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社内SEの職務経歴書サンプル!書き方やポイント、NG例も紹介


社内SEの職務経歴書って、どこからどう書けばいいの?



未経験だけど、どうアピールすれば評価される?
いざ転職を考えても、自分の業務がうまく言語化できずに手が止まってしまう方は多いのではないでしょうか。
開発系のような明確な実績が出しにくく、保守・調整・改善といった裏方的な業務が多い社内SEは、職務経歴書の書き方にも少しコツが必要です。
この記事では、社内SEに求められる視点やスキル、【経験者・未経験者別】に使えるサンプルと、選考で差がつく書き方のポイント、NG例までを網羅的に紹介します。
社内SEの職務経歴書は「採用ニーズの理解」から





実務経験があるのに書類で落とされる。
それは、書き方や伝え方がズレているからかもしれません。
まずは、「企業がどんな人物を欲しているのか」を正確に読み解くことが大切です。
自分の経験をただ並べるだけでは、届くはずのチャンスも逃してしまいます。
言われた通りに動く人より改善提案できる人が求められる
どんな現場でも、手順通りに仕事をこなすだけの人材は一定数存在します。
しかし今、多くの企業が求めているのは「自ら課題を見つけ、周囲を巻き込みながら変えていける人」です。
たとえ地味な業務でも、「こうすればもっと効率的」といった視点があれば武器になります。
単なる運用者ではなく、改善に向けて動いた経験があるかどうかが評価の分かれ目です。
3つの力をうまく盛り込もう
採用担当が重視しているポイントは次のとおりで、意外とシンプルです。
- 現場の業務をよく理解しているか(業務改善)
- 必要な技術を使いこなせるか(テクニカルスキル)
- 関係者と折衝できるか(調整力)
この3点が伝わるだけで、読み手の印象は大きく変わります。
すべてを網羅する必要はありませんが、自身の強みをどこに置くかは明確にしておいたほうがいいです。
「調整力」と「巻き込み力」もあると良し
一見、成果として見えにくいのが調整力や巻き込み力です。
ですが、縁の下で全体を動かしてきた経験は、書類の中でも十分アピールできます。
- 関係部署との意見調整
- 抵抗勢力への働きかけ
- 運用フローの整備
といった行動は、立派な実績です。
適性について詳しく知りたい方は、こちらも参考になります。


【未経験者向け】社内SEの職務経歴書の書き方


職務経歴書の作成で、実務経験がないことに引け目を感じる方も多いですが、過去の仕事で得た視点や強みを活かせば十分戦えます。
ここでは、未経験者が自身をうまく伝えるための構成やコツを解説します。
職歴・経歴・概要
これまでの業務で何を経験してきたか、ざっくりと整理するのがこのパートです。
専門スキルがなくても、
- どういう働き方をしてきたか
- どんな現場にいたか
を伝えるだけで印象は変わります。
人との連携が多かったのか、ルール整備を担当していたのか、そうした背景は技術職でも役立ちます。
保有スキル・資格・免許
ここでは実務がない分、どんな学びを積み上げてきたかが問われます。
座学やオンライン講座、資格試験などで得た知識は、自分の「準備の姿勢」を伝える材料になります。
試験の名称だけ並べるのではなく、「どう役立てたいか」も一言加えると説得力が増します。
現場経験がゼロでも、知識を吸収しようとする意欲が見えるだけで、書類の印象は変わってきます。
社内SEのおすすめ資格については、以下の記事が参考になります。


自己PRの構成と注意点
この欄では「できること」よりも「どんな姿勢で物事に取り組む人か」が見られています。
実績が少ないなら、自分なりに工夫して行動したエピソードを振り返ってみてください。
たとえば、
- 職場の非効率なやり方に気づいて改善したこと
- 相手の話を聞いて調整役に回った経験
などは、環境が変わっても応用できます。
【経験者向け】社内SEの職務経歴書の書き方


