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【完全ガイド】SES企業の見分け方|転職前にブラックを回避するチェックポイントと質問例を解説


このSES企業、本当に大丈夫かな…?



人票や面談だけで、ブラックかどうか見抜けるの?
SES企業への転職を考えている方の中には、こうした不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
入社前の情報だけでも“危ない会社”をある程度見分けることは可能です。
この記事では、求人票や面談で確認すべきチェックポイント、信頼できる企業の特徴、そして案件ガチャを回避するための具体的な質問例まで、わかりやすく解説します!
- 求人票から読み取れる「要注意なSES企業」の見極め方
- 面談で聞いておくべき信頼性チェックの質問例
- 信頼できるSES企業に共通する制度や実績の特徴
- 口コミやSNSなどを活用したリアルな情報収集法
求人票で見抜く!注意が必要なSES企業の特徴とは?
SES企業を選ぶとき、最初にチェックすべきなのが「求人票の文言」です。
実は、求人票を読むだけでブラックな企業をある程度見分けることができます。
このセクションでは、実際の転職相談や失敗事例でも多く語られている“危険な求人票の特徴”を、理由と具体例を交えて解説します。
ここでは、実際の転職相談や失敗談でもよく挙がる「注意ポイント」を5つ紹介します。
- 勤務地・勤務時間が「プロジェクト次第」と書かれている
- 「未経験歓迎」「大量募集」の文言が目立つ
- 還元率や評価制度の記載がなく、仕組みが不透明
- 契約社員や派遣社員の求人が混在している
- 企業サイトに開発実績や事業内容の明記がない
勤務地・勤務時間が「プロジェクト次第」と書かれている
「勤務地:都内(プロジェクトにより変動)」「勤務時間:顧客先の勤務体系に準ずる」
このような記載がある場合、案件ごとに職場・就業時間がコロコロ変わるSESの典型です。
どこに配属されるか、どんな働き方になるかが事前にわからず、生活リズムが崩れる可能性や通勤負担が大きくなるリスクがあります。
実際、ある方は「23区内」と記載された求人で応募したにもかかわらず、片道2時間の勤務地を割り当てられ、3ヶ月で退職に至ったケースも。
「勤務地はどのあたりが多いですか?」「勤務時間は固定ですか?」など、具体的に確認することが大切です。
【チェックポイント】
・勤務地の範囲が“23区外”まで含まれていないか?
・勤務時間が「固定」か「シフト制」か?
・「常駐先に準ずる」と書かれていたら、就業時間や残業管理のルールを必ず確認
「未経験歓迎」「大量募集」の文言が目立つ
「未経験大歓迎」「10名以上の積極採用」
このような文言が並ぶ求人の多くは、育成より“数”を優先している企業の可能性が高いです。
実態は以下のようなものです。
・新人の教育制度が整っておらず現場放り込み
・案件ガチャで早期離職→また補充の悪循環
・現場待機中は給与を減額されることも
実態の背景には、
「クライアント企業に派遣するエンジニアの人数が多いほど、企業の売上が増える」があります。
実際に、未経験で入社した方が「研修が数日だけで、すぐ現場に放り込まれた」「同期が3ヶ月で半分以上辞めた」といったケースも少なくありません。
【チェックポイント】
・「未経験歓迎」と同時に“育成体制”が具体的に書かれているか
・研修期間の長さ/配属前フォローの記載はあるか
・「大量募集」の背景が“成長”か“離職補填”かを面談で見極める
実際、こうした求人票の特徴は「案件ありき」で人材を大量募集するスタイルに見られがちです。
本来、エンジニアのキャリアに寄り添うSES企業であれば、希望に合った案件選定を行うため、あらかじめ勤務地や勤務時間、担当工程などの情報を細かく記載しています。
逆に「プロジェクト次第」「未経験歓迎」「大量募集」のような曖昧なワードが目立つ求人は、営業主導で“現場に人を送り込む”ことが最優先の体制である可能性が高くなります。
こうした企業は、スキルアップやキャリア支援よりも、目先の売上確保を重視する傾向があるため要注意です。
以下は、実際にエンジニア以外の業務になってしまった福澤さんのインタビューです。参考にしてください。


還元率や評価制度の記載がなく、仕組みが不透明
SES業界では「還元率=案件単価に対して、どれだけ給与として支払われるか」が非常に重要です。
にもかかわらず、多くの求人ではこの情報が一切記載されていません。
ある転職者の例では、月100万円の単価で現場に出ていたにもかかわらず、自身の月収は約25万円。
後に同じ現場のフリーランスと話して初めて、還元率の低さに気づいたと言います。
このような“搾取型”SES企業は、還元率の実態を隠したがる傾向があります。
また、「評価制度あり」とあっても実態がないケースも多いため、求人票に記載がない場合は「昇給例」や「どのような基準か」を必ず確認しましょう。
【チェックポイント】
・還元率の目安(60%以上が優良ライン)を開示しているか?
