「介護職から転職するのにおすすめな職種や業種は?」
「異業種へ転職を成功させるコツってある?」
このような悩みを抱えていませんか?
異業種への転職は未経験からの挑戦となるため不安要素も大きいかと思いますが、対策をきちんと行えばその不安も解消できるでしょう。
本記事では、介護職から転職するのにおすすめな職種や業界を紹介します。
異業種へ転職する際の注意点や成功させるためのポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
介護職から異業種へ転職したくなる7つの理由
人間関係を改善したい
介護の現場では、ほかの職員と連携を取ったり、利用者の相手をしたりと、さまざまな人とコミュニケーションを密に取る必要があります。
人間関係が良くないと働きづらくなるのは言うまでもないでしょう。
人間関係の悩みはどの職場でも消えないものですが、あまりにひどい職場であれば転職を考えるのも当然のことです。
休みを増やしたい
介護業界は人手不足のため、有給休暇が取りづらいのが現状です。
体力的な負担が大きいことから、今よりも休みがほしいと考える方も多いでしょう。
また、現場によってはプライベートの時間を確保しにくいことも要因のひとつです。
年収をアップしたい
介護職は肉体的、精神的に負担の大きい仕事です。
仕事内容に見合った年収がないと転職を考えるのは介護職に限らない話でしょう。
また、あまりに年収が低いとプライベートでお金を使う余裕もなく、不満が溜まることも考えられます。
生活リズムを整えたい
介護職は夜勤やシフト勤務が多く、不規則な生活リズムになりやすいといった特徴があります。
睡眠不足によるストレスなどが原因で、健康被害を引き起こすリスクも高いでしょう。
乱れてしまった生活リズムを整えるために、夜勤やシフト制ではない職場に転職したい人も多いようです。
体力的な負担を減らしたい
介護職は、利用者の身体介助や日常生活の支援を行う仕事であり、体力的に負担が大きい職種です。
特に重い患者さんの移動や体位変換などの仕事は、慢性的な腰痛や肩こりにつながることもあるでしょう。
慢性的な健康被害から脱するために、転職を考える方も少なくありません。
将来への不安を解消したい
「年収が低い」「休みが取れない」といったネガティブな要素は、将来の不安を感じてしまう原因となります。
現状が改善される見込みがなければ、条件の良い職場に転職したいと考えるのは必然です。
結婚や出産など人生の節目に転職を決断する方も多いでしょう。
他にやりたいことが見つかった
自分がやりたいことや興味のある分野が見つかった場合、新たなキャリアに挑戦するために転職を考える方もいます。
特に介護業界は年収水準が低いことから、やりたいことを選択すると同時に年収アップできる可能性も高いでしょう。
介護職での資格を活かした転職におすすめの職種9選
これまでの経験を活かしたい場合は同業種へ転職するとよいでしょう。
介護職の資格を活かせるおすすめの職種を9つ紹介します。
介護支援専門員
介護支援専門員は、介護が必要な方に適切なケアを提供するためのプランを作成する仕事です。
介護支援専門員になるためには特定の資格を取得する必要があり、合格率10〜20%と難易度の高い資格です。
取得難度は高いものの、資格の取得により収入の増加が見込めるため、キャリアアップを目指している方におすすめの職種といえます。
介護教員
介護教員は、介護福祉士養成校の教員です。
介護教員になるには、以下の条件に該当している必要があります。
- 介護福祉士などの国家資格を有している
- 5年以上の実務経験がある
- 介護教員講習会受けている
介護教員として3年以上の経験を持つと教務主任に昇格でき、新たな目標を持つこともできるでしょう。
未来の介護人材育成に興味がある方におすすめの職種です。
サービス提供責任者
サービス提供責任者は、訪問介護サービスの責任者です。
サービス提供責任者になるためには、介護福祉士の資格やさまざまな経験が必要です。
介護支援専門員が作成したプランに基づいて、ホームヘルパーを指導します。
提供するサービスの変更を利用者や家族と相談のうえ判断したり、ヘルパーの代わりに訪問介護を行なうことも仕事のひとつです。
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員とは、福祉用具を必要とする方に選び方や使い方をアドバイスする仕事です。
利用者の健康状態や使用環境に適した福祉用具を選定する知識が求められます。
福祉用具専門相談医として働くには、研修事業者が実施する「福祉用具専門相談員指定講習」の受講が必要です。
ただし、介護福祉士や社会福祉士といった福祉用具に関する知識を有しているとされる国家資格を持っていれば、研修の受講は必要ありません。
生活相談員
生活相談員は、介護施設内での相談を入所者やその家族から受ける仕事です。
業務内容は施設によって異なり、相談業務以外も必要となるケースがあります。
