IT技術の進歩や企業のDX化に伴い、プログラマーの需要は高まっています。リモートワークが可能で将来性のある職業として注目されており、文系からプログラマーを目指したいと考える人も多くいます。
しかし、文系からプログラマーを目指すことは可能なのか、疑問に感じている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、文系からプログラマーを目指すことは可能なのか、どうやって勉強するのかについて詳しく解説します。記事後半では、文系からエンジニアを目指すコツを紹介しているので、これからエンジニアを目指す人はぜひ参考にしてみてください。
なお、活学キャリア支援では、文系でプログラマーを目指す人も応募可能な求人を取り揃えています。
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文系でもプログラマーになれる?
文系出身でも、プログラマーになることは可能です。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)によると、IT企業のうち半数以上が採用時に専攻を気にしていません。
実際、文部科学省が実施した「令和4年度学校基本調査」では、大学卒業後に「情報処理・通信技術者」に就職した人の約半数は文化系出身であることもわかっています。
以上から、文系でもプログラマーになれる可能性は十分にあると言えるでしょう。
参照:文部科学省「令和4年度学校基本調査」
文系からプログラマーになるのはきついと言われる理由
インターネット上では、「文系からプログラマーになるのはきつい」といった意見を見かけます。
文系からプログラマーを目指すのがきついと言われている主な原因は以下の3つです。
- プログラミングやコーディングの実践に不慣れなため
- プログラマーには論理的思考力が必要なため
- 新しい知識を学習し続ける必要があるため
文系では、理系ほどプログラミングに関連する教育カリキュラムがありません。新しい知識やスキルをゼロから学ぶ必要があるため、「きつい」と感じる人もいるでしょう。
また、プログラマーには数学的な論理的思考力も必要です。理系出身の人と比べて論理的に問題を解決することに苦労する人は多いでしょう。
文系のプログラマーが期待されている4つの理由
文系プログラマーが期待されている理由は、以下の通りです。
- プログラマーが不足している
- 読解力がある
- コミュニケーション能力が高い
- 経営の知識がある
以下、それぞれ具体的に解説します。
1.プログラマーが不足している
経済産業省の「IT人材需給に関する調査 調査報告書」によると、IT業界ではプログラマーの不足が深刻な問題となっています。
2018年時点で、すでに20万人以上のプログラマーが不足していることが明らかになりました。さらに、2030年までには約80万人が不足すると予測されています。
多くのプログラマーが不足している背景には、IT業界の急速な成長と技術の目覚ましい進歩があります。新たなサービスやシステムの開発に伴い、プログラマーやエンジニアに対する需要が飛躍的に高まっているためです。
その結果、IT業界では文系出身者を含む幅広い人材の獲得が急務となっています。多様なバックグラウンドを持つ人材が、プログラマーとして活躍することが期待されています。
参照:経済産業省「IT人材需給に関する調査 調査報告書」
2.読解力がある
文系プログラマーは、読解力に優れている点も評価されています。
プログラマーの業務では、システムエンジニアが提供する設計図や指示書を正確に理解し、それに基づいた的確なコーディングが求められます。文系出身者の文章を深く読み解く能力は、この点で大いに役立つでしょう。
また、プログラミングの世界では英語が頻繁に使用されます。最新の技術情報を得るために英語のWebサイトや文献を参照したり、海外の開発チームとコミュニケーションを取ったりする機会も多いです。
文系の言語能力と読解力を駆使することで、英語や情報の収集が苦手なプログラマーより有利に働けるでしょう。
3.コミュニケーション能力が高い
文科学や社会科学の学習を通じて培われた高いコミュニケーション能力も、文系が注目されている要因と言えます。
プロジェクトを円滑に進めるためには、チームメンバーやクライアントとのコミュニケーションが不可欠です。そのため、プログラマーにもコミュニケーション能力の高さが求められます。
プロジェクトを成功に導くには、関係者間で意思疎通を図り、共通の目標に向かって協力していく必要があります。