・昇給や評価制度が「主観評価」でなく、スキル定義や等級で分かれているか?
・面談時に「案件単価と給与の関係」を質問しても曖昧にされないか?
契約社員や派遣社員の求人が混在している
「正社員・契約社員同時募集」や「SES/派遣のいずれも可」といった求人も、注意が必要なパターンです。
こうした企業は、社内の雇用形態に一貫性がなく、社員の待遇がバラバラになりやすい傾向があります。
ある相談者は「正社員登用あり」と書かれた求人で契約社員として入社。しかし1年以上経っても登用されず、そのまま退職することになりました。
契約社員の割合が高い企業では、雇用の安定性に注意が必要です。
雇用の安定性や待遇差別がないかどうかは、求人票の時点でしっかり見ておく必要があります。
【チェックポイント】
・正社員登用実績が記載されているか?
・同じ職場でも雇用形態で待遇差がある可能性はないか?
・「なぜ両方募集しているのか?」の理由を面談で質問し、納得できるか
SESと派遣の違いについてはこちらをご覧ください。


企業サイトに開発実績や事業内容の明記がない
求人票だけでなく、企業ホームページも大切な判断材料です。
とくに「どんな事業をしているのか」「どのクライアントと取引しているのか」「SES以外のサービスはあるのか」など、事業内容が曖昧な企業には要注意です。
自社で何をしているかわからない=案件任せ・顧客任せの運営体制の可能性もあります。
応募前に、会社サイトを確認し、「SES以外の事業があるか」「開発事例が具体的に載っているか」をチェックしてみましょう。
【チェックポイント】
・「何の案件でどんな技術を使っているか」が見えるか?
・「自社で育てている雰囲気」がサイトから感じられるか?
・“営業会社”のような文言ばかりでないか?
優良SES企業の実例はランキング記事をご覧ください。


面談時に確認すべき!信頼できるSES企業の見極めポイント
求人票では伝わらない「企業の本音」は、実は面談時のやり取りに表れます。
言葉づかいや説明の深さ、質問への反応――
細かいやり取りのなかに、信頼できる企業かどうかを見極めるヒントが隠されています。
ここでは、実際の転職支援や内定後の声をもとに、信頼できる企業に共通する面談時の特徴を6つ紹介します。
- ①営業担当や技術責任者が面談に同席している
- ②希望する案件のヒアリングに丁寧に対応してくれる
- ③単価や還元率の仕組みについてある程度説明がある
- ④参画後のフォロー体制について具体的に聞ける
- ⑤過去にプロジェクト変更の実績があるか確認できる
- ⑥案件の商流や種類について確認する
SES面談での回答例や攻略方法などの詳しい内容は、こちらで解説しています。


①営業担当や技術責任者が面談に同席している
面談に人事だけでなく、営業担当や技術責任者が同席する企業は、現場との連携・マッチングに本気な傾向があります。
人事だけではわからない、「技術スタック」「現場環境」「成長支援」などを直接聞けるのは大きなポイント。
また、現場を知る人が参加している面談は、配属後のミスマッチが起きにくく、エンジニアが定着しやすい傾向もあります。
ある転職者は「営業の方が“あなたの性格ならこの案件よりこっちが合うかも”とアドバイスしてくれた。すごく安心できた」と語っていました。
また、技術責任者が同席していると、「現場で使っている技術スタック」や「スキルアップ支援の具体策」まで踏み込んだ話ができるので、キャリア形成を重視したい方にとっては非常に重要な判断材料になります。
【チェックポイント】
・「技術責任者があなたの希望に合わせて案件調整してくれた」事例があるか?
