エンジニアが面接ですべき逆質問とは?例文や合格に向けた事前準備

エンジニアの面接において「逆質問」を用意しているかどうかは、合否を左右する大きなポイントになります。

本記事では、面接官が逆質問を通じて何を見ているのか、また具体的な例文や合格に向けた事前準備についてわかりやすく解説します。

トピックス
・逆質問のメリットとは?
・面接で役立つ「逆質問」例文集
・NGな逆質問の例文を紹介

ぜひ参考にして効果的な逆質問を行い、志望企業への関心や意欲を示し、内定を引き寄せましょう!

合わせて読みたい⇒エンジニア採用面接で聞かれる質問40選!回答の例文もご紹介

目次

逆質問とはなに?

逆質問とは、面接の終盤に「何か質問はありますか?」と促された際に、応募者側が企業や業務内容について尋ねる質問のことをいいます。

逆質問は応募者が主体性や意欲を示すうえで絶好の機会であり、質問の仕方次第では企業理解を深めるだけでなく、自身の強みや希望をアピールするチャンスにもなります。

面接官へ好印象を与え、相互理解を高めるためにも、逆質問の内容も面接対策として非常に重要なものとされています。

エンジニアの採用面接で逆質問するべき?重要性は?

エンジニアの採用面接では、逆質問は絶対に行うべきです。

なぜなら、自ら疑問を投げかけることで企業への理解を深めるだけでなく、企業側に主体性や熱意、コミュニケーション力をアピールできるからです。

逆にまったく質問がないと、企業によっては受け身な姿勢と見なされる場合もあるため、複数考えておくのが理想です。

逆質問は企業との相性を見極める機会でもあり、自身が納得のいくキャリア形成を行ううえで欠かせないのは間違いないので、ぜひ活用することをおすすめします。

面接官が逆質問の時間を設ける主な理由3選

多くの企業が面接終盤で、逆質問の時間を設けることに疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。

この章では、企業側が逆質問を行う意図、理由について解説していきますので、ぜひ本質を押さえたうえで適切な質問を考えるようにしてください。

企業への関心および入社意欲があるか確認するため

もっとも大きな理由として、「応募者が企業や現場環境にどれほど強い関心を抱き、積極的に働きたいと考えているか」を確認するためです。

企業側としては、一方的に質問に答えてもらうだけでは、その熱意を測り切れないこともあります。

自分から疑問を持ちかけることで、具体的な入社イメージを描いているかどうかが見え、企業側としても候補者の本気度や相性を判断しやすくなるのです。

どのくらい企業を研究しているかを探るため

逆質問には、「応募者が事前にどの程度企業を調べているか」を探る狙いもあります。

応募者が製品やサービス、社風などについて深く理解したうえで、具体的な疑問を投げかける姿勢をアピールできれば、入社後のパフォーマンスや成長意欲が見込まれて内定の可能性も高まります。

ただ、テンプレートにあるような質問、またはすでに説明したことに関する質問などを行うと、「本当に志望しているのか」と疑念を抱かれてしまうので注意が必要です。

以下の記事ではIT業界の転職情報を紹介しており、企業研究にも役立つのでぜひ参考にしてください。

人間性や価値観にズレがないか確認するため

候補者の人間性や価値観が、企業の文化や理念に合致しているかを確かめることも、逆質問の理由のひとつです。

応募者の働き方や優先するポイントが企業の方向性と一致しているかを把握することで、入社後のミスマッチを防ぐと同時に、長期的に活躍できる人材かどうかを判断しているのです。

