スクレイピングツール37選!メリットデメリットや選び方も解説

スクレイピングとは、ウェブサイトから自動で情報を取得する技術のことです。

マーケティングや商品開発に利用するためにスクレイピングをしたい個人や事業者は多いですが、スクレイピングツールは数多く存在するため、どのツールを選べばよいか迷ってしまう人も多いです。

そこで、この記事ではスクレイピングツール37選を紹介します。

自分にあったツールの選び方や、スクレイピングをするメリット・デメリットも解説するので、この記事を参考にして最適なスクレイピングツールを見つけてみてください

目次

スクレイピングツールとは?

スクレイピングツールとは、ウェブサイトから自動的に情報を取得するソフトウェアのことです。

特定のウェブサイトからテキスト・画像・リンクなどのデータを取得し、CSVやExcelファイルなどで出力します。

スクレイピングツールは、大量のデータを手動で取得するのが困難な場合や、定期的にウェブサイトから最新の情報を取得する必要がある場合に有用です。

例えば、価格比較サイトを運用している場合は、異なるオンラインストアから商品の価格を定期的にスクレイピングして、最新の価格情報を更新することが可能です。

スクレイピングツールを使うメリット

スクレイピングツールを使うメリットは、以下の通りです。

膨大なデータを効率的に取得できる

スクレイピングツールを使うと、インターネット上にアップされている膨大なデータを取得・分類できるため、効率的にデータ分析ができます

取得したデータをもとに、自社サービスのマーケティングや商品開発を行うのが一般的な使い方です。

自動化により業務効率が向上する

インターネット上のデータは手作業でも取得できますが、スクレイピングを使用して自動化することで、手間や作業時間を大幅に短縮できます。

効率的にデータ取得・分析をすることで無駄な作業xが減るため、企業の労働環境を改善できるでしょう。

APIでは取得できない情報も取得できる

APIを使うとソフトやアプリのデータを取得できますが、APIが提供するデータや機能はサービス側に管理されています。

しかし、スクレイピングツールを使う場合は、APIのようにサービスを運営している企業の許可を必要としないため、詳細なデータを取得できます

スクレイピングツールを使うデメリット

スクレイピングツールを使うデメリットは、以下の通りです。

サイト側に負担をかけることがある

スクレイピングツールを使うと手動とは比べものにならないくらいの、大量のアクセスをすることが可能です。

過度なアクセスは相手側のサーバーに大きな負担をかけ、システム障害を起こす可能性があります

著作権侵害になる可能性がある

著作権では私的な使用のための複製や情報解析を目的とした複製を認めていますが、サイトによっては利用規約にスクレイピングを禁止すると記載されていることがあります。

利用規約で禁止されているサイトでスクレイピングを行うと、法律違反になる恐れがあるため、必ず利用規約を確認しましょう。

セキュリティのリスクがある

スクレイピングツールを利用する際に、サーバー側からIDやパスワードを求められることがあります。

一般的にはIDやパスワードはデータ取得の認証に使われますが、悪用される危険があるため、個人情報を迂闊に入力するのはやめておきましょう。

おすすめのスクレイピングツール37選

おすすめのスクレイピングツール37選を紹介します。

Octoparse

Octoparseは、コーディングなしで使えるクラウド型のスクレイピングツールです。

マウスの操作だけで簡単にデータ取得ができ、データはスプレッドシートやエクセルに保存されるため、初心者でも利用できます。

スプレッドシートは無料で使える上に、他の人にURLを送ることで簡単に共有できるので、同僚や協力会社と共有する機会が多い人は、スプレッドシートの形式で出力できるツールを選ぶのがおすすめです。

