いま勤めている企業をやめたいと思ってはいるものの、
- 「やめたいけど、とくにやりたいこととかない」
- 「次にやりたいこともないままやめても、後悔しそう」
といった理由から、なかなか行動に踏み切れず悩む方は少なくありません。
今回の記事ではそのような方に向け、「やりたいことがないけどやめたくなる」ことの理由や対策、および注意点について深掘りしています。
不満ばかり蓄積するのにやりたいことがなく困っている方は、ぜひ最後までお読みのうえ、参考にしてください。
何がしたいかわからず転職しても大丈夫!
最初に結論を申し上げると、やりたいことが見えないまま転職しても大丈夫です。
転職する人のパターンとして、大きく以下の2種類の人がいます。
- やりたいことが明確で、それに向かってまっすぐ進む人
- とりあえず小さく行動し、流れに沿って起動修正していく人
大きな目的やゴールを決めて一直線に進むのも、たいへん素晴らしいことです。
しかし一方で、やりたいことが見えてなくとも小さく動き、軌道修正を繰り返して見つけていくタイプもいます。
そのため、やりたいことがはっきりしないまま転職しても、とくに大きな問題はありません。
とはいえ、やりたいことがないままやめることにはいくつかの注意点もあり、そちらは記事後半で後述しています。
転職で何がしたいかわからない要因
ここでは、会社をやめたいもののやりたいことが見つからない理由をご紹介します。
行動力に欠けているから
やりたいことが見つからない要因のひとつに、行動力が足りていないことが挙げられます。
気になることを積極的に試す好奇心や行動力がないと、あらゆることに興味をもつきっかけも薄れてしまうからです。
いくら気になるものがあっても、まったく行動や挑戦をしない限り、知識や経験として蓄積されません。
そのため興味はあっても、「やりたい」という気持ちにまで至らないことが要因です。
自信がない、より良い転職後を想像できないから
自分に自信がもてず、よりよい転職後を想像できないことも、やりたいことが見つからない要因です。
会社をやめた後の未来は、誰にとっても見えません。
そのため不安はつきまとうものの、それでもいい未来を信じて、それに向かって賢明に動くことが理想です。
しかしここで自信がない方は良くないイメージばかりを想定し、一歩踏み出すことができません。
そのネガティブさゆえに、やりたいことも見つからなくなってしまいます。
自分を分析しきれていないから
本当にやりたいことは、自分をよく分析し尽くしていないと見えてきません。
やりたいことが見つからないということは、
- 自分はどんなことが得意で
- どんなことが好きで
- 何なら苦にならなくて
- 譲れない部分はどこなのか
といった分析が足りず、自分を知ることができていないことが大きな要因でしょう。
転職そのものをゴールと考えているから
やりたいことが見つからない原因に、「やめること」自体を最終目標と設定していることも挙げられます。
本来、会社を変えることはあくまで「手段」でしかなく、本質は「仕事を変えたその後」にあるものです。
しかし、やめること自体を最終目標にしているということは、「いまの会社の不満から逃げることしか考えていない」とも言い換えられます。
そういった状態で仕事を変えても、同じことを繰り返してしまう可能性が高くなるでしょう。
失敗や後悔を過度に恐れているから
やめたあとの失敗や後悔を極度に気にしている人も、やりたいことが見えない傾向にあります。
どんな人であっても「会社をやめる」という決断には、不安がつきものです。
それでもよりよい未来を想定し、ポジティブな気持ちを強くもって前向きに行動していくしかありません。
しかし、ネガティブな想像を先行させ「失敗したくない」という気持ちで行動を妨げてしまうタイプの方もいます。
その結果、「やりたいことが見つからない」という結論に結びつけてしまう傾向です。
知見が浅く選択肢が狭いから
やりたいことが見つからない要因のひとつに、「知見が狭いことによる選択肢の少なさ」も挙げられます。
たとえば現代では働き方の多様化の影響もあり、企業に属さない「フリーランス」という道を選ぶ人も増えているのが現状。
こういった自由な働き方や選択肢があることを知らないと、会社員という選択肢しか見えず、「職種をどうするか」ばかり悩み続けてしまいます。
その結果として、「本当にやりたいこと」を探すのは困難となる傾向です。
何がしたいかわからず転職を選ぶ人の共通点
この章では、「やりたいことが見つからない」という状態で、会社をやめてしまう人の特徴を見ていきます。