企業によってはエンジニアとしての技術力というよりも、チームワークやコミュニケーションにどのように向き合っていく人材なのかも、逆質問を通じて見られています。

以下の記事ではシステムエンジニアに向いている人を解説しており、企業が求める人間性・価値観を理解するうえでも参考になるので、ぜひお読みください。

エンジニアの採用面接で逆質問を行うメリット3選

採用面接で逆質問を行うことには、応募者側にとって多くのメリットがあります。

ここでは、逆質問することで得られるメリットについて紹介します。

企業や業務内容について理解を深められる

逆質問を通じて応募者は、実際に携わるプロジェクトや担当業務の詳細など、より具体的な情報を得ることができます。

たとえば企業の技術スタックやチーム体制を把握することで、入社後のミスマッチを減らし、自分の成長イメージを明確に描いたりできます。

また、サービスの方向性や開発プロセスに関する質問を通じて自分の能力との相性を判断するなど、事前に不安を解消する手段にもなるのがメリットです。

面接は企業側はもちろんですが、応募者にも「選ぶ権利」はあるので、逆質問を通じてしっかり不明点や不安を解消しておくことは重要なのです。

積極的な姿勢を見せることができる

逆質問をすることで、「企業側の情報を主体的に収集しよう」という姿勢や入社への真剣さを企業側にアピールできます。

ただ受け身で答えるだけでは示せない熱量や、自発的に取り組む意欲を表現できるため、評価を高める大きなきっかけとなります。

面接官と会話が盛り上がれば好印象を残せる

逆質問のシーンでは、ただの質疑応答ではなく、ちょっとした余談などから「対話」が生まれるケースがあります。

こうしたやり取りの中で、応募者の人柄や柔軟な思考力が自然と伝われば、良好なコミュニケーション能力がある人という印象を与えられます。

技術的な話題や開発の将来像について会話が弾めば、面接自体が有意義な時間となるので、前向きな印象を残しやすくなります。

逆質問以外にも転職理由を聞かれたときにしっかり答えられるよう準備しておきましょう。

新卒・未経験エンジニアが面接でするべき逆質問の例文5選

エンジニアとしての経験がまったくないからこそ、面接で逆質問をして好印象を与えることは重要になります。

ここでは、新卒や未経験のエンジニアが面接でするべき逆質問の例文をご紹介します。

御社で必須の知識や技術があれば教えてください

新卒や未経験エンジニアにとって「どの技術を優先的に学ぶべきか」を理解しておくことは、入社後の成長スピードに直結します。

たとえば企業が使っているプログラミング言語やツール、フレームワークだけでなく、チームワークをはじめとするヒューマンスキルも重視される場合が多いです。

質問の際には、自分が今まで勉強してきた内容を簡単に伝え、不足を補うニュアンスで聞くのがいいでしょう。

入社までに準備しておくべき知識はありますか?

未経験の場合、早期戦力となるためのやる気をアピールするうえで効果的な質問です。

社内で採用されている開発環境やプロジェクトの要件に合わせて学ぶべき言語やツールを具体的に知ることができれば、入社後のギャップを最小限に抑えられます。

こちらに関しても、現状の自身の知識レベルを簡潔に伝えたうえで「足りない部分をどのように補えばいいか」を相談するような姿勢を示すことが大切です。

面接官は、主体的に学習計画を立てられる人材を高く評価するため、ぜひ取り入れましょう。

若い人や新人のアイデアが採用される事例はありますか?

この逆質問は、「自分は自ら積極的にアイデアを出したり、提案を行える人材です」ということをアピールするのが目的です。

また、企業が若手や新人の提案をどの程度受け入れてくれるか、柔軟性と風通しを確認することができます。

質問する際は「自分はこういった新しい視点やアイデアを企業に提案したい」など回答を用意しておくと、逆に聞かれたときにも安心です。

未経験から入社され、成長している方々の具体例があれば教えてください

「自分も先輩を見習い、成長しようとする姿勢」がアピールできる質問です。

それだけでなく、企業がどんな未経験者を欲しているか、また未経験者に対してどのようなサポートや成長機会を提供しているかを理解することもできます。

質問の際のポイントとしては、自分自身の成長意欲を示すため「私も同様に成長し、貢献できるよう努めたいと考えています」など、はっきり付け加えるのもいいでしょう。

私が最初に任される業務の内容や目標を教えてください

「私は即戦力になる気でいます」という気持ちを間接的にアピールする逆質問です。

またその内容や目標を聞くことで、自分がどのように貢献できるかを具体的にイメージできるため、スムーズなスタートを切ることができます。

ここでもはっきりと「早く貢献できるよう準備をしたい」「具体的な業務内容を理解したほうが、自分の強みの活かし方がイメージできる」などと伝え、やる気を存分に強調してください。

