洋服・ファッションの販売や提案を行う、アパレル業界。
一見華やかで人気の職業のように思えますが、「やめてしまいたい。でもこの業界から転職はできるのだろうか?」と不安を抱えてしまう人は少なくありません。
今回の記事では、アパレル業界をやめて異業種へ勤める方法やおすすめの進路、また注意点などをご紹介します。
アパレルから異業種に移りたい方には必須の情報となるので、ぜひ参考にしてください。
アパレル業界から異業種への転職はできる?【できる】
アパレル業界から異業種へうつることは。「可能」です。
実際、アパレル業界から離れ、異業種で活躍している人は多いためです。
感じのいい接客スキルや提案力、また立ち仕事ならではの体力の強さは、あらゆる業界で活かせることは間違いありません。
アパレル業界をやめたくなってしまう主な要因
この章では、アパレル業界を「やめたい」と思ってしまう要因を紹介します。
ノルマが達成できなくてつらいから
ノルマをなかなか達成できず、苦痛を感じてしまうことが要因のひとつです。
アパレル業界では、多くのお店が「ノルマ」を課せられています。
メーカーや企業によっては、このノルマを達成できないと自腹で洋服を購入しなければならないこともあるでしょう。
さらに達成できないことで叱責されたり、周りとの劣等感を感じることも「やめたい」気持ちにつながります。
仕事内容のわりに収入が低いから
アパレル業界は来店した顧客に声をかけたり、座る時間が少ないなど、思っている以上にハードワークです。
また取り扱っている洋服の種類はもちろん、声がけから商品の提案・誘導などもマニュアル化している企業もあり、覚えることも多岐にわたります。
そして、それに見合った報酬が得られているかというと、多くの企業は実現できていないのが現状です。
より多くの報酬、高待遇を求め、異業種への挑戦を図る人は多くなっています。
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平日休みのため友人やイベントと合わないから
アパレル・医療業界の中でも、ファッションストアやショップ店員では、基本的に土日祝の休日はありません。
「土日祝こそが売りどき」となるので、世間が大型連休に突入した中でも、働き続ける必要があります。
そのため多くの人が友人と予定、およびライブをはじめとするイベントなどの予定が合わないことが多いです。
また世の中のさまざまな人が友人や家族と楽しく過ごしている中、土日祝ならでは混雑に対応することに、疲れてしまう方も少なくありません。
周りのスタッフとの人間関係が良くないから
もちろん企業によりますが、アパレル業界は、人間関係がそれほど良好とはいえません。
ファッションは自分を表現する手段のひとつ。それを生業にしている方々の集まりとなると、すこし癖があって我が強い方も多い傾向にあります。
主張が弱く、温厚で平和な人間関係を求める方にとっては、大変に感じてしまうこともあるでしょう。
だんだんハードな体力仕事が辛くなってくるから
年齢とともに体力仕事が辛くなってしまうことも、やめたくなる理由となります。
ファッションストアやショップ店員のような働き方だと、ほぼ一日中立ちっぱなしだったり、座って休む時間が限られていたりするからです。
顧客への声がけや提案に神経を使うほか、洋服をたたんだり陳列する作業も常に必要になるため、決してラクとはいえません。
こういった背景から、将来を見越し、他の業界への転身を検討する人は多いです。
年齢とともに今後の不安が大きくなるから
アパレル業界、とくにショップ店員などで働く人は、その華やかでキラキラしたイメージも相まって、若い人が中心です。
ただ年齢を重ねていくにつれ、前述した体力面はもとより、
- 洋服のブランドイメージと年齢の相違
- 将来性のありそうな他の業種への興味
- ITの進化によるAIへの代替に対する懸念
などを理由に、やめることを考える人も少なくありません。
アパレル業界からの転職先として人気のジャンル
ここでは、アパレル業界をやめたあとの進路として人気のある職種を紹介します。
サービス・接客
サービス・接客業界は、アパレル業界出身者の進路として人気があります。
接客スキルを大きく活かすことができるためです。
ひとえにサービス・接客といっても、飲食店や旅館・ホテル受付など、その種類は多岐にわたります。
アパレル業界で培った「雑談力」は広いシーンで武器になるため、挑戦する人は多いです。
他ジャンル商品の販売スタッフ
衣装・衣料関連とは関係ないジャンルでの販売スタッフなども、進路として人気を誇ります。
他ジャンルの商品スタッフとは、たとえば「家電量販店のメーカー販売員」のようなイメージが近いでしょう。
これまで培ってきた「顧客に声をかけたり、購入につなげるトーク力」を活かせるため、人気があります。
