近年では多くの方が「仕事をやめたくなってしまったけど、これって甘えなのかな?」と悩んでいます。
今回の記事では、甘えとされる原因や、具体的な対処法をご紹介します。
これから会社をやめることを考えている方にとって有益な情報となりますので、ぜひ参考にしてください。
「仕事辞めたい」は本当に甘え?
やめたくなってしまうことは、必ずしも「甘え」とはいえません。
そう思うことには、さまざまな理由があります。
新しい職種に挑戦したいといったポジティブなものから、どうしても人間関係が合わないといったネガティブなものもあるでしょう。
人それぞれ妥協や我慢ができるポイントも異なるので、「甘えではない」というのが結論となります。
「仕事辞めたい」と考えたときに本当に辞めるべきか見極める方法や、辞める前にやっておくべき事など、詳しくこちらで解説してるので合わせてチェックしてみてください。
「仕事辞めたい」は甘えじゃない理由9つ
この章では、やめたくなってしまう主な理由を9つご紹介します。
労働環境への不満
働く環境に不満があると、やめたくなってしまいます。
たとえば、現場の独特の雰囲気や文化が合わなかった場合などが挙げられます。
社内の環境は自分の力で変えることも難しいので、これを「甘え」ということはできないでしょう。
キャリアアップが望めない
自らのスキルを活かし、キャリアアップを図りたい人も多いです。
しかし、企業によってはキャリアアップが期待できないこともあります。
たとえば誰でもできる事務作業や雑務ばかりでは、スキルとして蓄積しないため、やめたいという気持ちになりやすいでしょう。
自分の頑張りが正当に評価されない
自らのがんばりがきちんと評価してもらえないと、不満がたまってしまいます。
誰であっても、精一杯努力したらその分の評価をしてもらいたいものです。
しかしそれがないとモチベーションにもつながりません。
そうしてやめたくなってしまうのは「甘え」ではなく自然なことです。
将来が見通せず不安がある
将来性への不安も、理由のひとつとして挙げられます。
近年はIT産業が発展を続けており、流行り廃りが本当に激しい時代です。
「いまやっている仕事がAIに代替される」などの懸念から、異業種への転身を考えることは、甘えではなく賢い選択ともいえます。
仕事をすることでストレスが溜まる
働くことでストレスが蓄積されるのも、理由のひとつです。
ノンストレスで働いている人はなかなかいませんが、度を超えたストレスの状態で働くことは、体に悪影響を及ぼします。
その状態で耐えるくらいなら、やめるほうが利口といっても過言ではありません。
今の仕事が自分に合っていないと感じている
仕事の「合う」「合わない」は非常に重要となります。
うっすら「合ってないかも」と感じてしまうということは、かならず何かしらの理由があるものです。
それを考えた結果「どうにもならないならやめる」のは、甘えではなく正しい選択です。
いじめやパワハラ・セクハラに遭遇している
上司や先輩をはじめとする社員から、何らかのハラスメント行為を受けてしまっていると、やめたい気持ちにつながります。
ハラスメント行為に対して「甘え」などと耐える必要はいっさいありません。
深刻な社会問題のひとつなので、やめることは正しい選択となります。
心身に悪い影響が出てきている
自身の体と心に、よくない影響が出てきてしまっていることも、やめたくなる理由のひとつです。
具体的には、体や心のどこかに何らかのできものができてしまうことが挙げられます。
大きなストレスで体が拒否反応を起こしているということなので、「甘え」と耐えるより、やめるなどの行動にうつしたほうがいいでしょう。
他に自分のやりたい仕事がある
「いまとは違う業種や職種へ挑戦したい」と思う気持ちも、やめたくなる理由のひとつです。
仕事を続けたり、年齢を重ねることで、やりたいことが変わっていくのは自然なことといえるでしょう。
その気持は我慢せず、積極的に挑戦したほうが、後々の後悔を防ぐことにもつながります。
「仕事辞めたい」甘えと判断されてしまう理由9つ
ここでは、やめたくなったときに「甘え」とされる理由を紹介していきます。
朝起きるのがツライ
早朝や日勤の仕事だと、毎朝決まった時間に起きて、出社しなければなりません。
これがつらくてやめたいとなると、高確率で「甘え」と捉えられてしまうでしょう。
多少の個人差はあるものの、朝が辛いのはあなただけではありません。
通勤(満員電車)が面倒
通勤することに手間を感じてしまうことも、甘えと捉えられる原因のひとつです。
とくに満員電車を毛嫌いする人は、決して少なくありません。
しかし会社員である以上通勤を避けることはできないので、自転車を使うなど、苦痛を感じない方法を考えるのがいいでしょう。
やる気が出ない
とくにはっきりとした理由もなく、ただ漠然とモチベーションの低下を訴えているようでは「甘えだ」とされてしまいます。
ダラダラと業務をこなすことは、どう考えても周りにいい印象を与えません。
「甘えてないでしっかり動け」と注意されるのも、無理はないといえるでしょう。
職場の人と話したくない
「周りの会社の人と会話をしたくない」ことも、甘えといわれる原因のひとつです。