なお、未経験からエンジニア転職を成功させるコツについては、以下の記事も参考になるので、ぜひお読みください。

エンジニア経験者が面接でするべき逆質問の例文5選

エンジニアとして経験を積んできた人でも、新たな企業へ転職する際、面接では積極的に逆質問をするべきです。

ここでは、経験者ならではの視点を活かした逆質問の例文をご紹介します。

御社が開催する勉強会の頻度や内容について教えてください

自分の技術力向上のみならず、社員全員の学習や技術向上に対する強い興味を示せる逆質問になります。

ポイントとしては「社員全員がムラなく同じレベルで成長していくことが大切だと感じている」といったニュアンスの言葉を含めると、業務に対する誠実さをアピールできます。

自己中心的ではなく、チーム全体で成長する協調性を示したうえでこの質問をすると、好印象になります。

御社で働くエンジニアがもつ特徴や共通点があれば教えてください

企業文化やエンジニアチームの特徴を理解し、自分がその環境に適応できるかを確認するための逆質問です。

この質問を通じて共通の特徴や強みがわかれば、自分の強みや価値観が企業にマッチするかを判断しやすくなります。

高確率で「人それぞれ」という答えが返ってきますが、その際は

  • 普段のみんなのコミュニケーションや情報共有の方法
  • 問題が起きたとき、みんなどう協調してどう向き合っているか

などを聞いておきましょう。

エンジニアの成長を支援する制度や取り組みを教えてください

企業側に対し、いわゆる「学習意欲」を示せる逆質問になります。

エンジニアとしてより成長するため、企業が提供する支援制度や取り組みを確認することで、「入社後の価値観のズレ」といったリスクを減らせます。

質問する際には、たとえば「最新技術の習得」や「リーダーシップの向上」など、自分が伸ばしたい分野について深堀りするのがおすすめです。

過去に直面した大きな課題、また解決のための取り組みを教えてください

これも本質としては、「即戦力になりたい姿勢」のアピールにつなげるものです。

また企業が直面した課題とその解決方法を知ることで、企業の問題解決能力やチームの連携力を理解できます。

質問の際は「自分はこれまでどう取り組んできたか」、経験を交えながら聞くのがおすすめです。

ビジョン実現のため、重要視しているポイントはありますか

企業がビジョン達成に向け、どんなことを重視しどんな取り組みを行っているのか理解することで、自分がそのビジョンにどう貢献できるかを考えることができます。

それだけでなく企業が何を重視しているか知ることで、自分の価値観や目標が一致しているかを確認できます。

質問に答えてもらった後は、「そのポイントにもとても共感しました。自分もその実現に向け、どのような貢献ができるか考えていきたいと思います。」などと加えるといいでしょう。

エンジニアへの熱意が伝わる逆質問例文5選

とくに未経験の場合、エンジニア転職においては、とにかく「熱意」のアピールが重要になります。

この章では、エンジニアへの熱意を伝えるための逆質問の例文をご紹介します。

私と年齢が近い社員の方はどんな働き方を実現しているか教えてください

入社後の働き方を具体的にイメージするための逆質問です。

同年代の社員がどんなスキルを習得し、その結果いまどんな業務に携わっているかを知ることで、現状の自分とのギャップや将来像を明確にできるメリットがあります。

ただ、どんな働き方かという質問は抽象的なので、なるべく具体的に「私と同年代の方が、どのように実務に取り組みながら組織で活躍されているのか知りたいです。私自身、内定後の働き方やステップアップをイメージするうえで参考にしたいです。」といったように、自分の知りたいことを先に伝えるのもいいでしょう。

御社がいま注力されている分野や数年後のビジョンを教えてください

企業の成長戦略や技術的な挑戦に対する関心を示し、熱意をアピールする質問です。

また企業が現在注力している分野や将来のビジョンを知ることで、自分のキャリアプランと企業の方向性が一致しているかを確認できます。

「いまはとくにクラウド技術に力を入れていると伺いましたが、今後どのような展開を考えておられますでしょうか?」など、具体的な技術やプロジェクトについても触れるとより効果的です。

