IT資格は、未経験からシステムエンジニアを目指す方から人気があります。
しかし一方で「IT資格は必要ない」という意見があることも事実で、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、システムエンジニアの資格の必要性やおすすめ資格、取得のメリットなどをご紹介します。
IT資格を取得するうえで重要な情報となりますので、ひとつの参考としてご覧ください。
そもそもシステムエンジニアとは?という方は以下の記事を先にご覧ください。
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システムエンジニア(SE)転職に資格取得は必須ではない
システムエンジニア(SE)への転職において、資格取得は必須ではありません。
多くの企業は資格を持たない応募者でも受け入れており、実務経験やスキルが重視されることが多いです。しかし、資格を取得することには多くのメリットがあります。
「資格より自作のポートフォリオを提出するほうがいい」という声もありますが、スキルを証明するためにポートフォリオのみの提出では、アピールとしては少し弱い面があるでしょう。
たとえば、基本情報技術者試験などの国家資格を取得すれば、システム開発の基礎知識を持っていることが証明され、転職時に有利に働きます。
資格取得は学習意欲の高さや自己研鑽の姿勢を示せて、企業からの評価が高まるでしょう。
システムエンジニアにおすすめの資格15選
未経験・経験者を問わず、システムエンジニアにとっておすすめの資格を15個紹介します。
国家資格 | ・ITパスポート試験 ・基本情報技術者試験 ・応用情報技術者試験 ・プロジェクトマネージャ試験 ・データベーススペシャリスト試験 ・システムアーキテクト試験 ・ネットワークスペシャリスト試験 ・情報セキュリティマネジメント試験 ・情報処理安全確保支援士試験 ・ITストラテジスト試験 |
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民間資格 | ・オラクルマスター ・CCNA(シスコ技術者認定) ・Linux技術者認定試験 ・AWS認定試験 ・マイクロソフトオフィススペシャリスト |
以下で、順番に紹介していきます。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は、「IT全般の基礎知識」を証明するための国家資格です。
出題内容はコンピューターの仕組みやネットワーク、経営戦略など幅広い分野にわたります。
受験者層は「これからIT業界を目指す方」や「数年IT業界で経験を積んだ方」など多岐にわたり、取得することでIT技術者としての適性やスキルを証明できます。
IT業界であれば職種を問わず有利になる資格といえるでしょう。
基本情報技術者
基本情報技術者試験は、「IT全般の登竜門」として代表的な国家資格です。
出題内容としてはコンピューターの仕組みからネットワーク、また経営戦略など、幅広くなっています。
受験者層は「これからIT業界を目指す方」はもちろん、「数年IT業界で経験を積んだ方」など、幅広い傾向です。
取得することで、IT技術者としての適性やスキルを証明できます。IT業界であれば、職種を問わず有利になる汎用的な資格です。
応用情報技術者
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位に位置づけられる国家資格です。
「応用」と名付けられることもあり、基本情報技術者よりもさらに専門的なIT知識が出題されます。
出題範囲もさることながら内容もより複雑になっており、これからIT転職やインフラエンジニアを目指す人よりは、経験者向けの資格です。
合格率も20%前後と低いため取得は大変ですが、強力な武器になることは間違いありません。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験は、プロジェクトマネジメントのスキルを証明するための国家資格です。
出題内容は、プロジェクト計画・実行・管理に関する知識や実践能力を問うもので、コンピューターシステムやネットワーク、経営戦略など幅広い分野にわたります。
受験者層は「これからプロジェクトマネージャを目指す方」や「すでにプロジェクト管理の経験をもつ方」などで、取得することでプロジェクトマネージャとしての適性やスキルを証明できます。
IT業界に限らず、プロジェクト管理を必要とするあらゆる職種で有利になる汎用的な資格といえるでしょう。
データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリストは、読んで字の如しデータベース中心の国家資格です。
主な出題内容は、論理設計、スキーマやデータモデル、SQL言語による操作などが中心になっています。
データベースを扱わないIT企業はまず存在しません。しかしながら「システムエンジニアながらデータベースにはあまり詳しくない」という方は少なくないのが現状です。
取得することで、ITに必須の高度な専門性をアピールできるでしょう。
システム開発をはじめ、設計や運用など、主に上流工程を担うシステムエンジニアに向けた出題がメインです。そのため上流工程における専門スキルが証明でき、市場価値の向上から、年収アップも期待できます。
システムアーキテクト試験
システムアーキテクトは、経済産業省が認定した国家資格です。
ただこちらのシステムアーキテクトは「高度区分試験」という最難関の資格とされ、習得には相応の努力が必要になります。
