IT業界は今後どうなるの?将来性やこれから伸びる分野を解説

IT需要の拡大や目まぐるしい技術の進化に伴い、IT業界を目指す人が増えています。

しかし、AIの進化やIT市場の変化によって将来に不安を抱く人も少なくないでしょう。

本記事では、IT業界に不安を感じている方に向け、業界の現状と今後を解説していきます。

IT業界でこれから伸びる分野や今後のIT業界で必要になるスキルなど、IT業界を目指す人にも役立つ内容であるため、ぜひ参考にしてください。

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目次

IT業界の現状と課題

IT業界の今後を考えていくうえで、まずはIT業界の現状と課題を以下の3つの視点で解説していきます。

  • 市場規模
  • 労働者数
  • 最新技術の登場・発展

市場規模

IT業界の市場規模は右肩上がりといえます。

以下のグラフは株式会社矢野経済研究所が集計した「国内民間IT市場規模推移と予測」です。

引用:株式会社矢野経済研究所「国内企業のIT投資に関する調査を実施(2023年)

市場規模は2019年から毎年増加しており、これからも伸びていくと予想されています。

2020年には新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが世界的に推奨されました。

その影響でオンラインツールが発展し、リモートワーク環境の整備へ注力する企業も増加しています。

しかし、日本ではリモートワーク環境の導入が遅れていたり、導入の検討を行っていなかったりする企業も多いです。

労働環境をよりよくするためにも、リモートワークの積極的な導入がIT業界における課題の一つといえます。

労働者数

IT業界は、深刻な人材不足に悩まされているのが現状です。

以下は経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」の資料の一つです。

引用:経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果

赤い線がIT需要で、薄い水色がIT人材の供給数を表しています。

予測では、2024年は約40万人のエンジニア不足となっています。

さらに2030年には少なくて約40万人、多くて約80万人の人材が不足する予想です。

IT人材の不足が続くと、一人ひとりのエンジニアの負担が増えてしまうため、残業や休日出勤など労働環境の悪化が懸念されます。

最新技術の登場・発展

いまのIT業界は、技術の進化・発展が目まぐるしいのが現状です。

たとえば、AIや5Gなどをはじめ、最新の技術が次から次へとリリースされています。

これらの新技術はあらゆるシーンで汎用的に活用され、その幅広さはIT業界に留まりません。

具体的には日常生活でいうと、ロボット掃除機が代表的な例です。スポーツでは、AIカメラによるVARがあります。

このように、あらゆるシーンで生活やビジネスを効率化する最新技術は、現在進行形で発展しています。

技術は発展していますが、日本は海外よりもデジタル化推進が遅れているのも現状です。

総務省の調査によると、日本ではデジタル化の取り組みを実施していない企業が約50%もあります。

日本全体でデジタル化推進の意識を高めることが課題となっています。

参照:総務省「令和6年版 情報通信白書

IT業界の今後の動向は?

これからのIT業界の動向は以下の3つが考えられます。

  • IT需要の拡大
  • IT人材・エンジニアの需要の増加
  • エンジニアに求められるスキルの向上

それぞれ詳しく解説していきます。

IT需要の拡大

IT需要は今後も衰えることなく、需要はさらに拡大していくとされています。

ITシステムにおける最新技術は、今後も活用の幅がさらに増えていくからです。

たとえば、日常生活ではロボット掃除機や全自動キッチン家電など、AI技術は欠かせない存在です。

スポーツ業界ではAIカメラを用いたVARや、選手の栄養管理などでAIが使われる事例もあります。

今後も最新技術の発展により、IT需要はさらに高まるでしょう。

IT人材・エンジニアの需要の増加

IT人材およびITエンジニアの需要が、さらに増加していくことが予想されます。

主な理由は以下の2つです。

  • IT需要が拡大していくから
  • IT人材不足が続いているから

IT業界はAIや5Gなどの新しい技術が登場し、IT需要が拡大し続けています。

しかし、それに見合ったエンジニアの供給が減っており、日本ではIT人材不足が深刻です。

2030年には最大で約80万人も不足するといわれているため、ITエンジニアの需要がさらに増加していくと考えられます。

エンジニアに求められるスキルの向上

最新技術は今後も、幅広いシーンで活用されていきます。

それに伴い、エンジニアに求められるスキルや能力も、高くなりつつあります。

たとえば、AIやビッグデータをはじめ、IoTやVR・ARなどの映像技術、それらに付随するセキュリティ関連の知見も必要です。

常に新しい技術に興味をもって知識をアップデートし、あらゆる変化に対応する能力が求められるようになります。

IT業界に将来性はないの?

