データサイエンティストの資格別に難易度を解説!適切な対策や必要スキルも

頭がいい人が担当するイメージの強いデータサイエンティストですが、資格は必須なのか、またどんなものがどれくらい難しいのか、知っている方は少数だと思います。

今回はそれらにまつわる資格や、それぞれの難しさをていねいに解説していきます、

さらに効果的な対策も厳選して提供しますので、興味のある方はぜひお読みください。

目次

データサイエンティストには資格が必要?

資格が必要か否かについては、議論の余地があるでしょう。

事実上、「一部の会社を除けば必須ではない」というのが結論です。

強いて言えば要求されるのは、実力・経験・実績の3つ。

これらが伴っていれば、資格がなくとも従事できるのが現状となっています。

ただそれは、第三者に示すだけの実力・経験・実績があればの話です。

これまで他業種に勤めていた方の場合、前述のような肩書きはないので、ここで資格の意味が発揮されます

この肩書きのほかにも多様な意義がありますので、次章で見ていきます。

データサイエンティストが資格をとることで受けられる恩恵

前述の肩書の証以外にも多様な恩恵が受けられるのですが、中でも本項で厳選した3つは次のとおりです。

統計学に精通している人材になれる

統計学は、この職業に勤めるうえでの要となります。

統計学は高等学校でもひととおり学びますが、試験では大学レベル以上の難しさが要求されます。

統計学はどんな事柄にも使える学問のうえ将来性も高いので、これに精通していることは大きな取り得として認められるでしょう。

「データの取扱」という汎用スキルが手に入る

データの取り扱いは、どの会社や職種でも通じる万能な技術です。

数字は膨大にあるもののどう取り扱ってどう活かせばいいかわからず、伸び悩んでいる会社は多いでしょう。

ここで資格で学んだ理解が活かせます。

論理に基づいて正しく数字を処理するなど、的確な取り扱いを実現すれば、それに比例して数字は伸びるものなのです。

この理解は当然企業への尽力だけでなく、自社や個人事業にも使えます

IT業界で失業するリスクが大きく減る

IT業界で失業するリスクがはほぼなくなるといっても過言ではないでしょう。

前項でも述べているように、いろんな環境で使える万能技術であることと、また需要が増加の一途を辿っていることが理由です。

外面的な知見よりも、応用数学をきっちりと学んだ人は希少価値が担保されているので、たとえIT業界を離れてしまっても安定したワークスタイルを現実化できます。

データサイエンティスト資格とそれぞれの難易度を解説

ここからはデータサイエンティストにまつわる資格と、それぞれの合格率や難しさをくわしく解説します。

データサイエンティスト検定

「データサイエンティスト協会」が認可している新しい民間資格であり、以下4つの難易度階層に分かれています。

  1. アシスタント
  2. アソシエート
  3. フル
  4. シニア

アシスタントが見習いの方向け、シニアがもっとも難しく「業界を代表するレベル」と定義されています。

しかし現段階で提供されているのは、見習いの「アシスタント」のみ。

過去には2021年と2022年に実施され、5〜6割の方が取得に成功しています。

運営の公式サイトには模試や出題の範囲が掲載されているので、かならずチェックしてください。

DSS-DB技術者認定

範囲がおおよそデータベースに絞り込まれたもので、次の2つの難易度階層が設けられています。

  1. シルバー
  2. ゴールド

シルバーのほうが見習いレベルで、主に運用管理が行えるようになります。

一方のゴールドは難しく、内部構造や状態検出が可能になるレベルです。

合格率は公開されていませんが、一般的には6~7割といわれているので、敷居は高くありません。

G検定

「一般社団法人ディープラーニング協会」の提供による民間資格で、例年5〜7割の方が取得に成功しています。

数字だけでみれば容易と思う方も多いかも知れませんが、数学的な考え方に長けていないと厳しい内容をまとめていることも事実です。

また220問の多肢選択問題で、試験時間は120分なので、テンポよく回答を埋めていかないといけません。

気になる方は、JDLAの公式ページから詳細を確認してください。

E資格

前項のG検定とおなじくJDLAによって運営されているもので、例年約7割の方が取得を成功させています。

受験すること自体に条項があること、また2年ごとの更新が要求されることから手軽さには欠けますので、しっかり計画を立ててから挑戦しましょう。