ある程度キャリアを積んできた人材に対しては、採用側は「どのような経験をしてきたのか」だけでなく、「どんな姿勢で仕事に向き合っていたのか」に注目しています。
単なる業務の列挙では見えてこない“仕事の深度”が問われるため、読み手が価値を感じるような伝え方が求められます。
職歴・経歴・概要
これまで携わった役割や成果を、読み手がすぐ把握できるように整理しましょう。
- どの部門に関わったか
- 何を担当したか
を端的に伝えることで、自分がどういった場面で活躍してきたかが見えてきます。
社内外との調整やシステム導入のように、課題に対して自発的に動いた経験があれば、大きなアピールポイントになります。
保有スキル・資格・免許
実務の中で磨いてきた技術や知識が「どのような場面で役立っていたか」を添えれば、単なるスキルの羅列ではなく「実践力」として伝わります。
たとえば資格名だけではなく「ITILに基づいた運用設計を行った」など、実務での活用事例を交えると説得力が増す、といった具合です。
自己PRの構成と注意点
経験者ほど結果や実績にフォーカスしがちですが、それだけでは魅力が伝わりきりません。
どのような立場でどんな判断をし、何を大切にして取り組んだのか、そうした姿勢がにじみ出るエピソードがあると、言葉の重みが変わります。
たとえば、一例ではありますが、
- チーム内の温度差を埋めるために相手の立場に立って意見を調整した
- 周囲の信頼を得るために先回りして動いた
といった人間性あふれる言動は、人柄や信頼感が伝わります。
「自分がいたからうまくいった」という空気感を醸し出せれば、肩書きやスキル以上の価値を感じてもらえるでしょう。
上手なフレーズや言い回しが思いつかないなら、ぜひ以下も読んでみてください。