業務をこなす中でやりがいを感じられる瞬間を教えてください

こちらは、企業への関心をアピールできるものです。

実際に働くエンジニアがどのような場面で満足感や達成感を感じるかを知ることで、自分もその環境でやりがいを感じられるかを判断できます。

答えてもらった後は「自分もそういった部分にやりがいを感じるので、ますます意欲が湧いてきました」など、共感することが大切です。

社員が日々の課題を乗り越えるために努力していることを教えてください

「組織に早く溶け込むための姿勢」をアピールできる逆質問です。

企業がエンジニアの課題解決にどのような支援や環境を提供しているかも理解でき、自分がその環境でしっかり働けるかもわかります。

質問する際には、自分が過去にどのように課題を解決してきたかを簡単に触れながら尋ねるのも、積極性を感じられるのでおすすめです。

この企業で働く中で会社の一番の魅力はどこだと感じますか

こちらも「企業に貢献する熱意」につなげられる逆質問です。

また企業の強みや特徴をよりくわしく知ることができ、実際に働く社員が感じている魅力を通じて、文化や環境を理解できます。

質問の際は自分がとくに魅力を感じたり、重視しているポイントを軽く先出ししたほうが、面接官も答えやすくなるのでおすすめです。

ミスマッチ対策およびキャリアアップに関する逆質問例文5選

企業に就職するとなれば、企業に選ばれるだけでなく、受験者側にも選ぶ権利はあります。

ここではミスマッチ対策、およびキャリアアップについての逆質問を紹介していきます。

クライアントとの関わり方で、意識していることなどありますか

この逆質問では、その企業が重視する顧客目線や対応の方針を知ることができます。

顧客対応の方針やトラブル時の対処法などを知ることで、自分がその方針や環境に適応できるかといった「相性」を確認することにもつながります。

これについても、自分がどういうことを希望しているかを先出しするのがおすすめです。

たとえば「私はクライアントとの定期的なミーティングを通じ進捗を共有することを重視しています。御社ではどのような方法でクライアントとコミュニケーションを取っていますか?」といった具合です。

現役の社員の方々は、どのような理由で御社を選んでいますか

こちらも企業、そして社員との相性を探る逆質問です。

社員がどのような基準でその企業を選んでいるかを知ることで、面接官含め社員の意識の高さや価値観などがうっすらとわかってくるものです。

ただ、これについても「人それぞれ」という回答がほとんどだと思うので、あくまで「傾向として」という言葉を添えてあげると親切かもしれません。

御社の将来的な事業展開および展望があれば教えてください

「応募者のキャリアプランとの一致」は企業側も気にしている部分なので、ぜひ取り入れたい逆質問となります。

質問の際の注意点ですが、企業側の将来的な展望は、面接中に話していることも少なくありません。

「さっき説明したんですけど⋯」となると逆にマイナスなので、面接では話をよく聞いておきましょう。

業務効率化やマネジメントに関して工夫していることはありますか

この質問では「いかにムダな業務を減らす姿勢があるか」を確認できるため、ミスマッチを防げます。

ここで曖昧な回答をする企業は、生産性をあまり考慮できていないことが伺えます。

質問する際には、自分がどのように業務効率化に貢献したいか、アイデアを交えることです。

評価基準やキャリアアップの仕組みについて教えてください

こちらは「自分がどのように成長し、キャリアを築いていけるか」を具体的にイメージできるようになる質問です。

評価基準やキャリアアップ制度については、面接の時点で少なからず説明はあると思うので、それに深堀りする形で聞くのがポイントです。

現場の技術および環境、チーム文化に関する逆質問例文5選

エンジニアとして転職するなら、企業との相性や継続の可否の問題から、現場の技術環境やチーム文化は理解しておきたいところです。

ここでは現場の技術や環境、チーム文化に関する具体的な逆質問例文を紹介します。

現場の雰囲気、またエンジニアどうしのコミュニケーションは円滑ですか

質問のとおりチーム内の人間関係を判断する質問です。

良好なコミュニケーションがプロジェクトの成否を左右すると言って過言ではないので、ぜひ聞いておきましょう。

質問する際は、現在円滑なのかに加え、円滑にするための仕組みなど存在するかも要チェックです。

複数の部門間の連携や調整はどのように行われていますか

部門間の連携がスムーズかどうかわかれば、プロジェクトの進行や業務の効率性が見えてきます。

どのように行われているか(方法)はもちろんですが、その連携に問題がないかなども確認すべきです。

日々の業務の進行スケジュールや1日の流れを教えてください

実際に働く際のスケジュールや業務の進め方をイメージすると同時に、自分の理想の働き方と合致しているかも確認できる質問となります。

質問する際には、「そのスケジュールや進行にうまく適応したい」というニュアンスを含めて聞くと印象がいいです。

客先業務では、何人くらいのエンジニアが派遣されますか

担当するプロジェクトの規模感を問う質問になります。

なので役割分担、チーム内でのコミュニケーション方法の具体例などについても、重ねて質問すると良いでしょう。

チームのメンバー構成や協力体制について簡単に教えてください

チーム構成や協力体制を知ることで、自分がどのようにチームに溶け込めるかイメージできます。

質問する際にはチーム内での役割分担はもちろん、リーダーの性格ややり方ついても聞いておきましょう。

初回の面接で使いたい逆質問例文5選

面接では初回に向いている質問と、2回目以降にしたほうがいい質問が存在します。

この章では、初回の面接で活用できる具体的な逆質問例文とポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

現在どのようなプロジェクトの、どういった部分に注力していますか?