文系出身のプログラマーは、持ち前のコミュニケーション能力を活かし、チームメンバー間の調整役を務めることができるでしょう。また、クライアントとの交渉や要件の取りまとめなど、対外的な折衝でも力を発揮できます。
将来的に、マネジメントやプロジェクトリーダーなどの上流工程にキャリアアップも目指せるでしょう。
4.経営の知識がある
企業を存続させるためには、技術的な要素だけでなくビジネスサイドの理解も必要です。
他のサービスと差別化を図るか、どのように集客して収益を獲得するかなど、戦略策定が欠かせません。
法学系や経済学、経営学系出身のプログラマーは、ビジネスの観点からプロジェクトを進められる人材として期待されています。
文系プログラマーと理系プログラマーの年収の違い
Tech総研が行ったアンケート調査によると、IT業界では全体的に理系出身者の年収が文系出身者より20万円から40万円程度高いことが明らかになりました。
引用:Tech総研
しかし、職種によっては文系出身者の方が高い年収を得ているケースもあります。例えば、「システム開発(Web・オープン系)」の分野では、文系出身者の年収が理系を上回っているのです。
また、年収の高さは学歴だけで決まるわけではありません。豊富な実務経験を積み、需要の高いスキルを身につければ、文系出身であっても高い年収を目指すことは十分に可能です。
プログラマーとしてのキャリアを積み、専門性を高めていくことで、学歴に関わらず自身の市場価値を上げていくことができるでしょう。文系出身者も、IT業界で活躍し、高い収入を得るチャンスは大いにあると言えます。
知識ゼロで未経験の文系からプログラミングを学習する方法
知識ゼロで未経験の文系からプログラマーを目指すなら、プログラミングスキルを身につけることが重要です。
以下の方法を利用してプログラミングを学びましょう。
- 学習サイト
- 書籍
- プログラミングスクール
それぞれ詳しく解説します。
学習サイト
学習サイトは、初心者向けのコンテンツを豊富に提供しており、自分のレベルやペースに合わせて学習を進められます。
基本的なプログラミングの概念から実際のコーディング技術まで、幅広く学習可能です。また、経済的な負担が少ない点も利点として挙げられます。
Progateやドットインストールなどでは、基礎レベルは無料で学習可能です。
試しにプログラミングを学習してみたい人や、学習コストを抑えたい人におすすめの学習方法と言えるでしょう。
書籍
書籍は、基礎から応用まで幅広い知識を体系的に学習できるため、自己学習の手段としておすすめです。
繰り返し読み返せるため、何度も復習することで理解を深められます。また、学習サイトと同様、自分のペースでじっくりと学習できる点も魅力です。
ただし、IT業界は日々新しい技術や流行が登場するため、新しい情報が掲載されている書籍を購入しましょう。
プログラミングスクール
プログラミングスクールは、専門的なカリキュラムと実践的なトレーニングを提供してくれます。
特定のプログラミング言語やフレームワーク、アプリケーション開発など、学びたい内容に特化したカリキュラムで学習可能です。
メンターや講師からの個別指導を受けることもでき、学習の進捗に応じたフィードバックを得られるため、効率的に学習できます。キャリアサポートが充実しているスクールも多く、転職活動も有利に進められるでしょう。
キャリアサポートを求めるなら「活学キャリア支援」をご活用ください。
プロのキャリアアドバイザーが、自己分析のサポートや面接対策、履歴書・職務経歴書の添削などを実施しています。
転職成功率は98.7%と非常に高いため、文系からプログラマーを目指している人はぜひお問い合わせください。
文系からプログラマーを目指す人におすすめの言語
プログラマーを目指すなら、学習するプログラミング言語を決めなければなりません。
プログラミング未経験の文系からプログラマーを目指すなら、以下の言語がおすすめです。
- Python
- Java
- Ruby
それぞれ具体的に解説します。
Python
Pythonは、初心者にも理解しやすいシンプルな構文が特徴的なプログラミング言語です。
多様な用途で使用されているため、文系出身者がプログラミングの基礎を学ぶのに適しています。
また、データ分析・Web開発・機械学習など、市場規模が増加傾向にある注目の分野で需要がある点も魅力です。
総務省によると、2021年のAI市場の売上は3,827億円と高く、2030年までは加速度的に成長すると予測されています。
さらに、多数のライブラリやフレームワークが提供されているため、さまざまなプロジェクトに参加しやすい言語と言えるでしょう。
参照:総務省
Java
Javaは、世界中で広く使用されているうえ、プラットフォームに依存せず汎用性も高いプログラミング言語です。
