「ExcelのVBAってどんな資格?」
「VBAエキスパートは役に立つ資格なの?」
「VBAを仕事で使うけど、もっと効率化したい」
このようなことを考えていませんか?
ExcelのVBA資格取得を考えている方は、難易度や勉強方法などをあらかじめ把握しておくのがおすすめです。
本記事ではExcelのVBA資格について、以下の情報をわかりやすく解説しています。
- VBA資格の種類
- 難易度
- 勉強方法や必要な時間
- おすすめ書籍
なお、IT業界未経験から転職するためにVBA資格の取得を考えている方は「活学キャリア支援」の利用をご検討ください。
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Excelの資格「VBAエキスパート」とは?
VBAエキスパートとは、Microsoft OfficeのExcelで使用できるプログラミング言語「ExcelVBA」の知識やスキルを証明する資格です。
VBAを活用すればExcelの操作を自動化できるため、業務効率を向上させる強力なツールとして、学校や企業などさまざまな場所で活用されています。
なお、VBAエキスパートは株式会社オデッセイコミュニケーションズが運営しています。
試験は、実務でよく使われる機能やプログラムコードを重視した内容です。
VBAエキスパートを所持していると、マクロやVBAのプログラミングスキルを身につけていることの証明になり、業務の効率化だけでなく転職にも有利に働きます。
ExcelのVBA資格は4つ種類!難易度別に紹介
VBAエキスパートはレベルに応じて4つの種類に分かれています。
それぞれの難易度や主な出題範囲については、以下の表をご覧ください。
資格 | 難易度 | 主な出題範囲 |
---|---|---|
Excel VBA ベーシック | マクロ 初心者 | 変数セル・シート・ブックの操作条件分岐繰返し処理 |
Excel VBA スタンダード | マクロ 中~上級者 | ベーシックレベルを深めた知識に加えて以下が出題される 配列検索とオートフィルター並べ替えテーブル操作エラー対策 |
Access VBA ベーシック | マクロ 中~上級者 | 変数条件分岐繰返し処理オブジェクトの操作関数Visual Basic Editorの 利用スキルデバッグの基礎 |
Access VBA スタンダード | マクロ 中~上級者 | ベーシックレベルのスキルに加えて以下が出題される ファイル操作ADO/DAOによるデータベース操作オブジェクトの 操作プログラミングのトレース能力エラー対策 |
1. Excel VBA ベーシック
VBAを学びはじめて間もない初心者向けの資格です。
難易度 | マクロ初心者レベル |
---|---|
主な出題範囲 | 変数セル・シート・ブックの操作条件分岐繰返し処理 |
試験形式 | パソコンを使用したCBT形式 |
試験時間 | 50分 |
試験の問題数 | 40問前後 |
合格基準 | 700点以上(1,000点満点)※問題の難易度によって変動 |
試験費用(税込) | 13,200円 |
試験費用(税込) (割引適用時) | 11,880円 |
2. Excel VBA スタンダード
プロパティ・メソッドなどの基礎文法をある程度理解している人向けの資格です。
Excel VBAベーシックよりも高度なマクロ能力が試されます。
難易度 | マクロ中~上級者レベル |
---|---|
主な出題範囲 | ベーシックレベルを深めた知識に加えて以下が出題される 配列検索とオートフィルター並べ替えテーブル操作エラー対策 |
試験形式 | パソコンを使用したCBT形式 |
試験時間 | 50分 |
試験の問題数 | 40問前後 |
合格基準 | 700点以上(1,000点満点)※問題の難易度によって変動 |
試験費用(税込) | 14,850円 |
試験費用(税込) (割引適用時) | 13,420円 |
3. Access VBA ベーシック
データベースの基礎知識やAccessVBAの基本文法・SQLの基礎知識が問われます。
難易度 | マクロ中~上級者レベル |
---|---|