この質問によって、プロジェクトへの貢献意欲を伝えられます。

ポイントは「早く馴染みたい、すぐに貢献したい」というニュアンス込みで話すことです。

ここでは「自分の興味のあるプロジェクト」などは、とくに聞かれない限りは話さないほうがいいでしょう。

これまでの新入社員が直面した課題、また解決法を教えてください

自分が入社後に遭遇しそうな壁を具体的に把握し、同じような失敗を少しでも避けるために参考になる質問です。

また回答によっては、「新人に対する企業側のサポート体制」も見えてくるメリットもあります。

質問時は「どのように課題を共有し、解決策を見つけたのか」「会社全体や先輩のサポートはあったのか」など、なるべく具体的な例を引き出すようにしましょう。

御社が現場の雰囲気づくりのためにしている取り組みなどあれば教えてください

「現場の雰囲気や環境、人間関係を大切にする人材である」ということを印象付ける逆質問になります。

また雰囲気や文化を理解することで、自分がその環境に対応できるかを判断することができます。

「これまで行ってきた取り組みの事例」と、「いま行っている取り組み」の両方を聞いてみて、これにはっきりと答えられる企業なら、雰囲気や環境づくりにしっかり取り組んでいると判断していいでしょう。

普段エンジニアや社員の方々の間ではどんな会話が飛び交っていますか

企業側に対し、コミュニケーション能力の高さを匂わせられる質問です。

また会話の内容を知ることで、現場の雰囲気や「自分に合うか」をイメージできるようになります。

この質問をするなら、「作業中」と「作業以外の時間」の両方を聞いておいたほうが、入社後のイメージをより鮮明にできるかもしれません。

エンジニアや社員どうしの交流の機会はありますか?

こちらも企業側に対し、コミュニケーション能力の高さ、そして協調性を匂わせられるものです。

これまでの事例とこれから行われる交流の予定、そして「自分も参加したい」という旨をアピールすることが大切です。

二回目~最終面接で使いたい逆質問例文5選

二次面接、もしくは最終面接では、これから長く務めるためにも、企業との相性をより深く確認する逆質問をしたいところです。

ここでは、二回目もしくは最終面接で活用できる具体的な逆質問例文とその意図、ポイントを紹介します。

異なる部門間での連携は、どのように行っていますか

真面目に業務に取り組む姿勢をアピールできる質問になります。

自分が所属する部門と別の部門との連携の流れ、またそれが円滑か否かを確かめることができます。

応募者としては「しっかりと不便なく意思疎通が取れる状況なのか」を探りたいので、コミュニケーション手段のほか、連携が現状で円滑にできていると思うかどうかもはっきり聞きましょう。