自分の得意分野やアピールポイントがわかってない
やりたいことが見つからないままやめてしまう人は、自身の得意なことや強みがわかっていない傾向が強いです。
「次の仕事」にうっすらと興味があっても、
- 仕事となると、自分には合ってないかも
- レベルがまったく違うかもしれない
など、不安になってしまいます。
得意分野がわかってないがゆえ、こういったことで悩み疲れ、結果的に「まず先に退社する」ことを選んでしまいます。
他人をうらやましく思ってしまう
「他人の芝は青く見える」というタイプの方も、やりたいことが見えないままやめてしまうことが多いでしょう。
他人がよく見えてしまうということは他人に影響されやすく、流されやすい傾向にあるからです。
たしかにある程度は「他人からの影響」を受けることも大切ではあります。
しかし会社を変えるなら、その中でそれ以上の「強い自身の軸」をもたなくてはなりません。
後先考えず目の前の条件で決断してしまう
後先をよく考えず、目の前の好条件で決断してしまう方も、やりたいことがあいまいなままやめてしまいがちです。
こちらは慎重派で失敗を恐れるタイプとは真逆で、少しでもいい条件の求人に積極的に面接まで進んでしまいます。
自分をよく知るより、まず行動しながら考える傾向にあり、その積極性は素晴らしいひとことです。
しかし自分と向き合って考えることを怠っているため、転職における成功確率もそれほど高くありません。
転職で何がしたいかわからないと感じたらやるべきこと
この章では、やりたいことが見えない方に向け、具体的な対処法を7つご紹介します。
転職したいと思う理由を明確にする
会社をやめたい要因をはっきりさせることから始めることが大切です。
会社をやめたい要因がはっきりしていないと、次の会社でもうまくいかない可能性が高くなってしまいます。
どうしてやめたいのか、どうなれば満足なのかを自問自答のうえ、解決のために適切に動いていくことが大切です。
割と得意なことや苦じゃないことを言語化する
自分自身で「割と得意と思っていること」や、「やっていて苦痛を感じないこと」を言語化しましょう。
「好きでも嫌いでもないけど無意識で自然と続けられる」といったスタンスのものに着目することが、長く続く仕事を見つけるコツといえます。
どうしてもしたくないことを言語化する
「どうしてもやりたくないこと」を言語化しておくことも大切です。
やっていて苦痛を感じることを仕事にしても、長続きすることはありません。
一見甘えのように思えるかもしれませんが、やりたくないことを避けることは、自分に最適な会社を見つけるためにはとても重要です。
何をしたいかより「どうなりたいか」考える
ゆくゆくどうなりたいか、に焦点を当ててみましょう。
やりたいことが見えない人は、今なにがやりたいかばかりに悩む傾向があります。
「どうなりたいか」は、それほど立派なものでなくても、具体的には
- 人が好きなので、とにかくいろんな場所でたくさんの人と関わりたい
- 人付き合いが苦手なので、引きこもってPCひとつで稼いでいきたい
- 月に2~3回、自由に旅行に行ける働き方がいい
といった、ありのままの理想で構いません。
これからどういう生き方をすべきかに着目することで、新たな視点が見えてきます。
周囲の仲間に相談してヒントを得る
やりたいことを見つけるには、周りの人に話して、ヒントを得ることも重要です。
周りに相談することで、ひとりでは決して考えられなかった選択肢が見えてくることもあります。
結局決めるのは自分ですが、適度に人に頼ることも大切です。
転職エージェントを利用する
プロの手を借りることで、自身の希望や得意分野に沿った仕事に出会うことが可能になります。
ひとりで自力で活動するよりも、より早く確実に、転職成功につなげることができるでしょう。
なお、具体的なおすすめは次章で後述しています。
資格を取得する
資格の勉強に励むことで、自身の好き嫌いが見えるようになります。
興味のある分野にとりあえず手を付けてみて、つまらなかったり興味がわかなければ、中断すればいいでしょう。
また試験に合格して資格が手に入れば、スキル・能力・行動力の証明としても役に立ちます。
何がしたいかわからない人におすすめの転職エージェント
ここでは、やりたいことが見えない人が積極的に活用すべきエージェントを見ていきます。
活学キャリア
やりたいことが見えていないなら、活学キャリアの利用がおすすめです。
主にIT業界に特化したサービスとなっていますが、実務未経験者、およびPCスキルのない方が対象となっています。