主な出題範囲 | 変数条件分岐繰返し処理オブジェクトの操作関数Visual Basic Editorの 利用スキルデバッグの基礎 |
試験形式 | パソコンを使用したCBT形式 |
試験時間 | 50分 |
試験の問題数 | 40問前後 |
合格基準 | 700点以上(1,000点満点)※問題の難易度によって変動 |
試験費用(税込) | 13,200円 |
試験費用(税込) (割引適用時) | 11,880円 |
4. AccessVBA スタンダード
Access VBAベーシックの応用編です。
より高度なプログラムの読解力、記述能力を必要とします。
難易度 | マクロ中~上級者レベル |
---|---|
主な出題範囲 | ベーシックレベルのスキルに加えて以下が出題される ファイル操作ADO/DAOによるデータベース操作オブジェクトの 操作プログラミングのトレース能力エラー対策 |
試験形式 | パソコンを使用したCBT形式 |
試験時間 | 60分 |
試験の問題数 | 40問前後 |
合格基準 | 700点以上(1,000点満点)※問題の難易度によって変動 |
試験費用(税込) | 14,850円 |
試験費用(税込) (割引適用時) | 13,420円 |
ExcelのVBA資格取得に必要な勉強時間
ExcelのVBAエキスパートを取得するために必要な勉強時間としては、ベーシックで20~30時間、スタンダードで70~80時間ほどが目安です。
毎日2時間を勉強に費やしたとすると、ベーシックであれば2週間ほど、スタンダードでは2ヶ月ほどが必要といえます。
ただし、資格取得に必要な勉強時間は個人差が大きく、学習方法やExcelの経験値などで大きく変動します。
効率的に進めたい方は、書籍やWebサイトでの独学ではなく、講座や教材での学習がおすすめです。
ExcelVBAの資格を独学で取得する場合の勉強方法3選
ExcelVBAの資格を独学で取得する場合、以下の勉強方法がおすすめです。
- 書籍やテキストを活用する
- オンライン講座を活用する
- スクールを活用する
それぞれについて、詳しく解説していきます。
1. 書籍やテキストを活用する
書籍を活用すればすぐに勉強をはじめられます。
公式サイトにVBAエキスパート学習本もありますが、初心者の方には以下の本もおすすめです。
図解やイラストでVBAやマクロの仕組みをわかりやすく解説しています。
動画でも学習したい方には、プログラミングの基礎から関数の応用までをカバーした「Excel VBA 脱初心者のための集中講座」がわかりやすいと好評です。
書籍と連動したYouTubeがあり、動画でも解説してくれます。
2. オンライン講座を活用する
忙しい現代人に合わせて、近年ではオンライン講座も増えてきました。
オンライン講座は、いつでも動画の内容を見返せるのがメリットの一つです。
講座によって途中で講師に質問できるものとそうでないものがあるため、事前に確認しましょう。
3. スクールを活用する
金銭面の問題をクリアできるなら、スクールに通うのもおすすめです。
個別指導のスクールだとVBAに精通した講師がマンツーマンでしっかりフォローしてもらえて、疑問をすぐに解決できます。
学習スタイルや金額はスクールによって大きく異なりますので、無料相談などを通じて自分にあったスクールを探してみてください。
ExcelVBAの資格取得におすすめの書籍5選
この章では、先ほど少し触れた資格取得におすすめの書籍を深掘りして紹介します。
- VBAエキスパート公式テキスト Excel VBAベーシック
- VBAエキスパート公式テキスト Excel VBAスタンダード
- VBAエキスパート試験 対策問題集 Excel VBA スタンダード
- VBAエキスパート試験 対策問題集 Excel VBA ベーシック
- ストーリーで学ぶ Excel VBAと業務改善のポイントがわかる本
1. VBAエキスパート公式テキスト Excel VBAベーシック
株式会社オデッセイコミュニケーションズが発行している公式のテキストです。
Excel VBAベーシックの試験範囲を全体的にカバーし、実務でよく使われる機能に重きを置いて解説しています。
