VBAエキスパートの難易度は?他のIT系資格との比較や取得のメリットも解説

AIや自動化が急激な発展を遂げている今、VBAエキスパートを取得して業務効率化のスキルを身につけようとしている人もいるでしょう。

ただ、VBAエキスパートを取得できるか、取得すべきかと悩んでいる人もいるでしょう。

そこで今回は、VBAエキスパートの難易度と取得のメリットについて解説します。

他のIT系資格との比較も行っているので、VBAエキスパートに興味がある人はぜひ最後までご覧ください。

目次

VBAエキスパートとは

VBAエキスパートは、Visual Basic for Applications(VBA)に関する知識とスキルを証明する資格です。

VBAは、Microsoft Office製品(特にExcelやAccess)でよく使用されるプログラミング言語であり、この資格はその高度な使用方法とプログラミング能力を評価します。

VBAエキスパートの資格試験では、VBAの基本的な文法からExcelやAccessでの自動化処理・データ操作・カスタム関数の作成など、幅広いスキルを求めています。

VBAエキスパート資格を持つことで、業務プロセスの効率化や自動化に貢献できるスキルがあると認められるため、データ解析やレポート作成などの自動化が求められる職場で役立ちます

VBAエキスパートの種類・難易度

VBAエキスパートの種類とそれぞれの難易度は、以下の通りです。

Excel VBA ベーシック

Excel VBA ベーシックは、VBAエキスパート資格の中でも基本的なレベルの資格です。

Excelで使用するVBAにおける基本的なプログラミングスキルと知識を評価するため、VBAの基本文法・変数の使用・制御構造(例:if文、ループ処理)・Excelオブジェクトモデルへの基本的なアクセス方法などの知識が必要となります。

VBAエキスパートの中ではエントリーレベルに位置づけられていますが、プログラミング未経験者やVBA初心者にとっては、難しく感じるかもしれません

Excel VBA ベーシックを取得することで、Excelの操作を自動化したり独自の関数を作成したりできるため、Excelを日常的に使用するビジネスパーソンや、VBAプログラミングに興味を持ち始めた学生におすすめです。

Excel VBA スタンダード

Excel VBA スタンダードは、VBAエキスパート資格の中でも基本的なレベルの資格になります。

ExcelでのVBAプログラミングの基本的な知識とスキルを証明するもので、主にExcelの自動化や簡単なマクロの作成に関する内容が出題されます。

具体的には、VBAの基本的な文法・Excelオブジェクトモデル・繰り返し処理・条件分岐など、基本的なプログラミング概念が問われるため、ベーシックと比べると難しいと感じるでしょう。

一定レベルのVBAの知識とExcelでの実践経験が必要になるため、Excelを日常的に使用していて、簡単なマクロを作成したり業務プロセスを効率化したりできる人におすすめの資格です。

例えば、在庫データを自動で分析して発注が必要な商品を自動で警告するようなシステムを作成できるため、在庫過多や在庫切れのリスクを減らしたい物流業務を行なっている人はすぐに業務に活かせるでしょう。

また、毎月売上データをまとめるレポート作成業務のデータの集計からグラフ作成、PDFへの出力までを一連のマクロで自動化できるため、データ集計やプレゼン資料作成をしている人にも有用な資格といえるでしょう。

Access VBA ベーシック

Access VBA ベーシックは、Microsoft Accessに特化したVBAプログラミングの資格です。

Accessのオブジェクトモデルに基づいてVBAコードを書く基本的なスキルと知識が評価されるため、データベースのテーブル・クエリ・フォーム・レポートなどのAccessオブジェクトを操作するVBAコードの作成や、イベント駆動プログラミングの基礎などが試験範囲になります。

AccessにおけるVBAプログラミングの入門レベルの資格であるため、Microsoft Accessを使用してデータベース管理や業務自動化を行いたいと考えている人、またはすでに基本的なAccessの操作はできるがさらに効率を上げたいと考えている人におすすめです。

Access VBA ベーシックを取得することで、Accessにおける基本的な自動化やカスタマイズが可能になり、より高度なVBAプログラミングを行えるようになるでしょう

Access VBA スタンダード

Access VBA スタンダードは、Access VBA ベーシックの上位に当たる資格で、Accessのデータベース操作・フォーム制御・レポート生成など、基本的なVBAプログラミングスキルを評価します。

VBAについての基本的な理解と、Accessにおける簡単な自動化やデータ操作ができるレベルが求められるため、Microsoft Accessでデータベース管理を行っている人におすすめの資格です。

