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「社内SEは楽すぎ」は本当?元エンジニアがリアルな実態と落とし穴を解説

こんにちは、活学キャリアです。

社内SEって楽すぎるんでしょ?



大変なこととかなさそうで羨ましい…!
そんな声をよく聞く昨今です。
たしかに社外対応のストレスが少なかったり、残業が少なかったりと、うらやましがられる理由はたくさんあります。
でも、実は表からは見えにくいハードな部分があったり、楽かどうかは企業によって大きく異なる現実もあったりします。
この記事では、社内SEが楽だと勘違いされる理由と、決して楽ばかりではない一面、さらには転職するための現実的なステップなどを解説します。
- なぜ「社内SEは楽すぎ」と言われるのか
- 実際には楽ばかりではない
- 将来を見据えた、楽に働ける社内SEになるには?
「社内SEは楽すぎ」は本当?
結論、本当ではありません。
でも、ある意味「楽すぎ」という見解もあながち間違ってはいません。
なぜなら、顧客対応や常に変化する現場作業がなく、比較的安定した環境で働けるからです。
たとえば、自社の従業員からの問い合わせに対応する業務が中心で、納期に追われるプレッシャーや突発的な仕様変更も少ない傾向があります。
その結果、精神的・肉体的な負担は他のIT職種よりも軽く感じやすい、というわけです。
ただ環境や体制によって大きく異なるため、一概に全員が「楽すぎる」と決定づけるのは総計なのです。
社内SEが楽すぎと言われる主な理由6つ


「楽すぎ」とされる代表的な理由には、どんなものがあるのでしょうか?
業務の安定性や人間関係のストレスの少なさ、働き方の自由度などが挙げられています。
クライアントに振り回されるストレスがないから
社内SEは基本的に「社内ユーザー」が顧客です。
なので、外部クライアントの無理な要求や急な仕様変更に振り回されることがほとんどありません。
たとえば社外SEやSIerは「明日までに追加機能を」といった要望がわりと頻発しますが、社内SEであれば社内調整の余地があるので、納期も比較的ゆるやかだったりします。
このように理不尽なプレッシャーが少ないことは、大きな働きやすさにつながっています。
環境が変わるストレスがほとんどないから
社内SEは、基本的に同じ会社・同じオフィスで勤務するケースが大半です。
プロジェクト単位で勤務地が変わったり、頻繁に客先に常駐するような働き方は多くありません。
また転勤の可能性も低く、落ち着いた環境で腰を据えて働けるのもメリットです。
子育て中の方や、ワークライフバランスを重視する人には理想形といえます。
裁量権の高い仕事が比較的容易に経験できるから
社内SEは少数なことが多く、自分で判断して動ける範囲が広いです。
たとえば「社内申請フローをもっと効率化したい」といったアイデアを自分で立案したり、導入まで主導できることもあります。
また社内のIT部門代表として、経営層と連携して物事を進めるシーンだってあります。
さらに外部ベンダーや他部署と調整を重ねながら進める経験ができたりと、技術力だけでなくビジネス視点も磨かれるため、モチベーションが保ちやすいです。
社内IT人材の中心的存在として重宝されるから
社内SEは、その企業のIT全般を支える存在として欠かせない人材として扱われます。
たとえば「プリンタが動かない」「PCの動作が遅い」といった日常的なトラブル対応から、業務システムの運用・改善まで幅広く担当します。
「良くも悪くも」ではありますが、誰もが頼りにしてくれるため感謝される機会も多く、自分の存在価値を実感しやすいです。
残業が比較的少なめだから
社内SEは自社内のシステム運用がメイン業務です。
なので外部納期に縛られない分、残業は少ない傾向があります。
もちろん繁忙期や障害対応で残業になるケースもありますが、慢性的な時間外労働は生まれにくい傾向です。
収入が高い傾向にあるから
同年代・同スキル帯のエンジニア職と比べても、比較的年収が高い傾向です。
とくに大手企業や上場企業ではベース給与が高めに設定され、もちろんボーナスもあります。
年収については、ぜひ以下の記事を見てみてください。


社内SEは楽すぎではない!ハードな部分もある
楽と思われる部分を解説してきましたが、実際には大変な一面ももちろんあります。
たとえば、
- 社内のIT代表としてあらゆるトラブルに対応するプレッシャー
- 他部門に相談できない孤独感
- 属人化しやすい業務の負担
などといった、見えづらい苦労です。
とくに人数が少ない企業では、インフラからヘルプデスク対応まで一人で担うケースもあり、決して気楽とは言いきれません。
筆者もエンジニアとして働いていたとき、間近にいた社内SEが



明らかに自分の担当外でも、とにかくITのことは全部振られるから時間がない…。
と不満をこぼしていたのが印象に残っています。
こうした実態を詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。


