社内SEになるには？転職成功者のステータスや体験談を紹介

そんなふうに考えるなかで「社内SE」という選択肢が気になり始めた方は多いと思います。

社内SEとは

一言でいえば、「社内の困りごとをITで解決する人」です。

取引先や顧客のためにシステムをつくるのではなく、自社の社員や部署を支えることが仕事の中心になります。

たとえば、日々の業務で「この作業、毎回手作業で面倒だな…」という声が上がったとき、それを聞き取り、仕組みで改善するのが社内SEの役目です。 

ときにはExcelを効率化したり、他部署と連携して新しい業務フローをつくったりなど、ITスキルを活かしながら、現場のリアルな声に応えていきます。

開発だけでなく「仕組みを選ぶ・育てる・守る」までが守備範囲。

社内SEのニーズは年々高まっており、 その背景には、企業の「DX化」「クラウド移行」「ITインフラの内製化」などの動きがあります。 

社内SEになるにはどんな経歴・経験が有利？

社内SEに求められるのは、「技術があるかどうか」だけではなく、むしろ自社の業務に寄り添って動けるかどうかがカギです。

そのためIT職出身だけでなく、意外な経歴を持つ人が活躍しているケースも珍しくありません。

どんな経験が評価されやすいのか、転職市場で有利になりやすい4つの経歴を紹介します。

ITエンジニアからの転身はしやすい

すでに開発やインフラの経験があるなら、社内SEへの転職はかなりスムーズです。

ただし注意点もあり、社内SEは「自分が作りたいものを作る」立場ではなく、「現場が求めるものを聞き出し、形にする」仕事です。

未経験でも業務改善経験や現場目線は強みになる

「ITの実務経験はないけれど、現場のムダを見つけて改善した経験がある」、そんな方も社内SEの適性は高いといえます。

たとえば

こういった経験は、まさに「業務改善の視点」に直結します。

マネジメントやリーダー職の経験も評価されやすい

管理職やリーダーとしての経験がある方は、それ自体がアピール材料になります。

なぜなら、社内SEには「調整役」や「ハブ」のような役割が求められるからです。

たとえば新しいシステム導入時には、複数部署との連携や上層部との調整が発生します。

こうした局面では、チームをまとめたり利害を調整した経験が活きてきます。

事業戦略や経営への知見・興味

「経営目線でITを使いたい」という志向も強みになります。

社内SEは単なる裏方ではありません。

最近では、経営戦略や中長期の事業計画に合わせて、システム戦略を考える立場としての期待も高まっています。

なお、その他向き不向きが気になる方は、次の記事もどうぞ。

社内SEになるまでの5ステップ

「社内SEになりたい。でも何から始めればいいかわからない」。

そんなときは、感覚で突き進むより「すでに決められている成功ルートから逆算すること」が近道です。

ここでは、未経験・経験者を問わず役立つ、社内SE転職のための5ステップをご紹介します。

① 自分の強みや志向を棚卸しする

転職活動は、まず自分の発掘からスタートするのが鉄則です。

「やりたいこと」だけで動くと迷子になりますが、「できること」「求められること」まで掘り下げると、選ぶべき道が見えてきます。

とくに社内SEは、企業ごとに役割がガラッと変わる職種。

② 必要スキル・資格を確認する

社内SEに必要とされるのは、ITスキルだけではありません。

業務理解や調整力、ドキュメント作成などの力も重要です。

③ 書類・面接対策を始める

「経歴はそこそこ、でも書類で落ちる…」という声はよく聞きます。

社内SEの場合、成果や社内調整の経験が文章で伝わらないと響きません。

職務経歴書では、技術だけでなく「何を改善したか」「どれだけの部署に影響したか」といった裏方ならではの貢献エピソードが武器になります。

④ 求人探し・エージェント活用

求人探しは、社内SE転職の分岐点。

というのも、表面の情報だけでは、会社の内情までは読み取れないからです。

ホワイトな社内SEポジションに出会うには、「社内SEに強いエージェント」を味方につけるのがおすすめです。

企業の情シス事情や配属予定のチーム構成など、求人票には出ない情報も得られるため、ミスマッチのリスクがグッと下がります。

求人票だけでは見えない裏側を知りたいなら、ぜひ活学キャリアを活用してみてください。

社内SE経験者が専属で担当してくれるため、技術だけでなく「社風との相性」や「配属後の立ち位置」まで見据えたアドバイスがもらえます。