チームでいま抱えている課題などがあれば教えてください

この逆質問では、課題解決に対する積極性、そして貢献したい気持ちを示せます。

また、企業がどういった事柄を「課題」と捉えるかを知ることで、その企業のレベルも少なからず見えてきます。

企業が抱える課題は、小さなものから大きなものまで複数あるはずです。

「自分が所属する予定の部署内のもっとも大きな課題」をいくつか教えてもらう形でいいでしょう。

モダンなツールや技術を導入する基準やプロセスを教えてください

強い知識欲と向上心、積極性を示せる逆質問です、

また技術革新への姿勢を知ることで、将来性やマッチング率を見極める指標にもできます。

「自分は新しい技術に強い興味をもっている」ということを付け加えるとより効果的です。

新入社員が現場に馴染むための取り組みなどはありますか

自分はもちろん、それ以降に入社した社員を歓迎する姿勢があるかを確認する逆質問です。

いまや多くの企業では、さまざまなサポートや交流会が設けられているなど、何らかの取り組みがあるものです。

自分自身も新人を大切にする、という気持ちをアピールしましょう。

御社の部署それぞれの業務内容を詳しく教えてください

「入社後でないと配属先がわからない」といったパターンだった場合、ぜひしておきたい逆質問です。

各部署の業務内容を理解することで、企業全体の構造や、自分が配属される可能性のある部署の業務を具体的にイメージできます。

ただ、質疑応答の前に説明されることの多い内容ではあるので、二度おなじことを繰り返し聞かないようにしないことです。

内定後の面談で使いたい逆質問例文5選

企業によっては内定後も、条件のすり合わせなどで面談の場が設けられることがあります。

この章では、新しい環境に飛び込む最後の準備としてしておきたい逆質問をご紹介します。

私のどういった部分を評価・期待していただけたのか教えてください

「企業の期待に応えたい」という意思をアピールできる逆質問です。

また、ここで企業側が思っている応募者の強みを確認できれば、入社後により活躍する方法を考えられます。

質問の際は、「入社後、どう貢献できるかイメージする材料にしたい」などと添えるのがポイントです。

私と同年代の方のおおよその年収相場を教えてください

初回の面接などでは聞きにくい質問ですが、内定をもらった後であれば積極的に聞いておきたい逆質問です。

同年代の社員の年収相場を理解することで、公正な給与体系を持っているかの確認ができます。

ただ、いくら内定後とはいえ、未経験のうちはあまり強気で希望の年収額は言わないほうがいいです。

あくまで同年代の年収相場にとどめたうえで、「それにすぐに追いつけるよう精進します」などと言っておくほうが無難です。

社員のリモートワークやフレックスタイムの活用状況はいかがでしょうか

こちらも初回の面接では少々聞きにくい、条件面の逆質問となります。

現代でもリモートワークやフレックスタイム制を導入していないIT業界企業はたくさんあるので、理想の働き方の実現のためには確認しておくべきです。

ポイントは、それらの制度の有無ではなく「活用状況」です。

あるかないかではなく、「社員全員がその制度を、各々の都合に合わせて便利に活用できているか」など、活用状況を聞きましょう。

社内の教育やスキルアップ制度の活用事例などを教えてください

いち早く企業の戦力になろうとする姿勢、そして向上心を見せられる逆質問です。

こちらも、ポイントとなるのは制度の有無でなく「活用事例」です。

社員はそれらの制度を積極的に活用しているのか、そしてその制度によってどんな成果を出してきたのか、を聞きましょう。

それによって、その制度は名ばかりではなく、どれほど効果のあるものなのかが浮き彫りになります。

キャリア形成に関し、どのような支援があるのか教えてください

企業によっては「キャリア支援」と呼ばれる、キャリア面談や研修、資格取得支援といった制度を設けている場合もあります。

そういった制度の有無、また内容を確認する質問です。

ただ、それに頼るのではなく「自己成長をより促進してくれるものとして活用したい」と付け加えるのがポイントです。

エンジニアの採用面接で評価を下げてしまうNG逆質問の例文5選

エンジニア面接の逆質問は、好印象を残すうえでも非常に効果的ですが、質問の内容によっては逆に評価を下げてしまうこともあります。

ここでは、NGな逆質問の例文を紹介しますので、失敗を避けるためにもぜひご一読いただければと思います。

有給および給料、待遇に関する質問

NG例文

御社の残業代の支給基準、昇給の頻度と額、ボーナスの有無を教えていただけますか。また、有給は自分が希望する日にちにしっかりと取ることができますでしょうか。

有給や昇給、ボーナスといった待遇面ばかりを深く追及するのは、入社意欲が低く、企業への敬意を欠いていると受け止められがちです。

金銭面だけに焦点を当てる発言は、長期的なキャリア形成よりも利得優先という姿勢を疑われるため、結果的に評価を下げてしまうので、控えましょう。

企業の強みや理念に関する質問

NG例文

御社の強みはなんだと思いますか?また、どのような理念をお持ちで、どのような業務を行っているのでしょうか。

上記については、多くの企業が公式サイトなどで公開していることに加え、採用面接の場でも改めて説明を受けることがほとんどです。

明らかに逆質問で聞く内容ではないため、企業のリサーチが著しく足りていないと判断され、マイナスにつながってしまいます。

説明を受けた内容とかぶる質問

NG例文

御社では、どのようなサービスを展開しているのでしょうか。また、そのサービスはどういった場所で使われることが多いのでしょうか。

上記の例文に限らず、一度説明があった内容を繰り返し尋ねると、面接官の説明を真剣に聞いていなかったか、理解力が不足していると受け取られてしまう可能性があります。

気になる点がある場合は、あらかじめ要点だけはメモをとり、逆質問で補足的な質問をするなど、相手の話を尊重しつつ理解を深める姿勢が大切です。

面接官の経歴など個人的な事情に関する質問

NG例文

〇〇(面接官)さんは以前どの会社に勤めていて、どういう経緯でこの企業に来られたのですか。社歴や経歴なども含め、どんな理由で転職されたのか教えていただけますか。参考にしたいので、よろしくお願いします。

面接官と話が盛り上がること、対話が生まれることはたしかに面接においてはプラスになります。

とはいえ、面接官のプライベートな事情や個人の経歴を深く掘り下げる質問をわざわざ行うのは面接の目的から逸れており、相手に不快感を与える可能性があります。

採用面接では、あくまでも企業と応募者の相性や適性を見極めるのが目的なので、常識の範囲内の質問にとどめましょう。

現状のスキルとかけ離れた高度な技術に関する質問

NG例文

私はまだプログラミングを始めたばかりですが、御社でAIや機械学習、ブロックチェーンなどの最先端技術を扱える部署に配属してもらうことは可能でしょうか。また、プロジェクトマネージャーにも興味があるのですが、何年くらい勤めればなれますでしょうか。