運用元から過去問題は公開されていないものの、講習動画や例題はあるのでぜひ利用してください。

AWS認定

アマゾン・ウェブ・サービスが運用するクラウドにまつわる資格で、

  1. 基礎
  2. アソシエイト
  3. プロフェッショナル

の階層に区分けされ、もっとも易しいのは「基礎」です。

こちらも合格率は公開されていませんが、目安の学習時間は基礎なら40〜60時間、アソシエイトで60〜120時間です。

公式サイトではトレーニングプログラムが用意されているので、興味があれば目を通して見てください。

データサイエンティストなら欲しいスキル

データサイエンティストを名乗るために、優先的に所持しておきたいスキルが存在しますので、ここでくわしく説明していきます。

課題を見える化して解決に導く力

まずはどんなことが理由で、どんな悩みが眼の前にあるのかを浮き彫りにすること。

そしてその悩みはどこをどう直せば改善できるのか、論理的に考えられる力が要求されます。

数字を分析するにも、将来的なタスクに有効なデータ加工の技術が必要です。

さらにその加工を施すにも、会社とのコミュニケーションを経て悩みを浮き彫りにする作業が必須なのです。

これはすぐに手に入る力ではありませんが、ひとつの考え方として毎日しっかり意識することで、徐々に体得できます。

コツコツ継続して学び続ける姿勢

いかにコツコツと、継続的な勉学を続けられるかがキモです。

データサイエンティストとしてどれだけ質の高い経験を積んできたとしても、最終的な改善は「試行錯誤」です。

「この対策を行えば100%伸びる」といった確信のようなものは皆無なので、臨機応変に分析手法や対策を変えながら、小さな対策を打って様子見していく地味な仕事ともいえます。

つまりこの仕事には、短期集中ではなく、長期的に少しづつ積み上げる努力に耐える姿勢は不可欠なのです。

情報科学関連の知見

情報科学の原理などを覚えておくとデータをいっそう深く使いこなせるので、日常的なタスクの能率化も図れます。

ひとえに分析といえど、タスクを細分化していくと、

  • 手法の選択
  • 読み取り
  • データの選択・破棄
  • 結果の解釈

など、やることは多面的です。

情報科学への理解によって、上記を手際よく回せるようになります。

情報科学関連をいっそう理解したいなら、前項で挙げたG検定やE資格を受けてみるのがベストです。

データサイエンティスト資格の適切な対策

データサイエンティスト資格の取得成功に向けて、それにふさわしい対策を3つ解説しますので、参考にしてください。

全体をとおして広く浅く傾向をつかむ

試験は深い領域だけではなく、多面的な知識が求められるもの。

躓いたところにいちいち時間をかけるよりも、まず全体的に広く浅く見て雰囲気を理解してください。

俯瞰して目にすることにより、点と点が線でつながるようなひらめきに発展することも珍しくはありません。

わからない部分を重点的に学ぶのは、その後にしましょう。

実際に問題を解いて不明点をあぶり出す

試験への策として、やはり実際の問題を解いてみることの効果は大きいです。

なぜかというと、アウトプット形式で設問を解かないと「不明点が不明」の状態に陥ったまま先に進まないためです。

それどころかインプットの反復で安心してしまい、本質を見失ってしまう恐れもあります。

本質は試験に合格することですので、それに必要な策のみを講じるのが適切です。

合格点に達するまで模擬試験に挑戦

対策において、模擬試験は実施しない手はありません

当日の試験とおなじ形式で出題されるため、前準備や実力確認としてこの上なく有用だからです。

模試で大切なのは、実施後のセルフレビューです。

正解率はもちろん時間管理などをチェックして弱点を特定、そして理解に至るまで解説を見直さなければ、その意義は半減します。

合格点に達するまでこれをリピートすることで、着実な合格率アップにつながるのです。

まとめ:難易度にとらわれずデータサイエンティスト資格にチャレンジ!

資格にチャレンジする際に大切なのは、難易度にとらわれず前向きな姿勢を持つこと。

立場次第では険しい道のりかもしれませんが、資格試験なので合格点にさえ達すれば、誰でも成果は出ます

ただ学習方法は人によって違うので、モチベーションを優先しながら、各々が完遂できるやり方でチャレンジしてほしいです。

合格率や勉学時間はあくまで参考と捉え、胸を張って挑みましょう。

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