プログラミング言語の中でも汎用性が高いPython。
今回はpython初心者では何が作れるのか、Pythonの基礎を学べるサイトやスクールを紹介します。
初心者が知っておくと役立つ知識もあわせて解説していますので、Pythonを学びたい方はぜひ最後までご覧ください。
Python初心者でも作れるもの10選
Pythonを学び始めて間もない方でも作れるものを紹介します。
①スクレイピングプログラム
スクレイピングとは、WebサイトのHTMLデータをもとに、文章や画像などの情報を自動で抽出することです。
スクレイピングを使えば、サイトに毎回アクセスしなくても情報を確認できます。
スクレイピングを使用するには、専用のPythonライブラリが用いられます。
マーケティングやSEO分析など、多様な場面で活躍する便利なプログラムです。
以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:Pythonによるスクレイピングのやり方を初心者向けに解説!BeautifulSoupを使う方法を紹介!
②Excel自動化プログラム
PythonでExcel自動化プログラムも作成可能です。
複数のデータからグラフを作ったり、ファイル内からデータをまとめて計算したりできます。
ExcelにはVBAが組み込まれていますが、PythonだとVBAの処理時間よりも早く処理できるため業務効率がアップするでしょう。
③画像認識プログラム
画面に映っている物の分析や人物の顔認識プログラムも、Pythonで作れます。
その場に留まっているもの以外にも、動いているものの検出も可能です。
検出した範囲のなかでモザイク加工を施すなど、できることが豊富にあります。
画面認識は膨大な画像データを読みこんで識別させないといけないため、ディープラーニングと機械学習の知識が必要です。
④PCゲーム
ゲーム専用のライブラリがあり、簡単なゲームなら初心者でも作れます。
パズルゲームやシューティングゲームなど、様々な種類のゲームを自分で作って遊べるのが利点です。
楽しみながらPythonを学べるため、気軽に挑戦できるでしょう。
⑤Webアプリ
Instagram、PinterestなどSNSの一部でもPythonが使われています。
なかでもToDoアプリは、最小限の環境構築の仕方やデータベース連携などアプリの基礎が学べるため、初心者にはうってつけです。
Webアプリはソースコードが読みやすい利点もあります。
⑥スマホアプリ
現在、スマホアプリの開発はSwiftやKotlinなど、他言語が使われていることが多いです。
しかしそれらの言語はコードが複雑なため、初心者がSwiftやKotlinなどを使ってスマホアプリを作るのは難しいでしょう。
豊富なライブラリを持つPythonなら、初心者でも簡単なスマホアプリなら作れます。
たとえば『kivy』というフレームワークはスマホアプリに向いています。
⑦デスクトップアプリ
デスクトップアプリはJavaなどの言語がよく使われていますが、Pythonでも作成可能です。
デスクトップアプリは実行環境に左右されない利点があります。
⑧API連携プログラム
API連携プログラムとは、複数のサービスや機能を連携するプログラムを指します。
SNSのWebAPIと連携して、情報を送信・取得が可能です。
使い方としては、フォローやいいねといった作業を自動化したり、ECサイトから情報を取得したりなどが上げられます。
SNSと連携して業務の効率化を図る企業も多く存在します。
⑨人工知能
Pythonは人工知能の開発にも役立っています。
例えば、自動で質疑応答をするボットなどです。
人工知能の実装に必要なフレームワークやライブラリが、Pythonは充実しています。
⑩ブロックチェーン
ブロックチェーンは仮想通貨システムに活用されているシステムです。
数値計算ライブラリが豊富なPythonはブロックチェーンに向いています。
Python初心者がアプリを作る前に知っておきたいに知識
アプリ作成前に以下の知識を身に付けておきましょう。
環境構築の仕方
パソコンでプログラムやアプリを開発する環境を作ることを、環境構築といいます。
環境構築の方法は以下の3通りあります。
- Python公式サイトからインストールする
- クラウド環境を取り入れる
- Pythonパッケージをインストールする
Pythonには、本体とライブラリがまとまったパッケージ『Anaconda』があります。
インストールするだけで環境構築が完了するため、初心者はぜひ使ってみてください。
HTML・CSSの基礎知識
HTMLは文章の構成を示すマークアップ言語です。
HTMLで文章や画像の情報を記述し、Webサイトの構造を作ります。
それに対し、CSSはHTMLの装飾の役割を果たすマークアップ言語です。
ブログを運営していると、HTMLやCSSを使いこなしている方も多いでしょう。
アプリを作る際は、この2つの基本的な知識は押さえておいてください。
ライブラリやフレームワーク
ライブラリはプログラムに使える部品の集まりで、特定の機能がまとめられたものです。
一方、フレームワークはプログラムの基本的な構造が作られたものを指します。
Pythonはライブラリやフレームワークの種類が多いのが特徴です。
種類ごとに機能が異なるため、用途に合わせてライブラリやフレームワークを選びましょう。
Pythonが苦手とする開発ジャンルの一例
反対に、以下のジャンルはPythonにはあまり向いていません。
ゲーム
Pythonはシンプルで簡単なゲームには向いていますが、処理速度が遅いため本格的なゲームの開発には向いていません。
高度な処理能力とスピードを要する本格的なゲーム開発には、違う言語を使用した方がいいでしょう。
スマホアプリ
先に述べたゲームと同様に、Pythonは大規模なスマホアプリの開発は苦手としています。
かなりのアクセスが予想されるスマホアプリを作る際は、市場を席巻している他言語の方が向いているでしょう。
金融・基幹システム
金融・基幹システムは生活インフラの基盤であり、高度な処理速度と対応力が必要です。
