IT業界の年収はどれくらい?職種別・企業別年収と年収UPの方法も紹介

AI、ビッグデータ、IoT、5G、クラウドなど、さまざまなテクノロジーの台頭により、今後もますます発展していくと思われるIT業界。

IT業界で働くとなるとどれくらいの年収になるのか、また高年収を目指していく場合にどのようなアプローチがあるのか、気になる方も多いでしょう。

この記事では、IT業界の年収事情や高年収を目指す方法などをご紹介していきます。

IT業界への就職・転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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目次

IT業界の平均年収

まずは、IT業界の平均年収をみてみましょう。

転職情報サイト「doda(デューダ)」が発表するデータによると、IT業界の平均年収は452万円です。

参照:doda「平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】

同サイトが発表する全業界の平均年収は414万円であるため、IT業界の平均年収は高い水準であることがわかります。

その要因としては、主に次のようなものが考えられます。

  • 人手不足であること
  • 業務の専門性が高いこと
  • 残業が多いこと
  • 東京勤務者が多く、都市手当(物価が高い地域に勤務する社員に支給される手当のこと)が支給されていること

IT企業の年齢別平均年収

ここからは、IT企業の平均年収を年齢別に紹介します。各年齢でどのような違いがあるかチェックしてみてください。

20代の平均年収

dodaによると、「IT/通信」の20代の平均年収は378万円です。

また、「インターネット/広告/メディア」の20代の平均年収は364万円となっています。

20代全体の平均年収が352万円であることを考えると、どちらも高い水準であるといえるでしょう。

参照:doda「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】

30代の平均年収

同じくdodaによると、「IT/通信」の30代の平均年収は499万円です。

また、「インターネット/広告/メディア」の30代の平均年収は457万円となっています。

30代全体の平均年収は447万円であることを考えると、どちらも平均より高水準といえるでしょう。

参照:doda「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】

40代の平均年収

dodaでは、「IT/通信」の40代の平均年収は618万円とされています。

また、「インターネット/広告/メディア」の40代の平均年収は536万円です。

40代全体の平均年収が511万円であることを踏まえると、かなり高い水準といえるでしょう。

参照:doda「平均年収ランキング(年齢・年代別の年収情報)【最新版】

IT業界の職種別平均年収

この記事の冒頭でIT業界全体の平均年収をお伝えしましたが、IT業界にもさまざまな職種があります。

ここでは、代表的な職種の平均年収をご紹介していきます。

※平均年収データは、転職情報サイト「doda」が発表しているデータを引用

参照:doda「平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】

システムエンジニア/プログラマー

システムエンジニアは、主に業務システムの開発を行う職種で、IT業界で最もメジャーな職種です

具体的には、要件定義や設計、プログラミング、テストなどを行います。

プログラミングについては、プログラミングの専門家であるプログラマーに依頼する場合もあります。

システムエンジニア/プログラマーの平均年収:422万円

システムエンジニアについて詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

Webサービスエンジニア

Webサービスエンジニアは、主にWebサイトやWebアプリケーションといったWeb系サービスの開発を行う職種です

システムエンジニアと同様、要件定義や設計、プログラミング、テストなどを行い、場合によってはWebデザインやSEO対策なども行います。

システムエンジニアと比較されることがよくありますが、Webサービスエンジニアの仕事には、プロジェクトの規模が小さい、プログラミングが比較的容易、成果が目にみえやすいといった特徴があります。

Webサービスエンジニアの平均年収:424万円

サーバーエンジニア

サーバーエンジニアは、業務システムやWeb系サービスなどを運用するために必要なサーバー環境全般を専門で担当する職種です

必要スペックや設置場所条件などを考慮してサーバー環境を構築し、それを安定稼働させていくのが主な業務です。

サーバーエンジニアの平均年収:454万円

サーバーエンジニアについて詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアは、業務システムやWeb系サービス、企業内通信網、公共通信網などを運用するために必要なネットワーク環境全般を専門で担当する職種です