難易度の高い資格だからこそ、取得できれば面接や交渉の場で差別化を図れるでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、ネットワーク技術に関する高度な知識とスキルを証明する国家資格です。
出題内容は、ネットワークの設計・構築・運用・管理・セキュリティ対策など多岐にわたります。
受験者層は、ネットワークエンジニアやインフラエンジニアを目指す方々が中心で、合格することで専門家としての適性やスキルを証明できます。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、情報処理推進機構(IPA)が運営する国家資格です。
主に初級〜中級者向けで、情報セキュリティに関する知識が問われます。
いまや「情報セキュリティ」は、ITシステムにおいて欠かせない重要項目です。セキュリティの知識を深めることで、転職成功率が上がるメリットが期待できます。
経済産業省が認定する国家資格でありながら、合格率は約50〜60%と、高めの傾向です。
情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティに関する高度な知識とスキルを証明する国家資格です。
官公庁案件における入札条件には、情報処理安全確保支援士の人数を指定しているプロジェクトも存在し、需要の高まりが見てとれます。
合格することで、高度なセキュリティ専門家としての適性やスキルを証明できるため、キャリアアップや転職において強みになる資格です。
ただし、試験の難易度は高く、合格率は20%前後です。合格を目指すためには、効率的な学習計画を立てる必要があるでしょう。
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、企業の経営戦略に沿ったIT活用を通じて、事業戦略の提案や推進ができる能力を証明する国家資格です。
出題内容は、経営戦略・システム企画・情報セキュリティなど多岐にわたり、受験者層は経営者やITリーダーなど幅広いです。
合格することで、IT戦略の専門家としての適性やスキルを証明でき、企業の経営戦略において重要な役割を担えるようになります。
オラクルマスター
オラクルマスターは大手ソフトウェア会社「オラクル」が運営する民間資格です。
主にオラクル製品についての知識が問われ、オラクルデータベースやJavaの知識が必要になります。
オラクル製品の使用経験があることをふまえた出題もあり、難易度は高い傾向です。実務でのオラクル製品利用経験があることが望ましいでしょう。
取得によってオラクル製品の高度な知識のアピールが可能になります。
CCNA(シスコ技術者認定)
CCNAは、「ネットワークの登竜門」といった位置づけの民間資格です。
出題範囲が広く、ネットワーク構成をはじめ、シスコシステムの使い方まで網羅されているのが特徴です。
システムエンジニアもネットワークの知識が問われる場面はあるため、取得して損はないでしょう。
CCNA取得を目指すなら、ITスクール「活学ITスクール」の利用をご検討ください。
CCNAの資格取得を目指す方に最適なカリキュラムをご提供し、合格率92%の高い実績を誇っています。
Linux技術者認定試験
Linux技術者認定試験は、Linuxシステムの管理や運用に関する知識とスキルを証明する民間資格です。
主な認定にはLPICとLinuCがあり、エントリーレベルから上級レベルまで段階的に受験できます。試験内容は、基本操作・ネットワーク設定・セキュリティ管理など実務に必要なスキルをカバーしています。
IT業界で高く評価され、キャリアアップや転職時に有利な資格の一つです。
AWS認定試験
AWS認定試験は、クラウド技術に関する知識とスキルを証明する民間資格です。
クラウドプラクティショナー・アソシエイト・プロフェッショナル・スペシャリティの4つのレベルに分かれています。
内容はAWSの基本操作やアーキテクチャ設計、セキュリティ管理など、クラウド環境での実務に必要なスキルを問うものです。
AWS認定資格は、IT業界で高く評価され、キャリアアップや転職時に大きな強みとなるでしょう。
MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)
MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)は、マイクロソフト社が提供する民間資格です。
Word、Excel、PowerPointなどの基本的なアプリに関する試験は初級者向けで、難易度は低くなっています。
一方のOutlook、Accessなどのアプリに関する試験は上級者向けで、難易度は高めの傾向です。
MOS認定を取得することで、「オフィスワークに必須のマイクロソフト系のアプリ」の専門スキルを備えていることをアピールできるでしょう。
また国際的に認められた資格でもあるため、世界中で通用する点もメリットです。
システムエンジニア(SE)が資格をとるメリット
システムエンジニアにとって、IT資格のメリットはさまざまです。この章では、メリットとして大きなものを3つご紹介します。
- 未経験でもスキルや知識をアピールできる
- エンジニア転職が容易になる
- 年収アップにつながりやすくなる
未経験でもスキルや知識をアピールできる
資格があればスキルと知識を証明できるため、システムエンジニアとしての実務経験がなくても、大きなアドバンテージとなります。
