仕事を辞める決断ができない理由 3選
「仕事を辞めたいけど…決断できない…」
このように悩まれている方も多いのではないでしょうか。
自分がどんな理由で決断できないのかを分析すると、一歩踏み出せる可能性があります。
ここでは、仕事を辞める決断ができない理由を3つ紹介します。
将来に対する不安がある
仕事を辞めることは非常に大きな決断です。
近年では、一つのキャリアプランとして「転職」が一般的になってきました。
厚生労働省の令和２年転職者実態調査によると、「在籍する一般労働者に対する転職者割合」は7.2%でした。
しかし、仕事を辞めようと考えた時に、自分の将来について不安に思う方がほとんどでしょう。
今の仕事を辞めたら次の就職先はあるのか、転職した先でちゃんと働けるのか、このように不安を感じて仕事を辞める決断がなかなかできないのは当然といえます。
周囲からの評価に不安がある
仕事を辞めたら同僚や上司はどのように思うだろうか、と不安に感じる方がいます。
他にも、一時的に無職になった際に、近所の目や家族の知り合いの目が気になる方も多いです。
ただし、決断をすると、仕事を辞めたい理由から解放されたり、新たなキャリアパスが築けるため、得られるメリットは多いでしょう。
お金への不安がある
仕事を辞めたら給与が貰えなくなるため、お金の心配から決断できない方は多いです。
家賃や食費など、生活のための資金がなくなることを不安に思うのは当然です。
焦りや不安にならないためにも、ある程度の貯金をしておくと安心です。
また、今の仕事の給与と同程度の給与がもらえる転職先があるか、不安な方も多いです。
仕事を辞める決断が正しいかの判断方法
「この決断は正しいのか」「今辞めていいのか」
仕事を辞める決断が正しいかどうかを判断する方法を３つ紹介します。
辞めたい理由を整理する
仕事を辞めたい理由に納得感があるか確認しましょう。
一時的な勢いで仕事を辞めてしまうと後々後悔します。
後悔しないように、以下の方法で整理してみましょう。
- 会社を辞めたいと思った時にその理由を紙やメモ機能に書き出す
- 後日見返して客観的に辞めたい理由を分析する
- 辞めないと解決できないのか分類する
辞める以外の解決方法を探す
辞めたいと考えていると辞める以外の選択肢が思い浮かばなくなります。
辞めたい理由から辞める以外の解決方法も考えてみましょう。
前述したとおり、辞めたい理由を整理し、辞めないと解決できないのかを分類します。
理由が人間関係であれば「異動」、一時的に忙しいのであれば「時間が解決する」と解決策を見つけることができます。
ここで、辞めなければ解決できない理由であれば、自分の中で納得感を得ることができます。
仕事と距離をおく
仕事を辞めたいと思いながら決断が出来ず仕事を続けることはストレスになります。
一度、休暇を取得するなどで仕事と距離をおきましょう。
1日休んでゆっくり家で休むのもいいですし、長期的に休んで旅行に行くのも良いでしょう。
物理的に仕事と距離を取ることで、リフレッシュした状態で仕事を辞めるか続けるか冷静な判断ができます。
また、休んでいる間に転職先のリサーチや資格取得に向けた情報収集もおすすめです。
仕事を辞めたいと感じる理由 9選
仕事を辞めたいと感じる理由で、代表的なものを9つ紹介します。
人間関係がよくない
仕事を辞めたいと思う多くの理由に、職場の人間関係がよくないということが挙げられます。
「人間関係」は毎年上位にある退職理由です。
人間関係は自分だけで解決できず、毎日接する人であればストレスがたまります。
残業が長い
残業を毎日していると体力的に厳しく、辞めたいと感じます。
長時間労働はやる気があっても疲労から効率的に仕事が進められなかったり、睡眠不足から仕事に身が入らなくなります。
疲労から、休日も寝てばかりいたり、プライベートでリフレッシュすることが出来ず、仕事を続けるのが難しいと考えるようになります。
給与が低い
給与が低いと仕事自体に不満を感じる方は多いです。
自分の働きが評価されなかったり、同期と差が開いている場合など、モチベーションが低下する原因となります。
他の会社に勤めている友人と比較して給与が低い場合も差を感じてしまい、辞めたいと感じます。
仕事にやりがいを感じない
仕事にやりがいを感じないと毎日働くのが辛くなり、仕事を辞めたくなります。