コンピュータや電子デバイス、ネットワーク機器同士を最適な方法でつないでネットワーク環境を構築し、それを安定稼働させていくのが主な業務です。

ネットワークエンジニアの平均年収:446万円

セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアは、コンピュータやネットワークなどで構成されるシステム全体のセキュリティを専門で担当する職種です

具体的には、セキュリティに配慮したシステムの設計、セキュリティテスト、セキュリティポリシー策定、トラブル発生時の対応などを行います。

セキュリティエンジニアの平均年収:487万円

セキュリティエンジニアについて詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、ITプロジェクトの総責任者として、プロジェクト全体を統括・管理する職種です

予算・品質・スケジュールに対して責任を負い、各関係者と調整を行いながらプロジェクトを成功へと導いていきます。

幅広い知識とリーダシップが求められる職種であるため、通常は、他の職種で経験を積んでからなることが多いです。

プロジェクトマネージャーの平均年収:691万円

ITコンサルタント

ITコンサルタントとは、顧客企業が抱える経営課題や業務課題に対しITによる解決策を提案する職種です

単にITを導入することではなく、顧客企業の課題を解決することがゴールになります。

幅広い知識と経験知が求められる職種であるため、プロジェクトマネージャーと同様、他の職種で経験を積んでからなることが多いです。

ITコンサルタントの平均年収:602万円

IT業界の企業別平均年収ランキング

IT業界の職種別平均年収についてみてきましたが、IT業界の企業別平均年収についてもみてみましょう。

転職情報サイト「キャリハイ転職」が発表するデータによると、IT業界の企業別の平均年収ランキングは次のようになっています。

順位社名平均年収
1ジャストシステム1,439万円
2ソフトバンクグループ1,340万円
3野村総合研究所1,242万円
4リクルートホールディングス1,139万円
5電通総研1,128万円
6日本オラクル1,127万円
7SRAホールディングス1,126万円
8ベイカレントコンサルティング1,118万円
9ソニーグループ1,102万円
10メルカリ1,036万円
11伊藤忠テクノソリューションズ1,029万円
12三菱総合研究所1,025万円
13オービック1,006万円
14CAC Holdings1,005万円
15構造計画研究所986万円
16PHCホールディングス981万円
17NTT972万円
18エムスリー949万円
19KDDI943万円
20東芝926万円

参照:キャリハイ「IT企業ランキング|大手企業の年収・売上【2024年】

ジャストシステムの平均年収が高いのは、全体的に業績が好調であること、「株主と同様、社員にも利益を積極的に還元していく」という方針であることなどが影響していると考えられます。

ソフトバンクグループの平均年収が高いのは、全体的に業績が好調であること、賞与の金額が一般的な水準よりも高いことなどが主な要因でしょう。

同じIT業界・同じ職種でも年収に差が出る理由

ここまでで、IT業界全体の平均年収、世代別平均年収、職種別平均年収など、あらゆる角度から平均年収をみてきました。

しかし、気をつけたいのが、誰もが実際にそのような年収になるわけではないという点です。

あらゆる角度から平均年収を知ることで、大まかな傾向をつかむことはできますが、それでも個々の環境や実力などによっても差が出てきます

では、具体的にどういった事情から年収に差が出るのでしょうか。

主に次の3つが挙げられます。

多重下請け構造であるから

まず一つめが、IT業界が多重下請け構造であるという点です。

多重下請け構造とは、顧客から元請け企業に委託された業務の一部が二受請け企業へ、二次請け企業に委託された業務の一部が三次請け企業へ、といったように何層にもわたって再委託される構造のことをいいます。