生活相談員になるためには、精神保健福祉士や社会福祉士、社会福祉主事のいずれかの資格を有していなければいけません。
ただし、生活指導員になるための条件は都道府県によって異なるため、これらの資格がなくても採用されるケースがあります。
医療事務
医療事務とは、病院などの医療機関で患者さんの対応や請求業務を行う仕事です。
受付・会計業務がメインになるため、患者さんと笑顔でコミュニケーションが取れる方に向いている職種といえます。
正社員だけでなく、契約職員やアルバイトとしても働けるため、自分に合った働き方を選べるのも特徴です。
介護タクシー
介護タクシーとは、自力での移動が困難な方を送迎するためのサービスです。
介護タクシードライバーの業務は、利用者を送迎する際の乗降介助や身体介助が主になります。
介護タクシードライバーになるためには、介護職員初任研修以上の資格と運転免許証が必要です。
送迎だけでなく利用者の介助が必須なため、介護職からの転職に向いている職種といえるでしょう。
介護福祉士
介護福祉士資格は、介護に関する唯一の国家資格です。
排泄介助や移乗介助だけではなく、介護を必要とする人の生活全体をサポートする仕事になります。
介護福祉士になると、その人の生活やニーズを理解し、最適な介護を提供することに注力しなければいけません。
肉体だけでなく精神的にも負担の大きい仕事のため、業務を遂行するには強い精神力と体力が必要です。
看護助手
看護助手は、病院や介護施設で患者の身の回りのケアや病院内の環境整備、看護師のサポートをする仕事です。
資格がなくても働けますが、採血のような医療行為はできません。
体力的に負担がある仕事ではあるものの、これまでの経験を十分に活かせる仕事といえるでしょう。
介護職からの転職におすすめの業界5選
介護職とは違った業種に転職するには、以下5つの業界がおすすめです。
IT業界
経済産業省によると、2030年には最大で79万人のIT人材が不足するといわれています。
需要に対して供給が追いついていない業界であるため、専門的なスキルを身につけることで市場価値の高い人材になっていけるでしょう。
しかし、未経験から転職するのは簡単ではありません。
そこでおすすめなのがITスクールを利用することです。
活学ITスクールでは、PCスキルに自信がない方でも最短1ヶ月でITエンジニアを目指せる環境を提供しています。
気になる方はぜひ以下のページをチェックしてみてください。
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飲食業界
飲食業界は未経験からでも挑戦しやすい業界のひとつです。
料理が好きな方や、お客様の喜ぶ顔を間近で見たい方は、とてもやりがいを感じられる仕事といえるでしょう。
いずれは自分の店を出したいという方にもおすすめできる業界です。
製造業界
人とのコミュニケーションに疲れた方は、製造業界がおすすめです。
製造業界なら工場で黙々と作業することがメインになるため、介護職でよくある対人関係の悩みを軽減できるでしょう。
飲食業界と同様、求人が多く需要が高いため、転職しやすいのも大きなメリットです。
建設業界
建設業界は、建物の建築から図面を作成するパソコン作業まで、幅広い業務があります。
CADソフトを扱う場合などはたくさんの知識が必要になるため、専門的なスキルを新たに習得したい人におすすめです。
また、体力に自信のある方は現場での労働にチャレンジしてみてもよいでしょう。
人材業界
人材業界のように人のサポートを行う仕事は介護士での経験を活かせるでしょう。
転職者が理想的なキャリアを実現できるようにサポートする、キャリアアドバイザーへの転職が一般的です。
介護業界に特化したキャリアアドバイザーを目指すことで、これまでの経験を活かした転職ができます。
介護職から異業種へ転職するメリット
介護職から異業種へ転職を決断する前に、メリットやデメリットを今一度認識しておきましょう。
まずはメリットからお伝えします。
人間環境がリセットできる
現役介護士の中でも悩みの上位にくる人間関係は、転職によってリセットできます。
嫌な上司や苦手な利用者がいてストレスを抱えている方は、転職をして心機一転始めてみるのもよいでしょう。
しかし、人間関係のトラブルはどの職場でも発生するものである点は理解しておかなければいけません。
就業環境や待遇を改善できる場合がある
夜勤の多さや、休みの少なさは転職によって改善できる可能性があります。
職種によっては決まった就業時間で働けたり、完全週休2日で土日祝が休みだったりと、幅広い選択肢があります。
転職したい理由が就業環境や待遇の悪さなら、転職はよいきっかけになるでしょう。
新たなスキルや経験を得られる
転職することで新たなスキルや経験を得られるだけでなく、新たな強みを発見できたり、新たな人脈を築けたりします。
特に右肩上がりの業界でスキルや経験を得ることができれば、市場価値の高い人材になれます。