以下のように、多岐にわたる分野で使用されています。
- 業務システム
- Webサービス
- Androidアプリ
- 組み込みシステム
- IoT機器
とくにモバイルアプリの開発分野での需要が高く、文系出身者がプログラマーとしてキャリアを築くうえで有利になります。
また、ソフトウェア開発の基本的な概念や設計思想を理解できるため、他のプログラミング言語を学びやすくなる点も魅力です。
Ruby
Rubyはプログラミング初心者が学びやすい言語として知られています。Rubyの直感的で読みやすい文法は、文系出身の人でも学びやすいでしょう。
Rubyの強みの一つは、「Ruby on Rails」と呼ばれるフレームワークにあります。Ruby on Railsを使うことで、アプリケーション開発のスピードを大幅に向上します。また、複雑な処理を簡潔に記述できるため、生産性の高い開発も可能です。
Webアプリケーションの開発を中心に、幅広い分野で活用されているため、アプリケーション開発に携わりたい人におすすめの言語と言えるでしょう。
また、Rubyコミュニティは非常に活発なため、学習でつまずいた際に情報を得やすい点もうれしいポイントです。
文系からプログラマーになるコツ4選
文系出身者がプログラマーを目指す際には、適切な戦略が必要です。
文系からプログラマーになるコツを4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- プログラマーになりたい理由を明確にする
- 業界研究・企業研究を徹底する
- ポートフォリオを作成する
- 転職エージェントを利用する
それぞれ具体的に解説します。
1.プログラマーになりたい理由を明確にする
プログラマーになりたい理由を明確にすることは、キャリア形成において非常に重要です。
理由が明確であればあるほど、目標に向かって効率的に学習し、モチベーションを維持できます。
例えば、以下のような理由が考えられるでしょう。
- 新しい技術を学びたい
- 創造的な仕事がしたい
- IT業界でのキャリアアップを目指したい など
また、面接などで自分の意欲を伝える際、具体的な理由があると説得力が増します。
文系からプログラマーとして転職をしたいなら、必ず転職の理由を明確にしましょう。
2.業界研究・企業研究を徹底する
文系からプログラマーになるためには、業界研究と企業研究を徹底することが非常に重要です。
自分に合った職種や企業を見つけやすくなり、就職活動を効率的に進められます。
業界研究では、IT業界の動向や技術のトレンド、職種の種類やそれぞれの役割などを把握するべきです。
一方で企業研究では、企業の事業内容・社風・福利厚生・求める人物像などを調べておくとよいでしょう。
3.ポートフォリオを作成する
ポートフォリオは、自分の技術やプロジェクトへの貢献を具体的に提示できるため、就職や転職を有利に進められます。
文系出身者がプログラマーを目指す場合、実務経験が少ないことがハンディキャップになりがちです。
しかし、充実した内容のポートフォリオがあれば、自分の技術力や学習意欲を効果的にアピールできます。
ポートフォリオに記載する際は、以下の内容を明確に記述するとよいでしょう。
- 過去に参画したプロジェクトの概要
- 使用した技術やツール
- プロジェクトで自分が担当した役割
- プロジェクトを通じて達成した成果
各情報を具体的に提示することで、採用担当者に実力をわかりやすく伝えられるでしょう。
4.転職エージェントを利用する
転職エージェントは、業界の知識やキャリアのアドバイスなどをしてくれるため、転職活動をスムーズに進行可能です。
履歴書や職務経歴書の書き方、面接時のコミュニケーションスキルの向上など、転職に必要なさまざまなサポートを提供してくれます。
転職エージェントを利用するなら、IT業界に特化した転職エージェントがおすすめです。
未経験者でも受け入れてくれるIT企業や研修制度を提供しているIT企業など、文系出身者に適した求人を見つけやすくなります。
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まとめ:キャリア支援を活用して文系からプログラマーを目指そう
本記事では、文系でもプログラマーを目指せるのかについて解説しました。
現在のIT業界は人材不足に陥っているうえに競争が激しいため、読解力や経営力に優れた文系の人も重宝されています。
プログラミングスキルを身につけて適切に転職を進められれば、文系でもプログラマーに転職可能でしょう。
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