IT・インターネット
IT・インターネット業界も、ひとつの進路として人気です。
人気の理由は、現代における需要と将来性の高さにあります。
いまやさまざまな仕事が次々とAIに代替される中、IT業界は「この先も仕事が増え続ける」ことは間違いありません。
アパレル業界に限らず、あらゆる業界からの再就職先として人気があります。
営業
営業関連も、ファッションストア・ショップ店員のスキルを存分に活かせる仕事として人気です。
「自身の接客スキルで、お客様に商品を買ってもらう」という基本スタンスは、通ずるものがあるためです。
また「ショップ店員として働いていた」という肩書は、採用面接においても有利になるでしょう。
一般事務
一般事務職も、アパレル業界からの就職先として人気を博しています。
あえてファッションストアやショップ店員とは真逆の「接客なし、座りっぱなし」という業務形態を選び、心機一転を図る人も多いためです。
関連性がないように思えますが、周囲のスタッフと良好な関係を構築する能力が役に立つでしょう。
アパレル業界からスムーズな転職を実現する方法
この章では、アパレル業界をやめ、円滑な再就職を実現する方法についてご紹介します。
アパレルをやめる理由をはっきりさせる
「なぜアパレル業界から退きたいと思っているのか」を明らかにすることが大切です。
「やめたい」という気持ちには、必ず何かしらの潜在的な理由があります。
- もっと報酬を上げたいのか
- 数字や成果に追われるのが苦痛なのか
- 重労働を避けたいのか
- 別の仕事がしたくなったのか
など、人それぞれいろんな気持ちがあるでしょう。
漠然と「イヤだからやめる」ではなく、まずは「やめてなにを実現したいか」を見直すことが重要です。
自分の「好き」や「得意」を分析する
自分自身が「好きなこと」と、「得意なこと」を見直してみるのが大切でしょう。
一般的には、「得意なこと」を仕事として選んだほうが長続きすると言われているためです。
「他人に比べてわりと得意で、なおかつ好きなことにもすこし関連している」程度のものが理想となります。
こういった職業に出会うためにも、自分をしっかり分析することは必須です。
これまでのスキルや経験が活かせる就職先を選ぶ
アパレル業界も、専門的な業界知識やスキルを要する仕事です。
なるべくなら、そこで培ってきたスキルや経験を武器にできる就職先を選ぶほうがいいでしょう。
まったく関連性のない異業種に挑戦するのも、決して悪いことではありません。
ただ関連性があるほうが、再就職で有利になるうえ習得も早くなるので、いち早く次の企業に貢献できます。
転職で活かせるアパレル業界ならではの強み
この章では、「次の就職先でも存分に活かせる、アパレル業界ならではの強み」についてご紹介します。
ノルマで培った「成果目標」を追い求める姿勢
ファッションストアやショップ店員として働いていた方はとくに、ノルマによる「成果目標」を達成させる強い姿勢があります。
アパレル業界のみならず世の中の大半の企業は、競合他社との戦いです。
常に数字という目標を意識しながら動ける「目的意識の強さ」は、高く評価されるでしょう。
物腰柔らかなコミュニケーション
物腰柔らかなコミュニケーション能力も、アパレル業界ならではの強みです。
ファッション関連では、業務的な会話や事実だけでは成果は出ません。
それよりも、顧客と仲良くなって距離を縮め、信頼を得ることのほうが重要です。
それを実現する「雑談」ニュアンスのコミュニケーション能力は、さまざまな企業が欲しがる要素となります。
体力やフットワークの軽さ
「ハードワークに耐える体力」は、いろんな業界で汎用的に活かせることは間違いありません。
加えて、顧客の出入りやその日の状況に合わせ、機転をきかせてテキパキ動ける「フットワークの軽さ」も、大きなアピールポイントとなります。
アパレルを円満にやめるためのポイント
ここでは、アパレル業界からスムーズに退くために重要となるポイントについてご紹介します。
やめる理由は前向きなものにする
辞める理由は、前向きでポジティブなものにすることが大切です。
たとえば
- 他に「やりたい」と思える仕事を見つけた
- いまある経験やスキルを活かしてキャリアアップしたいと思った
といったものがいいでしょう。
ポジティブな理由は引き止めがしにくく、同僚からも背中を後押しされ、応援してもらえることにつながります。
希望の退職時期は企業の希望に合わせる
できる限りやめる日は企業の希望に合わせるほうが、スムーズに退職することにつながるのでおすすめとなります。
「繁忙期の人員減を避けられ、ダメージを軽減できる」という、企業側のメリットがあるためです。
スムーズな離職のためにも、なるべく「やめる日は企業側と要相談」というスタンスをとるようにしましょう。
引き継ぎは不備のないよう綿密に行う