どの業種・職種の仕事であっても、従業員とのコミュニケーションは避けてとおることができないからです。
会社員としてまったく会話をせず、仕事が成り立つことはありません。
そこは立場上、しっかりと割り切る必要があります。
ミスして叱られたくない
「何らかの失敗で叱られるのがイヤ」ということも、甘えとされてしまうでしょう。
会社員として勤め続けていると「できて当たり前、失敗すれば叱られる」のは、当たり前のようになるからです。
叱られることを嫌がるよりも、そもそも失敗のないよう念入りに仕事に取り組む必要があります。
責任やプレッシャーを背負いたくない
仕事における責任、およびプレッシャーから逃げていることも、「甘え」と判断されてしまう理由になります。
会社員として働くなら、ゆくゆく大きな責任・プレッシャーのかかる仕事をしなければならなくなるからです。
それを嫌がるようでは「仕事を拒否している」と捉えられることもあるので、注意が必要になります。
仕事内容に興味を持てない
自分がやっている業務に対し、関心が薄れてしまっていることも「甘え」とされる原因になります。
どの業界でどんな業務をこなしていても、長く勤めれば勤めるほど、興味や関心は薄れていくものです。
どんな人にも「慣れ」は生じるので、慣れてきたときこそ踏ん張らなくてはなりません。
業務内容が面倒くさい
業務の内容に対し「面倒」と感じてしまうことは、甘えとされやすくなります。
仕事は本来それほど楽しいものではなく、面倒なものだからです。
みんなそれを割り切ってがんばっているので、ある程度の我慢は必要でしょう。
給与が低い
報酬が少ないからという理由も、「甘え」とされてしまいます。
会社員として働くみんなは、ある程度決められた報酬の中でがんばっているからです。
たしかに働くうえで報酬は重要な条件ですが、それにすがりついているようでは、周りからいい印象は得られません。
仕事辞めたい時の甘えない対処法
この章では、やめたくなったときに「甘え」とされないための対策をご紹介します。
どうして辞めたいと思ったのかを整理する
やめたくなるということは、必ずどこかに何かしらの原因があります。
それをはっきりさせ、自分の中で整理することが大切です。
どういったことが原因かがわからないと、正しい対策も取りようがありません。
まずは自身と向き合い、原因究明してみましょう。
仕事環境への改善策を考え提案する
自身が働いている環境に、ただ「イヤだ」と嘆くのではなく、具体的な改善策を提案してみましょう。
提案を行うことで、受け身ではないことと、積極性のアピールにもなり、周りからの好印象にもつながります。
提案は勇気がいりますが、提案もせずに不満をこぼすよりはいいでしょう。
仕事終わりの楽しみを作る
日々の業務が終わったあとの、楽しみを見つけることも対処法のひとつです。
楽しみがないと、ストレスや不満は大きくなっていきます。
なるべく毎日小さく実践できる、何かしらのストレス解消法を見つけることが重要です。
ストレスは一気に解消するのではなく、こまめに解消することを心がけてください。
運動をして体力をつける
定期的に体を動かして、体力を身に付けることも大切です。
どんな仕事であっても、資本となるのは身体だからです。
また身体を動かすことはリフレッシュにも効果的なので、心身の健康を維持することにもつながります。
毎日しっかり睡眠時間を確保する
毎日欠かさず、睡眠時間を確保しておくことも大切となります。
睡眠時間が足りていないと、集中力の低下など、あらゆるデメリットがあるためです。
どんなに忙しくても、かならず睡眠の時間はしっかりとることを心がけてください。
限界を迎える前に休みをとる
あまりに我慢を続けていると、心身に限界が来てしまいます。
限界が来てしまうと、身体や心に何らかの異常が生じ、再起が困難になるリスクもあるでしょう。
疲れやストレスが溜まったら、有給や欠勤などをうまく活用し、休みを取りましょう。
ストレスや疲れは、溜める前にこまめに解消するのがコツです。
仕事辞めたい時の甘えと思われるNG行動
ここでは、やめたくなったとき「甘え」と思われてしまう、取らない方がいい行動をご紹介します。
無断欠勤する
いくらやめたくなってしまっても、無断で欠勤することは避けましょう。
ただ単なる仕事放棄と捉えられ、「甘え」とされてしまうためです。
どんなに毎日が大変でも、欠勤や退職には、手順やマナーというものがあります。
社会の一部の人間として、節度のある行動を心がけましょう。
業務上の責任を放棄する
作業を行ううえでの責任を放棄することも、やってはいけない行動のひとつとして挙げられます。
あらゆる業務は、責任者がいてこそ周りの従業員も安心して、円滑に進めることができるからです。
選ばれし人が背負うべき責任から逃げてしまうと、多くの人に迷惑がかかり、信用も失ってしまいます。
突然の退職届けや辞表の提出
なんの前触れもなく、退職届や辞表を出すのは、絶対に避けるべきことといえます。
やめるときは、最低限の順序やマナーがあるからです。
まずは数ヶ月前に口頭でしっかり伝えてから、辞表を提出しなければなりません。