【経験者・未経験者別】社内SEの職務経歴書サンプル


社内SEの職務経歴書サンプルを、「経験者向け」「未経験者向け」それぞれで紹介します。
情報システム部門のサンプル
ここでは、情報システム部門の職務経歴書サンプルを、経験者、未経験者別に紹介します。
経験者向け
このサンプルでは、情報システム部門の立ち上げから運用改善までの流れを整理し、「社内全体を支えるIT整備」「改善への主体性」が伝わる構成を意識しています。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:○○ ○○
■ 職務要約
2012年に株式会社〇〇へ入社し、情報システム専任担当として従事。
立ち上げ初期から組織づくりに携わり、運用設計や社内サポート体制の構築を経験しました。
2016年からは現職にて、ネットワーク環境の最適化や業務改善施策の立案・実行を担当しています。
■ 職務経歴
株式会社〇〇(2012年4月 ~ 2016年3月)
事業内容:業務システムの開発・販売(東証グロース上場)
従業員数:200名 | 雇用形態:正社員
期間 | 業務内容 | 担当業務・成果 | 使用技術/役割 |
2012年4月 ~ 2013年3月 | 情報システム専任として初配属。 管理部門にて社内IT環境の整備を担当。 | ・社内ルールの策定 ・IT資産の棚卸 ・PCの初期設定フロー確立 ・問い合わせ対応:月約80件 | ・Windows Server 2008 ・VB.NET ・一般職(1名体制) |
2013年4月 ~ 2016年3月 | 情報システム部立ち上げに伴い、リーダーへ昇格。 小規模組織の運営を経験。 | ・各種インフラ導入 ・備品管理システム導入(工数15%削減) ・後輩育成 | ・WindowsXP/MacOS ・VB.NET ・課長(4名:部下3名) |
退職理由:業務改善の知見を深めるため、よりシステム寄りの現場を希望。
株式会社★★(2016年4月 ~ 現在)
事業内容:ソフトウェア開発
期間 | 業務内容 | 担当業務・成果 | 使用技術/役割 |
2016年4月 ~ 現在 | 情報システム課にて、社内IT全般の改善・保守業務を担当。 | ・bat自動化によりPC初期設定の工数67%削減 ・POS環境の再設計により問い合わせゼロ化 | ・Windows Server 2016 ・C# ・一般職(2名体制) |
退職予定理由:IT戦略や企画面から組織を動かせる立場に挑戦したいため。
■ 保有資格
ITサービスマネージャ試験(取得:20XX年X月)
基本情報技術者試験(取得:20XX年X月)
■ 活かせるスキル・経験
社内向けIT運用・サポート業務の実務経験(10年以上)
部門立ち上げや体制構築、採用などの実績あり
batやスクリプトによる業務効率化の推進
■ 自己PR
社内の業務課題に寄り添いながら、具体的な改善に落とし込む力に自信があります。
PC環境の刷新では、ヒアリングから要件整理・仕様策定・導入支援・運用まで一貫して対応し、対応件数を80%削減する成果を上げました。
今後は現場に近い立場だけでなく、ITを通じて事業戦略を支える視点で貢献したいと考えています。
未経験者向け
このサンプルでは、未経験でも「現場のITサポート経験」や「学習意欲」がしっかり伝わるように構成しています。
業務改善や丁寧な対応力をアピールしたい方におすすめです。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:○○ ○○
■ 職務要約
2018年より製造業の一般事務として勤務し、生産管理システムの入力・書類作成・電話対応などを担当してきました。
日常業務でExcelのマクロや関数を活用し、チーム全体の作業効率化に貢献。加えて、社内マニュアルの整備や情報共有の仕組みづくりにも携わってきました。
現在は、ITに対する興味から独学やオンライン学習を進めており、社内SEとしてキャリアチェンジを志望しています。
■ 職務経歴
株式会社○○○○(2018年4月 ~ 現在)
事業内容:自動車部品製造業(非上場)
従業員数:300名 | 雇用形態:正社員
期間 | 業務内容 | 担当業務・工夫点 | 使用スキル・環境 |
2018年4月 ~ 現在 | 生産管理部にて受発注入力・納期調整・書類作成を担当 | ・Excelマクロで帳票作成を自動化 ・社内マニュアルを体系化し全体周知 | ・Excel(関数/VBA) ・Word ・PowerPoint ・社内専用システム |
退職予定理由:IT領域への強い関心と、業務改善経験をより広く活かしたいため。
■ 保有資格・IT学習歴
日商簿記2級(取得:20XX年X月)
MOS Excelエキスパート(取得:20XX年X月)
プログラミング独学(Python基礎・HTML/CSS)
■ 活かせるスキル・経験
事務職としての基礎的な業務処理能力(納期管理・データ入力・書類作成)
Excel関数・マクロを用いた自動化/業務フロー改善の実践経験
社内関係者との円滑な調整・報連相スキル
IT分野に対する継続的な学習意欲と自主的な取り組み
■ 自己PR
これまでの事務職経験を通じて、日々の非効率な業務を見つけては改善することを繰り返してきました。
とくにExcelを使った帳票の自動化では、他部署にも共有できるレベルまで汎用性を高め、結果として全社的な工数削減にもつなげました。
社内SEは単なる技術職ではなく、現場との橋渡しが求められる役割だと認識しているため、現場感を理解している私だからこそ貢献できる仕事だと思っています。
運用保守系のサンプル
ここからは、運用保守系の職務経歴書サンプルを経験者、未経験者別に紹介します。
経験者向け
このサンプルでは、トラブル予防やSaaS導入支援など、裏方業務でも「信頼される運用力」と「現場と連携する改善視点」が伝わる構成を意識しています。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:〇〇 〇〇
■ 職務要約
2017年から製造業の情報システム部門に所属。
ITインフラの運用・保守、各種トラブル対応、社内サーバーの監視・メンテナンスを主に担当。
現場からの要望を吸い上げながらシステム安定稼働に努め、全社的な生産性の維持に貢献。
近年は、社内Wi-Fiの整備やSaaSツールの導入推進にも携わり、現場との連携力と実行力を評価された。
■ 職務経歴
株式会社〇〇〇〇(2017年4月 ~ 現在)
業種:機械部品製造業 | 従業員数:350名 | 雇用形態:正社員
期間 | 所属部門/役割 | 主な対応内容 | 使用技術/ツール |
2017年4月~ 現在 | 管理本部 情報システム課 | ・ネットワーク機器の運用保守 ・Windowsサーバーの定期バックアップ ・PCトラブル対応(平均30件/月) ・SaaS導入支援とマニュアル整備 | ・Windows Server ・Active Directory ・WSUS ・Office 365 ・VPN/FortiGate |