・営業が面談時から“個別マッチング”の意識を持っているか?
②希望する案件のヒアリングに丁寧に対応してくれる
「今後どんなスキルを身につけたいですか?」
「どういうフェーズの案件を希望しますか?」
そうした質問にしっかり耳を傾けてくれる企業は、希望とスキルをもとに“適切な案件提案”をしてくれる可能性が高いです。
逆に「それは配属先に聞いてからですね」「まずはどこでも行ってください」などの反応は、マッチング軽視の証拠。
実際に、事前に希望をしっかり聞いてもらえた方の多くは、「想像よりも自分に合った案件に入れた」「現場での納得感があった」と話しています。
面談では、遠慮せずに「どういうプロジェクトに携わりたいか」をしっかり伝えましょう。それに対する企業側の反応で、“温度感”がわかります。
【チェックポイント】
・希望を聞いたあと、具体的にどんな案件があるか回答してくれるか?
・「やりたいことに近づく案件」を提案してくれる姿勢があるか?
③単価や還元率の仕組みについてある程度説明がある
単価や還元率の話になると、急に濁す企業も少なくありません。
信頼できるSES企業は、「単価や還元率はお答えできません」で終わらせません。
面談の場では「聞きすぎたら印象が悪くなるかな…」と感じて、聞くべきことを遠慮してしまう人も少なくありません。
しかし本当にエンジニアに寄り添うSES企業であれば、むしろ積極的に案件や制度、単価に関する質問を歓迎してくれます。
もし面談で「それはお答えできません」「案件に入ってからのお楽しみです」といった曖昧な返答ばかりだった場合は、要注意です。
「うちは還元率はこのくらいです」「キャリア支援として○ヶ月ごとの面談を行っています」など、透明性を持って具体的に答えてくれるかどうかが、信頼できる企業の判断材料になります。
実際、ある求職者は「この案件の単価は90万円で、弊社の還元率は65%なので、給与は58万前後を想定しています」と具体的に開示されたことで、非常に安心できたと言います。
もちろん、契約上すべての単価を即答できるとは限りませんが、「仕組みはどうなっているか」「社内で開示されているかどうか」の説明があるかどうかが重要です。
不明瞭なまま入社すると、「いつまで経っても給与が上がらない」「評価と連動していない」など、キャリアのモチベーション低下につながる恐れがあります。
【チェックポイント】
・給与決定の仕組みが“営業の気分”や“社長の裁量”になっていないか?
・過去に「単価開示を受けた社員がいるか」を質問しよう
もし、自分がアサインされる案件の単価や市場価値がわからず不安な場合は、活学キャリアの無料相談で「実際にどんな相場で動いているか」なども確認することができます。
④参画後のフォロー体制について具体的に聞ける
面談時に「現場に入ったあと、どのようなフォローをしてくれますか?」と聞いてみてください。
優良企業であれば、「月に1回は営業担当と面談」「チャットツールでいつでも相談可」など、フォローの仕組みや頻度を具体的に答えてくれます。
一方、「何かあったら連絡してください」だけで済ませる企業は、実質的に放置されることが多いです。
特に未経験者や経験の浅い方にとっては、「何かあったら連絡してね」では動けません。
フォロー体制が整っている企業であれば、配属後の安心感と学習環境がまったく違ってきます。
【チェックポイント】
・参画後の面談頻度や報告ルールが社内制度として整っているか?