ParseHub

ParseHubは、マウスの操作だけで簡単にデータを抽出可能なスクレイピングツールです。

機械学習を使って自動でページを選別したり、要素階層を理解してくれるため、効率よくデータ取得したい人は使ってみましょう。

bright data

bright dataは、全世界で1万人以上の利用者がいる有名なスクレイピングツールです。

サポート体制が整っていて年中無休で相談でき、専門家からのアドバイスを受けられるので、初めてスクレイピングする人も安心して利用できます。

海外製のツールを使うと、時差があって連絡がつかないという事態になるため、年中無休で連絡ができるツールを選んでおきましょう。

締切が迫っている時にツールが動かなくてどうしようもなくなると体験なので、サポート体制を確認しておくのは重要です。

Visual Web Scraper

Visual Web Scraperは、Windowsでのみ利用可能な無料スクレイピングツールです。

クリックだけでデータ取得ができるため、プログラミングスキルがない人でも簡単に利用することができます。

無料プランだと50,000ページのスクレイピングに対応していますが、有料プランだと100,000ページ以上のスクレイピングが可能になります。

Scrapy

Scrapyは、PythonのWebスクレイピング用途に設計されたスクレイピングツールです。

APIを利用したデータの抽出も可能で、コーディングも必要ないため、初めてスクレイピングツールを扱う人でも気軽に利用できます。

Scraper

Scraperは、スクレイピングできるGoogleChromeの拡張機能です。

無料で利用できる上に、複雑なソフトのダウンロードも必要ないため、気軽に利用できるスクレイピングツールの1つといえます。

Outwit Hub

Outwit Hubは、スクレイピングできるFirefoxの拡張機能です。

プログラミングの知識がなくても、リンク・メールアドレス・RSSニュースなどを抽出して、ExcelやCSVに保存できるため、簡単なウェブサイトスクレイピングに適したツールといえます。

Mozenda

Mozendaは、世界的なIT企業も導入しているスクレイピングツールです。

マウス操作だけで簡単にスクレイピングできるうえに、TSV・CSV・XMLなどの多数の形式で保存できるため、プログラミングの知識がない人は使ってみましょう。

Web Robots

Web Robotsは、Javascriptを用いたウェブサイトのスクレイピングが得意なスクレイピングツールです。

「Instant Data Scraper」というGoogle Chromeの拡張機能を使うと、ブラウザからデータ取得ができるため、初心者でも扱いやすいツールといえます。

Scrape Storm

Scrape Stormは、元Googleの技術者が開発した、WindowsやMac、Linuxに対応しているスクレイピングツールです。

AIを利用してリストやフォーム、リンクなどを識別してデータを抽出してくれるため、効率よくスクレイピングできます。

Web Sundew

Web Sundewは、WindowsやMac、Linuxに対応しているスクレイピングツールです。

データやフォーマットを変換・整理して分析できるため、複雑なWebスクレイピングを行う際に有用なツールです。

日常ではWindowsやMacしか使わない人も多いですが、技術者はLinuxを使う場合も多いので、ツールを選ぶ前に使用するパソコンのOSを確認しておきましょう。

Crawly

Crawlyは、抽出したデータをJSONやCSV形式で保存できるスクレイピングツールです。

他のツールと比べると細かい設定ができませんが、簡単なデータ取得は数秒で行えるため、初めてスクレイピングする人におすすめのツールといえます。

WebHarvy

WebHarvyは、マウス操作だけで操作できるスクレイピングツールです。

初心者でも使えるようにチュートリアルが用意されているため、ツールを触りながらスクレイピングを学習したい人は使ってみましょう。

書籍で学べるツールもありますが、アップデートによってUIや操作方法が変更されることがあるため、ツール内にチュートリアルが用意されているもののほうが初心者向けといえます。

WinAutomation

WinAutomationは、Microsoftが提供しているRPA(Robotic Process Automation)ツールです。

ウェブサイトのスクレイピングだけではなく、多くの作業を自動化できる汎用性が高いツールですが、プログラミングスキルが必要になるため、初心者にはおすすめできません。

Web Content Extracto

Web Content Extractoは、ExcelやCSVだけでなく、HTML・TEXT・Accessデータベースの形式でエクスポートできるスクレイピングツールです。