退職理由:より幅広いIT戦略や社内改革に関われる環境を求めているため。
■ 保有資格・スキル
基本情報技術者試験(取得:2020年4月)
Active Directoryの運用管理実務経験
SaaS導入に伴う全社展開の企画と運用フォロー
■ 自己PR
インフラ系の安定運用は「問題が起きないこと」がミッションなので、日々のログ監視や予兆管理、問い合わせ対応においてもスピードと丁寧さを意識してきました。
また、専門用語を使いすぎない説明や、現場と歩調を合わせた改善提案にも自信があります。
トラブルを未然に防ぐ姿勢と、現場に寄り添った対応力を活かして、貴社のIT基盤を支えていきたいです。
未経験者向け
※このサンプルでは、社内インフラに関わる実務経験や、ITスキル習得への意欲が伝わるよう構成しています。
未経験から運用保守職に挑戦したい方におすすめです。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:〇〇 〇〇
■ 職務要約
2019年より商社の総務部門にて、備品管理やPC初期設定、電話対応など社内インフラ周辺の庶務を担当。
現場業務の傍ら、IT業務のサポートに関わるうちに「もっと技術面から支えたい」と思うようになり、現在は独学でITインフラを独学中。
社内での問い合わせ対応や設定作業の経験を活かし、運用保守を軸にキャリアチェンジしたいと思っています。
■ 職務経歴
株式会社〇〇〇〇(2019年4月 ~ 現在)
業種:専門商社 | 従業員数:200名 | 雇用形態:正社員
期間 | 担当部門/業務内容 | 実績・工夫した点 | 使用ツール/環境 |
2019年4月~ 現在 | 総務部 社内備品管理・PCセッティング | ・WindowsPCの初期設定(アカウント作成・プリンタ接続) ・定型業務マニュアルの整備 ・簡易マクロを使った発注集計の自動化 | ・Windows 10 ・Excel VBA ・Outlook ・社内業務管理ソフト |
退職予定理由:IT分野でスキルを高め、業務改善をより実践的に支援したいから。
■ IT学習・スキル
ITパスポート(2024年取得)
Progate:Linuxコマンド/ネットワーク基礎/ShellScript学習中
Udemy:インフラエンジニア講座を受講中
Excelマクロによる自動処理ツールの作成経験あり
■ 自己PR
PCの初期設定やアカウント作成など、これまでIT業務のサポートに携わるなかで、”現場の困りごとを裏から支える面白さ”に魅力を感じてきました。
まだ本格的なエンジニア経験はありませんが、仕組みを理解して改善したいという思いは人一倍強いです。
どんなときも「相手がわかりやすい」と感じる説明を心がけていて、この姿勢は社内SEとしても活かせると考えています。
開発系のサンプル
経験者向け
このサンプルでは、業務アプリの開発経験をベースに「現場ニーズに即した改善提案力」や「開発以外も見通した姿勢」が伝わる構成を意識しています。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:〇〇 〇〇
■ 職務要約
2015年より社内業務システムの開発・改修を中心に担当。
販売管理や勤怠入力、稟議申請など、社内で使われる基幹系アプリケーションの開発案件を複数リード。
エンドユーザーとの要件調整から運用後の改修対応までを一貫して担当しており、「現場のリアルなニーズに寄り添った開発」が評価された。
昨年はワークフローシステムの内製化も成功させ、社内からのフィードバックも多数受けている。
■ 職務経歴
株式会社〇〇〇〇(2015年4月 ~ 現在)
業種:食品メーカー | 従業員数:500名 | 雇用形態:正社員
期間 | 所属部門/役割 | 主な取り組み内容 | 技術環境/ツール |
2015年4月~ 現在 | 情報戦略室 システム開発チーム | ・業務アプリの新規開発 ・SaaS導入の一部カスタマイズ ・ユーザー要望をもとにした改修対応 ・簡易RPAの作成、展開 | ・C# ・JavaScript ・SQL ・ServerPowerAutomate ・Backlog/GitHub |
退職理由:より先端の開発案件に携わることで、設計力と技術スキルの幅を広げたいと考えたため。
■ 資格・スキル
応用情報技術者(取得:2019年)
Java Silver(取得:2017年)
システム構築における一貫対応(要件定義~開発~保守)
RPA導入・保守・効果検証の実務経験あり
■ 自己PR
コードを書く以上に、ヒアリングと設計のフェーズで「何が本質の課題か」を探るのが得意です。
使いやすさや拡張性を意識した設計にはこだわっており、導入後も改善サイクルを継続して回すことを意識しています。
今後も「現場と伴走できる開発者」として、価値の高いシステムを提供していきたいと考えています。
未経験者向け
このサンプルでは、業務効率化に向けて独学で学んできた姿勢と、実際にツールを形にした行動力が伝わるよう構成しています。
実務未経験でも「考えて動ける」ことをアピールしたい方におすすめです。
職務経歴書
2025年6月現在
氏名:〇〇 〇〇
■ 職務要約
物流会社の事務職として、伝票処理や在庫入力、集計レポート作成を日常業務として担当。
日々の作業の中で「業務の非効率さ」を感じたことをきっかけに、自分でExcel VBAやGoogle Apps Scriptを学び、簡単な自動化ツールを作成。
現在はHTML・CSS・JavaScriptなどの基礎技術を習得中で、将来的には業務効率を支えるシステム開発に携わりたいと考えてる。
■ 職務経歴
株式会社〇〇〇〇(2019年4月 ~ 現在)
業種:物流・倉庫業 | 従業員数:250名 | 雇用形態:正社員
期間 | 所属部門/業務内容 | ITへの関わり | 使用環境・技術 |
2019年4月~ 現在 | 総務部 社内システム事務サポート | ・手動業務の手順書作成 ・マクロやGASでの入力自動化 ・システム部門への業務改善提案 | ・Excel VBA ・Google Apps Script ・Notion ・Windows 10 |
退職予定理由:業務改善の一歩先として、システム開発に本格的に携わりたいと考えたため。
■ ITスキル・学習状況
HTML/CSS、JavaScript基礎(ドットインストール・Udemy)
Excel VBAで業務自動化ツールを複数作成
■ 自己PR
手作業の繰り返しやエラーの出やすい業務フローを、少しでも改善したいという思いから独学でコードを書き始めました。
自分が作ったツールで現場の負担が減った瞬間、「もっと深くITを学びたい」と強く思うようになりました。
まだ実務経験はありませんが、相手の課題を自分ごととして捉え、手を動かしながら形にしていく力には自信があります。
今後は、より複雑な要件にも対応できる開発スキルを身につけ、社内全体の業務改善に貢献していきたいです。
社内SEが職務経歴書をよりよくするためのポイント


