Python初心者はどうやって学習を進めるべき?
Pythonの習得を検討している方の中には、このような疑問がある方もいるのではないでしょうか。
Pythonは初心者でも学習しやすい言語ですが、やみくもに学習すればいいわけではありません。
やみくもな学習では、思ったような結果が出ずに挫折することもあるでしょう。
挫折を防ぐには、自分に合ったスクールやメンターを見つけて、効率的に学習を進めるのが一番です。
本記事では初心者の方向けに、Pythonの特徴や将来性、学習のロードマップをご紹介します。
学習で挫折しないためのコツまで解説するので、Python初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
活学ITスクールのAIアプリコースでは、20年以上のエンジニア経験をもつ講師や、同じくPythonを学ぶ仲間たちと学習を進められます。
ぜひ利用をご検討ください。
Pythonとは?初心者でも習得は可能?
Pythonは、近年人気が高まっているプログラミング言語です。
需要も高まっており、身につけられれば幅広い分野で活躍できます。
さらに、Pythonは構文がシンプルで初心者にも習得しやすい言語なので、他の言語よりも習得ハードルは低めです。
人気の言語だけあって教材や学習用コンテンツが多く、比較的シンプルでわかりやすい文法になっているため、プログラミング初心者にも向いています。
Pythonでできること・作れるもの
言語によって向き不向きがありますが、Pythonは以下の5つのようなシステム・アプリの開発に向いています。
- 人工知能(AI)の開発
- クローリングやスクレイピング
- VBAより高度なExcelの自動化
- 画像解析ソフト
- 簡単なアプリやゲーム
Pythonでできることについては以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
人工知能(AI)の開発
Pythonは人工知能(AI)開発に向いている言語で、近年の需要に伴って注目を集めています。
Pythonには、複雑な計算や機械学習、ディープラーニングといった人工知能開発に欠かせないライブラリやフレームワークが用意されています。
人工知能開発に向いているからこそ、Pythonは近年注目されており、需要が高まっているのです。
クローリングやスクレイピング
Pythonではクローリングやスクレイピングが可能です。
クローリングとは、webサイトから自動的に情報を収集することです。
スクレイピングとは、クローリングで集めた情報を、特定の条件で抽出することを指します。
AIを用いるには、膨大なデータが必要となるため、クローリングやスクレイピングで情報を収集・分析することが欠かせません。
VBAより高度なExcelの自動化
PythonではVBAより高度なExcelの自動化プログラムを作れます。
とくに大量のデータを扱うのは、VBAよりPythonのほうが得意です。
VBAでも多くのデータを処理することはできますが、Pythonを用いたほうが高速かつ簡単に処理できます。
画像解析ソフト
Pythonは、画像の中に何が写っているかを判別するプログラムも作れます。
たとえば顔認識プログラムです。
スマートフォンやデジタルカメラでは顔を認識して、ピントを合わせる機能が付いているものもあります。
そのような画像を処理するプログラムもPythonで実現できます。
簡単なアプリやゲーム
Pythonではゲームプログラミングのライブラリが用意されており、初心者でも簡単なゲームを作成できるようになっています。
しかし、Pythonはゲーム向けの言語というわけではないので、本格的にゲームを作りたいなら、C#などゲーム向けの言語を学んだほうがいいでしょう。
ゲームプログラマーになりたいのであればPythonはあまり向いていませんが、ゲーム作りを学ぶことでモチベーションを落とさずに学習ができます。
Pythonの特徴
Pythonには、以下の4つのような特徴・長所があります。
- 汎用性が高い
- ライブラリが豊富
- 構文がシンプル
- 実行が簡単
それぞれの特徴について見ていきましょう。
汎用性が高い
Pythonは、汎用性が高いプログラミング言語として知られています。
処理速度が他の言語に比べると少々遅いという欠点はありますが、苦手なことが少なく、幅広い用途で活用される言語です。
PythonといえばAI開発を思い浮かべる方も多いでしょうが、Webアプリ開発やデータ分析などの、需要が高い分野でも利用されています。
このように汎用性の高い言語だからこそ、Pythonを扱える人材は幅広い分野で活躍できます。
ライブラリが豊富
汎用性の高さと人気のおかげで、Pythonにはライブラリが豊富に提供されています。
ライブラリとは、よく使われるプログラムを集めた部品集のようなもので、開発を効率的に進めるうえで欠かせないものです。
Pythonは各分野のライブラリが充実しており、開発に困ることがありません。
ライブラリが膨大なので、初心者は構文だけでなくライブラリの扱い方も習得する必要があります。
ライブラリを活用することで、大規模なプロジェクトでもコストを抑えられるのも、Pythonが人気を集めている理由です。
構文がシンプル(サンプルコードあり)
Pythonは構文がシンプルなプログラミング言語としても知られています。
たとえば、プログラミング学習の最初に習う「Hello World!」を画面出力するのに、C言語では以下のようなコードを書きます。
#include <stdio.h>
int main(void){
printf("Hello, World!\n");
return 0;
}
同じ処理を実装するのに、PHPでは以下のようなコードを書きます。
<?php
echo ”Hello, World!”;
?>
Pythonのコードは、以下の一行で完結します。
print("Hello, World!")
