フロントエンドエンジニアという選択肢に興味があるけど、どんなスキルや知識が必要なのかわからない。
何から始めればいいのか迷っている…。
そんな方も多いのではないでしょうか。
フロントエンドエンジニアになるためには、HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミング言語を使いこなすだけでなく、色々な開発ツールやフレームワークを理解する必要があります。
ただ、フロントエンドエンジニアに必要な知識の量は圧倒的で、どの技術から学び始めればいいのか迷ってしまうでしょう。
この記事では、フロントエンドエンジニアに必要な7つの言語と、それぞれがどのような場面で使われ、どの学習ツールやスキルがおすすめかを詳しく解説します。
さらに、あなたが勉強を始めるために有効な学習プラットフォームも紹介します。
この記事を読んで、フロントエンドエンジニアになるための一歩を踏み出してみてください。
フロントエンドエンジニアとは?
フロントエンドエンジニアとは、WebサイトやWebアプリケーションのユーザーインターフェース部分を設計・開発するエンジニアのことです。
主な役割は、Webサイトの見た目や動きを作ることで、ユーザーが直接触れる部分を制作します。
そのため、技術だけでなくデザインや美的感覚も求められ、ユーザーの視点で使いやすいインターフェースを作り上げる役割も担っています。
フロントエンドエンジニアの仕事内容
フロントエンドエンジニアの主な仕事内容は、Webデザインの実装・ユーザーインターフェースの作成・ユーザーエクスペリエンスの改善の3つです。
Webデザインの実装は、デザイナーが作成したWebデザインをコード化し、HTML・CSS・JavaScriptといったフロントエンド言語を使用してWebサイトが正しく動作するようにする作業です。
ユーザーインターフェースの作成は、ユーザーがWebサイトを使いやすくするための部分を制作する作業で、ボタン・フォーム・メニューなど、ユーザー体験に直接影響する重要な業務です。
ユーザーエクスペリエンスの改善は、ユーザーがWebサイトを利用する上での体験を向上させるための方法を考え、それを実現するための技術を用いる作業です。
例えば、ページの読み込み速度を上げたり、デバイスによって見やすくなるようなレスポンシブデザインを実装したり、より多くの人にアクセスできるようにアクセシビリティを考慮した設計を行ったりします。
フロントエンドエンジニアに必要な言語7選
フロントエンドエンジニアにとって必要不可欠なスキルの1つがプログラミング言語の知識です。
フロントエンドエンジニアに必要な7つの言語をご紹介します。
HTML
HTMLは、Webページの基礎を形成するマークアップ言語です。
見出し・段落・リストなどの要素を定義することで、Webページの構造を作り出します。
フロントエンドエンジニアにとっては、最も基本的で必須の言語と言えます。
CSS
CSSは、Webページのデザインを形成する言語です。
色彩・レイアウト・フォントなど、Webページの視覚的な要素を制御します。
HTMLと合わせて使うことで、見た目に美しいWebページを作成できます。
JavaScript
JavaScriptは、Webページに動的な要素を追加するプログラミング言語です。
アニメーション・フォームの検証・インタラクティブな機能などを実装することが可能で、フロントエンドエンジニアには必須の言語となります。
TypeScript
TypeScriptは、JavaScriptのスーパーセット(上位互換)として開発された、静的型付けの言語です。
大規模な開発プロジェクトでのコードの管理や、安全性を向上させるために用いられます。
PHP
PHPは、サーバーサイドで動作するスクリプト言語です。
フロントエンドエンジニアにとっては、バックエンドの知識を深めるために必要な言語となります。
WordPressなどのCMSではPHPが用いられていることが多いです。
Python
Pythonは、その読みやすさと書きやすさから、初心者にも扱いやすいプログラミング言語です。
Web開発の他にも、データ分析やAI開発など多岐にわたる用途で使われています。
PythonでWebアプリケーションを作るためには、DjangoやFlaskなどのフレームワークを用います。
Ruby
Rubyは、シンプルさと高い生産性が特徴のプログラミング言語です。