Access VBA スタンダードを取得することで、商品が一定量以下になったら自動で発注リストを生成してメールで送信するようなプログラムを作成することができるようになるため、在庫管理の業務をしている人に有用といえるでしょう。

他にも、顧客データを自動で分析して特定の条件に合致する顧客に対しては自動でプロモーションメールを送るようなプログラムを作成できるため、営業管理をしている人にも役立つ資格といえます。

他のIT系資格との難易度比較

他のIT系資格との難易度の違いは、以下の通りです。

MOS

MOS(Microsoft Office Specialist)は、Microsoft Office製品(Word、Excel、PowerPointなど)の操作スキルを証明する資格です。

VBAエキスパートはVBAプログラミングに焦点を当てた資格ですが、MOSはOffice製品の一般的な操作スキルが中心であり、プログラミング要素はありません

また、VBAエキスパートは自動化やデータ処理に特化しているのに対し、MOSは文書作成やプレゼンテーション作成など、より広範な業務スキルが評価されます。

そのため、プログラミング経験者であればVBAエキスパートの方が取得しやすく、普段からWord・Excel・PowerPointを使っている人であればMOSの方が取得しやすいといえるでしょう。

P検

P検(情報処理技術者試験)は、日本の情報処理推進機構(IPA)が主催しているITスキルを評価する資格試験で、プログラミング言語・システム設計・ネットワーク構築など、多岐にわたるIT関連の知識と技術が問われます。

VBAエキスパートはExcelやAccessでのデータ操作や自動化に焦点を当てていますが、P検はIT全般に焦点を当てています。

P検は級によって難易度が変わりますが、合格率は50%程度なので、比較的初心者向けの資格といえるでしょう。

そのため、普段からExcelやAccessを扱っている人でなければ、P検の方が簡単に取得できるかもしれません。

ITパスポート

ITパスポートは、ITの基本的な知識とビジネスにおけるITの活用方法について理解を証明する資格で、プログラミングよりもビジネス全般でのITの活用方法・基本的なIT用語・システムの概要などが試されます。

そのため、プログラミングに特化していない職種の人や情報系の学生が取得することが多い、ITの入門的な資格になっています。

カバーする範囲は広いですが、専門的な内容が少ないため、VBAエキスパートよりもITパスポートの方が取得しやすいと言えるでしょう。

VBAエキスパートを取得するメリット

VBAエキスパートを取得するメリットは、以下の通りです。

業務を自動化できる

VBAエキスパート資格を取得することで、Excelでのデータ処理やAccessでのデータベース管理、Outlookでのメール送信といった日常的な業務を効率的に自動化するスキルが身に付きます

例えば、毎月定型的なレポートを作成する必要がある場合、VBAを使用してそのプロセスを自動化することで人手を介さずにレポートが生成されるように設定できるため、人的ミスの軽減や時間節約の効果が期待できます

自動化された業務プロセスは一度設定すれば継続的に利益をもたらすため、個々の小さな業務の効率化はもちろん、組織全体の主要業務の効率化もできるでしょう。

就職や転職で有利になる

VBAエキスパートはMicrosoft Office製品、特にExcelやAccessの高度な操作能力とプログラミングスキルを証明するため、就職や転職において有利に働きます

多くの企業がExcelやAccessを日常的に使用しているため、VBAエキスパートを持っていると即戦力の人材と評価されやすいです。

VBAエキスパート資格取得者は、データ解析・レポート作成・業務自動化など、高度なITスキルを持っていると認識されるため、IT業務が多い職場や業務効率化を推進している企業で重宝されるでしょう

給与アップが期待できる

VBAエキスパートは、ExcelやAccessを用いたデータ解析や業務自動化といった需要が高い仕事を任せられるため、年収が上がりやすいというメリットもあります。

社内での昇進に有利に働くこともあれば、転職面接での給与交渉の際に有利に働くこともあるでしょう。

VBAでの自動化は、IT業界だけでなく金融・製造業・サービス業などの多様な業界で求められているため、他業界への転職の際に給与を上げることもできる可能性があります

VBAエキスパートの試験制度

VBAエキスパートの試験制度は、以下の通りです。

申し込み方法

VBAエキスパートの試験申し込みはオンラインで行われるため、公式ウェブサイトで氏名・住所・連絡先などの個人情報を入力して進めましょう

希望する試験日と会場も申し込み時に選択でき、申し込みが完了すると確認メールが送られてきます。

このメールには試験の詳細や受験票の印刷方法、支払いに関する指示が含まれているので、必ずチェックしておきましょう。

受験料

VBAエキスパートの受験料はExcel VBAベーシック・Access VBA ベーシックで13,200円、Excel VBA スタンダード・Access VBA スタンダードで14,850円です。

