均成長率(CAGR)は4.8%と予想されています。
IT市場の成長に伴い、今後もITエンジニア不足は加速する見込みです。
参照:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」
参照:IDC Japan「日本のITサービス市場規模は6.4兆円に拡大」
ITエンジニア不足が起きているのはなぜ?
ITエンジニア不足が発生している主な原因は、以下の3つです。
- ITの需要が拡大している
- 労働人口が減少している
- 老朽化したシステムの対応に追われている
それぞれ詳しく解説します。
ITの需要が拡大している
ITエンジニア不足の主要な原因の一つは、ITの需要が急速に拡大していることです。
多くの企業が、業務の効率化や新しいビジネスモデルの構築を目指してIT技術を積極的に導入しています。
とくに、先述した通りAI・IoT・ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの先端技術の需要が急増中です。
高度なスキルをもつエンジニアの需要が高まる反面、供給が追いつかない状況が生まれています。
さらに、リモートワークの普及やオンラインサービスの拡大もIT需要を押し上げている要因の一つです。
労働人口が減少している
日本の少子高齢化は、ITエンジニア不足のもう一つの大きな要因です。
少子高齢化により労働力人口が減少しており、とくに若年層の労働力が不足しています。
生産年齢人口(15〜64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人に減少する予想です。
結果、IT業界に新たに参入する若いエンジニアの数が減少し、既存のエンジニアの高齢化が進んでいます。
老朽化したシステムの対応に追われている
多くの企業が依然として老朽化したシステムを使用している点も、人手不足の要因の一つとなっています。
老朽化したシステムは最新の技術に対応していないため、保守や運用に多大な労力が必要です。
そのため、エンジニアは新しい技術の導入やシステムの刷新に時間を割く余裕がなくなっています。
結果、エンジニアの負担が増大し、離職率の上昇や新規採用の難航を招いているのが現状です。
ITエンジニア不足が顕著な職種
ITエンジニア不足が顕著な職種は、以下の通りです。
- データサイエンティスト
- セキュリティエンジニア
- クラウドエンジニア
- IoTエンジニア
- AIエンジニア
- プロジェクトマネージャー(PM)
以下、それぞれ具体的に解説します。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、統計学やプログラミング、機械学習のスキルを駆使してデータを分析し、ビジネス価値を引き出す専門家です。
ビッグデータの時代において企業の意思決定を支える重要な役割を担っています。
しかし、データサイエンティストを含むAI人材の不足は深刻です。
経済産業省のデータによると、2018年時点で33,516人、2020年には44,857人が不足していると報告されています。新しい職種であるため、経験者が少ないことが主な原因です。
需要は今後も高まると予想されており、企業は優秀な人材を確保するために激しい競争を繰り広げています。
参照:経済産業省「IT 人材需給に関する調査」
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、サイバー攻撃から企業の情報資産を守るために不可欠な存在といえます。
近年、サイバー攻撃の手口が多様化・高度化しており、セキュリティ対策の重要性が増しているためです。
しかし、セキュリティエンジニアの不足は深刻で、日本全体で約11万人以上が不足していることがわかっています。
不足の主な原因は、セキュリティ分野の専門性が高く、適切な教育や訓練が不足していることです。
以上の状況を打破するために、既存のIT人材をセキュリティ分野に転向させるなどの対策を講じている企業は多く存在します。
しかし、依然として需要に対して供給が追いついていない状況です。
参照:ISC2「Cybersecurity Workforce Study 2023」
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアは、クラウド環境の設計・構築・運用を担当する専門家です。
クラウドサービスの普及に伴ってオンプレミスからクラウドへの移行を進める企業が増えており、需要が高まっています。
しかし、クラウドエンジニアの供給は需要に追いついていません。とくに、AWS・Azure・GCPなどの主要クラウドサービスに精通した人材は著しく不足中です。
不足の背景には、クラウド技術の進化が速く、エンジニアが最新のスキルを習得するための教育機会が限られていることが挙げられます。
企業はクラウドエンジニアの育成や外部からの採用を強化しているものの、依然として人材不足は深刻な課題です。
IoTエンジニア
IoTエンジニアは、日常のあらゆる物をインターネットに接続するシステムを開発する専門家です。
通信機器の発展やセンサーの小型化、通信技術の安定化などが求められる現在、IoTエンジニアの需要も高まっています。
しかし、IoTエンジニアとして活動するためには、組み込み技術やネットワーク、セキュリティなどさまざまなスキルが必要です。
以上のような高度なスキルをもつ人材の育成が追いついておらず、多くの企業が優秀なIoTエンジニアの確保に苦難しています。
AIエンジニア
AIエンジニアは、人工知能(AI)技術を開発・実装する専門家で、とくに機械学習やディープラーニングの分野で活躍します。
経済産業省の調査によると、AIエンジニアの需要は2030年までに約14万人に達する見込みです。現時点でも、すでに約4.4万人が不足しているとされています。
多くの企業がAIを活用したビジネスモデルの構築や業務効率化を進めており、AIエンジニアの需要は増加中です。
しかし、AI技術は高度で専門性が高いため適切な教育や訓練が不足しており、人材不足に陥っています。
参照:経済産業省「IT 人材需給に関する調査」
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャー(PM)は、ITプロジェクトの計画・実行・監視・制御・完了を管理する役割を担う専門家です。
DX推進や大規模システムの導入においては、PMの役割が重要である反面、PMの成り手が不足しています。
ただPMには、プロジェクト管理の知識だけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決能力が必要です。