Web開発フレームワークのRuby on Railsを用いて開発することが多いです。
高速にWebアプリケーションを構築できるため、スタートアップなどの開発現場で好まれます。
フロントエンドエンジニアに必要なツール3選
フロントエンドエンジニアがプログラミング作業するときに、効率的に進めるために使用しているツールを紹介します。
GitHub
GitHubは、ソースコードを管理するためのプラットフォームで、複数人での開発作業をスムーズに進行するためには必須のツールです。
GitHubでは、ブランチと呼ばれる作業場で開発を進め、完成したら元の場所に戻して結合(マージ)するという流れを取ります。
プロジェクトの問題点や改善案を管理する「Issues」や、プログラムの改変を他のメンバーにチェックしてもらう「Pull Requests」などの機能があるため、円滑に開発を進められます。
タスクランナーGulp・Grunt
タスクランナーのGulpやGruntなどのツールは、フロントエンドエンジニアが頻繁に行う作業を自動化するためのものです。
例えば、CSSのプレフィクス付与やJavaScriptの圧縮など、手作業で行うと時間がかかる作業を自動で行うことができます。
GulpやGruntを使うことで手間が省けるだけでなく、作業の品質も一定に保てます。
npm-scripts
npm-scriptsは、Node.jsのパッケージ管理ツール「npm」に含まれ、パッケージのインストールやスクリプトの実行などを行える機能です。
プロジェクトに必要なライブラリを一括で管理したり、一定のコマンドを簡略化して実行したりすることが可能です。
フロントエンドエンジニアに必要なスキル・知識5選
フロントエンドエンジニアとして活躍するために必要なスキルや知識を紹介します。
フロントエンド言語のスキル
先ほど説明したフロントエンド開発に関する言語のスキルです。
HTMLやCSS、JavaScriptなどを理解し、使いこなせることが基本となります。
Webデザインのスキル
Webデザインのスキルもフロントエンドエンジニアに必要なスキルです。
美しいデザインを作り上げるためには、色彩感覚やレイアウト、タイポグラフィについての理解が必要となります。
UI・UXの知識
UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)の知識も欠かせません。
UIはユーザーが操作するためのインターフェースの設計を、UXはユーザーがサービスを利用する際の体験を最適化するための設計のことです。
バックエンドの知識
フロントエンドエンジニアも、基本的なバックエンドの知識は必要です。
フロントエンドとバックエンドが連携して動作することで、一つのWebアプリケーションが成り立ちます。
そのため、バックエンドの基本的な仕組みを理解していると、より円滑に開発を進めることが可能になります。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力も、フロントエンドエンジニアとして活躍するためには持っておくべきスキルです。
開発はチームで行われることが多く、プロジェクトメンバーや他部署との円滑なコミュニケーションが求められます。
明確に意見を伝え、他者の意見を理解する能力は、質の高い開発につながります。
フロントエンドエンジニアに必要なフレームワーク・ライブラリ8選
フロントエンド開発には言語知識だけでなく、より実践的な開発を行うためのフレームワークやライブラリの知識も必要です。
フロントエンドエンジニアに必要なフレームワーク・ライブラリを紹介します。
React
ReactはFacebookが開発したJavaScriptライブラリで、ユーザーインターフェースの構築に特化しています。
独自の仮想DOMと呼ばれる効率的なUIの更新を実現するための技術を用いて、変更があった部分のみを再描画します。
これにより、大規模なウェブアプリケーションでもパフォーマンスが落ちにくいのが特徴です。
Vue.js
Vue.jsはシンプルで、学習曲線が緩やかなJavaScriptフレームワークです。
ReactのようなWebアプリケーションの性能を向上させるためのコンセプト、通称仮想DOMを採用し、効率よく開発できます。
その柔軟性から、小規模なウェブサイトから大規模なシングルページアプリケーションまで幅広く対応可能です。
Angular