無料カウンセリングも実施しているため、活用してみてはいかがでしょうか。
リクルートエージェント
やりたいことが見えない方であれば、リクルートエージェントの利用もおすすめです。
なんといっても業界トップクラスの求人数が最大の魅力で、オールマイティーな職種を幅広く扱っています。
そのため、キャリアに迷っている方の選択肢を大きく広げてくれることは間違いありません。
マイナビエージェント
20〜30代でキャリアに迷っているなら、マイナビエージェントを利用するのもひとつでしょう。
20〜30代といった比較的若い年代の転職に特化しており、独自のサポートも充実しています。
求人数も多く企業の質も高いので、安心して就職活動を行えることが特徴です。
セカンドゴング
40代での転職を検討されている方は、セカンドゴングに相談してみてください。
セカンドゴングは、40代の方に非常に役立つ情報を発信しながら、転職サポートも行っています。
転職エージェントに相談するのはまだ少しハードルが高いという方は、情報収集から始めてみるのも良いでしょう。
何がしたいかわからないときの転職で注意したいこと
やりたいことが見えないとき、気をつけたいポイントを紹介します。
やりたいことばかりにこだわり過ぎない
あまりに「やりたいこと」にこだわっていても、逆に理想の企業に出会う確率が下がってしまいます。
それ以上に
- 人と比較して、わりと得意なこと
- 長時間やっててもイヤにならないこと
を軸に仕事をさがすほうが、再現率は高くなります。
志望動機はポジティブなものにする
企業への面接に挑む際は、志望動機はかならず前向きなものにしましょう。
具体的には以下のようなものが好ましいです。
- 長時間やっていても飽きないので、合っていると思った
- この業界でプロとして働き、知見や能力を深めたいと思った
逆に、以前の企業の不満、また給料などの待遇面など後ろ向きな理由にすると、内定をもらえる確率は下がってしまいます。
安定や安心ばかり求めない
どんな方でも、「安定」や「安心」を求めるのは自然なことです。
しかしあまりにそれにこだわりすぎると、行動力は低下してしまいます。
どんな企業に就職しても「自身に合う・合わない問題」など、何らかの課題はあるでしょう。
最初から安定・安心が保証されている選択肢などありません。
不安なのはみんな同じなので、ある程度の割り切りと勢いも重要です。
転職で何がしたいかわからない人のためのQ&A
最後に、やりたいことが見えない方に深く関係する、質問と回答をご紹介します。
何がしたいかわからなくて転職するのは避けるべきでしょうか?
「とくに大きな問題はない」というのが、本記事での結論です。
はじめにゴールを決めて、一直線に進む方もいます。
一方でゴールを決めず、紆余曲折をしながらじっくり進む方もいるからです。
今はやりたいことがあいまいでも、まず行動してみることで「心からやりたいこと」が見えてくるかもしれません。
やりたいことを見つけるには何をしたらいいですか?
やりたいことを見つけたいなら、以下のことを試すのがいいでしょう。
- わりと得意で長時間でもできそうことを書き出す
- 絶対にやりたくないことを書き出す
- どうなりたいか・どう生きたいかを考える
- 周囲の人に相談してヒントを得る
これらをすべてあぶり出すことで、自身に合っている仕事が見つかりやすくなります。
好きなことと得意なことはどちらを仕事にするべきですか?
仕事にするのであれば、「得意なこと」のほうがいいでしょう。
「仕事」は人生の大半の時間をつぎ込むうえ、合わない従業員との共同作業も必要になります。
ゆえに、せっかく好きなことも嫌いになるリスクもあります。
したがって得意なことを仕事にするほうが、イヤになりにくく成果も出やすいです。
ただどうしても好きなことを仕事にしたい気持ちがあるなら、積極的に挑戦したほうがいいことは間違いありません。
まとめ:何がしたいかわからないなら要因を明確にしよう!
やりたいことが見えないまま転職するのは、悪いことではありません。
目的を明確に決め、そのゴールに向かってまっすぐ前進する人は、それほど多くはないでしょう。
ただ、それには必ず何かしらの原因があるので、その原因究明を怠ってはいけません。
自分をよく知るという意味合いでも、
- そもそも会社をやめたいと思うのはなぜか
- やめたあと、どう生きていきたいか
- やりたいことやビジョンが思い浮かばないのはなぜか
といったことを分析していくことが大切です。
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