引き継ぎはくまなく確実に行うことも、スムーズにやめるためにはたいへん重要な要素となります。
引き継ぎをしっかりと行うかどうかで、企業全体、また残されたスタッフの負担が大きく変わってくるからです。
「引き継ぎがあいまいなまま離職される」ことほど、社員に不安を与えることはないといっていいでしょう。
アパレル業界から転職するとき気をつけたいこと
この章では、アパレル業界をやめるとき、注意したいことについて見ていきます。
やめる理由として「不満」を口にしない
やめるときの代表的な注意点として、「不満は絶対に言わない」ことが挙げられます。
それを理由にすることで、ほぼ確実に不満を解消するための提案を盛り込みつつ、引き止められるためです。
また不満を聞いている担当者としても、決してポジティブな気持ちにはなれないため、円滑でスムーズな離職の実現が遠のいてしまいます。
アパレルをやめることの良し悪しを冷静に見極める
「この企業をやめたい」と思う人は傾向として、その企業の悪い部分しか見えていないことが多いです。
どんな企業にも、良いところがあれば、悪いところもあります。
悪い部分ばかりに目を向けて勢いでやめるのではなく、しっかり自身の気持ちと向き合って、冷静に良し悪し両方を比較することが大切です。
なるべく少しでも早いうちに行動にうつす
就職活動を行うなら、できる限り少しでも早いうちに動くことが重要になります。
年齢を重ねれば重ねるほど、仕事を変えるハードルは高くなっていくためです。
歳を重ねた人は特殊なスキルなどない限り、企業側にとって採用しにくくなります。
また人は、高年齢になるほど行動力が下がり、現状維持を好む体になっていく傾向です。
今日が人生でもっとも若い日なので、早めの行動をおすすめします。
アパレルをやめたあとに利用したい転職エージェント
この章では、アパレル業界から退くとき、もしくはやめたときに活用したいエージェントをご紹介します。
活学キャリア
活学キャリアは、IT・インターネット業界への転身を図る人に特化したサービスです。
PCスキルに自信のない完全初心者や未経験者を対象に、理解しやすく噛み砕いたカリキュラムが組まれていることが特徴なので、アパレル業界出身者にも安心です。
また、最短2日でのIT業界への転職実績があるため、
できるだけ早く転職し、今後も安定した働き方を実現したい方にぜひおすすめです。
エス・グルーヴ
エス・グルーヴは、アパレルに特化した求人サイトァッション・ライフスタイル関連の総合求人サイト「JobGroove(ジョブグルーヴ)」と、ファッション業界の派遣求人・転職サイト「JobCoorde(ジョブコーデ)」、2つの求人サイトを運営しています。
なので、数多く保持するアパレル業界の情報や求人情報から、求職者に合った最適な企業へマッチングさせてくれます。
もっと別の自分に合ったアパレル会社で働きたいという方に是非おすすめです。
ハタラクティブ
ハタラクティブは、「未経験からの転職」を実現することに特化しています。
厳選した優良企業を取り揃えているほか、面接対応やアドバイザーの丁寧な対応で、自分に合う企業が必ず見つかるでしょう。
アパレル業界から異業種へうつりたい方にもおすすめです。
アパレルから転職することに関するよくある質問
最後に、アパレル業界をやめて異業種へうつることに関するQ&Aを紹介します。
アパレルをやめ、完全未経験の異業種へ転職できますか?
はい、可能です。
実際にアパレル業界を退き、まったくの異業種で活躍する方もたくさんいます。
ただ、これまでの経験やスキルを少しでも活かせる企業に再就職するほうが、就活および転職後の進捗はスムーズでしょう。
20代アパレル店員ですが、どんな転職先がおすすめですか?
ファッションストア・ショップ店員からの再就職先として人気なのは、以下のとおりです。
- サービス・接客業
- 他ジャンル販売業
- IT・インターネット業
- 営業職
- 事務職
おすすめの企業から探すのも重要ですが、「自分がやりたいこと」を軸に就職先を探すのがおすすめです。
いまアパレルで店長なのですが、やめるのはNGでしょうか?
たとえ店長であっても、「やめてOK」というのが結論です。
ただし「店長」は顧客からもスタッフからも、大きな信頼が寄せられているポジションとなります。
やめることを申し出る際は、繁忙期を避けるなどタイミングを重視しつつ、ポジティブで前向きな退職理由を用意することが大切です。
まとめ:アパレルから異業種への転職は可能!胸を張って挑戦しよう
「アパレル業界にいると、異業種への再就職は難しそう」と考える方は少なくありません。
しかし柔軟なコミュニケーション力や体力などの特性が活かせるため、異業種での活躍は十分に期待できるでしょう。
これまで自身が培ってきた能力を信じ、堂々と胸を張って転職に挑んでほしいと思います。