MOSやVBAエキスパートを取得していると受験料が割引される制度があるため、他資格を持っている人は公式サイトを確認して、受験料割引対象かどうかをチェックしておきましょう。

試験日

試験日は各試験会場や地域によっては異なり、毎日実施させる会場もあれば週に1回程度しか実施しない会場もあります

そのため、公式サイトを確認して、自宅近くの会場がいつ試験を実施しているかを確認しておきましょう。

また、人気の試験会場や日程は早めに埋まることがあるので、早めに申し込みしておくことをおすすめします。

持ち物

試験当日に必要な持ち物は、受験者ID・身分証明書・受験票です。

受験者IDは試験日までに公式サイトで登録することで発行しておくのが良いですが、事前登録できない理由がある人は試験会場で登録することもできます。

身分証明書は運転免許証やパスポート、学生証など、写真付きで公的に認められたものが必要です。

受験票は会場によって発行されない場合があるため、受験票が必要な会場かどうかを確認しておくようにしましょう

VBAエキスパートは独学で合格可能か

VBAエキスパートの試験は独学で合格することが可能です。

Microsoft ExcelのVBA(Visual Basic for Applications)に関する知識とスキルを評価するものであり、基本的なプログラミングの理解とExcelの操作スキルがあれば、特別な教育機関に通わなくても十分に対応できます。

多くのオンライン学習サービスや参考書があるため、自分自身で計画を立てて勉強を進めて合格する人もいます

ただし、VBAのコーディング経験が少ない場合や、プログラミング自体が初めての場合は、計画的に学習時間を確保して継続的に学習していく必要があるでしょう。

独学だと疑問点を解消することが難しいため、できるだけ合格率をあげたい人はプログラミングスクールなどでプロに直接教えてもらうのが良いでしょう。

VBAエキスパートを取得するときの注意点

VBAエキスパートを取得するときの注意点は、以下の通りです。

VBAを学ぶ理由を明確にする

VBAの用途はデータ解析から業務自動化、レポート作成まで多岐にわたるため、何のためにVBAを学びたいのかを明確にしておくことが大切です。

例えば、Excelでのデータ解析を効率化したい場合、Excel VBA ベーシックから勉強を始めて、スキルが身に付いてきたらxcel VBA スタンダードを受けるのがよいでしょう。

資格取得の目的が不明確だと、学習するべきポイントがぶれるため、スキルが身に付きづらくなってしまいます。

実際にExcelやAccessを使っている人であれば資格取得の目的が明確にできますが、なんとなくIT系の資格を取得したいという人は、資格を取った後に何をするかを具体的に考えてみるのがよいでしょう

問題集で出題傾向を理解する

VBAエキスパートの試験は、VBAの基本的な文法から応用レベルのプログラミングまで幅広い知識とスキルが求められるため、ただ単にテキストを読むだけでは合格するのは難しいでしょう。

テキストで基本的な知識を身につけるのはもちろん、問題集で出題傾向を理解して、どのスキルを重点的に身につけるべきかを考える必要があります

書籍を読んでいるだけではExcelやAccessの動作をイメージできないため、YouTubeなどの動画講義を試聴したり、実際にExcelやAccessで簡単なシステムを構築したりして、実務的な能力も身につけていきましょう

自分に合った方法で勉強する

VBAエキスパートは人気資格の1つなので、参考書や問題集だけでなく、動画講義やプログラミングスクールなどでも学ぶことができます

実務でExcelやAccessを利用している人は、書籍を購入して独学するだけでも取得できるかもしれませんが、全くの初心者が独学で合格するにはかなりの時間がかかります。

そのため、動画を試聴したり、プログラミングスクールでIT業務を行なっているプロに教えてもらったりして、効率よく勉強するのがおすすめです。

自分に合った勉強方法は何かをよく考えてから勉強を進めていくと、途中で挫折することがなくなるでしょう。

まとめ

この記事では、VBAエキスパートの難易度と取得のメリットについて解説しました。

VBAのスキルを身につけることで、業務を自動化して作業効率をアップできたり、就職や転職での武器になったりするので、興味がある人はぜひ勉強してみてください。

VBAエキスパートは書籍やネット記事、動画などで学ぶことができるため、自分に合った方法で勉強を始めてみましょう

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