採用担当が注目するのは、スキルより「どれだけ会社に貢献できるか」という実績の伝わり方です。
ここでは評価につながりやすい書き方の工夫を紹介します。
職務要約「社内全体への影響力」に触れる
職務要約はいわば第一印象なので、ここに「どの範囲にどう影響を与えたのか」が含まれていると、一気に説得力が増します。
たとえば、単なるツール導入ではなく「全社の残業時間を月◯時間削減できた」といったように、具体的な数値や部署横断的な変化を示すことで、組織全体を見て動ける人材だと伝わります。
経歴「関わった部署・人数」も明記する
経歴欄では、作業の中身だけでなく
- どの部署と連携したか
- 何人と関わったか
なども盛り込みましょう。
たとえば
- 営業・経理・人事と連携して業務フローを設計
- 50名規模のPCセットアップ対応
といった記述は、実務のスケール感や調整力を裏付ける要素になります。
なるべく数字を使うと具体性が増すのでなお良しです。
経歴「調整や内製化の実績」もアピール
社外ベンダー任せにせず、社内で完結させた取り組みや、部門間をつないで合意形成を図った経験は高く評価されます。
たとえば
- 他部署との意見対立を解消してプロジェクトを前進
- 外注せずに自社開発で対応し、年間◯万円のコストを削減
など、調整・内製の経験はコストとスピードの両面で会社に貢献した証となります。
重要なのは「組織内での動き方」を伝える意識です。
資格欄「実務と直結するITスキル」を
所有している資格がただの肩書きで終わらないように、「どの業務でどう役立ったか」にも触れておくと印象が違ってきます。
たとえば「応用情報技術者に合格」だけではなく、「トラブル発生時の要因分析や設計見直しでその知識が活きた」といったように、実務との接点を具体的に補足する形です。
評価されるのは資格ではなく「使える知識」です。
どんな知識が求められるかは、次の記事で把握しておくのがいいでしょう。