企業はPMの育成や外部からの採用を強化していますが、依然として人材不足は深刻な課題となっています。
ITエンジニア不足の際に転職するメリット3選
ITエンジニア不足の際に転職することで得られるメリットは、以下の3つです。
- キャリアアップの機会が増える
- 高待遇の企業に転職できる
- 柔軟な働き方がしやすい
以下、それぞれ具体的に解説します。
1.キャリアアップの機会が増える
ITエンジニア不足の状況下では、転職によってキャリアアップの機会が大幅に増える可能性があります。
企業は優秀なエンジニアを確保するために、スキルや経験のある人材に高いポジションや責任を与える傾向があるためです。
とくに最新の技術やマネジメント経験のあるエンジニアは、リーダーポジションや戦略的な役割を任されることが多くなります。
エンジニアは自身のスキルセットをさらに拡充し、キャリアの幅を広げることが可能です。
2.高待遇の企業に転職できる
ITエンジニアが不足している状況での転職は、高待遇の企業に勤められる可能性も高まります。
ITエンジニア不足の影響で、企業は優秀な人材を引きつけるために高待遇を提供する傾向があるためです。
自身のスキルや経験に見合った報酬を得られるのはもちろん、働きやすい環境で仕事を続けられるでしょう。
3.柔軟な働き方がしやすい
ITエンジニアが不足している今、柔軟な働きができる点も転職のメリットといえます。
リモートワークやフレックスタイム制度など、ライフスタイルに合わせて働ける環境を提供するIT企業が増えているためです。
企業は柔軟な働き方を提供することで幅広い人材を確保し、エンジニア不足の問題を解決しようとしています。
結果、エンジニアは仕事とプライベートのバランスを取りやすくなり、ストレスの少ない働き方ができるでしょう。
企業に求められるITエンジニアの特徴
企業が求めるITエンジニアの特徴は、以下の通りです。
- 最先端のIT技術を保有している
- 予定管理能力がある
- コミュニケーション能力に長けている
以下、それぞれ詳しく解説します。
最先端のIT技術を保有している
企業が求めるITエンジニアになりたいなら、最先端のIT技術を保有することが欠かせません。
AI・IoT・ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの先端技術は、企業の競争力を高めるために不可欠なためです。
とくに以下のようなエンジニアは、新しいビジネスモデルの構築や業務効率化に貢献できる人材として重宝されるでしょう。
- 機械学習・ディープラーニングのスキルをもつAIエンジニア
- クラウドサービスの設計・運用に精通したクラウドエンジニア
- セキュリティ対策の知識が豊富なセキュリティエンジニア
予定管理能力がある
重宝されるITエンジニアには、優れた予定管理能力も求められます。
プロジェクトの進行には、タスクの優先順位付け・スケジュールの調整・デッドラインの遵守が不可欠なためです。
とくに複数のプロジェクトを同時に進行させる場合や、急な変更・トラブルに対応するためには、スケジュール管理が欠かせません。
予定管理能力が高いエンジニアは、プロジェクトの遅延を防ぎ、効率的に業務を進められるとして期待されやすいでしょう。
コミュニケーション能力に長けている
重宝されるITエンジニアになるためには、コミュニケーション能力に長けていることも重要な要素といえるでしょう。
技術的なスキルだけでなく、チームメンバーや他部門との円滑なコミュニケーションもプロジェクトの成功には欠かせないためです。
とくにクライアントとの打ち合わせでは要件の確認や進捗報告、課題の共有などが求められるため、コミュニケーションは必須です。
コミュニケーション能力が高いと、チームの連携を強化してプロジェクトを効率化できる人材として期待されるでしょう。
ITエンジニア不足の際に転職を成功させるコツ3選
ITエンジニア不足の際に転職を成功させたいなら、以下の3つのポイントに注意しましょう。
- キャリアプランを明確にする
- 企業の情報収集を徹底する
- 転職エージェントを利用する
以下、それぞれ具体的に解説します。
1.キャリアプランを明確にする
ITエンジニア不足の状況を活かして転職を成功させるためには、まず自身のキャリアプランを明確にすることが重要です。
自分がどのようなスキルを獲得し、どの分野で活躍したいのかを具体的に考えることで、目指すべき方向性が見えてきます。
たとえば、AIやデータサイエンスに興味がある場合は、データ分析に関するプログラミング言語を勉強することが大切です。
また、将来的にマネジメントポジションを目指すのであれば、リーダーやプロジェクト管理の経験を積むことも重要になります。
キャリアプランを明確にすることで、自分に最適な企業やポジションを見つけやすくなり、転職活動を効率的に進められるでしょう。
2.企業の情報収集を徹底する
転職を成功させるためには、応募先企業の情報収集を徹底することも不可欠です。
企業のビジョンや事業内容、福利厚生などを事前に調べることで、自分の価値観やキャリアプランに合った企業を見つけられます。
また、企業の最新のプロジェクトや技術動向を把握することで、面接時に具体的な質問や提案が可能です。
ミスマッチも防げるため、転職後の満足度を高めることにもつながるでしょう。
3.転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用することも、ITエンジニア不足の状況を活かして転職を成功させる有効な手段です。
転職エージェントは、求人情報の提供の他、履歴書や職務経歴書の作成、面接対策など、転職活動全般をサポートしてくれます。
とくに、IT業界に特化したエージェントを利用することで、専門的なアドバイスや最新の求人情報を得ることが可能です。
また、エージェントは企業との強いコネクションをもっているため、一般には公開されていない非公開求人も紹介してもらえます。
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まとめ:ITエンジニアの人材不足を利用して効率よく転職しよう
今回は、ITエンジニアの人材不足が発生している原因や人材不足が顕著なIT職種などを紹介しました。
人材が不足している現在、ITエンジニアに転職することで、高待遇の企業で柔軟な働き方を実現できる可能性が高まります。
人材不足を利用し、効率よく転職を成功させましょう。
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