生成AIが進化し続ける中、プログラマーの仕事が奪われるのではないかと懸念している方も多いのではないでしょうか。
プログラマーの仕事のうち、AI(人工知能)に淘汰される部分はあると予想できるものの、AIだけでは対応しきれない部分も多いとされているのが現状です。
この記事では、AIに仕事を奪われないプログラマーになるために必要なスキルや、需要が高まりつつあるAIプログラマーの仕事内容、年収について解説します。
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プログラマーはAIに奪われてなくなる仕事?
プログラマーがAIに奪われる仕事なのかどうかについて、以下の観点から解説します。
- プログラマーの仕事はなくならないが変化は不可欠
- AIを専門領域とするAIプログラマーになるのも一つ
プログラマーは現時点でAIに奪われてなくなることはないものの、将来を見据えて変化が必要です。プログラマーを続けるために、必要な行動を把握しておきましょう。
プログラマーの仕事はなくならないが変化は不可欠
生成AIの進化により、コードを書くだけのプログラマーは淘汰されるとの声はあるものの、AIだけではできないことも多いのが現状です。現時点で、プログラマーの仕事がなくなるとは考えにくいといえます。
たとえば、クライアントの漠然とした要望を読み取り開発に結びつけることは、AIだけでは対応できません。とはいえ、パターン化された単純作業の部分は、AIが担うことになると予想されます。
今後も必要とされるのは、AIの作成、操作するプログラムを作る高度な知識やスキルをもつプログラマーと、生成AIによるプログラムを点検できるプログラマーです。
これまで身に付けた技術にもとづき、自分だからこそできることを模索しつつ、ステップアップする必要があります。人間にできてAIにできないことを見分けるために、常にアンテナをはり、新しい情報をキャッチできるようにしておくことが大切です。
AIについては、以下の記事で詳しく解説しています。実際の活用事例も解説しているので、ぜひお読みください。
AIを専門領域とするAIプログラマーになるのも一つ
活躍し続けるプログラマーを目指したいなら、AIに仕事を奪われる可能性が低い職種であるAIプログラマーになるのも選択肢の一つです。AIプログラマーはAIシステムを開発する仕事で、将来的に需要が伸びると見込まれています。
総務省によると、AI市場規模は2027年には1兆1,034億7,700万円まで拡大する想定です。それをふまえて、2030年まで加速度的に成長すると予想されています。
家電製品や自動車、医療などさまざまなシーンで活用されるAIシステムを開発・運用するAIプログラマーの需要は、今後も伸び続けると考えられるでしょう。
日常生活の中で、どのように人工知能が活用されているのか知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
参照:総務省「令和5年版 情報通信白書|市場概況」
AIプログラマーの仕事内容
AIプログラマーの仕事内容は、おもに以下の3つが挙げられます。
- AIに関するプログラミングを実装する
- データベースの構築を行う
- データサイエンスにもとづく解析を行う
AIプログラマーにはどのような業務が必要なのか、理解しておきましょう。
AIに関するプログラミングを実装する
AIプログラマーは、音声認識や画像認識など、AI関連のプログラミングの実装を行います。
AIの開発では、システムの構築に用いられるPythonや、機械学習に対応しているJuliaなどのプログラミング言語を使用するのが一般的です。
また、共通のコードをまとめた再利用可能なコード集である「TensorFlow」などのライブラリも活用し、機械学習にまつわるプログラミング実装も行います。そのため、プログラミング言語に加えて、ライブラリの知識も必要です。
データベースの構築を行う
データベースをコンピュータ上で管理するためのデータベース構築やデータ処理を行い、データの抽出や解析、集計などの操作を管理します。
データベース技術を使ったインデックスの最適化や、データ集計なども仕事の一つです。そのため、データベースを操作するための言語である、SQLやNoSQLなどの実践的なスキルも必要となるでしょう。
適切にデータベースを設計することにより、正確な情報へアクセス可能です。情報を探す時間削減につながるため、業務効率化が期待できます。
データサイエンスにもとづく解析を行う
データサイエンスにもとづいて情報を抽出するのも、AIプログラマーの仕事です。
統計モデルや機械学習を適用して、精度の高い予測を行えるようにシステムを構築します。具体的には、医療現場でカルテの情報のようなビッグデータをAIに機械学習させることで、処理されたデータから病名予測なども可能です。
データサイエンスについて詳しく知りたい方は、以下の記事で解説していますので、ぜひお読みください。
AIプログラマーの年収
厚生労働省によると、AIプログラマーを含めた一般的なプログラマーの全国平均年収は約560万円とされています。国税庁の調査による日本の平均年収458万円と比較しても、平均年収は高めの傾向です。
経済産業省の調べによると、高度なスキルをもつデジタル人材の採用には、新卒であっても年収1,000万円を提示する企業もあります。将来を見据えてプログラマーとして高収入を得たいと考えるなら、AIやデータサイエンスに関する専門知識を学んでおくことが必要です。
企業から求められる高いスキルを身に付ければ、高年収が見込めるでしょう。
参照:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
参照:参照:厚生労働省 職業情報提供サイトjobtag「プログラマー」
参照:経済産業省「我が国におけるIT人材の動向」
AIを活用したプログラマーになるには
AIプログラマーになるための方法として、以下の2つが挙げられます。
- IT系の求人サイトを利用する
- 転職エージェントを活用する
2つの方法について、紹介します。
IT系の求人サイトを利用する
多くの企業が求人掲載している、求人サイトを利用するのも一つの方法です。
AIプログラマーの求人に絞って検索できるため、企業探しを自分のペースで行えるのがメリットといえます。効率よく探すためには、事前に希望する条件を考慮しておくことが必要です。
未経験の場合、AIに関する専門的知識に加えて資格も保有していれば、転職活動に有利になる可能性があるでしょう。