さらにシステムが止まってしまうと大損害にもなりかねないため、Pythonには不向きといえます。
Pythonのスキルを活かせる職種5選
Pythonの技術を活かせる職種を5つ紹介します。
Webマーケター
Webマーケターは、情報スキル・分析スキル・解析スキルなどのスキルが必要です。
Pythonはデータ分析や収集に強いため、同じく分析を行うWebマーケターでスキルを活かせます。
自分でスクレイピングプログラムを作って業務に活用するなど、できることは豊富にあります。
AIエンジニア
Pythonは人工知能開発ができるため、AIエンジニアを目指す方にぴったりです。
近年AIの発展が著しく、AIを活用した商品やサービス、企業のDX推進などが盛り上がりを見せており、AI人材の需要が増えていくことが予想されます。
Pythonの知見を持っていれば、AIエンジニアとして力を発揮できるでしょう。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、必要なデータを集めて分析し業務に役立てる職種です。
マーケティングの分野とも密接な関わりがあります。
行動解析といった情報分析は、Pythonの得意な領域です。
Webエンジニア
Webエンジニアは、Webサイトの設計・開発・運用・保守などを行います。
Webサイトの開発には高い分析力のほか、HTMLやCSSの知識が必要です。
Pythonのスキルを高めていくと、Webエンジニアとしても活躍できるでしょう。
営業や事務
営業職や事務職は在庫管理や勤怠管理など、日々の業務でExcelを活用します。
PythonのExcel自動化プログラムを作れば、時短に繋がります。
プログラミングスキルも認められて評価もアップするでしょう。
Python初心者の学習におすすめのサイトやプログラミングスクール
Python初心者が学びやすいサイトやスクールを紹介します。
Progate
Progateは、100以上の国で提供されているプログラミング学習サイトです。
Python以外にもJavaやRuby、SQLなどさまざまなプログラミング言語を学べます。
スライドで説明したのち、少しずつ実践していく流れで初心者にもわかりやすいと好評です。
PyQ
PyQ(パイキュー)はPythonに特化した学習サイトです。
教材を読んでコードを書き、ブラウザ上で実際に動かすことができます。
Pythonのコンテンツが1,500問以上揃っており、理解度に合わせて徐々にステップアップしていけるのが特徴です。
paizaラーニング
paizaラーニングは、約3分間の動画を見てPythonの基礎を学習できるコンテンツです。
環境構築をせずとも、ブラウザ上ですぐにPythonを実行できます。
ナレーションに声優を起用しており聞き取りやすく、1本あたりの時間も約3分間と短いため毎日飽きずに学習できるでしょう。
活学ITスクール:AIアプリコース
活学ITスクールでは、Pythonを使ってアプリを作れるAIアプリコースをもうけています。
動画教材は全編アニメーションを使い、IT未経験者にもわかりやすいカリキュラムを組んでいます。
作成したオリジナルアプリをポートフォリオとして活用できたり、プロの講師に何度でも質問できたりと、しっかりした体制が整っていることが特徴です。
初心者でしっかりと基礎を教わりたい方は下記から詳細をご確認ください。
AIアプリコース | 活学(IKIGAKU)ITスクール
デイトラ:Pythonコース
デイトラPythonコースは、Webスキルの中でもPythonを重点的に学べるオンラインスクールです。
最短でPythonを習得できるカリキュラムが組まれています。
仕事で使えるツールやアプリの開発がメインで、機械学習やディープラーニングといった難易度の高い領域には踏み込みません。
Pythonがプログラミング初心者におすすめな理由
Pythonがプログラミングを始めたての方におすすめな理由は以下の通りです。
ほかの言語に比べて書き方がシンプルで理解しやすい
Pythonは他の言語と比べても、記述量が少ないのが特徴です。
文法がシンプルで誰が読んでも理解しやすいのも、初心者に適しています。
非エンジニアでも役立つスキルが得られる
Pythonはアプリを作れるだけでなく、Excelの自動化プログラムで仕事の効率化を図れます。
エンジニアでなくても仕事をスムーズに進めることは重要です。
さらにPythonを習得してデータ分析スキルも得られます。
環境構築がしやすい
先ほども述べたように、Pythonはインストールするだけで環境構築が完了するパッケージが用意されています。
環境構築に慣れていない初心者でも簡単にできるのは大きなメリットです。
Python初心者がアプリやプログラムを作る際の注意点
Pythonを学ぶ前に気を付ける点をいくつか紹介します。
目的をはっきりさせておく
Pythonで何をしたいのか、何を作りたいのかをはっきりさせておきましょう。
目的が最初に定まっていると、何を学ぶべきなのかが見えてきます。
人工知能を開発したいならAIの知識が必要ですし、Webアプリを作りたいならHTMLやCSSの知識は不可欠です。
質問できる環境を用意しておく
Pythonはほかのプログラミング言語に比べて簡単とはいえ、わからない点も出てくるでしょう。
そのまま進めてしまうと、初心者は挫折しやすい傾向にあります。
プログラミングスクールに通うなど、質問できる環境を用意しておくと安心です。
まずは手を動かして作ってみる
アプリやプログラムを作る時は、まずは自分の手を動かして作ってみましょう。
プログラミングは本や参考書を読んだだけでは構築できません。
サンプルコードを試してみるなど、自分で作って覚えていってください。
Python初心者は作りながら学ぼう
Pythonは誰でも読みやすいコードが書けるため、初心者がプログラミングを習い始めるのに最適な言語です。
どのようなスキルを習得したいかをしっかり定めて学ぶと、学習にも身が入ります。
サイトや参考書でインプットするだけでなく、実際に作りながら学ぶアウトプットも大事です。
熟練の講師に教えてもらいたい方はスクールに通ってみましょう。