導入・改善経験は「成果」まで書く
ツールやシステムの導入・刷新をアピールする際には、「それによって何がどう良くなったのか」を端的に伝えることが肝心です。
単に「新しい勤怠管理システムを導入」と書くよりも、「工数が年間◯時間削減」「月次レポート作成の手間を半分に」といった成果面の数値化があると、読み手の納得度が格段に上がります。
使用技術よりも「どう活かしたか」に重きを置く
扱えるツールや言語の名前を並べるだけでは、評価にはつながらないです。
「その技術をどう組み合わせ、何を解決したのか」という文脈があってこそ、技術の価値が伝わります。
たとえば「Python使用」だけでなく、「業務データの自動集計をスクリプトで実装し、毎日30分の工数削減に成功」のように
- 背景
- 活用
- 効果
の流れで書くと説得力が増します。
中途採用に響く「定量的成果」の書き方
中途採用は“即戦力”が前提で見られるため、実績には数値で裏付けされたものが求められます。
「効率化に貢献」では抽象的すぎるため、
- 業務効率を20%向上
- 残業時間を月10時間削減
といったように、成果を数値で表現するクセをつけましょう。
現場で評価されやすい社内SEの自己PR例


自己PRでは、技術だけでなく「人との関わり」や「社内での役割」も重要な評価軸になります。
単なるスキルの羅列ではなく、業務への姿勢や成果の伝え方を工夫することで、ぐっと印象に残る自己PRになります。
マネジメント経験の伝え方
リーダー経験をアピールする際は、「何人を束ねていたか」だけでなく、「どういう目標に対して、どう動いたか」がカギになります。
たとえば「3名の進捗管理を担当」ではなく、「情報共有の仕組みを見直し、リリース遅延ゼロを実現」のように、目的・手段・結果を明確にすると伝わりやすいです。
企画・課題分析の経験をどうアピールするか
「単なる運用保守をしていたわけではない」という姿勢は、職務経歴に深みを与えます。
たとえば
- 社内からの声を拾い上げ、業務フローの改善提案を実施
- 稟議決裁の遅れが頻発していたため、ボトルネック分析から新システム導入を提案
など、発見→分析→解決提案までの流れを記すことで、単なる作業者ではなく“考えて動ける人”だと伝わります。
調整力・巻き込み力を言語化するコツ
関係部署やベンダーとの橋渡し役を担った経験は、評価されやすいポイントです。
- 複数部署の利害を調整し、全社的なルール統一を実現
- 開発部門との仕様折衝を行い、プロジェクトの進行を円滑化
など、自身がどのような立場でどう周囲を動かしたのかを具体的に書きましょう。
とくに、「意見が割れたときどう対応したか」など添えると、信頼性がより伝わります。
社内SEの職務経歴書でありがちなNGパターン


採用担当者が「惜しいな…」と感じる書類には、よくあるパターンが存在します。
ここでは、現場でよくある失敗パターンとその回避策を紹介します。
実績や成果について記載がない
経験の羅列だけでは、その人がどんな価値を生み出してきたのかが伝わりません。
「〇〇を担当」だけでなく、
- どう改善したか
- どのくらい効率化できたか
といった数値や変化の根拠をセットで示すことが重要です。
たとえば「問い合わせ対応を仕組み化して月80件から20件に削減」など、定量・定性的な成果を織り交ぜることで、読んだ側にインパクトを残せます。
「折衝力」をアピールする記載がない
社内外の調整業務を担う立場では、技術スキルと同じくらいコミュニケーションの質が問われます。
にもかかわらず「誰とどう交渉したのか」が書かれていないと、協調性や問題解決力が伝わりません。
- 複数部署の意見をとりまとめた
- ベンダー側の要望と社内事情をすり合わせた
など、自分が介在して解決に導いた場面を書きましょう。
「資格・スキル」と「実務」のつながりが曖昧
資格の取得は努力の証ですが、それだけではアピールとして弱いです。
採用側が知りたいのは、「そのスキルをどう使って現場で成果を出したか」です。
たとえば「情報処理技術者試験合格」より、「取得後にアクセス権限管理の最適化に成功」といった実務との連動性を加えると、説得力が格段に増します。
職務経歴書に悩んだら「第三者の視点」を取り入れる
どれだけ経験が豊富でも、自分ひとりで職務経歴書を完璧に仕上げるのは簡単ではありません。
強みの伝え方に迷ったり、アピールが独りよがりになってしまうこともあります。
そんなとき、第三者の視点を取り入れることが、客観性と説得力を高める大きなヒントになるはずです。
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利用者からは
- 自分では気づけなかった武器を見つけてもらえた
- 苦手だった自己PRがスムーズに書けた
といった評価が集まっていて、はじめての転職にも心強い味方となります。
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ひとりで悩み続けるより、数倍早く突破口が見つかるはずです。
まとめ|社内SEは職務経歴書で成功率を上げられる!
職務経歴書は、これまでの歩みを伝えるだけでなく、「この人と一緒に働きたい」と思ってもらうためのものです。
とくに社内SEは、専門スキルだけでなく社内調整力や改善提案力といった“見えにくい力”も問われるため、表面的な経験だけでなく「どう働いてきたか」を具体的に伝えることが大切です。
もし、
- 職務経歴書の内容に不安がある方
- 自信がない方
- どんな企業が自分に合うのか客観的に知りたい方
は、活学キャリアの活用がおすすめです。
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