一般的には、下層に位置する企業ほど扱える予算が少なくなり、それだけ社員の年収も低くなる傾向があります。

実力主義であるから

続いて二つめが、IT業界は実力主義の企業が多いという点です。

日本企業は、昔から年功序列の風潮があります。

「年功序列の風潮は少なくなってきている」という声もたくさんありますが、それでもまだまだ影響しているのが現状です。

一方、IT業界は比較的新しい企業が多い業界であるため、実力主義の風潮があります。

年齢や勤続年数よりも、スキルや成果物によって職位や報酬が決まる例が多くあります。

労働時間に差が出やすいから

最後に三つめが、企業・部署・プロジェクトによって労働時間に差が出る点です。

IT業界は人手不足であるため一人あたりの業務量が多く、それだけ残業が発生しやすいです。

また、システムにトラブルが発生すれば、たとえ休日であっても深夜であってもその対応に迫られることがあります。

ただし、IT業界全体がそのような状況にあるわけではありません。

残業時間・時間外労働時間がどの程度かは、企業・部署・プロジェクトによって大きく差があります。

また、その分の賃金が正当に支払われるかどうかも、企業・部署・プロジェクトによって大きく差があります。

 IT業界で年収1,000万円以上の高収入を目指す方法

年収に差が出やすいIT業界。

高収入を目指すにはどうしたらよいのでしょうか。

ここでは、高収入を目指す方法についてご紹介します。

職種を変える

まず、比較的取り組みやすい方法として、社内で職種を変えるという方法があります。

前述した通り、IT業界の年収は職種にも左右されます。

現場で経験を積みながら徐々にスキルアップしていけば、たとえばプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど、年収が高めの職種にシフトしていくことも可能でしょう。

資格を取得する

職種を変えることと同様、比較的取り組みやすい方法として、資格を取得するという方法があります。

IT業界にはさまざまな国家資格・民間資格があります。

資格を取得すれば自身の技術力を客観的に証明できるようになるため、任される仕事の範囲が広がりますし、それは昇給にもつながっていくでしょう。

元請け企業(大企業など)に就職・転職する

前述した通り、IT業界は多重下請け構造であるため、元請け企業で働く方が高年収を手にしやすいです。

一般的に、元請け企業になりやすいのは大企業です。

企業規模が大きいほど、企業体力や積み上げた実績・ノウハウがあるとみなされるからです。

同じ実力でも、大企業に勤める場合と中小企業に勤める場合を比較すると、年収にして100万円以上の差がつくケースも珍しくありません

実力主義企業(外資系企業など)に就職・転職する

自分の能力に自信のある人であれば、実力主義企業で働くと高年収を手にしやすいです。

実力主義の代表として外資系企業が挙げられます。

前述した通り、IT業界自体が実力主義の傾向にありますが、外資系企業はその傾向がより強くなります。

意欲次第で重要なポジションを任せてもらえますし、成果を出すほど年収がアップしていきます。

フリーランス起業する

ハードルはかなり高いですが、大幅な年収アップを期待できるのが、フリーランス起業です。

企業で働く場合、ある程度の収入は保証されるものの上限があります。

一方で、フリーランスの場合、収入に上限はなく、仕事の成果がそのまま収入に直結します。

能力や努力に見合った年収を手に入れられるでしょう。

しかし、フリーランスにも相応のデメリットがあります。

どんなにITに精通していたとしても、営業力がなければ仕事を得られません

実は多くのフリーランスが仕事獲得に頭を悩ませています。

また、病気や怪我などにより働けなくなるリスクにも備えておく必要があります。

まとめ:スキルアップ・キャリアアップしてIT業界で高年収を目指そう

IT業界の平均年収は442万円で、全体平均よりも高めの水準です。

職業別では、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントの平均年収が高めの傾向にあります。

しかし、IT業界と一括りにしても、年収は個々の環境や実力などによっても左右されます。

年収が高いからという理由だけでIT業界に入ると、思わぬ事態が生じかねません

IT業界で高年収を目指すためには、戦略を立てた上で、現場経験を積み重ねたり情報収集したりしながらスキルアップ・キャリアアップしていくことが非常に大切です。

自分なりの道を模索する上で、この記事がご参考になれば幸いです。

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