・面談時に「相談できる担当者は誰か?」を明確に確認しよう
実際にどの企業が安心して働ける環境を提供しているのか、自分だけで見極めるのは難しいもの。
活学キャリアでは、SESを含めた多様な働き方の情報をもとに、あなたの希望に合う企業を一緒に探すサポートを行っています。
「条件はいいけど、本当にこの企業で大丈夫?」と不安を感じたときは、第三者の目線を取り入れてみるのもおすすめです。
⑤過去にプロジェクト変更の実績があるか確認できる
制度だけでなく、「実際に希望して異動できた事例」があるかは極めて重要です。
たとえば、「本人の希望で半年後に開発案件からインフラに移動」「資格取得後に案件を見直し」など、柔軟な異動実績があるかどうかが鍵です。
表向き「案件変更制度あり」と言っていても、実際には一度も適用されたことがない企業もあります。
あるエンジニアは、現場での成長が感じられなくなったため異動を希望。
その際、営業が親身にヒアリングしてくれ、2ヶ月後に新しいプロジェクトへ移ることができたと言います。
このように、「制度があるかどうか」よりも「実際に過去にあったかどうか」が重要なチェックポイントです。
【チェックポイント】
・過去に案件変更した社員がいるか?
・どんな理由で/どのような手順で変更されたか?
・「その人の現在のキャリア」まで確認できると安心
面談ではぜひ、「プロジェクト変更を希望された方は、これまでにいらっしゃいますか?」と聞いてみましょう。


⑥案件の商流や種類について確認する
案件の種類(開発・インフラ・運用)や、案件の商流(何次請けか)は、働く環境や給与にも大きく影響します。
特に「3次請け・4次請け」のような多重構造になっている場合、間に仲介会社が多く入り、還元率が下がる傾向があります。
面談では以下のような質問を通じて、案件の構造をチェックしておきましょう。
・この案件は何次請けですか?
・元請け(一次請け)から直接受注している案件はありますか?
・運用・監視が中心の案件が多いですか?開発や構築も含まれますか?
案件ガチャを避けるための具体的な質問例5つ
「希望とは違う案件にいきなり放り込まれた…」そんな声が後を絶たないSES業界では、入社前の質問の質がすべてを決めると言っても過言ではありません。
案件の詳細だけでなく、「何次請けか」「どんな種類の業務か(運用/構築/開発など)」も確認しておくことで、入社後のミスマッチを防げます。
質問例を知っていても、「どう聞けばいいのか」「何を答えてくれたら安心か」が分からないと、面談の場で活かせません。
そこでこの章では、質問例と合わせて「確認すべき背景」や「危険な回答例」も解説していきます。
安心して希望通りの案件にアサインされるための、面談での“切り返し方”のヒントとしてご活用ください。
ここでは、案件ガチャを回避するために“必ず聞いておきたい5つの質問”を紹介します。
- 希望と異なる案件は断れますか?
- アサイン前に案件の詳細を確認できますか?
- これまでどのような案件にアサインされた実績がありますか?
- プロジェクト変更を希望した社員の事例はありますか?
- 参画後に相談できる担当者は決まっていますか?
希望と異なる案件は断れますか?
この質問は、営業担当のスタンスや企業の強制アサイン体質を見極めるために非常に有効です。
「断れる場合もある」など曖昧な返答であれば、結局断れない環境である可能性があります。
逆に、「具体的に○件以上希望がなければお断りしている実績があります」などの明確な実例があれば、信頼性が高まります。
「希望と違っても一旦やってみましょう」
「今はこの案件しかないので…」
といった答えが返ってくるような企業では、本人の意思より空き案件を優先している可能性が高いです。
逆に、「基本的に断れない」「断ると次の紹介が遅くなる」などと答える企業は要注意です。
一方で、信頼できる企業であれば、以下のように明確に答えてくれます。
「希望と大きくズレる場合は本人の了承を得てから動かします」
「合わないと感じた場合は、再提案の制度もあります」



実際、活学キャリアに寄せられた相談でも、「最初から希望をしっかり聞いてくれた企業は、実際の配属も納得できた」という声が多くあります。
この質問をすることで、企業の“エンジニアファースト度”が見えてきます。
アサイン前に案件の詳細を確認できますか?