もちろん、自作のポートフォリオも立派なアピール材料ですが「幅広いIT知識の証明」としては、資格と比較すると物足りないと感じられる場合もあるでしょう。
エンジニア転職が容易になる
資格があれば、その資格に挑戦し、合格するだけのスキルや行動力があると評価されます。
そのため、資格を取得することで、システムエンジニアへの転職は比較的スムーズになるといえるでしょう。
資格があることで、IT知識とスキル、そして行動力と自走力が担保されます。ITの知識やスキルはもちろん、転職において資格をもつ方と無資格の方では、合格率に大きな差が出るでしょう。
年収アップにつながりやすくなる
システムエンジニアは資格を取得することで市場価値や権威性が向上し、営業および面接の交渉などで有利になるため、年収が上がりやすくなります。
たとえばエンジニア転職で「実務経験+資格の保有」をアピールすれば、高年収を提示しても採用してもらえる可能性が上がります。
またフリーランスエンジニアが営業する際も同じで、高単価案件の獲得も容易となるでしょう。
どのIT資格を取るべきかは以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
システムエンジニア(SE)資格を取得するための方法
この章では、IT資格の取得方法として代表的な3つをご紹介します。
- 資格取得ができる専門学校に通う
- 参考書や過去問題集を購入して独学する
- 資格取得できる研修に参加する
資格取得ができる専門学校に通う
ITに関する専門学校を利用する方法です。
専門学校の最大のメリットは、その環境です。ITに関する幅広い知識を授業で習得でき、わからない点は講師に質問できます。また生徒と切磋琢磨できる点も魅力です。
さらに資格試験の直前で臨時講習が行われることもあり、環境面でのメリットがあります。
専門学校が厳しい場合、プログラミングスクールを受講する選択肢もおすすめです。「活学ITスクール」では、エンジニアに必要な資格「CCNA」の対策ができます。
参考書や過去問題集を購入して独学する
こちらは市販の書籍や過去問題集、独学を行う方法です。
過去問題集はITのみならず、すべての資格において試験対策の基本となります。
自分のペースで効率よく、なおかつそれほどお金をかけずに学習を進められる点がメリットです。
ただ専門学校と比べて、挫折しやすい点がデメリットとなります。
資格取得できる研修に参加する
IT資格検定の取得を目標とした研修に参加する方法です。
試験勉強のやり方や復習の仕方に不安がある場合、IT研修(株式会社リスキル)もおすすめです。
システムエンジニア(SE)に関するよくある質問
ここからは、資格に関してよくある質問とその回答を確認していきましょう。
無資格でもシステムエンジニアになれますか?
無資格でもシステムエンジニアになることは可能です。
多くの企業では、資格よりも実務経験やスキルを重視します。
ただし、資格があれば知識やスキルの証明になるため、就職や転職の際に有利に働くことがあります。とくに未経験者の場合、資格取得は自身の能力と意欲をアピールするよい手段となるでしょう。
システムエンジニアが取っておいた方がいい資格は?
システムエンジニアにとって有用な資格として、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験が挙げられます。
また、専門分野に応じて、ネットワークスペシャリスト試験やAWS認定資格などの取得も有効でしょう。
キャリアの方向性や目標に応じて適切な資格を選び、複数の資格を組み合わせることで、信頼性や専門性をより強調できます。
独学でも資格取得は可能ですか?
資格は独学でも十分に取得できます。多くのIT資格には公式のガイドブックや問題集があるので、それらを活用すれば効率的に学べます。
ただし、計画的に学習し、練習時間をしっかり確保することが大切です。また、学んだことをアウトプットすることで、知識がしっかり身につき、理解が深まります。
システムエンジニア(SE)は資格以上に経験や実績を積むことが大切
未経験からシステムエンジニアに転職する際、知識や技術の証明のために資格は取得しておくとよいでしょう。
しかし「現役のシステムエンジニアとして働いている方」は資格より、濃い実務経験や実績を積み上げることのほうが大切といえます。
たとえば転職でキャリアアップを図る場合、たしかに資格があれば有利です。しかしそれ以上に、以下のような実績や経験を優遇するIT企業が多くなっています。
- システムエンジニアとして、いろんなプロジェクトの上流工程を経験してきた
- たくさんの大規模なプロジェクトに携わってきた実績がある
今勤めている企業で「今よりもっと濃い経験や実績を積めないか」を見直してみるのもいいでしょう。
まとめ:システムエンジニア(SE)の付加価値として資格に挑戦しよう
「IT資格は必要ない」という意見も一理あります。IT業界は資格が「必須」ではないためです。
しかし、システムエンジニアにとって資格を取得することは、自身の市場価値を高め、年収アップのチャンスも広がります。
自身のスキルを活かして、自由に稼げるのがエンジニアの醍醐味です。
システムエンジニアへの転職をお考えなら、活学キャリア支援の利用をご検討ください。
活学キャリア支援では、自己分析から面接対策まで、転職活動を全力でサポートいたします。
IT研修付きの求人を多数ご用意しており、働きながら勉強して資格取得を目指すことも可能です。
まずは無料カウンセリングにお気軽にご参加ください。