転職エージェントを活用する
効率的にAIプログラマーへ転職するなら、転職エージェントを活用する方法も有効な手段です。
転職エージェントは、転職希望者と人材を求める企業をマッチングするサービスを指します。履歴書、職務経歴書の提出から条件交渉まで、幅広く手続きを代行してもらえるのが一般的です。
求人情報を収集する時間を削減でき、未経験でも希望に合う求人を紹介してもらえるのが強みといえます。
未経験からAIプログラマーを目指したいなら、活学キャリア支援をご検討ください。研修つき求人を多数保有しているため、未経験からでも最短2日で転職可能です。
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AIプログラマーが身に付けておきたいスキル
AIプログラマーとして活躍するために、身に付けておくべきスキルは以下の4つです。
- AI関連の言語を用いたプログラミングスキル
- ライブラリやフレームワークに関するスキル
- データ解析のスキル
- 数学的なスキル
4つのスキルについて、それぞれ詳しく解説します。
AI関連の言語を用いたプログラミングスキル
AIプログラマーには、AIを開発するためのプログラミングスキルが不可欠です。
とくによく用いられるプログラミング言語として、PythonやC++、Juliaが挙げられます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
プログラミング言語 | 特徴 |
---|---|
Python | ・システムの構築、アプリの開発、データ分析に用いられる・AI開発に活用できるライブラリが充実している・複雑な処理はライブラリを活用し、効率的に開発できる |
C++ | ・スマホアプリ、Webアプリ、業務システムの開発に用いられる・C言語にオブジェクト指向などの機能拡張が実装されている・高速な処理ができる |
Julia | ・統計処理、機械学習などに用いられる・処理スピードが優れている・外部ライブラリと連携できる |
これらのプログラミング言語を習得し、経験を積むことが必要となります。
ライブラリやフレームワークに関するスキル
効率的にAI開発するために、ライブラリやフレームワークのスキルも必要です。
一般的に、ライブラリはAI開発に活用できる複数のプログラムをまとめたものを指します。一方フレームワークとは、頻繁に使用されるプログラムを整理した枠組みのことです。
これらを駆使してAIを開発するため一からプログラムする必要がなく、システム開発を効率アップできます。
システムや製品にAIを応用させるためにも、AIの基盤となる技術である機械学習の仕組みを理解することが大切です。そのうえで、ライブラリやフレームワークを使い、組み立てるスキルを磨いておかなければなりません。
機械学習については、以下の記事で解説しています。機械学習を簡単に理解したい方は、ぜひ参考にしてください。
データ解析のスキル
AIプログラマーには、データベースやデータ処理のスキルも求められます。AIは多くのデータを取り込むことで精度を向上させるため、データの取扱いが必須です。
たとえば、クロス集計やアソシエーション分析などのデータ解析スキルを駆使して、望む結果を導き出します。
データ解析には、分析結果を理解するための論理的思考力や、専門知識が必要です。条件によってどのデータ解析を使えばよいのか、見極められるスキルを身に付けておきましょう。
数学的なスキル
AIを開発するときやデータ解析などには、数学的な知識が必須です。
人工知能は、数学的な理論を積み重ねることにより実現されます。そのため、AIの設計や、構築する際に利用される数学の知識があるプログラマーが求められる傾向です。
具体的には、線形代数や微積分、統計学などの数学を学習しておくほうがよいでしょう。
AIプログラマー向けの資格
AIプログラマー向けの資格は、以下の2つです。
- Python3エンジニア認定データ分析試験
- 統計検定
AIプログラマーになるために必須の資格は無いものの、取得しておくことで転職のアピールになります。AIプログラマーのスキル習得に役立つ、2つの資格をチェックしておきましょう。
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、プログラミング言語Pythonのプログラミングスキルを認定する資格を指します。
Python3エンジニア認定データ分析試験の詳細は、以下の表のとおりです。
出題範囲 | Python基礎 |
---|---|
受験料(税込) | 一般:1万1,000円学割価格:5,500円 |
合格ライン | 正答率70% |
公式サイト | Python3エンジニア認定データ分析試験 |
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会によって、運営されています。AIや機械学習などの分野でも利用されている、将来性の高い言語です。
Pythonの基礎からデータ分析を学べる試験も展開されているため、データサイエンスを学びたい人にも適しているでしょう。
統計検定
統計検定は、一般財団法人統計質保証推進協会が運営する、統計に関する知識や活用力を評価する検定資格です。
1〜4級に分類されており、AIプログラマーに必要な知識は2級以上とされています。統計検定2級についての詳細は、以下のとおりです。
出題範囲 | データソース、データの分布、変数データ、データの活用など |
---|---|
受験料(税込) | 一般価格:7,000円学割価格:5,000円 |
合格ライン | 100点満点で60点以上 |
公式サイト | 統計検定 |
統計学の知識はAIプログラマーに不可欠であり、基礎知識がある程度理解できると証明するために役立つ資格といえます。
まとめ:高度なスキルを身に付けて活躍し続けるAIプログラマーになろう
AIプログラマーは、単純作業の部分はAIに奪われると懸念されている仕事の一つです。しかし、現時点でAIのみでできることは限られているため、プログラマーの仕事がなくなるとは考えにくいといえます。
医療や金融、自動車メーカーなど、今後ますます身近な分野でAIが活用されていくでしょう。AI開発を担うスキルを磨くことで、今後もプログラマーとして活躍し続けられると予想できます。
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