いま人気のIT業界とは?種類や将来性、向いている人の特徴も紹介!

デジタル技術の発展から、爆発的な人気を誇るIT業界。

とはいえ、具体的にどんな仕事をしているか、どんな種類があるのかまではわからない方も少なくないでしょう。

今回の記事では、IT業界の分類や必要スキル、人気の理由についてご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • IT業界は、ITサービスや製品を提供する業界。
  • IT業界は大きく5つの職種に分類できる。
  • IT業界が人気なのは、スキルを活かす働き方と将来性。
  • 残業が多く、継続的な勉強が強いられる点はデメリット。
  • 新たな知識を取り入れる好奇心と、コミュニケーション能力が必須。
  • 転職におすすめなのは、リクルートエージェントやラストデータ社会人大学。
目次

IT業界とは?

ITとはInformation Technology(インフォメーションテクノロジー)の頭文字をとった造語で、直訳すると「情報技術」です。

IT業界とは、「情報技術を用いたサービスや製品を提供する企業」のことを指します。

ひとえにITサービスといってもSNSのようなプラットフォームもあれば、特定の企業に依存する業務効率化システムまで多種多様です。

IT業界の現状・将来性

IT業界の現状としては、市場規模・需要・人気ともに右肩上がりです。

将来性についても、今後数十年は廃れることがない業種と考えていいでしょう。

以下のグラフは経済産業省による「IT需要とIT人材の推移グラフ」です。

引用:IT人材供給に関する調査|経済産業省

紺色の線がIT業界の市場規模をあらわしており、この先も右肩上がりということが見て取れます。

IT業界は主に5つに分類される

IT業界はあらゆる業種や働き方が存在しますが、大きく分けると以下の5種類です。

  • インターネット・Web業界
  • 通信インフラ業界
  • ソフトウェア業界
  • ハードウェア業界
  • 情報処理サービス業界

次章では、上記それぞれの概要や平均年収を見ていきます。

インターネット・Web業界とは?

インターネット上で動くサイトやアプリなど、いわゆる「Webサービス」を提供する企業を指します。

Webサービスといっても、

  • フリマサイト(メルカリほか)
  • SNS(TwitterやInstagramほか)
  • スマホゲーム(パズドラやモンストほか)

など種類は多岐にわたります。

代表的な職種と平均年収

主な職種と、平均年収は以下のとおりです。

職種年収
フロントエンドエンジニア約400~600万円   
バックエンドエンジニア約380~680万円
アプリケーションエンジニア約500~600万円
ゲーム開発エンジニア約450~600万円
Web・UI/UXデザイナー約500~600万円

引用:

おなじWeb系でも、

  • サイトの見た目を担当するフロントエンド
  • 中身やロジックを担当するバックエンド

それぞれに開きがあることがわかります。

将来性

インターネット・Web業界は、将来性が高いといっていいでしょう。

現在進行形でWebの技術は進化を遂げ、今後もますます便利に発展していくためです。

現にいま世界を牽引する「GAFAM」と呼ばれる企業は、すべてインターネット・Web業界に該当します。

必要なスキル

必要となるスキルは、主に以下のとおりです。

  • インターネットやWebサービスに対する知見
  • ユーザー目線でUIやUXを構築するスキル
  • 論理的思考力
  • コミュニケーション能力

日頃からネットやWebに慣れ親しみ、精通している人が強いでしょう。

通信インフラ業界とは?

ITサービス開発に必要なインフラ環境の構築・運用・保守を行う業界です。

具体的には、

  • サーバー
  • ネットワーク
  • データベース

の整備を網羅的に担当します。

支障が出ると損失が大きい部分を扱うため、責任も大きく専門的なスキルを要する業種です。

代表的な職種と平均年収

主な職種と平均年収は以下のとおりです。

職種平均年収
サーバーエンジニア約450~600万円  
ネットワークエンジニア約450~700万円
データベースエンジニア約550~650万円
クラウドエンジニア約550~650万円
セキュリティエンジニア約550~800万円

引用:

通信インフラの中でも、ネットワークやセキュリティ分野はとくに専門的な知識と経験が求められるため、平均年収も比較的高い傾向です。

将来性

通信インフラ業界は、将来性の高さについても申し分ありません

すべてのITサービスやシステムの「基盤」となる部分を扱うためです。

サーバーやセキュリティは電気水道ガス同様、「ないと困るもの」にほかなりません。

必要なスキル

求められるスキルは、以下のとおりです。

  • 顧客や従業員の重要なシステム利用を支える責任感
  • 機械相手の仕事に苦痛を感じない性格
  • 新しいことの興味をもち、積極的に学習する姿勢

傾向として、「管理者」肌で責任感の強い方が向いています。

ソフトウェア業界とは?