⑤ 入社後の準備・学習

無事に内定が出てもゴールではなく、それは社内SEとして生きていくスタートラインに立ったにすぎません。

社内SEは学び続ける職種でもあります。

未経験から社内SEになるには？

ITの世界がまったく初めてだとしても、社内SEは「入り口の広い門」のひとつです。

ただしノープランで突っ込むのはNGで、未経験者が取るべきステップにはちゃんと順番があります。

まずは以下の流れを意識しましょう。

社内SEは「エンジニア」というより、「現場の声に耳を傾け、仕組みに落とし込む職人」です。

IT経験者が社内SEになるには？

コードを書くことに慣れた人や、インフラに強い人が社内SEを目指すなら、「技術で戦わない」視点を意識することがカギです。

よくある落とし穴は「技術スタック」ばかりに頼ってしまうこと。

社内SEの現場では、それよりも以下のような横のスキルが求められます。

これまで手を動かしてきた実績があるなら、「どんな課題をどう解いたか」というストーリーに落とし込み、ユーザー視点の工夫を盛り込んでみましょう。

未経験でも社内SEを目指せる人の共通点

社内SEは、パソコンに詳しい人だけの職業ではありません。

むしろ「IT以外の経験」が、想像以上に武器になる世界です。

未経験から飛び込めた人には、ある種の共通点があるので、ここで紹介します。

ITが不得意でも数字や改善意識に強い

エクセルが苦手でも、数字の違和感に敏感な人は重宝されます。

現場視点で「何を変えるべきか？」を考えられる

社内SEは、正解を与えられる立場ではありません。

何が無駄で、何が遠回りか、それを現場の肌感で察知し「変えたほうがいい」と感じられる人が、スタートラインに立てます。

たとえば、製造現場で「手書き帳票のExcel管理化」を提案した経験や、  

人と協力するのが得意

仕組みは、一人では動きません。

企画、説得、巻き込みといった、苦手な人ともうまくやれるタイプこそ、社内SEに向いている資質です。

社内SEに転職した人のステータス

社内SEとして活躍している人は、どんなバックグラウンドがあるのでしょうか？

年齢

平均転職年齢は33.5歳です。

経験と柔軟性のバランスが取れた層が多く、25〜29歳の割合が最も高くなっています。

参考：doda

前職

「前職も社内SEだった」という人が約37％で、同じ職種内での転職もそこそこ多い状況です。

参考：doda

転職回数

「はじめての転職で社内SEを選んだ」という人が43％と最多。

つまり、「キャリアの最初の分岐点」で社内SEを選んだ人がかなりいるということ。

参考：doda

資格の有無

保有資格としては、基本情報技術者（24.4％）とITパスポート（21.3％）が上位。

参考：doda

社内SEを辞めた人の転職先

次の職場でも社内SEを選ぶ人が約半数。

この仕事が「続けたくなる仕事」であることの裏付けともいえます。

参考：doda

社内SEになるための求人の探し方・企業選び

求人の見極め方はまさに成否の分かれ道。

求人の数自体はそれなりにありますが、実際に「働きやすい環境」「裁量のある業務内容」を手に入れられるかどうかは、見つけ方と選び方次第です。

社内SEの求人はどこで探せる？（転職サイト・エージェント・企業HP）

社内SEの求人は、表通りだけを歩いていても見つからないケースが多いです。

転職サイトに出ている案件は、あくまで「氷山の一角」と考えた方がいいでしょう。

本気で社内SEを目指すなら、以下のような探し方が有効です。

ホワイト社内SE企業を見極めるポイント

ホワイトな社内SEポジションを見極める際、ひとつの判断基準となるのが「便利屋になっていないかどうか」です。

詳しくは、以下の記事でくわしく解説しています。

求人票でチェックすべき3つの項目

求人票は、企業と求職者の最初のすれ違いがもっとも起きやすい場所です。

その落とし穴を回避するため、次の3点はしっかり見ておきましょう。

部署が明記されていない求人は、兼務や別業務の可能性をはらんでいます。

また、書き方について「月平均残業時間が30時間以上」だったり「臨機応変な対応力」などの表現には注意が必要です。

さて、求人の探し方や企業選びについて解説してきましたが、求人情報を見比べるだけでは本当にフィットするかどうかは見えてきません。