試験を想定した模擬問題が付属しており、実践に近い形で学習できます。
2. VBAエキスパート公式テキスト Excel VBAスタンダード
Excel VBAスタンダードの試験範囲を網羅している1冊です。
スタンダードの試験範囲にはベーシックの内容も含まれるため、ベーシックも購入しておくとよいでしょう。
ベーシックもスタンダードも、試験範囲を取りこぼさずにしっかり学べる内容なのが最大の特徴です。
3. VBAエキスパート試験 対策問題集 Excel VBA スタンダード
Web上で公開されている対策試験と同等の内容が収録されています。
公式テキストの内容を基にして作られていて、1章〜5章の構成です。
- 1章 プロシージャ
- 2章 変数
- 3章 ステートメント
- 4章 ファイルの操作
- 5章 ワークシート関数
4. VBAエキスパート試験 対策問題集 Excel VBA ベーシック
Excel VBAスタンダード同様、公式テキストの内容で構成されています。
- 1章 マクロとVBAの概念
- 2章 マクロ記録
- 3章 モジュールとプロシージャ
- 4章 VBAの構文
- 5章 変数と定数
VBAエキスパートの過去問は公開されていないため、上記で紹介した対策問題集をやりこむのがおすすめです。
答えを覚えるだけでなく、内容を理解して覚えましょう。
5. ストーリーで学ぶ Excel VBAと業務改善のポイントがわかる本
VBAエキスパートを実施している、株式会社オデッセイコミュニケーションズが発行しています。
公式サイトのコラムで連載されていたものを書籍化したものです。
企業が抱えるさまざまな問題をVBAで解決していく様子を、ストーリー仕立てで表しています。
まるで漫画を読んでいるかのように勉強できるので、難しいマクロの仕組みが頭に入りやすいのが特徴です。
【3ステップ】ExcelVBAの資格を取得するまでの流れと費用
この章では、ExcelVBAの資格を取得するまでの流れと費用を解説していきます。
主な流れは以下の3ステップで、一般的な資格試験とほぼ変わりません。
- 申し込み
- 受験
- 結果発表と合格認定
それぞれについて、詳しく解説していきます。
1.申し込み
オデッセイ認定試験会場に直接申し込みます。
会場ごとで試験日や申込方法が違うため、確認しておきましょう。
受験には受験IDが必要ですので、こちらも取得しておいてください。
どうしても事前に取得できなかった場合は、当日でも取得可能です。
受験費用は試験会場に支払います。
ただし、申し込み後のキャンセルや返金はできないため注意しましょう。
2.受験
受験当日は以下の持ち物が必要です。
- 受験IDとパスワード
- 受験票
- 顔写真付きの身分証明書
- 割引対象資格の証明書(割引価格で受験する際のみ)
試験はパソコンを使って行われます。
携帯電話、筆記用具、時計、参考書などは持ち込み不可です。
3.結果発表と合格認定
試験終了後に渡される「試験結果レポート」が結果発表となります。
試験から2〜4週間後にメールで送られるオープンバッジをもって、晴れてVBAエキスパート合格認定です。
ExcelVBAの資格を取得する3つのメリット
ExcelVBAの資格によって得られるメリットは、主に3つあります。
- VBAのスキルを証明できる
- 業務を効率化できる
- 就職や転職に役立つ
1. VBAのスキルを証明できる
資格を取得していると、客観的にVBAスキルを証明できます。
資格をもっていれば、社内で何かトラブルがあった際には大きく貢献できます。
また資格取得によって仕事への意欲の証明にも繋がり、企業によっては評価してもらえる可能性もあるでしょう。
2. 業務を効率化できる
VBAエキスパートで学んだ知識を活かして、面倒だった業務を効率化できます。
まずは自分の業務で自動化できる要素は無いかを考え、実践してみるのがおすすめです。
うまく自動化できた際には他の業務にも応用して会社全体の効率化に貢献しましょう。
業務でExcelを使用している方は多い一方、VBAを使いこなせる人は少数です。
学んだ知識を周りに還元していけば、重宝される人材になります。