こちらは主にソフトウェアの開発を行う業界を指します。

そもそもソフトウェアとは、PCにとどまらない「コンピューター上で動くシステム」のことです。

具体例としては

  • エクセル
  • ワード
  • イラストレーター
  • フォトショップ

のようなソフトを指します。

とはいえWeb上で動くシステムの開発を担うこともあり、「インターネット・Web業界」と混同されることもあります。

代表的な職種と平均年収

主な職種と、平均年収は以下のとおりです。

職種平均年収
ソフトウェアエンジニア約500~600万円   
アプリケーションエンジニア約500~600万円
ネットワークエンジニア約450~700万円

引用:

スマホアプリの需要が公私問わず増えていることから、アプリ関連は年収も高い傾向です。

またネットワークエンジニアは専門知識を要するため年収も高い傾向にあります。

将来性

総じて将来性が高いことは間違いありません。

IT需要の拡大は、ソフトウェア業界についても例外ではないためです。

たとえばリモートワークの実現のため、専用のソフトウェア開発や環境構築を求める企業は増加しました。

今後「IoT」や「クラウド」といった新技術の組み合わせで、仕事の幅も広がるでしょう。

必要なスキル

求められるスキルとしては、以下があります。

  • ソフトウェアやアプリケーションに対する十分な理解
  • 技術の進化に興味をもち、率先して知識をアップデートする姿勢
  • 顧客が求めることを理解のうえ、適切な提案ができるコミュニケーション能力

他と比較しても技術の進化が早く、積極的な知識のアップデートが必要です。

また顧客が求めることを理解し、適切に提案できるコミュニケーション能力が求められます。

ハードウェア業界とは?

パソコン本体やハードディスクをはじめとする「物理的な機器」の製造・整備を行う業界です。

ハードウェアにはパソコンの内部機器のみならず、マウスやキーボードなどの周辺機器も含まれます。

物理的な機械が好きで、組み立てることなどを好むタイプの方が向いているでしょう。

代表的な職種と平均年収

主な職種と、平均年収は以下のようになります。

職種平均年収
ハードウェアエンジニア約450~550万円   
組み込み・改修エンジニア約450~500万円
ハードウェアの営業・販売員約450~550万円

引用:

ハードウェアエンジニアは、機器の構築や開発作業がメインです。

組み込み・改修系エンジニアは、主に各ハードウェアに必要な電子精密機器を組み込む作業を行います。

将来性

ハードウェア業界は、将来性が高い業界といっていいでしょう。

こちらもIT業界の需要の高騰に連動しているためです。どんなにIT技術が進化しても、それを扱うための機器がないとどうしようもありません。

今後はAIやIoTなどの新技術に関するハードウェアも誕生し、さらに発展していくでしょう。

必要なスキル

求められるスキルは、以下のとおりです。

  • 各ハードウェア機器の役割や特徴などの知識
  • 精密で細かな作業ができる手先の器用さ
  • 顧客にハードウェア機器の特性や組み合わせを正しく伝える説明力

ハードウェアといってもPCのみならずハードディスクやマウス・キーボードまでさまざま。

もちろん各ハードウェア機器に使われる、内部部品もさまざまです。

それらを正確に組み立てたり、役割や特徴を顧客に正しく伝えられるだけの知識が求められます。

情報処理サービス業界とは?

情報処理サービス業界は、顧客がITサービスを円滑に利用できるよう、運用まで一括して担う業界となります。

具体的には

  • 適切な環境やサーバー機器などの選定
  • システム稼働環境の整備・構築
  • ITシステム・サービスの開発
  • サービスの運用・保守

といった業務がメインです。

代表的な職種と平均年収

情報処理サービス業界の主な職種と、平均年収は以下のとおりです。

職種平均年収
システム開発エンジニア約400~600万円
プロジェクトマネージャー約600~700万円
ITサービスコンサルタント約450~950万円
ITシステムセールス・営業約450~550万円

引用:

プロジェクトマネージャーは、システム導入までの進捗管理などを担う「統括」のような役割。

またコンサルタントは自身の豊富なスキルを活かした提案をするため、その分専門的な知識やスキルが必要なので年収も高めです。

将来性

十分に将来性の高い業界であることは間違いありません

自社の業務効率化や人件費の削減のため、ITシステムの導入を検討する企業が増えているためです。

近年ではIT人材と「雇用契約」を交わさず、情報処理サービスやフリーランスなどと「業務委託契約」という形で付き合う企業も増えています。

必要なスキル

求められるスキルは、主に以下です。

  • 顧客が抱える問題を親身になって聞き、的確な解決策を出せるコミュニケーション能力
  • あらゆる開発環境や開発言語に幅広く対応できる適応能力

顧客の悩みを親身に聞いてソリューションを提案する業界でもあり、コミュニケーション能力が求められます

また企業によって異なる開発環境や言語に、柔軟に適応する能力が必要です。

IT業界が人気の理由

この章では、IT業界がこれほどまで人気となっている原因について見ていきます。

スキルが身に付き自由な働き方ができるから

IT業界は、自らのスキルを武器とする働き方。

そのスキルや経験は「手に職」となり企業以外でも重宝するためです。

そうなれば転職はもちろん独立や起業など、選択肢が増えることが人気の理由といえます。

需要があって将来性も高いから

「IT需要の高騰に伴う将来性」も人気の理由となります。

現代は変化の激しい時代で、何かと自らの仕事がWebやAIに取られがちです。

IT業界はそれらのシステムを生産する仕事。不安定なこの時代、その安定感が注目されています。

平均年収が高い傾向にあるから

平均年収の高さも、人気の理由のひとつです。

業界によって開きはあるものの、IT業界の平均年収は総じて高水準となっています。

年収アップを狙って、異業種から目指す人も少なくありません。

IT業界で働くデメリットは?

IT業界で働くことにも、以下のようにデメリットは存在します。

  • 休日出勤や残業が多い傾向
  • 覚えることが多いため継続的な勉強が必要

IT業界は忙しい時期には、残業も多くなります

学習しなければならないことも多いため、継続的に勉強を続ける必要がある点も大変です。

IT業界に向いている人の特徴

この章では、傾向としてIT業界が合っている人の特徴を見ていきます。

論理的に筋道立てて物事を考えられる

論理的にものごとを考えられる人は、IT業界に向いている傾向です。

ロジカルにものごとを考えて説明できることで、誰が聞いても共通した認識になります。そうなれば認識の相違も減り、コミュニケーションも円滑になるでしょう。

IT業界ではとくに認識や解釈の齟齬は致命傷になります。

新しいことが好きで率先して習得する

IT業界は、新たな技術やサービスが次々と誕生します。

新しいもの好きで率先してインプットできる人は、IT業界に向いているでしょう。

逆に現状維持が好きで、新しいことに苦痛を感じる人は、苦労する可能性が高いです。

他人と円滑にコミュニケーションが取れる

IT業界に向いているのは、コミュニケーション能力が高い人となります。

黙々とPCを相手にする業界と見られがちですが、

  • 顧客とのヒアリング
  • 従業員とのプロジェクト内容や進捗の確認

など、他人と話す機会が多いためです。

顧客はもちろん、従業員と円滑なコミュニケーションをとれる人は重宝します。

IT業界への転職におすすめのエージェント

この章では、「IT業界へ転職する際におすすめしたい転職エージェント」として、4つのサービスをご紹介します。

リクルートエージェント

リクルートエージェントは、人材大手「リクルート」が運営する転職エージェントです。

すべての業種において圧倒的な求人数を誇り、とくにIT業界に関しては「未経験OK」の求人も数多くヒットします。

IT業界への転職や求人情報収集として、まず利用したいエージェントです。

マイナビITエージェント

こちらは人材大手マイナビが運営する、「マイナビITエージェント」です。

転職エージェント「マイナビエージェント」のIT特化版という位置づけで、とくに20〜30代の転職に強いのが特徴です。

アドバイザーの質の高さについても、いい評判が目立ちます。

doda

dodaは「パーソルキャリア」が運営する転職サイト兼エージェントです。

通常の転職エージェントは、エージェントとしての使い方しかできません。

しかしdodaなら「転職サイト」と「転職エージェント」、両方の用途で利用できます。

そのため

  • 求人探しはマイペースにじっくり
  • いい求人が見つかったらアドバイザーに相談

といった使い方が可能です。

活学キャリア

活学キャリアは、未経験から最短2日でITエンジニアができる転職エージェントです。

「未経験の状態でこれからIT業界へ転職する方」にこそぜひおすすめです。

需要の高いIT資格「CCNA」が取得可能で、受講者の転職成功率は98.7%と高い水準を誇ります。

より確実にITエンジニアとして内定を勝ち取りたい方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

国内の売上高が高いIT企業トップ10

2022年12月時点での、日本国内における「売上高が高いIT企業」は以下のとおりです。

順位企業名売上
1NTT12兆1,564億円
2HITACHI10兆2,646億円
3SONY9兆9,215億円
4Panasonic7兆3,887億円
5SoftBank6兆2,215億円
6KDDI5兆4,467億円
7三菱電機4兆4,767億円
8富士通3兆5,868億円
9Canon3兆5,133億円
10TOSHIBA3兆3,369億円

引用:IT転職エージェント比較ナビ

国内のIT業界では、NTTがもっとも売上高が高い結果となりました。

通信事業最大手ならではの規模感もあり、2位以降と2兆円以上の差をつけています。

まとめ:IT業界は種類豊富でいずれも将来性は高い!

「IT業界」といっても、職種や業務形態は多種多様です。

近年はITそのものの需要が増えているため、IT業界全体の市場規模が底上げされています。

この影響も相まって、IT業界は全体を通して将来性が高いといえるでしょう。

ぜひ専門知識や付加価値を身に着け、将来も活躍できるエンジニアを目指してみてください。

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