そもそも「この会社のITは現場に寄り添っているのか」「何名体制でどんな業務を担うのか」など、求人票の裏にある文脈が分からなければ判断のしようがないからです。

そこで心強いのが、社内SEに強い転職支援サービスです。

なかでも活学キャリアでは、応募先企業のIT体制や文化まで見据えたマッチング支援を行っており、的外れな応募や入社後のミスマッチをぐっと減らせます。

社内SEの求人の例

社内SEの求人内容は、企業によって大きく異なります。

具体的な求人例や待遇面については以下で詳しく紹介していますので、気になる方はご覧ください。

社内SEになるまでのリアルな体験談

ここでは、社内SEになるまでのリアルな体験談として、実際の経験者の話を紹介していきます。

未経験から社内SEになれた事例

元々メーカーで資材調達を担当していた30代の男性。

毎日納期に追われる働き方に限界を感じ、思い切って未経験からIT業界への転職を決意しました。

当初はITコンサルや開発(SE)など幅広く検討しましたが、DX推進の流れで未経験歓迎の社内SE求人が増えていることに着目し、自身の調達・経理などの業務経験を強みに社内SE職を集中的に志望しました。

結果として、見事業務システム運用保守を担う社内SEとして採用されます。

転職後は「残業の大幅減」と「働きやすい環境の実現」が大きな変化だったといいます。

以前は常に納期プレッシャーに追われていましたが、社内SEになってからは自分のペースで業務調整しやすくなり、時間的なプレッシャーが減り、結果的に残業も少なくなったということです。

関わる相手も自社社員のみのため理不尽な要求も減り、社内の落ち着いた雰囲気の中で仕事に取り組めているといいます。

参考：【体験談】IT未経験から社内SEへの転職を選んだ理由

SEから転職して年収アップに成功した事例

こちらはSIerから社内SEに転職し、年収アップを実現した35歳男性の事例です。

10年以上SIer企業で働いていたこの方は、「同じ努力をするなら、給与に反映される職場で働きたい」との思いから、35歳を過ぎて社内SEへの転職に踏み切りました。

その結果、転職後約6年間で年収700万円からみごと1,000万円程度まで増加し、大幅な年収アップに成功しています。

参考：【実体験】社内SE転職で年収300万円アップした3ステップを解説！

ブラック企業から脱出したリアルな声

その他、ブラック企業から脱出した方の「辞めて正解だった」という意見については、次の記事で解説しています。

社内SEになるとき応募・選考で見られるポイント

選考で見られるのは、スキルの羅列よりも「この人がどんな現場を変えてきたか」。

技術力の高さだけでは決まらないのが、社内SEなのです。

Tスキルより「現場改善」の経験が響く

スキルよりも、「職場をどう動かしてきたか」の方がよほど重要です。

履歴書・職務経歴書に記載された経験

いくら言葉を飾っても、実体験がなければ選考の場で薄っぺらく映ります。

履歴書や職務経歴書では、職務名やスキルだけでなく、

まで書けているかが重要です。

「なぜSEより社内SEになりたいか」の理由

当然、「社内SEのほうがラクそうだから」は禁句です。

面接官が聞きたいのは「楽をしたい理由」ではなく、なぜ内部に入る側に回ろうと思ったのか。

◎良い例：

「これまでは客先常駐で目の前のタスクをこなす日々でしたが、社内SEとして自社の業務課題を継続的に改善し、社員の働きやすさに貢献したいと思ったためです。」

×悪い例：

「常駐がきついから」「残業が嫌だから」といったネガティブ理由は避けるべき。

自分の価値観や志向の変化を、自分の言葉で語りましょう。

社内SEになるには資格は必要？

資格がなくても社内SEにはなれますが、選考で有利に働く場面は確実に存在します。

どの資格が評価されやすいのか、取得のメリットや選び方については、以下の記事でくわしく紹介しています。

社内SEになるために読んでおきたい本

この章では、社内SEになるために読んでおきたい本を紹介します。

いずれも社内SEのリアルを学べる貴重な一冊なので、参考にしてください。

社内SE 1年目から貢献！情シス　企画・開発・運用 107のルール

この本では、情シスとしての立ち回り方やプロジェクト推進の手順を107項目に分けて丁寧に解説されていたり、外部ベンダーとの連携や社内調整の勘どころまで網羅されています。

社内SEが最初の1年を乗り越える方法 (10分で読めるシリーズ)