3. 就職や転職に役立つ
Microsoftのofficeを使用している企業はとても多く、ExcelVBAの資格をもっていれば就職にも役立つケースもあります。
面接時には、なぜ資格を取ろうと思ったのか、取得するためにどのような努力をしてきたかをアピールしましょう。
とくに若ければ若いほど、ポテンシャルを見込んで採用してもらえる確率が高まります。
ExcelVBAの資格を取得する際の3つのデメリット
ExcelVBAの資格を取得する際に、知っておくべき3つのデメリットについて解説します。
- 実務に活かせない場合がある
- 勉強時間の確保が必要
- 費用が数万円かかる
1. 実務に活かせない場合がある
VBAの試験問題は選択式のものが多く、試験のための勉強だけをしていると実務で活かせない場合があります。
当然ですが、実務では自分で考えて記述しなければなりません。
実務を想定して勉強しておきましょう。
2. 勉強時間の確保が必要
VBAは専門的な資格のため、勉強時間をしっかり確保する必要があります。
座学だけでなく、実践も大事です。
働きながらだと大変ですが、どこからでも受けられるオンライン講座を活用して時間を作っていきましょう。
3. 費用が数万円かかる
資格がVBAエキスパートしか無いといえども、レベルやスキルに応じて4種類に分かれており、さらに一つひとつが決して安いものではありません。
2種類以上取得しようと思うと数万円はかかってしまいます。
他にも、勉強で使用する参考書やインターネットの通信費なども費用に含まれます。
とはいえ、取ってしまえば知識やスキルが向上したり、さまざまな業務を任されて給料アップに繋がったりするため、将来への投資と思うのもありでしょう。
ExcelのVBA資格についてよくある質問
ExcelのVBA資格についてよくある質問をまとめました。
- VBAエキスパートは意味ないって本当?
- VBAの国家資格はある?
- VBAエキスパートとMOSの違いは?
一つずつ、お答えしていきます。
VBAエキスパートは意味ないって本当?
VBAエキスパートを所有しているだけでは、意味がありません。
しかし、VBAの知識を身につければExcelでのデータ処理を大幅に効率化できるため、実務で使用する場合は役立つ資格といえます。
また、転職を検討している方はVBAエキスパートを所有していると、採用されやすくなったり給与が上がりやすくなったりするなど、有利に働く場面は多いでしょう。
VBAの国家資格はある?
ExcelのVBAについて、国家資格はありません。
VBAエキスパート以外でExcelに関する資格は以下の4つですが、すべて民間資格です。
- MOS
- Excel表計算処理技能認定試験
- 日商PC(データ活用)
- 情報処理技能検定試験(表計算)
VBAエキスパートとMOSの違いは?
VBAエキスパートとMOS(Microsoft Office Specialist)は、どちらもPCに関する資格ですが、評価されるスキルが異なります。
それぞれの評価されるスキルについては、以下の表をご覧ください。
VBAエキスパート | ExcelやAccessのマクロ・VBAのプログラミングスキル |
---|---|
MOS | Word、Excel、PowerPoint、Access、OutlookなどMicrosoft Office製品全般の操作スキル |
まとめ:ExcelVBAの資格は業務の効率アップや転職に有利などメリット多数
ExcelのVBAエキスパートには以下の4種類があり、それぞれで難易度が異なります。
資格 | Excel VBA ベーシック | Excel VBA スタンダード | Access VBA ベーシック | Access VBA スタンダード |
---|---|---|---|---|
難易度 | 初心者 | 中~上級者 | 中~上級者 | 中~上級者 |
VBAエキスパートを取得すれば、業務の効率を挙げられたり転職で有利に働いたりするなど、多くのメリットを得られるでしょう。
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