行きたい業界が決まっていない場合には、伸びている業界を選ぶのがおすすめです。
介護職から異業種へ転職するデメリット
続いてデメリットを紹介します。
介護士のときよりも条件が悪くなる場合がある
転職したからといって、年収や休みなどの条件が良くなるわけではありません。
むしろ、介護士のときよりも条件が悪くなってしまって後悔する可能性もあります。
そうならないためにも、転職する際はしっかり企業のリサーチをし、会社選びを妥協しないようにしましょう。
介護士としてブランクができる
転職してから介護士に出戻りする可能性がある場合は、介護士としてのブランクができる点に注意が必要です。
介護士は専門的な仕事であるため、ブランクができると再度復帰する場合に不利になるケースがあります。
ブランクを作ってまで転職するべきかは、転職を決断する前にしっかり検討しておきましょう。
直接お礼を言われる機会が減る
介護職は負担が大きい仕事ではありますが、人の役に立っていることを強く実感できる仕事です。
介護サービスのご利用者さまやご家族の方から、感謝の言葉を直接述べられる機会も多いでしょう。
転職先にもよりますが、直接ありがとうと言われる点にやりがいを大きく感じている方にとって、そのような機会が減るのはデメリットになります。
介護職から異業種へ転職する際に活かせるアピールポイント
介護職で培ったスキルや経験は、異業種でも通用する場合があります。
介護職から異業種への転職で活かせるアピールポイントを知っておきましょう。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力はどんな業界や職種においても不可欠な能力です。
介護職では高齢者やそのご家族とのコミュニケーションが多いため、特に幅広い年齢層のお客様を相手にする業種に活かせるでしょう。
転職時にスムーズなアピールができるように、コミュニケーションにおいて意識しているポイントなどを具体的にまとめておくのがおすすめです。
忍耐力
介護職を数年続けてた実績があれば、忍耐力があってストレスに強い人というアピールができます。
異業種へ転職して間もない頃は、どうしても精神的な負担が大きいです。
忍耐力をアピールできれば「少々のことでは退職しないだろう」と面接官に前向きな印象を与えることができるでしょう。
チームワーク力
チームワーク力は、介護職に限らずどの職種でも必要となってくる能力のため、転職活動時のアピール材料となります。
介護職はひとりで完結するものではなく、多くの人が関わっている仕事です。
特に現場でリーダーを経験している場合にはよりチームワーク力がある人材と見てもらえるでしょう。
介護職から異業種へ転職を成功させるための3つのポイント
介護職から異業種へ転職を成功させるためのポイントを3つ紹介します。
事前準備を徹底する
転職する際は、転職したい理由を整理したり、転職活動のスケジュールを立てたりするなど事前準備の徹底が大切です。
特に大事なのは、なぜ介護職から異業種へ転職したいのかを明確にしておくことでしょう。
転職する理由が明確になっていないと、選択肢がたくさんある中で自分にとって何がよいのか判断できなくなるためです。
転職するにあたって何を一番に解決したいのかをはっきりさせておきましょう。
内定が出るまで現職を辞めない
辞めたい気持ちが先行して転職先が決まる前に退職してしまう方もいらっしゃいますが、おすすめできません。
理由は2つあります。
1つは焦ってしまうことで適切な判断ができなくなる可能性があることです。
転職はタイミングによって決まりにくいこともあるため、思ったより内定がでるまでに時間がかかることがあります。
2つ目は転職時にネックポイントになる可能性があることです。
特に辞めてからの期間が長くなるほど、その期間で何をしていたのかを転職時に問われます。
スクールに通うために辞めるなど明確な目的がありやめた場合は例外ですが、辞めたい気持ちが先行した結果の退職はあまりよい印象を与えません。
以上のような理由から、転職先が決まるまで現職は辞めないようにしましょう。
転職エージェントを利用する
一人で転職を行うよりも、転職エージェントを利用した方が転職の成功率は高くなります。
専任のアドバイザーが書類作成のサポートや面接の対策を行なってくれるためです。
特に自己分析においては、転職エージェントと会話しながら深堀りすることをおすすめします。
客観的に見てもらうことで、自分では気付けなかった強みや思考のクセに気がつける場合があるからです。
まとめ:介護職から転職するなら早めに動こう
今回は、介護職から転職する際におすすめの職種や、異業種への転職を成功させるコツを紹介してきました。
介護職から未経験の業種への転職は可能ですが、適切な準備が必要です。
また、30代以降は20代に比べてより難易度が上がるため、しっかりと対策を練る必要があります。
焦る必要はありませんが、以上のことを踏まえて転職を決断したあとはエージェントを活用しながらスピーディに活動を進めましょう。