この本は「何が仕事なのか」「何を学べばいいのか」「どこで壁にぶつかるのか」といった曖昧な不安を、筆者の実体験をもとに解きほぐしてくれます。

10分で読めるライトな構成ながら、中身は意外と骨太。

基礎からのIT担当者リテラシー

IT担当者の仕事は、社内の「ちょっと詳しい人」が手に負える範囲を、気づけばはるかに超えています。

この本は、そんな全部屋対応なあなたをそっと支える指南書といえます。

「中小企業で急に社内SEに任命された人」にとって、教科書のような存在になるでしょう。

社内SEになるには転職エージェントの活用が近道

社内SEを目指すなら、自力での情報収集だけでは限界があります。

求人票の文面には載らない職場のリアル、たとえば人員体制や過去のトラブル履歴、現場の雰囲気などは、外部からはまず見えません。

実際、社内SEの求人は“非公開”のことが多く、  エージェント経由でしか出回らないケースも多いです。  

内定率を上げるためにも、自己応募だけでなくエージェント相談も並行して行うのがコツ。

職務経歴の棚卸しや、面接対策の壁打ちまでしてくれるため、孤独な転職活動に頼もしい伴走者が加わるような感覚になります。

なかでも、社内SEへの転職支援に強みをもつ活学キャリアは、現場目線に立った求人紹介やキャリア設計が好評です。

社内SEになるにあたってのQ&A

最後に、よくある疑問にお答えしていきます。

社内SEになるには何を学ぶべき？

ITインフラや業務系システムの基礎に加え、業務改善やプロジェクト管理の視点も求められます。

社内SEになるには大学卒業が必須？

学歴よりも、実務経験や現場に向き合う姿勢が問われます。

何年の経験で社内SEになれる？

目安としてはIT職で1～3年程度の経験があればチャンスは十分あります。

ですが未経験からでも、業務改善やエクセル管理の経験をうまく伝えることで道が開けるケースもあります。

まとめ｜社内SEになるには自分の強みの活かし方を考えよう

社内SEは技術屋というより、社内の問題解決係であり、会社の土台を支える縁の下の力持ちです。

未経験でも、現場感覚や改善マインドがあれば勝負はできますし、逆に経験者でもその視点がなければ難しいこともあります。

大切なのは「自分のどんな資質が社内SEの現場で刺さるのか」を言語化し、そこに向けた準備を整えること。

履歴書や面接で語れるエピソードをつくることも、今からでも十分間に合います。

ですが社内SEというポジションを狙うなら、情報戦で後れを取るわけにはいきません。

表に出てこないレア求人や、現場のリアルな事情まで把握するには、独力だけでは限界があるからこそ、「活学キャリア」のように社内SE転職に長けたパートナーが存在します。

{ “@context”: “https://schema.org”, “@type”: “FAQPage”, “mainEntity”: [ { “@type”: “Question”, “name”: “社内SEになるにはどんなスキルが必要ですか？”, “acceptedAnswer”: { “@type”: “Answer”, “text”: “ITスキルに加えて、業務改善の視点や現場とのコミュニケーション力、調整力が求められます。資格では基本情報技術者やITパスポートが人気です。” } }, { “@type”: “Question”, “name”: “未経験でも社内SEになれますか？”, “acceptedAnswer”: { “@type”: “Answer”, “text”: “はい、業務改善経験やチーム支援の経験があれば未経験でも目指せます。改善マインドや現場目線のスキルが評価される職種です。” } }, { “@type”: “Question”, “name”: “社内SEの求人はどこで探せばいいですか？”, “acceptedAnswer”: { “@type”: “Answer”, “text”: “転職エージェントの活用がおすすめです。とくに社内SEに特化したエージェントは、求人票には載らない企業情報も把握しているため、ミスマッチを防げます。” } }, { “@type”: “Question”, “name”: “社内SEになるには資格が必要ですか？”, “acceptedAnswer”: { “@type”: “Answer”, “text”: “必須ではありませんが、資格があるとスキル証明になり有利です。基本情報技術者試験やCCNA、ITパスポートなどが代表的な資格です。” } }, { “@type”: “Question”, “name”: “どんな経歴の人が社内SEに転職していますか？”, “acceptedAnswer”: { “@type”: “Answer”, “text”: “前職がIT系だけでなく、現場業務やマネジメント、業務改善経験者も多く転職しています。平均年齢は33.5歳で、初めての転職で選ばれるケースも多いです。” } } ] }