やりがいを感じないとモチベーションが低下してしまい、更に仕事に対するやりがいを感じなくなるという負のスパイラルに入ります。
そのような状況では上司から良い評価を貰えず、仕事が辛いものになるでしょう。
他にやりたいことがある
今の仕事ではなく、他にやりたいことがある場合、仕事を辞めたいと感じます。
他にやりたいことがあるのに、それとはかけ離れた業務をつづけていると、今の仕事に意味を見いだせなくなります。
自分の成長を感じない
今の仕事で自分の成長を感じない場合、仕事を辞めたくなります。
自分の成長を感じない例は以下の通りです。
- 毎日単調な仕事である
- 新しいことにチャレンジできない
会社の経営状況が悪化した
会社の経営状況が悪化すると将来が不安になり仕事にも身が入りません。
万が一倒産してしまったらどうしよう、ここでこのまま頑張っていても良いのか、そう考えると今の仕事に意味を感じなくなります。
当然、仕事を辞めたくなるでしょう。
会社に将来性を感じない
将来、自分の仕事がなくなるかもしれない、そういった不安も仕事を辞めたくなる理由のひとつになります。
また、近年では、AIやIT化でなくなる仕事と言われている仕事があり、その職種に就いている場合、自分の仕事内容に将来性を感じにくくなります。
他にも、自分が仕事で得たスキルが他社で通用しない可能性を感じると、仕事を辞めたくなるでしょう。
勤務形態が合わない
入社後に異動して、早朝勤務や深夜勤務の部署に異動してしまい、勤務形態が合わなくなることがあります。
その場合、不満が募り、仕事に行くのが辛くなります。
また、在宅勤務を希望していたけれど、会社の都合で実現できない状況もあるでしょう。
出産や介護などのライフステージにより、当初の勤務形態と今の自分の希望が見合わなくなることもあります。
自分が希望する勤務形態とは異なる勤務形態になると会社を辞めたくなります。
仕事を辞める決断ができないときのアクション
会社を辞めることは仕事人生の中で大きな決断になります。
そのため、不安を感じて悩んでしまうのは当然です。
ここでは、仕事を辞める決断ができないときのアクションを紹介します。
転職のプロに相談する
仕事を辞めて次の仕事が見つからなかったらどうしようと思うと、辞める決断ができなくなります。
その際には転職エージェントに登録し、転職のプロに相談してみましょう。
現在の自分の市場価値やスキル不足などを把握することができます。
副業から始めてみる
「やりたいことはあるけど、自分に向いているか分からない」と不安を感じて一歩踏み出せない方は多いです。
副業OKの会社に勤めているのであれば、副業から携わってみることをおすすめします。
自分がどれ位できるのか、スキルが足りているのかを退職する前に確認することで決断を後押ししてくれる可能性があります。
節約・貯蓄する
仕事を辞める決断ができない理由の一つに金銭的な理由があります。
前述したとおり、仕事を辞めると給与が貰えなくなります。
そのため、仕事を辞める前に節約や貯蓄がおすすめです。
金銭的な不安は精神的な不安に繋がるため、お金は貯めておきましょう。
一般的には、最低でも給与の3か月分あると良いとされています。
仕事を辞める決断４つのベストタイミング
仕事を辞める決断をしたら、辞める良い時期はあるのでしょうか。
一般的に良いとされている辞めるタイミングを4つ紹介します。
資格を取得した後
転職を有利に進めるには、資格の取得を考えます。
そのため、資格を取得した後が辞める良いタイミングになります。
自分が希望する転職先やスキル不足を補うために資格を取っておくことはおすすめです。
3月や9月などの求人が多い時期
一般的に企業の求人は3月と９月が多いといわれています。
年度のはじめと下期のはじめで要員の補充が入るためです。
転職活動は2、3か月かかるといわれていますので、3月、9月の求人に向けて退職の準備をすることをおすすめします。
ボーナス支給後
社会人であれば、ボーナスを楽しみにしていない人はいないでしょう。
ボーナス支給前に退職の意向を会社や上司に伝えてしまうと、満額支給されない可能性があります。
そのため、ボーナス支給後に退職の意向を伝えることをおすすめします。
精神的な限界がきたとき
「仕事に行きたくない」その感情が一時的なものでなければ、すぐに辞めるタイミングといえます。
仕事に行こうとすると涙が出る、夜眠れないなどの精神的な症状が出てしまったら、医療機関へ相談することをおすすめします。