他の2言語に比べて非常にシンプルな構文であることがわかるでしょう。
もちろん、この一例だけで単純比較はできませんが、Pythonは構文がシンプルに作られており、学習が進めやすいというメリットがあります。
実行が簡単
Pythonは「インタープリタ型」という、実行が簡単なプログラミング言語です。
プログラミング言語には大きく分けて「コンパイラ型」と「インタープリタ型」の2種類があります。
プログラミング言語は、人間が理解できるように英単語や数字・記号の組み合わせで書かれています。
実際にコンピュータに命令を下す際には「0」と「1」の組み合わせだけで表現される「機械語」に変換しなければなりません。
「インタープリタ型」の言語は、この変換を一行ずつ行っています。
対して「コンパイラ型」の言語の場合、事前にすべてを変換してから実行する手間がかかるのです。
「インタープリタ型」の言語は「コンパイラ型」の言語に比べて簡単に実行できるため、手を動かした学習がしやすいのもPythonの特徴です。
Python初心者は何から始めればいい?基礎学習ロードマップ
Python初心者の基礎学習は、上記の手順で進めるといいでしょう。
それぞれの手順について詳しく解説していきます。
学習方法を決める
まずはPythonを学習する方法を決めましょう。
学習方法は大きく分けて、独学かスクールの2択です。
独学はコストを抑えて自分のペースで学べますが、スクールの方が効率的に学習できます。
また、スクールは講師に質問ができるので、わからないことがあっても挫折しづらいのも利点です。
スクールによっては、IT分野への転職支援を行なっているところもあるため、IT転職を考えているなら転職支援付きのスクールがいいでしょう。
活学ITスクールの「AIアプリコース」では、業界経験豊富な講師陣に何度でも質問ができるので、初心者でも挫折しづらい仕組みになっています。
予算や目的も考慮し、自分にあった学習方法を決めましょう。
実行環境を構築する
次はPythonを実行できるように環境を構築しますが、環境構築でつまずく初心者が後を絶ちません。
Pythonはどんなパソコンでもすぐに使えるものではなく、インストールしてはじめて使えるようになります。
独学を選択した場合は、Pythonの実行環境を自分で構築しなければなりません。
実行環境の構築は初心者にはハードルが高いため、以下の記事を参考にチャレンジしてみてください。
基礎文法を学ぶ
実行環境が整ったら、基礎文法を学んでいきましょう。
基本的な関数の使い方や記述方法を理解してから、開発にチャレンジすることをおすすめします。
もちろん、参考書やスライドを丸暗記する必要はありません。
手を動かしながらカリキュラムを一周し、練習問題にチャレンジすれば、基礎的な事柄は理解できるはずです。
Webアプリを開発する
基礎を学習できたら、実際にWebアプリの開発に着手してみましょう。
もちろん、最初からオリジナルのアプリを開発する必要はありません。
書籍やWebサイトを参考にしてサンプルWebアプリの開発から始めることをおすすめします。
たとえば、Webアプリケーション開発用のフレームワークであるDjangoには、実際にDjangoを使って開発するためのチュートリアルが用意されています。
さまざまな教材のチュートリアルやサンプルをクリアできたら、オリジナルのWebアプリ開発にもチャレンジしてみましょう。
オリジナルアプリが開発できれば、転職活動でのアピールポイントにもつながります。
Pythonを使ったWebアプリ開発については、こちらの記事も参考にしてください。
Pythonの将来性
Pythonは将来性が高いプログラミング言語です。
ここでは、Pythonの人気と求人動向について簡単にご紹介します。
Pythonの人気
Pythonの将来性の高さは、転職市場での需要に反映されています。
たとえば、2022年12月にpaiza株式会社が発表した「プログラミング言語に関する調査(2022年版)」をみてみましょう。
Pythonは「転職で企業からニーズが高い言語ランキング」と「転職における言語別の平均年収ランキング」でそれぞれ第4位に位置しています※。
こうした調査結果から、企業もPythonを扱える人材を欲していることがわかるでしょう。
今後もPythonには高い需要が見込めます。
※引用:プログラミング言語に関する調査(2022年版)|paiza(パイザ)
Pythonの求人動向
Pythonの求人動向もチェックしておきましょう。
求人動向を表す指標もさまざまですが、たとえば、フリーランスエージェントのレバテックは、ITエンジニアの求人倍率を発表しています。
2023年6月時点での調査では、Pythonの求人倍率は「8.1倍」※です。
前年同月比に比べると大きく下がってはいますが、全体の中では倍率の高いスキルとなっています。
Pythonの転職市場の動向や転職事情について、詳しくは以下の記事もご覧ください。
※参照:「コンサル」フリーランス案件数が前年同月比7.2倍、 正社員求人倍率は52倍|レバテック
Python初心者が学習に挫折しないためのコツ
Pythonはたしかに学習しやすい言語として知られていますが、挫折してしまう方も少なくありません。