楽すぎると言われる社内SEに転職するための行動


「楽そう」という印象があっても、実際に転職するには入念な準備が必要です。
とくに未経験であれば、いきなり理想的で「楽」な職場に入るのは極めて困難でしょう。
ここでは、現実的に目指すうえで有効な行動を、5つ紹介します。
現職での「社内SEに関連しそうな業務」を洗い出し棚卸しする
まず、自分の業務の中に「社内SE的な仕事」がないかを振り返ってください。
たとえば、
- 社内システムの設定を一任された経験がある
- 頻出するヘルプデスク的な問い合わせに対応した
などは、関連するスキルとして評価されやすいポイントです。
面接ではこうした「小さな経験から来る自信」も、武器になります。
思い出せる範囲で構わないので、担当した内容や改善したことを言語化しておきましょう。
「今までの経験の中で関連しそうなスキルってあるかな・・」という方は、活学キャリアへご相談ください。
過去の業務経験のヒアリングから、社内SEとしての関連スキルやアピールポイントを一緒に言語化してくれます。
インフラ全般やセキュリティなどの知識を身に付ける
社内SEはアプリ開発より、インフラ寄りの知識が求められるので、基礎的な内容を押さえておくと実務に直結します。
独学でも学びやすいですが、「CCNA」のような需要の高い資格の取得を目指すと、知識の整理ができ、面接でも強くなります。



でもCCNAなんて難しいし、まして未経験者がとれるような資格じゃないよね…。
と思う方もいるでしょう。
そのような方は、ぜひCCNA資格取得コースをご検討ください。
CCNA資格取得コースでは、ネットワークの基礎から応用までをアニメーション動画と実機演習で学ぶことができます。
講師は全員CCNAの保持者で、合格者ならではのアドバイスを受けられるうえ、当コースでは「楽しく学べる工夫と環境」にこだわっています。
モチベーション管理から学習進捗までしっかりサポートするので、まったくの知識ゼロの状態からでも安心です。
実務に活かせるスキルをしっかり身につけるために、ぜひ無料カウンセリングを受けてみてください。
また、IT資格については以下も役立つので読んでみてください。


社内SE業務を体験できる業務委託や副業案件に挑戦する
「実務を経験できる副業や業務委託案件」に参加するのも有効です。



そういう仕事って経験がないと無理じゃない?
と思ってしまうものですが、週1〜2回のITサポート業務や、社内向けシステムの運用支援といった「未経験OKの案件」も、探せばあります。
仕事内容の難易度はともあれ、プロとして関連業務を行った経験は、面接でもしっかり話せます。
中小企業向けの社内SEブログやQiitaの記事を読み漁る
実際の現場を知るなら、実務者によるブログや技術記事がおすすめです。
中小企業の社内SEは一人が幅広い業務をこなすのが基本で、リアルな課題や工夫が記録されています。
Qiitaなどで「社内SE」「情シス」といったキーワードで検索してみましょう。
面接でも「現場の課題を調べていた」といったことが示せると好印象を与えやすいです。
「未経験歓迎」の社内SE求人に応募してみる
最初から理想的な職場を狙うのは難しいので、まず「未経験歓迎」の求人に挑戦してみましょう。
たとえ条件面が理想から外れていても、第一ステップを踏み出す経験になります。
未経験でいきなり「楽すぎ」と言われる現場に入るのはほぼ不可能です。
最初は場数を踏み、転職を重ねながらよりよい環境へコツコツとステップアップする必要があります。
とはいえ「未経験歓迎」と謳うものは、実際は雑用ばかりだったり、ITとは名ばかりの職場も少なくありません。
「最初の一社で消耗して挫折する」、そんな未来は誰しも避けたいですよね。
活学キャリアなら、そうしたハズレ求人を徹底的に排除した上で、未経験者を育てる前提の企業だけを紹介してくれます。
しかも、あなたの過去の経験や人柄をきちんと企業に伝えてくれるので、「どこでもいいから内定」ではなく、「長く働けて、ちゃんと成長できる」企業と出会える可能性が高まります。
楽するだけでなく「満足感」や「達成感」を得たい方は、まずは一度無料カウンセリングで一緒に話をしてみませんか?
楽すぎと言われる社内SEに向いている人の特徴
「楽そうだから」という理由だけで選ぶのは、正直おすすめできません。
人によって向き不向きがはっきり出る職種でもあるからです。
たとえば他部署との積極的なコミュニケーションを楽しめたり、局所的ではなく全体を俯瞰して行う業務に興味のある方は、向いている傾向があります。
一方で専門性を磨きたかったり、結果主義を求める方には厳しいかもしれません。
自分がどちらのタイプに近いのか知りたい方は、以下の記事も見てみてください。