上記は向上心はあるものの、やや謙虚さに欠ける人材と捉えられてしまいます。

採用側は応募者の成長意欲は歓迎しますが、自身の現状の立ち位置を理解していない、かつ基礎力を飛ばしたがる人に魅力は感じません。

自分のスキルレベルに応じて段階的に取り組む姿勢を示すほうが、評価が上がりやすいでしょう。

エンジニアが上手な逆質問を考えるための準備・コツ5選

逆質問をするのであれば、「いい質問ですね」と思われたいし、好印象を残したいと思うものです。

この章では、上手な逆質問を考えるための準備やコツについて解説します。

企業について徹底的に調査する

まずはその企業について、徹底的に調査することから始めましょう。

調査することといえば、たとえば、

  • いつどんな事業で創業したか
  • 企業理念の由来や根源は何か
  • 創業者はどんな経歴をもつどんな人なのか
  • どんな事業内容なのか
  • どのような客層をターゲットにしているか
  • 企業が成し遂げたい目標は何か
  • 社員や現場の雰囲気の評判はどうか
  • 社員の年齢層はどのくらいか
  • 社員、派遣、業務委託、アルバイトの割合はどのくらいか
  • 勤続年数や条件面はどうか

など、他にも多岐にわたります。

企業について十分に理解できていないと、いい質問などなかなか出てこないものです。

転職で成し遂げたい目的や軸を明確に決めておく

自分が転職で何を実現したいのか決めておくと、一貫性を持たせられます。

将来像をイメージし、それを踏まえた質問を投げかけ「具体的な意欲と計画性を持つ人なんだな」という印象を与えましょう。

チームやリーダーについてのポジティブな質問を考える

どんな現場やプロジェクトにおいても、リーダーの人柄やスキルが非常に重要であることは間違いありません。

  • よくリーダーを担当している人はどんな人か
  • メンバー間ではどんな目標を共有しているのか
  • リーダーがメンバーの成長をどうサポートしているか

などを尋ねれば、入社後のチーム適応度をイメージしやすくなります。

それだけでなく「ゆくゆくはリーダー職にも興味がある」ということを、嫌味なく間接的に面接官にアピールできます。

いま取り組んでいるプロジェクトの概要や課題などを聞く

「企業側が現在どんな開発を進めているか」を聞くことで、業務内容のリアルなイメージを掴めるだけでなく、自分のスキルをどの程度活かせるかが明確になります。

さらに「その課題に対してどのような施策を検討しているのか」など掘り下げれば、問題解決への興味や協力意欲を示せます。

チーム間の関係性や協調性について聞く

これについては公式サイトなどで調べてもなかなかわからないうえ、同じ企業内でも部門やプロジェクトによって文化は大きく異なるため、確認する価値は大いにあります。

入社後の働きやすさを見極め、失敗を避けるといった観点では応募者側にとって非常に重要な情報であると同時に、企業側も積極的に説明したがっている場合が多いです。

エンジニアの面接で合格するための事前準備3選

エンジニアの面接を突破するには、入念な準備が欠かせません。

準備に事前に取り組むことで、自身の強みや目標を的確にアピールできたり、面接官とのコミュニケーションもスムーズに進むはずです。

この章では、エンジニアの面接で合格するために、最低限しておきたい事前準備について解説します。

将来的に実現したい目標を決めておく

面接で高く評価されるエンジニアは、単に現状のスキルを提示するだけでなく、将来に向けたビジョンを明確にもっているケースが多いです。

大切なのは自分のブレない軸をもち、実現したいゴールをどのように達成していくかをある程度描いておくことです。

そうすることで面接官からの質問にも筋道立ててスムーズに回答できるようになります。

企業の情報収集は徹底的に行う

エンジニアとして働く以上、応募先の企業がどのような製品やサービスを提供し、どんな開発手法を採用しているかなどを把握することは必須です。

公式サイトやSNSなどを活用し、事業内容や使用技術、社風までしっかり調べましょう。

情報収集が不足していると「この企業を選んだ理由」をはじめ、どんな質問に対してもうまく対応できなくなってしまいます。

逆質問は4~5つほど用意する

質問が多すぎると焦点がぼやけてしまううえ、面接官も疲れてしまうため、4〜5つ程度に厳選するのがいいでしょう。

上記で紹介した逆質問を参考に、入社後の成長をイメージさせるような内容を考え、主体性をアピールしてください。

逆質問を行った後に忘れてはならないマナー3つ

面接では「逆質問をして終わり」ではありません。