「プロジェクト詳細は参画後に伝えます」という対応をされる場合、案件ガチャのリスクは一気に高まります。
具体的には、以下のような情報が事前に明かされるかどうかがポイントです。
・プロジェクト概要書(顧客名を伏せたものでもOK)
・使用技術、就業場所、勤務時間、体制図などの情報
・業務内容や求められるスキルの説明資料
・現場の体制(1人常駐かチームか)
信頼できる企業であれば、こうした情報を守秘義務の範囲内でしっかり共有してくれます。
もし「開示は難しいです」と言われた場合、「過去にどんなレベルの情報まで事前に共有した実績がありますか?」とさらに突っ込んで聞いてみるのも手です。
説明が「詳細は現場に行ってから」だと、いわゆる“丸投げ企業”の可能性が高いです。
これまでどのような案件にアサインされた実績がありますか?
企業の信頼性を見るうえで、「過去にどんな案件を扱ってきたか」は非常に重要です。
その企業が持っている“案件の質と幅”を判断する手がかりになります。
特に注意したいのは、実績紹介が抽象的な場合。
「さまざまな業界の案件を扱っています」
「大手との取引も多数あります」
こういった回答ではなく、できれば具体的な事例(技術・業界・チーム構成など)を聞き出しましょう。
転職支援の場では、「Java案件が多く、2~3年の中堅レベルに合うプロジェクトが多い」「金融系でテストメインの案件が中心」など、企業の“得意領域”を事前に把握することで、後悔を回避できたという事例が多数あります。
プロジェクト変更を希望した社員の事例はありますか?
制度の有無ではなく、「実際に変更できた人がいるかどうか」が大切です。
SES企業によっては「制度としてはあります」と言いながら、実際には変更実績ゼロ…というケースも少なくありません。
この質問は、以下のような具体例を引き出すのに有効です。
「●●さんという方が、1年でアプリ系からインフラ系に変わりました」
「〇ヶ月後に希望を出せば、営業が動いてくれる体制です」
こうした具体的なエピソードが出てくる企業は、エンジニアのキャリア支援に本気で取り組んでいる証拠です。
また、活学キャリアのように「企業との交渉を代わりに行ってくれる支援サービス」を利用することで、事前にその企業の柔軟性を知ることもできます。
参画後に相談できる担当者は決まっていますか?