社内SEとして「楽すぎ」と羨ましがられる優良企業の特徴





同じ社内SEなのに、あの人はなんであんなに余裕があるんだろう?
こういった疑問を抱く方も少なくないでしょう。
その余裕は、おそらく働く企業の体制や環境が関係します。
ここでは「羨ましがられる優良企業の特徴」を5つご紹介します。
社内SEが1人じゃなく3人以上いる
社内SEが1人しかいない職場では、どんな小さなトラブルでもすべて一人で対応しなければなりません。
そうなると当然、精神的にも物理的にも疲弊しがちです。
これに対して3人以上の体制が組まれた企業では、業務や各々の負担を分散できるため、業務効率化が実現します。
面接の際は、ぜひ社内SEの人数を聞いてみてください。
外注先との関係が安定的で任せる仕事も明確
- 設計や要件定義だけを社内SEが担当
- 実際の開発や運用は外注先が担う
といった体制が整っている企業は、かなり働きやすい傾向にあります。
極端な例ですが、システム障害が起きた場合も「復旧対応はベンダーが行う」というルールが明確であれば、社内SEは連携・調整に集中できます。
責任の境界が曖昧だとどんなトラブルにも対応しなければいけなくなるので、外注との関係性がしっかり構築されている職場かどうかは重要です。
社内全体のITリテラシーが高い
本来の業務に集中できるかどうかは、社内のITリテラシーにも大きく左右されます。
たとえば「パスワードを忘れた」「プリンタが紙詰まりした」という類の問い合わせが多発する現場だと、本来のシステム改善業務に手が回らなくなりますよね。
一方、教育やマニュアル整備が進んでいる企業では、こうした初歩的な問い合わせが減り、ストレスもぐっと少なくなります。
DX・システム化が進んでいる
業務のデジタル化やシステム化が進んでいる職場も、理想に近い環境といえます。
たとえば「Excelで作った申請書を印刷して上司に提出し、総務が手入力で処理する」のような非効率なフローが放置されている企業では、余計な対応に追われがちです。
反対に、業務がすでにシステム化されている企業だと、日々の業務が圧倒的に楽になります。
ヘルプデスクや外部の一次対応窓口が存在する
問い合わせやトラブルの最初の窓口が社内SE本人だと、対応に追われて本来の業務に支障をきたしがちです。
これに対し「ヘルプデスク部門」や「外部の一次対応業者」が設けられている企業だと、本来の業務に集中しやすくなります。
対応範囲を明確に分けられる体制があるかどうかは、働きやすさを左右する大きな要因です。
「楽すぎ」な社内SEって、この先のキャリアは大丈夫?



でも楽すぎる働き方って、後でキャリアが行き詰まる可能性もありそう…。
と不安になる方もたくさんいるかと思います。
でも実際、業務が楽であっても、必要なスキルや経験を日々少しずつ積み上げてさえいれば、将来困ることはほとんどありません。
業務が安定しているとはいえ、社内インフラ、セキュリティをはじめ、「ITの根底となる知見」が自然と深められます。
これらは他の企業でも通用するスキルであり、実際に社内SEからITコンサルや上流工程のインフラエンジニアへ転職するケースも多数あります。
そのため、将来の選択肢は十分に広がるというわけです。
そんな環境は誰にとっても魅力的ですし、簡単に手に入るものではないからこそ「自分も行きたい」と思うのは自然なことですよね。
実は、未経験からでもそうした環境を目指せる道はきちんとあります。
楽に働ける社内SEを目指すなら「活学キャリア」!
楽に働ける社内SEになるには、時間をかけて現場経験を積んだり、社内で信頼を得ながらポジションを築いたりする必要があります。
それが王道であり、確実なルートであることは間違いありません。
ですが活学キャリアを使えば、「今後に有利なスタート地点」を選ぶことができます。
未経験からでも、教育体制が整っているだけでなく、成長しやすい環境をプロから紹介してもらえるため、消耗せず「楽でホワイトな働き方」へと着実に近づいていけます。
理想の未来に直結する着実な一歩を、活学キャリアでいっしょに積み上げていきませんか。
「社内SEは楽すぎ」についてまとめ
「楽すぎ」と言われるのは、働きやすさやストレスの少なさが理由としてあります。
もちろん全員が楽なわけではありませんが、現実的な努力と準備を積み重ねれば、未経験からでも「うらやましがられるような働き方」に近づくことは可能です。
楽なだけじゃなく、やりがいもある働き方や環境を本気で目指すなら、活学キャリアの活用が近道です。
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エンジニア・講師
山本 忠輝
東京大学大学院において宇宙関係の研究に従事。その後はIT開発の現場に身を置き、エンジニアとしての実務経験を積みながら、人事としての採用・育成にも携わる。現在は活学ITスクールの講師としても活動中。業界歴は14年におよび、現場と人事の両視点から未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。