そこで、Python初心者が学習に挫折しないためのコツを4つご紹介します。
目標を明確にする
Pythonを学ぶ目標を明確にしてから学習することをおすすめします。
「プログラミングは稼げると聞いたからなんとなく…」といった動機からはじめても、モチベーションを維持できず、適切な学習方法を選択できません。
Pythonエンジニアとしての転職や、オリジナルWebアプリのリリースなど、具体的なゴールを設定することで、学習へのモチベーションを維持しやすくなります。
手を動かして学ぶ
手を動かして学ぶことを意識しましょう。
プログラミングは、テキストを丸暗記して身につくものではありません。
実際にコードを書いて挙動をチェックし、エラーが起こったら原因を突き止めて修正する力が求められます。
質問できる相手を見つける
Pythonを学ぶ際は、質問できる相手を見つけておきたいところです。
とくに独学の場合は、エラーや不明点があったときに自力で解決しなければなりません。
プログラミングスクールに通えば講師に質問できますが、独学の場合は、質問できる相手を自分で見つけておきたいところです。
活学ITスクールのAIアプリコースでは、わからない箇所や不明なエラーがあっても、プロの講師に答えてもらえます。
独学の場合は、プログラミング学習サイトやSNSを積極的に利用し、ハイスキルなエンジニアに質問できる環境を整えましょう。
毎日学習する
可能な限り毎日Pythonに触れましょう。
学習の期間が空けば空くほど、前に学んだことを忘れてしまい、学習内容が定着しにくくなってしまいます。
少しずつでも構わないので、毎日Pythonに触れることが大切です。
Python初心者におすすめの学習方法
Python初心者の学習方法は、独学とスクールの受講の2つです。
ここではそれぞれの学習方法について簡単にご紹介します。
独学
独学はほぼ無料で、自分のペースでゆっくり進められるのが魅力です。
気軽に始められるため、書籍やWebサイトから触ってみるといいでしょう。
Pythonの学習におすすめの本については、以下の記事で詳しく紹介しています。
また、Pythonの練習方法については以下の記事もご覧ください。
スクール
確実にPythonを習得したい方は、スクールの受講も検討してみましょう。
独学は学習効率が低いというデメリットがあります。
わからない部分があっても、自分で解決しなければなりません。
しかしスクールを受講すれば、わからない部分があっても質問でき、自分では気づけなかった間違いも指摘してもらえます。
初心者こそスクールを活用したほうがいいでしょう。
また、スクールによっては転職サポートまで提供されているため、転職活動を成功させやすくなります。
活学ITスクールのAIアプリコースは、20年以上のエンジニア経験をもつ講師陣がわからないところも丁寧に指導します。
Pythonの習得におすすめのスクールについては、以下の記事をご覧ください。
Python初心者によくある質問
最後に、Python初心者について、よくある質問をご紹介します。
Python初心者にも作れるものはある?
基礎を学習し終えたら、Webアプリケーションの開発に着手することをおすすめします。
小規模なものであれば、サンプルやチュートリアルも豊富に用意されているため、いくつかコードを真似しながら作ってみるといいでしょう。
未経験からPythonを学ぶのは難しい?
Pythonは、プログラミング言語の中では未経験でも学習しやすい言語です。
もちろんプログラミング学習には相応の努力が必要ですが、IT系の経験がなくても、適切な手順を踏めばPythonの習得は十分にできます。
初心者がPythonを学ぶ際に必要なものは?
初心者のPython学習に必要なものは、主に以下の4つです。
- 十分なスペックのパソコン
- インターネット環境
- 参考書
- 開発環境
本格的にプログラミングを学習するために、以下のような十分なスペックのパソコンを用意しましょう。
- CPU:Core i5以上
- メモリ:16GB以上
- ストレージ:SSD 256GB以上
PythonとJavaどっちが難しい?
初心者にとっては、PythonよりもJavaの方が難易度の高いプログラミング言語です。
コードがPythonより複雑で、開発環境の準備にもつまずきやすいので、挫折が不安な方はPythonからチャレンジすると良いでしょう。
Pythonは機械学習やWebアプリ開発、Javaは大規模システム開発に強いという特徴があります。
まとめ:Python初心者は学習効率を重視しよう
Pythonは、プログラミング初心者におすすめの言語の1つです。
構文がシンプルで学習しやすく、将来的な需要が高いため転職にも活かしやすいというメリットがあります。
学習方法は独学とスクールの受講の2つがありますが、確実に習得したい方はスクールの受講を検討してみてください。
コストはかかりますが、独学に比べてスクールは効率的に学習を進められます。
また、初心者の場合、挫折を避けるためのコツをおさえておきましょう。
手を動かしながらの学習をし、質問できる環境作りができれば、モチベーションを維持し続けたまま学習を進められます。