現代において、生活費を稼ぐために必須な「食いっぱぐれない仕事」。
今回の記事では「食いっぱぐれない仕事」をベースに、男女別に今後も需要が高まり続けるであろう仕事の具体例を紹介します。
またそうした仕事を見極めるポイントや必要なスキル、資格についても解説します。
将来を見据えたキャリア選びのためにも、ぜひお役立てください。
食いっぱぐれない傾向の仕事はあるが「絶対」はない
本記事を読んでいる方は、「食いっぱぐれない仕事を端的に知りたい」という方が多いでしょう。
しかし、「絶対に食いっぱぐれない」ことが確約された仕事は存在しません。
時代の変化とともに社会のニーズが変化していくうえ、技術や環境の進歩によって求められるスキルや知識も変わってくるからです。
今回の記事で紹介するのは、あくまで「これからも食いっぱぐれない傾向にある職業」となります。
この他にもこれから伸びていく仕事、およびまったく新しい働き方が誕生する可能性もあるでしょう。
それを前提に読みながら、市場や自身の分析など情報収集を怠らない姿勢が重要になります。
食いっぱぐれない仕事の見分け方
食いっぱぐれない仕事には、いくつかの共通点や見極め方が存在します。
専門スキルや資格を要するか
専門スキルや資格を要する仕事は、一般的に食いっぱぐれない傾向といえます。
全体的にスキルや技術を獲得している人材は限られていることから、需要が高いためです。
しかし現代は、技術革新のスピードが目まぐるしいことは明らか。
たびたび変わるニーズの調査や、新技術の取得に積極的に取り組むことが重要です。
人間の感性を主軸としているか
「人ならではの感性」を活かす仕事も、傾向として食いっぱぐれないでしょう。
人間の感性に関わる分野は機械の苦手分野であり、AIや人工知能による代替が極めて困難であるためです。
例を挙げるなら、
- Webデザイン
- イラスト制作
- 動画編集
- 音楽制作
- 文章作成
- その他
などがあります。
いまやいろいろなAIツールが次々と登場していますが、まだまだ人の手による修正は必要不可欠のため、この先も需要がなくなるとは考えにくいです。
流行り廃りのないインフラ関連か
流行り廃りに左右されないインフラ事業も、食いっぱぐれしにくい仕事です。
生活インフラとして欠かすことができないものは、やはり需要が安定しているためです。
流行り廃りに左右されないインフラ事業とは、水道や電気、ガス、インターネットのようなもの。
それらの管理や保守、改修、新規開発などに関わる仕事は、これからも長期的な需要が続くと考えていいでしょう。
根本的な需要が大きいか
そもそもの需要が大きいかどうかも、重要な見極めのポイントになります。
いくら安定していても、根本的な需要が小さければ大きく稼ぐことはできず、結果として食いっぱぐれてしまうからです。
生活に欠かせない類の職業にくわえ、「しっかりとした大きな需要が長期にわたって続いているか」は、必ずチェックしておく必要があります。
「供給過多状態」になっていないか
たとえ需要が大きくても、供給があまりに多い状態のものは食いっぱぐれてしまう可能性があります。
供給が多ければ多いほど、単価は下がってしまうのが世の常だからです。
つまり狙い目となるのは「需要が大きく、人手が足りない業界」となります。
初心者が参入しやすい業界を探すより、「専門的なスキルや資格が必要で、かつ需要も安定している業界」がおすすめです。
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【男性編】食いっぱぐれない仕事
ここでは、男性向けの食いっぱぐれない仕事の具体例を見ていきます。
プログラマー・ITエンジニア
食いっぱぐれない仕事の代表格が、プログラマー・ITエンジニア。
現代ではIT技術はますます重要となっていることから、需要が高い状況が続いているためです。
とくにAI、クラウド、ブロックチェーンなどの分野は、今後の需要がますます伸びることが期待されています。
さらにエンジニアのスキルを活かし、
- フリーランスとして独立