仕事を辞める決断をしたら知っておくべきこと6選
会社に迷惑をかけないように、自分が損しないようにするために、退職するために知っておくことがあります。
ここでは、仕事を辞める決断をしたら知っておくべきことを6つ紹介します。
就業規則を確認する
仕事を辞めることを決断したら就業規則を確認しましょう。
就業規則には、退職願の書き方や引継ぎの方法などが載っています。
退職する際には、可能な限り退職の手続きを円滑に行うことが重要です。
退職理由は詳細に伝える必要はない
会社を辞めることを決断したら、その意向を上司に伝えることになります。
その理由ですが、詳細に伝える必要はありません。
引き留めにあう可能性がある場合などには、ある程度の退職理由を作っても違法行為にはあたりません。
退職前に転職活動をする
仕事を辞めることを決断したら、将来のことを考えて早めに転職活動を行いましょう。
そのため、在職中に転職活動を行うことをおすすめします。
これは金銭的な不安や精神的な不安を緩和させることもできるので、可能であれば早めに転職活動を行います。
失業保険は退職理由でもらえる時期や額が異なる
退職すると給付される「失業保険」ですが、辞める理由でもらえる時期や額が異なります。
自分から退職をすることを「自己都合」、倒産など会社都合で退職することを「会社都合」といいます。
一般的に自己都合より会社都合の方が失業保険が多くもらえるといわれており、加えて勤続年数によって受給額が異なるので、会社で確認しましょう。
有給休暇は原則買取してもらえない
ひと昔前にあったとされる、有給休暇の買取ですが、原則禁止となります。
これは、会社には社員を休ませる義務があるためです。
就業規則や上司に相談し、退職前に有給休暇を消化できるかなどを確認しましょう。
民法上は2週間で退職できる
退職の意向を伝えて、実際に退職するまで2か月はかかるイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
実は、民法上では2週間前までに会社に退職を申し出れば問題ありません。
引き留めにあう場合は上記の権利があることを伝えてください。
しかし、この権利は雇用期間が定められていない場合に限るので、自分の雇用形態を確認してください。
仕事を辞める決断に関するQ&A
仕事を辞める決断をする際のよくある質問を紹介します。
Q.入社3年未満で辞めない方がいい？
続けるのが難しければ早めに辞めることをおすすめします。
入社後最低3年は同じ会社にいた方が良い、と耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
無理をして仕事を続けると、いい結果は得られません。
その時間が勿体ないので早めに見切りをつけましょう。
しかし転職を繰り返して、どの会社も1年未満の経歴であれば、すぐに辞めてしまうのはおすすめはしません。
なぜならば、企業側は長続きしない人を採用したくないからです。
選考を繰り返して、せっかく入社した人が教育を施した後にすぐに辞めてしまうのは損失が大きいと企業側は考えます。
そのため、転職経験が複数ある人は、1年以上勤務することをおすすめします。
Q.転職でブランクが空くと転職しづらい？
転職するまでに3か月以上ブランクがあきそうな場合、要注意です。
その間何をしていたかを企業側が説明を求めてくる可能性があります。
また、その間にスキルが低下していることを懸念されることがあるため、ブランクがあって転職活動を行う場合、スキルに問題ないことを面接で証明するなどの工夫が必要です。
Q.転職を繰り返すと次の転職に不利？
転職を短期間で複数回行っている場合、次の転職に不利になります。
企業側としては、採用後の教育費用などのコストがかかるため、すぐ辞めてしまう可能性のある人は採用されにくいです。
前述したとおり、1年以上は同じ会社に勤めることをおすすめします。
職務経歴に不安がある人は、面接で理由を説明できるように準備をしましょう。
まとめ：仕事を辞める決断をしたら知っておくべきことを事前に確認しよう
仕事を辞める決断はなかなか難しいものです。
ひとそれぞれ事情が異なるため、なぜ辞めたいのか納得して決断をしましょう。
また、仕事を辞める決断をしたら知っておくべきことを事前に確認することで、円滑に退職を行うことができます。