データ抽出のタスクがテンプレート化されているため、すぐにスクレイピングを始められます。

Webhose.io

Webhose.ioは、Excel・XML・JSON・RSSなども形式でエクスポートできるスクレイピングツールです。

約80種類の言語に対応しているため、世界中のウェブサイトでスクレイピングする場合に有用なツールといえます。

英語圏以外の国のデータを分析することで、他者とは違った有用なデータが見つかる可能性があります。

80legs

80legsは、無料で利用できるスクレイピングツールです。

10,000個のURLを数秒でスクレイピングできるため、短時間で情報取得を行いたい技術者におすすめのツールといえます。

高機能なツールを使うと膨大な情報を収集することができますが、導入の資金や情報収集の時間が増えてしまうため、資金と時間を考慮してツールを選んでみてください

Simplescraper

Simplescraperは、CSVやJSON形式でデータ取得できるGoogle Chromeの拡張機能です。

登録やログインが不要で、簡単な操作で直感的に利用できるため、プログラミングの知識がない人は使ってみましょう。

海外製のツールだと全て英語で書かれているので、登録やログインをするだけでも大変です。

英語力に自信がない方は日本製のツールか、日本語対応しているツールを選ぶのがよいでしょう。

Zyte

Zyteは、クラウド型のスクレイピングツールです。

50カ国以上のウェブサイトをカバーしているため、世界各国のウェブサイトで情報取得をしたい人に最適なツールといえます。

Data Scraping Studio

Data Scraping Studioは、WindowsでスクレイピングできるGoogle Chrome拡張機能です。

ウェブサイトだけでなく、HTMLやXML、PDFからもデータ取得できるため、さまざまな形式でスクレイピングしたい人は使ってみましょう。

Import.io

Import.ioは、エラーや制限を処理するための再試行システム機能がついているスクレイピングツールです。

ウェブサイトの応答時間を監視して過剰な負荷をかけないようにしているため、安全にスクレイピングしたい人は使ってみてください。

Dexi.io

Dexi.ioは、事業者が価格や品揃いを分析して、売上を伸ばすために使われるスクレイピングツールです。

コーディングが必要なく、データでKPI分析ができるため、技術者がいない事業者や個人事業主は使ってみてください。

SpiderPro

SpiderProは、簡単にスクレイピングできる有料のGoogle Chrome拡張機能です。

スクレイピングツールの多くは月額課金制ですが、SpiderProは買い切りで利用できるため、長期間スクレイピングをする人におすすめのツールといえます。

ただ、ツールの使いやすさを重視している人や、複数のツールを試しに使ってみて比較してから導入するツールを決めたいという人は、月額課金制のものを選んだ方が低価格で済むでしょう。

ScrapeHero

ScrapeHeroは、プログラミングの知識がなくても利用できるスクレイピングツールです。

データ抽出や品質チェックなどのほぼ全ての工程が自動化されているため、初めてスクレイピングする人でも利用できるでしょう。

ウェブの情報を収集した後に、どのように分析をするのか、商品開発やマーケティングに必要なデータをどういう方法で抽出するのかを考えて、全ての工程の手間を削減できるようなスクレイピング方法を考えるのが重要です。

BeautifulSoup

BeautifulSoupは、HTMLやXMLファイルをスクレイピングできるPythonのライブラリです。

普段からPythonを利用している人なら、他のツールよりも簡単にデータ取得ができます。

普通のスクレイピングツールを使うためにはソフトのダウンロードが必要になりますが、Pythonのライブラリなら簡単に導入できるというメリットもあります。

ライブラリの使い方に関しても、書籍やウェブサイトでたくさん紹介されているため、疑問点があっても解決しやすいです。

scrapinghub/portia

scrapinghub/portiaは、低価格で高機能なスクレイピングができるツールです。

プラグインを入れて細かい設定をすることができるため、自分好みのカスタマイズをしたい技術者におすすめのツールといえます。

scrapinghub/portiaのようにプラグインを入れて機能を追加するのも一つの手ですし、必要な機能を満たすツールを1からプログラムを組んで作るのも一つの手です。

Saleshub

Saleshubは、スタートアップ企業など、5万人以上が登録しているスクレイピングツールです。

取得したデータを分析して、購入や成約などのフローを効率よく改善できるため、営業や経営に関する情報取得を行いたい事業者に最適のツールといえるでしょう。

Automatio

Automatioは、スクレイピングを含む複雑な作業を、直感的に操作するだけで自動化できるツールです。

カラフルで見やすいGUI(Graphical User Interface)になっているため、スクレイピングなどの作業を一括して自動化させたい人は使ってみましょう。

Screen Scraper

Screen Scraperは、不動産・金融・医療・自動車業界など、世界中の事業者が使っているスクレイピングツールです。

JavaやRuby、Pythonなどのほぼ全てのプログラミング言語で使用できるため、現在のシステムと簡単に統合させられるという特徴があります。

社内のシステムを改良しようと思うと、膨大な時間とお金が必要になるため、社内のシステムに簡単に統合できるというのは大きなメリットです。

QuickCode

QuickCodeは、PythonやR言語を扱う技術者のために設計されたスクレイピングツールです。

普段からPythonやRを使っている人は、QuickCodeを使うことで短時間でスクレイピングできるようになるでしょう。

CrawlMonster

CrawlMonsterは、SEO(検索エンジン最適化)やマーケティングに特化したスクレイピングツールです。

ウェブサイトのコンテンツやソースコード、問題があるページの発見などを効率的に分析できるため、ウェブサイトを運営していてアクセス増加を考えている事業者は使ってみてください。