またいきなり辞表を出すことで、企業に大きな負担がかかってしまいます。
「どうせ辞めるから」など、独りよがりな行動は避けるようにしてください。
無理をして出社してしまう
いくら「甘え」とされるのがイヤだからといって、無理して出社してしまうこともいいことではありません。
あまりにストレスを我慢すると、心や身体に何らかの異常が出てしまうからです。
どうしても辛いときは、その旨を会社の人に相談しつつ、有給や欠勤などで休みをとることが大切になります。
仕事を辞めたい理由が甘えじゃなければ転職を考えよう
やめたくなってしまう理由は、人によって実にさまざまです。
「やりたいことが見つかった」などポジティブなものもあれば、「朝が弱い」などといった甘えのようなものもあるでしょう。
もしやめたくなった理由が「甘え」でないなら、転職もひとつの選択肢になります。
甘えと思われずに円満退社するポイント3つ
この章では「甘え」と思われることなく、スムーズに会社をやめる方法をご紹介します。
上司に退職の意思を1ヶ月前には伝える
やめることは遅くとも1ヶ月前に伝えることが、円満に退職するポイントになります。
ギリギリに伝えるようではマナーにも反しているうえ、会社にも大きな迷惑がかかるためです。
引き継ぎや手続き、有給消化も踏まえ、1〜3ヶ月前にはやめることを伝えましょう。
退職理由はポジティブな内容にしよう
退職理由は、なるべくポジティブな内容にしてください。
たとえば「やりたいことが見つかった」という理由だと、引き止められる可能性も少なくなるからです。
またネガティブな理由を話されると、聞いている側としても、いい気分になることはありません。
仕事の引き継ぎをしっかりと行う
引き継ぎはしっかり行うことが重要です。
引き継ぎの状態によって、残された社員の負担は大きく変わってくるからです。
引き継ぎがあいまいだと不安も残り、円満退社は困難になってしまいます。
仕事を辞める際に引き止められた時の対処方法
ここでは、意思表明後に引き止められたときの対策をご紹介します。
決断の意志が固いことを伝える
会社をやめるときは、強い意志をもって決断しなければなりません。
「意思はもう固まっている」というスタンスを伝えることで、引き止められることも少なくなるでしょう。
意思が弱く決断がブレると強い引き止めに圧倒され、結果的にやめられなくなる恐れもあります。
引き止めしずらい理由を話す
やめる理由を話すときは、引き止めずらいものにしましょう。
具体的には、
- やりたいことが見つかった
- 〇〇の業界に挑戦したいと思っている
といった、ポジティブなものがおすすめです。
日々の不満を理由にすると、「改善の提案を含めた引き止め」が提案されることがあります。
円満な退職のためには退職時期は検討する
やめる時期は企業に合わせたほうが、円満退社につながるでしょう。
企業としては、繁忙期にやめられると負担が大きくなるからです。
できる限り、「やめる決断はできているけど、時期は企業の都合に合わせて調整できる」という状態が理想です。
「仕事辞めたい甘え」でよくある質問
最後に、「会社をやめることは甘え」と感じる方がかかえる悩みと対策をご紹介します。
仕事を辞めたいけど、周りに迷惑をかけてしまうのではないかと心配しています。甘えていると思われるでしょうか?
やめる理由にもよりますが、ある程度「周りへの迷惑」を気にされている点を見る限り、「甘え」と思われることはないでしょう。
甘えている人の共通点として、周りの迷惑をいっさい気にせず、自分ひとりの都合で決めてしまうことが挙げられるからです。
それに周りの人は、やめる人に対してそれほど「迷惑」という感情は抱きません。
「他人からどう思われるか」まで、自分でコントロールすることは不可能なので、一歩踏み出すことをおすすめします。
仕事を辞めたいと思う理由が、「周りの人が辞めていくから」なんですが、それは甘えですか?
この場合は、「甘え」と捉えられても仕方ないかもしれません。
「周りに流されている」ことに他ならないためです。
周りの影響ではなくて「自分がどうしたいか」を、自分自身と向き合ってよく考えましょう。
周りがやめていくと焦る気持ちが生じるのは自然なことではありますが、その勢いで決断すると後悔する可能性が高いです。
仕事辞めたいと言うと友人から甘えだと言われました。そうなんでしょうか?
「甘え」かどうかは、やめたくなってしまった原因次第です。
異業種への挑戦などの理由であれば「甘え」にはなりません。
しかし、自分都合の不満などでは「甘え」と捉えられることもあります。
会社をやめる理由は人それぞれなので、一概に「やめることが甘え」とはいえません。
ご自身がやめたくなっている理由も踏まえて、相談してみるのもひとつです。
まとめ:仕事辞めたいは甘えではない
どんな人でも、会社をやめたくなるときはあります。
やめたいと思ってしまうことは、決して「甘え」ではありません。
大切なのは、「やめたい」と思ってしまったあとの行動です。
ダラダラと仕事に取り組んだり、無断で欠勤してしまったら「甘え」と捉えられてしまいます。
やめたくなった気持ちを自分の中でどう消化し、改善のためにどう行動していくかが大切になるでしょう。