AngularはGoogleが開発した、一つのページだけで完結するウェブアプリケーションを作るためのJavaScriptのフレームワークです。
例えば、Gmailのように一度ウェブページを開けば、メールの閲覧や作成など全ての操作がその一つのページ内で完結するようなアプリケーションの開発に適しています。
jQuery
jQueryは、ウェブページの要素の操作(DOM操作)、ユーザーのアクションに対する反応、アニメーションの作成などを簡易化するJavaScriptのライブラリです。
異なる種類のウェブブラウザ(ChromeやFirefox、Safariなど)で、同じように動作するようにしてくれるというメリットがあります。
Bootstrap
Bootstrapは、それぞれのデバイスに合ったWebデザインを効率的に作成できる、HTML・CSS・JavaScriptから構成されるフレームワークです。
さまざまな美しいUIやレイアウトを簡単に作れるため、手軽に見た目の整ったサイトが構築できます。
SASS・LESS
SASSとLESSは、CSSをより使いやすくするためのツールです。
変数やスタイルの設定が簡単になるため、Webサイトの見た目を整える作業を効率よく管理できます。
Webpack
Webpackは、ウェブサイトを作る際に必要なさまざまなファイル(JavaScriptやCSS、画像など)をひとつにまとめるツールです。
これにより、開発の手間を減らすだけでなく、ウェブサイトの速度も速くなります。
プラグインを用いて機能を拡張できるため、プロジェクトに合わせてカスタマイズが可能です。
Babel
Babelとは、新しい機能を使ったJavaScriptのコードを、古いブラウザでも問題なく動く形に変えるツールです。
これにより、開発者は新しい機能を使いながらコードを書くことができ、ユーザーはどんなブラウザを使っていてもそのコードが正しく動作します。
Babelは、開発者の便利さとユーザーの利便性を両立することができるツールと言えるでしょう。
フロントエンドエンジニアに必要な言語の学習ができるおすすめサービス3選
プログラミング言語の学習を始めるには、適切な教材とともに信頼できる学習プラットフォームが欠かせません。
ここでは、フロントエンドエンジニアに必要な言語を学べるおすすめの学習サービスを3つ紹介します。
Progate|プログラミング学習サービス
Progateは、初心者でも使いやすいUIと視覚的な教材が特徴的なプログラミング学習サービスです。
基本的なHTML・CSS・JavaScriptだけでなく、ReactやVue.jsなどのフレームワークまで幅広くカバーできます。
PCだけでなくスマートフォンからも学習できるため、自分の好きな時間や場所で学習を進められます。
ドットインストール|プログラミング学習サービス
ドットインストールは、ビデオ形式で手順を丁寧に説明してくれる、初心者向けの学習サービスです。
HTML・CSS・JavaScriptはもちろん、SASSやBootstrapなどのライブラリについても学べます。
学習中に詰まった場合でも、サポートスタッフが対応してくれるため、独学でも安心して勉強を進められます。
Udemy|有料講座マーケットプレイス
Udemyは、世界中の専門家が作成した講座を購入し、自分のペースで学べるマーケットプレイスです。
HTML・CSS・JavaScript・Reactなどのプログラミング言語だけでなく、Webデザイン・UI・UXの講座など、フロントエンド開発に必要な講座が揃っています。
講座は生涯アクセス可能で、学習進行度に応じて視聴できるのが特徴です。
まとめ
フロントエンドエンジニアは、HTML・CSS・JavaScriptを始めとする様々なプログラミング言語、各種ツールやフレームワーク、そして柔軟なコミュニケーション能力など、多岐にわたる知識とスキルを身につける必要があります。
プロジェクトによってはPHP・Python・Rubyなどの、バックエンド言語の理解も求められることもあります。
初心者の方は、Progateやドットインストール、Udemyなどの学習プラットフォームで勉強を始めるのがおすすめです。
自分のペースで必要な知識やスキルを効率よく学べるため、未経験の方でも学習しやすいでしょう。
自分の興味がある分野の勉強から徐々に勉強していけば、きっと活躍できるフロントエンドエンジニアになれるでしょう。