Sequentum

Sequentumは、大規模なデータ取得に特化したスクレイピングツールです。

用途や運用規模に応じて複数の料金プランが設定されているため、個人から事業者まで利用しやすいツールといえます。

無料プランしかないツールだと、事業の規模が大きくなってきた際に、他のツールに移行する手間がかかってしまいます。

そのため、事業が大きくなる予定がある場合は、大規模なデータ取得にも対応したプランがあるツールを選ぶのが良いでしょう。

CommonCrawl

CommonCrawlは、ソースが公開されている完全無料のスクレイピングツールです。

データをAWS(Amazon Web Services)などに保存できるため、誰でもスクレイピングで取得したデータを閲覧できます。

Helium Scraper

Helium Scraperは、ウェブサイトの情報取得ができるシンプルなスクレイピングツールです。

ノーコードでスクレイピングできるため、プログラミングのスキルなしで情報取集したい人や、プログラミングを学習したい人は使ってみましょう。

Connotate

Connotateは、ビジネスでの利用に向いているスクレイピングツールです。

ウェブサイトから抽出したデータ活用を支援したり、スクレイピングを効率よくするための自動化をコンサルティングしてくれたりするため、データ活用を始める事業者は使ってみましょう。

Diffbot

Diffbotは、スタンフォード大学の学内ベンチャーキャピタルファンドSrartXが出資したDiffbot社が開発したスクレイピングツールです。

AIインストラクターとパブリックAPIを利用することで、ウェブサイトの構造化データを正確に抽出できるため、構造化データをメインに抽出したい人におすすめのツールといえます。

構造化データを抽出することで、SEOを意識したサイト制作がしやすく、集計や比較も容易になるというメリットもあります。

UiPath

UiPathは、スクレイピングを含んだあらゆる業務を自動化するRPA(Robotic Process Automation)ツールです。

スクレイピングやデータ入力、リスト作成などの複合作業を自動化できるため、作業効率をあげたい企業に利用されています。

UiPathは国内でも人気のツールで、書籍や動画講座が多数販売されているため、わからないことがあっても検索すれば大抵の問題は解決できるというメリットもあります。

スクレイピングツールの選び方

スクレイピングツールを選ぶときは、以下のポイントを押さえておきましょう。

サイトに負担をかけづらいツールにする

スクレイピングツールを使うと、相手側のサーバーに負担を与えてしまうため、できるだけサイトに負担をかけないツールを選びましょう

もし、どの程度の負荷をかけるかわからない場合は、自社のサイトでテストを行うことで、負荷の大きさを把握できます。

相手のサーバーに過剰な負荷をかけると、サイトが機能しなくなったり、相手側からブロックされてサイトを閲覧できなくなったりする可能性があります。

コーディングが必要ないものにする

ツールの中にはコーディングが必要なものがあるため、プログラミングの知識に自信がない人は、簡単な操作で利用できるツールを選びましょう

エンジニアに外注することでコーディングできますが、スクレイピングのたびにエンジニアに依頼しなくてはならないので、作業スピードが大幅に落ちてしまいます

また、エンジニアにコーディングをしてもらうと、引き継ぎの際に不具合が生じるリスクもあるため、注意しましょう。

使いやすいツールにする

スクレイピングツールは、高度なエンジニアを対象にしたものから、一般利用者に向けたものまで、数多くの種類があります

未経験者がスクレイピングツールを使う際は、わかりやすいデザインで、ドラック&ドロップなどの簡単な操作でスクレイピングできるツールを選びましょう

海外製のツールも多いので、英語が苦手な方は日本語対応のツールか、日本の業者が制作しているツールを選ぶのがおすすめです。

まとめ

この記事では、スクレイピングツール37選とツールの選び方、スクレイピングをするメリット・デメリットを紹介しました。

スクレイピングツールは価格や用途、機能など、選ぶ基準が数多くあるため、自分にあったツールを選ぶのはなかなか難しいです。

初めてスクレイピングする人は、無料で手軽に使えるGoogle Chromeの拡張機能から使ってみましょう

ぜひ、この記事を参考にして自分に最適のスクレイピングツールを見つけて、マーケティングや商品開発の効率を上げてみてください。

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