IT業界の現状と今後の動向から総合的に見て、IT業界には将来性があるといえます。

あらゆるサービスが日々アップデートを繰り返したり、新しいサービスがリリースされたりと、技術が進化し続けています。

また、世界を代表する「GAFA」と呼ばれる4社は、すべてITサービスを提供する企業です。

ICTの市場規模は年々拡大しており、2014年度の世界のICTに関する支出額は377.5兆円でしたが、2024年には予想値で702.1兆円と2倍近く増えています。

このような状況から、IT業界は今後もより拡大・発展していくと考えられます。

参照:総務省「令和6年版 情報通信白書

IT業界はやめとけといわれる理由は何?

将来性のあるIT業界ですが、「IT業界はやめとけ」のような意見もあります。

やめとけと言われる主な理由は以下の2つです。

  • AIに仕事を奪われる可能性があるから
  • 残業が多く労働時間が長いから

近年、AI技術が急速に発達しており、人間の仕事がAIに奪われる可能性があります。すでに、AIはプログラミングコードの生成が可能で、IT業界でもAIによる仕事の影響は計り知れません。

ITエンジニアは納期に間に合わせるために残業をしたり、システムエラーや緊急のトラブル対応で休日出勤したりと、労働時間が長くなる傾向もあります。このような理由からIT業界はやめとけといわれています。

ただし、単純作業はAIに置き換わっても、すべての仕事がAIに奪われる可能性は低いです。

IT業界の人材不足は今後も続いていくと予想されており、AIを活用した新しい仕事が生まれることを考えると、すぐに需要はなくならないといえます。

また、国の働き方改革により、IT業界の残業時間は減っており、労働環境は改善しつつあります。このことから、IT業界は不安要素が少なく将来性があるため、おすすめできる業界です。

IT業界でこれから伸びる分野10選

IT業界でこれから伸びると考えられる分野は以下の10個です。

  • DX
  • AI
  • RPA
  • VR・AR
  • 5G
  • クラウド
  • IoT
  • X-Tech
  • ブロックチェーン
  • メタバース

それぞれ詳しく見ていきましょう。

DX

DXは、デジタルトランスフォーメーションの頭文字をとった造語です。

簡単にいうと、「デジタル技術を日常化させて、私生活をよりよいものにする取り組み」を指します。

具体例としては、以下が挙げられます。

  • 新車オンラインストア「Honda ON」(HONDA)
  • AIでタクシーが呼べるアプリ「Go」(日本交通)

現代では多くの企業がDXへの取り組みを行っており、これから伸びていく分野の一つです。

AI

AIは人工知能とも呼ばれ、主に「人間の脳のように学習する機能をもつシステム」を指します。

具体例としては、以下が挙げられます。

  • ロボット掃除機「ルンバ」
  • 自動運転技術
  • 製造業などに用いられる画像解析技術
  • スマートスピーカー
  • ChatGPT

AIはさまざまな分野で活用されており、今後もさらなる発展が期待される技術です。

RPA

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、パソコンやクラウド上で動くソフトウェアロボットが単純な事務作業を代行する技術です。

登録した処理手順を繰り返し実行するため、データの登録や入力などの単純作業を自動化できます。

業務の効率化ができるため、さまざまな業界でRPAの導入をする企業が増えており、今後さらに伸びていく分野だといえます。

VR・AR

VR(仮想現実)は現実ではない仮想空間を体感できる技術で、AR(拡張現実)は現実にデジタル情報を重ねて表示する技術です。

ARを活用すると、ゲームやアニメのキャラクターを現実世界に映し出して一緒に写真が撮れたり、実物大の家具を部屋の中に映し出してデザインやサイズの確認ができたりします。