- IT関連の事業を立ち上げる
など、今後の選択肢を増やせることもメリットです。
電気工事士
男性向けの食いっぱぐれない仕事として、電気工事士もあります。
建物や設備などの電気設備の施工や修理・保守などを行うため、高いスキルが求められるためです。
自らの命に関わる危険な仕事でもあるため、知能の面でも秀でてなければなりません。
また電気は生活に必須の「生活インフラ」のひとつなので、これからの高い需要も期待できるでしょう。
農業
農業も食いっぱぐれない仕事として知られています。
国はもちろん、地域の発展に欠かせない食料生産事業のひとつであるためです。
収穫の時期はもちろん、収穫に向けた食材の下準備、育成や管理など、年間を通して安定した仕事があります。
さらに近年では農業にもデジタル技術がどんどん盛り込まれていることから、新しい仕事やビジネスチャンスが開拓されています。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産関連事業に必要不可欠な存在です。
その専門的な知識を活かし
- 物件調査
- 価格査定
- 契約書の作成・手続き
といった業務を担当します。
不動産事業は、人が「住む場所」を求める限り、なくなることはありません。
動画編集
動画は広告や配信など、いろんな分野で需要が高まっている業界です。
とくにYouTubeをはじめとする動画プラットフォームの需要が急増している現代、編集ができる人材の価値は上昇傾向にあります。
動画編集と聞くとかんたんそうなイメージをもつ方もいますが、編集ソフトを使いこなすための勉強は必須。
また高品質な動画に仕上げるには複雑な動画構成を考えたり、装飾に創造性・アイデアが求められたりと、思っている以上にクリエイティブな内容です。
人間ならではの感性が成否を左右するため、今後も食いっぱぐれない可能性が高いです。
コンサルティング業
コンサルティング業も需要が安定しており、食いっぱぐれにくいでしょう。
こちらは一般的に、企業の戦略やプロセスなどに対し、専門的なアドバイスを提供する仕事です。
高い知識力や専門性を活かす仕事なので、年収も高く、今後も機械に代替されにくい仕事と考えて差し支えありません。
営業
食いっぱぐれない職業として、「営業職」も挙げられます。
営業ではただ商品を売るのではなく、顧客の潜在的なニーズを正確につかみ、最適な提案を行わなくてはならないためです。
機械に代替されにくいうえ、企業の売上にも大きく貢献できる職業であることから、社会的な信用も高い職業といえます。
ただ、取り扱う商品によって需要は大きく変わってくる点には注意が必要です。
【女性編】食いっぱぐれない仕事
ここでは、女性向けの食いっぱぐれない仕事の具体例を見ていきます。
医療業(看護・介護)
医療業は女性が活躍しやすく、かつ食いっぱぐれしにくい仕事です。
現代の日本では高齢化社会が進んでいる背景から、医療機関や介護施設における医療従事者の需要が高まっているためです。
また人間の女性ならではの柔軟な対応力や思いやりが存分に活かせるため、この先も安定した需要があるでしょう。
薬剤師
薬剤師は前述とおなじ医療業の一種ではありますが、より高い専門性を要する職業です。
具体的には、
- 薬剤の調剤
- 薬歴の管理
- 患者さんへの服薬指導
といった仕事を担当します。
現代では高齢化社会が進み、医療の重要性が高まっている背景から、薬剤師の需要も年々増加しています。
さらに勤務時間が柔軟だったり、転勤がないなど「快適な労働環境」を実現できることも多く、女性から人気の仕事です。
心理カウンセリング業
心理カウンセリング業も、食いっぱぐれにくい仕事の一種です。
ストレス社会と戦う人や、心の問題を抱える人がなくならない限り、需要があり続ける分野だからです。
心理カウンセリング業は主に、心理学やカウンセリング技術を活かし、悩みを抱える顧客の問題に寄り添う仕事。
さらにいうとこの職業は「女性が抱える問題のニーズ」がとくに高く、女性カウンセラーによるヒアリング力、および共感力が重宝されます。