その後の対応にもしっかり気を配れるか否かが、企業側に好印象を残せるかどうかの境目になります。

本項では面接後に押さえておきたい3つのマナーを紹介します。

最後のひと工夫が最終的な評価に影響することを念頭に置き、参考にしてください。

相手の回答にしっかりとリアクションをする

逆質問に答えてくれた面接官の説明を聞き流さず、驚いた表情や納得した相づちなど、「リアクション」を挟むことで理解度とコミュニケーション力を示すことができます。

たとえば「とても参考になります」や「実際のプロジェクトのイメージがより明確になりました」など、笑顔で一言を添えるだけでも好印象を与えられます。

興味を持っている姿勢をアピールすることで面談そのものの雰囲気も和やかになるうえ、話す側(面接官)としても気持ちがいいものです。

お礼の一言を伝える

面接の最後に、相手への敬意や礼儀として「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」と述べるのは当たり前です。

これは逆質問についても同様で、逐一「詳しく教えてくださってありがとうございます」などと感謝を示すことで、礼儀正しさをアピールできます。

相手の丁寧な説明や配慮に感謝しつつ、自分の意欲をさりげなく織り交ぜると、より好感度を高められるはずです。

入社する意欲・モチベーションを伝える

逆質問を通じて得た情報を受け取り「改めて御社で働いてみたいという気持ちが強まりました」などと伝えると、印象もよく入社への本気度がより感じられます。

企業側としても、「自社が大切にしているポイントや制度に興味を示してくれる応募者」を好む傾向があります。

筆者も企業の面接官を担当したことがありますが、お礼を述べることに加え、このように意欲やモチベーションに関する一言があると、やはりお世辞でも嬉しいと感じるものです。

モチベーションもプロジェクトの成否を分ける重要な要素になるので、しっかりアピールしましょう。

未経験からのIT転職成功のコツはこちらでも詳しく解説しています。参考にしてみてください!
20代の未経験者でもIT転職は可能!成功のポイントや注意点をくわしく解説!

エンジニアの逆質問に関するQ&A

最後に、エンジニアの逆質問についてのよくある質問に回答していきます。

新卒エンジニア志望の場合、どんな逆質問をすべき?

本記事でも紹介していますが、以下のような質問がいいでしょう。

  • 入社までに把握しておく知識や技術
  • 若い人や新人のひらめきが製品として反映されるケースの有無
  • 未経験入社の方々の成長事例など
  • 入社後に担当する業務内容

ポイントは、面接官に対し「私は即戦力になるための準備や努力を惜しまない人材ですよ」という姿勢をアピールすることです。

未経験エンジニアでも評価につながる逆質問は?

上記の回答とも重なりますが、入社前に事前に学習すべき内容や、業務に必要なスキルセットについての質問は評価につながります。

また新人の成長事例、そして企業のサポート環境などにも触れても「自ら知識をどんどん吸収していく姿勢」を示せるのでおすすめです。

未経験からITエンジニアとして評価されたいのであれば、転職の流れや勉強法を解説している以下の記事も参考になるので、ぜひお読みください。

中途採用エンジニアならどんな逆質問がいい?

エンジニアとしての経験がある中途採用であれば、「即戦力になれることを示すような逆質問」がもっとも効果的です。

たとえば「いま、開発チームが直面している課題はどんなものがありますか? これまでの経験を踏まえ、私からも改善策を提案したいと考えています」といった具合です。

また新機能やモダンな技術の導入などを逆質問で取り入れてみるのも、好奇心旺盛で自分から絶えず学ぶ姿勢を強調できるのでおすすめです。

まとめ

以上、逆質問の本質や具体例、好印象を残すための工夫を紹介しました。

逆質問を用意する際のポイントは、企業の情報を徹底的に調査し、自身のキャリア軸や将来像を明確にすること、そして面接官に対する礼儀を忘れないことです。

ぜひ本記事を参考のうえ、逆質問で自分の強みをより引き立たせ、面接通過率をアップさせてください。

より好印象を残せる逆質問、またそれ以外の徹底した面接対策を受けたい方は、ぜひ活学キャリアをご利用ください。

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さらに取り扱っている求人については独自の厳しい基準を満たしたものだけを扱っているため、未経験の方でも安心してご利用いただけます。

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