VRではVRデバイスをゲーム機やPCに接続することで、ゲームの世界を体感できます。

現在、VR・ARはエンターテインメントでの活用が主流ですが、医療や教育など、さまざまな分野での導入が期待できる技術です。

5G

5Gは2020年の3月から提供が開始された通信規格を指します。

従来の4Gと比較して、20倍もの通信速度が出ることが最大の特徴です。

たとえば、2時間半の映画のダウンロードには、4Gだと30分程度の時間がかかりますが、5G通信を使えば、かかる時間はわずか数秒です。

5Gは接続性の高さや遅延の少なさなどのメリットから、現代において活用の幅が広がっています

クラウド

クラウドは主に、サーバーやネットワーク系のサービスがインターネット上で行える仕組みのことで、デバイスを問わずデータを共有できるメリットがあります。

インターネット環境があれば、パソコンやスマホなど、どの端末からでもサービスが利用可能です。

現在は、GoogleCloudやAWS、Microsoft Azureなど、さまざまなクラウドサービスが存在しています。

クラウドサービスを活用すると、機材やシステムの管理が必要なくなるため、クラウド上でインフラを構築する企業が増えています。

IoT

IoTとは「Internet of Things」の頭文字をとった造語で、「モノ」と「インターネット」をつなげる技術の総称を指します。

たとえば、エアコンやテレビなどの家電をインターネットと繋ぐことで、スマホでオンとオフが切り替えられたり、消費電力が確認出来たりします。

スマートロックはスマホで家の鍵の開閉ができるため、外出時に鍵の閉め忘れに気づいても安心です。

IoTは他にもスマートスピーカーやドローンなど、さまざまな機器に利用されています。

X-Tech

X-Tech(クロステック)は、既存のビジネスにIoTやAIの技術を導入し、新しいサービスや価値を生み出す取り組みです。

たとえば、医療分野での電子カルテや診察のオンライン予約、金融分野での仮想通貨や電子決済サービスなどが挙げられます。

さまざまな業界でX-Techが進んでおり、さらなる発展に期待ができます。

ブロックチェーン

ブロックチェーンは、ネットワーク上での取引履歴を暗号技術によって、過去から1本の鎖のようにつなげて記録する技術です。

複数のコンピューターに分散して記録しているため、データの改ざんが非常に難しくなります。

セキュリティ面で需要が高く、主に仮想通貨や金融サービスなどで利用されています。

メタバース

メタバースは明確な定義はありませんが、一般的に「インターネット上に構築された仮想空間」のことです。

仮想空間では自分の分身である「アバター」を動かして、空間内の散策や、他人とのコミュニケーションを楽しめます。

2021年10月にはアメリカの有名なIT企業「Facebook」が、社名を「Meta」に変更し、メタバースを主力事業にする姿勢を示したことで、メタバースは大きな話題を集めました。

今後のIT業界で求められるスキル・能力

IT業界で今後求められるスキルと能力は以下の4つが考えられます。

  • AIのプログラミングスキル
  • トレンドをいち早くキャッチし自ら学ぶ姿勢
  •  コミュニケーションスキル
  • IT関連の資格

AIのプログラミングスキル

AIを利用した技術は増えており、今後もさまざまなジャンルに応用されていくことが予想されるため、AIのプログラミングスキルがよりいっそう重要になります。

現在、AIの活用シーンとしては、以下が挙げられます。

  • スマートスピーカー
  • ロボット掃除機
  • 食品出荷の際の品質管理
  • 製造業における映像・画像解析
  • 物流業界における品質や安全性向上
  • Webサイトに組み込まれたチャットボット

これからプログラミングを学ぶなら、AIに深い関連性のある「Python」や「R」などの言語を選ぶのがおすすめです。

トレンドをいち早くキャッチし自ら学ぶ姿勢

現代のIT業界は、トレンドの移り変わりが激しく、新しい技術を率先して学ぶ姿勢が必要です。

いま主流の技術でも、すぐに新たな技術が誕生して移り変わることも珍しくありません。

そのため、現状に固執せず、新しいものに興味をもって、積極的にインプットしていく姿勢が大切になります。

コミュニケーションスキル

コミュニケーションは時代を問わず、IT業界に必要なスキルといえます。

IT業界は黙々とPCで作業をする仕事と思われがちです。

しかし、実際はクライアントとのヒアリングや進捗確認など、コミュニケーションが必要な機会が多くあります。

今後のエンジニアはAIをはじめ、より新しく高度な技術を取り扱うため、認識の齟齬を生まないコミュニケーションが求められます。

IT関連の資格

これからIT業界で長く活躍していくためには、IT関連の資格取得も有効です。

資格取得には、以下のメリットがあります。

  • スキルと知識が証明でき、市場価値が向上する
  • 企業によっては、資格の取得によって年収が上がる

資格はスキルと知識の証明になり、市場価値の向上と年収の増加につながります。

IT資格の中では、「CCNA」や「基本情報技術者」の取得がおすすめです。

活学ITスクールでは、未経験からでもCCNAの取得ができる学習環境をご用意しています。

アニメーション動画講座のため、初心者でも理解がしやすく、基礎をしっかりと身につけられます。

プロの講師が合格するまで徹底的にサポートしますので、資格取得を目指している方はぜひご活用ください。

まとめ:IT業界の今後は明るい!

IT業界は市場規模と需要が年々拡大しており、将来性のある業界です。

一方で、エンジニアの人材は長年不足しており、未経験からでも転職が可能な業界でもあります。

市場価値を高めてIT業界で活躍するには、これから伸びる分野と今後求められるスキルや能力を正しく知ることが大切です。

IT業界はトレンドの移り変わりが激しいため、常に新しい技術を学び、知識のアップデートを繰り返していきましょう。

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