Webデザイナー
Webデザイナーは、食いっぱぐれしにくい仕事の代表格といっていいでしょう。
絶対的な正解がなく、人間ならではの創造性やクリエイティビティがものをいう職業だからです。
また現代では、インターネットやWeb広告の重要性が上がっていることから、需要も右肩上がりとなっています。
さらにスキルと実績を積み上げることで独立や起業など、選択肢が広がることもメリットです。
エステ・美容業界
エステ・美容業界は、女性が求める「綺麗」「かわいい」ニーズがなくならない限り、廃れることのない業界です。
現代は美容や健康に関する情報はネットで入手できるものの、
- 実際に髪を切ってもらう
- 繊細なネイルを施してもらう
といったことは、人間の手でしか再現できません。
またエステティシャンや美容師は、専門的な技術や知識が求められる職業。
さらに女性ならではの柔らかな人当たりやコミュニケーションも必須となるため、食いっぱぐれにくいとされています。
保育士
保育士が食いっぱぐれにくい職業とされる要因には、女性の社会進出が当たり前になってきた背景があります。
近年では専業主婦が減って共働きの家庭が増えていることから、幼稚園・保育園などの需要が高くなっているからです。
また「感情のかたまり」である子どもの養育は、機械にはとうてい不可能。
このような理由から、保育士は食いっぱぐれしにくい仕事として人気です。
Webライター
Webライターも、食いっぱぐれない仕事のひとつとなります。
最近では、「ChatGPTによって仕事がなくなる」という見方もありますが、まだまだ人の手による手直しは必要不可欠です。
またWebライターは単に文字を書くだけの仕事というイメージをもたれがちですが、修正対応やSEO対策、マーケティング戦略の立案も担当します。
ライターが完全に不要になる未来は考えがたいため、これからも高い需要が続いていくでしょう。
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食いっぱぐれない仕事に就くために必要なこと
ここでは、食いっぱぐれない仕事に従事する方法を紹介します。
地道にコツコツ勉強する
地道な努力を重ねることが、食いっぱぐれない仕事に従事する代表的な方法となります。
食いっぱぐれない仕事には、「専門的なスキルと知識が必要」という共通点があるためです。
さらに、一度知識を習得すればおわりではなく、継続的に知識をアップデートしていく必要があります。
逆に小手先の一時的な学習でできるような仕事は、いずれ淘汰されてしまうでしょう。
需要のある資格をとる
資格の獲得も、食いっぱぐれない仕事に従事するために重要です。
たとえば医療業界や不動産、電気工事士など需要が高い仕事は、いずれも資格が必須となっています。
こういった「資格保有者しか担当できない仕事」の経験は、その後のキャリアアップ、ないしはキャリアチェンジにも大いに役立ちます。
転職サイトやエージェントの活用を検討する
食いっぱぐれない仕事への従事には、より積極的な情報収集を行い、自分に合った企業を見極めることが大切。
それに大きく役立つのが、転職サイトやエージェントの活用です。
活用することで、求人情報の収集のみならず、
- 自身のスキルアップの方法
- 適切な履歴書
- 面接対策
などについて、アドバイスをもらえます。
またエージェントは非公開求人や未経験者歓迎の求人を多く取り扱っているので、自分に合う企業に出会いやすくなるでしょう。
【これがあれば食いっぱぐれない】とりたい資格5撰
この章では、「もっていることで食いっぱぐれしにくくなる資格」として、代表的なものを5つ見ていきます。
宅地建物取引士
宅地建物取引士は、不動産物件をあっせんするとき「その土地や建物に詳しくない顧客」に対して、くわしい説明をするとき必要になる資格です。
不動産会社は基本的に、こちらの資格を保有している人を置かなければ経営ができないことになっているためです。
その業界で必須となる資格を「必置資格」といいますが、宅地建物取引士はまさしくそれに該当します。
また不動産関連のみならず、
- 金融
- 建築
- 役所
- 一般財務
といったキャリアチェンジにも役立ち、さらに独立もしやすくなるという、高い汎用性と将来性が手に入る資格です。
電気主任技術者
電気主任技術者は、ビルやショッピングモール、工場といった大型施設で、高圧電気の管理・保全の仕事を行うために必須となります。
電気工作物の管理の仕事には、必ず資格保有者を置かなければならないことから「必置資格」とされているためです。
また電気事業のみならず、
- 建設業
- ビル管理業
- 太陽光発電所
など、都内・地方にかかわらず活かせる環境が多いことから、食いっぱぐれない資格として知られています。
登録販売者
登録販売者は医薬品を販売するために必要な資格で、ひとことでいうと「簡易版・薬剤師資格」といった位置づけです。
本資格は薬剤師不足を補うべく需要が高騰しているため、薬局およびドラッグストアで即戦力となるでしょう。
また薬局のみならず、
- コンビニ
- 小売店
- 家電量販店
- ホームセンター
などでも医薬品販売ができるため、あらゆる店舗から重宝されることは間違いありません。
介護福祉士
介護福祉士はその名のとおり、介護業務に従事するために必須の資格となります。
現在は少子高齢化が急激に進んでいることもあり、介護士の人材が減少し、かつ高齢者の数が増加しているのが現状。
需要と供給のバランスを考えると、この先も大きく安定的に稼げる業界であることは間違いありません。
また都内・地方を選ばず、あらゆる介護施設で即戦力になれる人気の資格です。
CCNA
CCNAは主に、高度なネットワーク技術とスキルが認定される資格です。
ネットワーク関連技術を証明するだけでなく、世界中で利用されている「シスコ製品」に精通していることをアピールできます。
世界的な需要があるため、グローバル企業や海外進出を考えている人にもおすすめでしょう。
なお活学ITスクールでは、通常30万円ほどかかるこちらのCCNAが無料で取得できます。
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食いっぱぐれない仕事を見つけることに関するQ&A
最後に、食いっぱぐれない仕事についての質問をまとめました。
結局のところ一生安泰の仕事はあるんですか?
「一生安泰」が確約されている仕事は、残念ながら存在しません。
時代の変化によって状況やニーズは変わっていくためです。
ただ、その中でも生活インフラに関わるものなど、長期にわたって安定した需要が続いている業界は存在します。
食いっぱぐれない資格にはどんなものがありますか?
前章でも紹介していますが、以下のようなものがあります。
- 宅地建物取引士
- 電気主任技術者
- 登録販売者
- 介護福祉士
共通点としては、業務を行うのに必ず必要になる「必置資格」であるという点です。
「資格保有者を置かないと経営できないことが法律で決まっている業界」なので、上記をもつことで食いっぱぐれにくくなるでしょう。
上場企業なら安泰な気がしますがどう思いますか?
上場企業でも、安泰とは限りません。
たとえば航空大手ANAは、2020年のコロナウイルスの影響で業績が落ち込み、採用の取り消しなどの影響がニュースになりました。
また世界を牽引するIT大手のGoogleも、ChatGPTの登場により「Code Red(緊急事態)」を発令している現状です。
ニーズの変化・技術革新・パンデミック・侵攻など、世の中は日々めまぐるしく変わるため、どんな大企業にも一生安泰はありません。
そのため自身のスキルを磨き、「仕事が消えても別の稼ぎ口がある」という状況を作ることが大切です。
まとめ:スキルをつけて食いっぱぐれない仕事を探そう!
食いっぱぐれない仕事に就くためには、市場の動向調査など情報収集が必須です。
それに加えてコツコツ勉強を積み上げ、自身のスキルを伸ばしていくことも重要となります。
自身のスキルアップと業界の見極め、両方の精度を上げつつ、食いっぱぐれしにくい仕事を見つけるようにしてください。