これは意外と盲点ですが、現場に出たあとに誰がサポートしてくれるかを聞くのはとても重要です。
「参画後は営業担当と定期的に面談があります」
「Slackなどでいつでも相談できます」
こうした対応をしている企業であれば、案件に合わない・スキルが活かせないと感じたときも、次のステップに移る相談がしやすくなります。
逆に「何かあったら連絡ください」という企業に限って、実際に連絡しても音沙汰なし…ということも。
不安を感じたら、相談先が社内に確保されているかどうかを必ず確認しましょう。
案件ガチャについては以下の記事でさらに詳しく解説しています。


制度や実績から読み解く!信頼できるSES企業の特徴
求人票や面談だけでは分かりにくいのが、「制度」や「実績」といった内部の仕組みです。
しかし、エンジニア支援に本気で取り組んでいる企業ほど、これらの整備に力を入れています。
たとえば、資格取得支援の有無=人材を育てようとする意思の有無といえますし、長期案件=安定的な案件供給と顧客との信頼関係の証拠とも言えます。
ここでは、そうした“見えにくいけれど重要な判断基準”を6つわかりやすく解説します。
- 資格取得支援や学習補助制度が整っている
- 長期案件やチーム体制での参画が可能
- 自社内での開発や受託実績がある
- 一次請け案件を中心とした事業体制
- キャリア面談・評価制度が明文化されている
- リモートワーク案件や柔軟な働き方に対応している
資格取得支援や学習補助制度が整っている
資格支援制度は、未経験や若手の成長を企業がどれだけ後押ししてくれるかを見極めるポイントです。
「支援額の上限」「対象となる資格」「利用実績」まで聞ければ、企業の本気度が見えてきます。
活学ITスクールでも、資格取得支援を導入しているSES企業の紹介を多数行っています。
たとえば以下のような支援内容があるかをチェックしてみましょう。
・CCNAやLPICなどの受験費用を会社が全額・一部負担
・外部研修・eラーニング・書籍購入支援がある
・資格取得による昇給やアサイン先の変更実績がある
制度があっても「使われていない」「評価に反映されない」企業も多いため、利用率や昇給事例の確認も忘れずに。
実際、活学ITスクールでCCNA資格を取得した後、「資格取得支援がある企業を選んだら、現場でも先輩と話が通じやすくて働きやすかった」という声もあります。
未経験〜若手の段階では、「入った後にどう学べるか?」を考えることが、スキルの伸びとキャリアの満足度に直結します。


長期案件やチーム体制での参画が可能
“使い捨て”にならないSES企業を選ぶなら、プロジェクトが長期であること、かつチームで参画しているかどうかがひとつの判断軸です。
ブラックSES企業では、1人で短期案件に“ピン刺し”されるパターンが目立ちます。
短期の単独参画が続く企業だと、環境に慣れる間もなく次の現場に移され、スキルの定着や信頼構築が難しくなる傾向があります。
一方、信頼できる企業は次のような特徴があります。
・案件の平均期間が6ヶ月〜1年以上である
・社内メンバーと複数名でチーム参画している
・案件選定時に「育成や成長の視点」が考慮されている
ある転職者は「自社チームで参画したおかげで、わからないこともすぐに相談できて、半年でサーバ構築を一通り任せてもらえるようになった」と語っています。
チーム体制での参画は、フォロー体制や情報共有がしやすく、働きやすい環境につながります。
自社内での開発や受託実績がある
SESだけでなく、自社開発・受託の実績がある企業は、事業の幅が広く、エンジニアのキャリアパスが多様です。
また、自社にエンジニアが集まっていることで、教育体制や技術共有も進んでいます。
以下のような実態があれば、SESだけに依存しない柔軟な企業体質といえるでしょう。
・自社サービスやツールを開発しており、希望者が参画できる
・受託案件を長年のクライアントから直接請け負っている
・SESから自社開発に異動した社員の事例がある
一次請け案件を中心とした事業体制
信頼できるSES企業の多くは、元請け(一次請け)として企業と直接契約し、エンジニアが納得感をもって働ける環境を整えています。
間に仲介企業が入らないことで、還元率が高く、案件選択の自由度も高まる傾向があります。
企業紹介ページや営業担当との面談で、「どの程度一次請け案件があるか」「元請けとして参画している企業はどこか」を確認できると安心です。
活学キャリアでは、三次請け以下の企業は紹介していません。
一次請け・二次請けといった上流のSES企業への転職は、未経験者にとってはハードルが高いとされていますが、活学キャリアは「未経験専門のIT転職支援」に特化しているため、そのような企業へのチャレンジも可能です。
キャリア面談・評価制度が明文化されている
「キャリア支援を重視しています」と言う企業は多いですが、制度として整っていなければただの営業トークです。
信頼できる企業では、以下のような支援が“明文化”されており、社員全体に共有されています。
・半年ごとのキャリア面談(目標設定と進捗確認)がある
・スキルマップによる等級評価や昇給基準が整備されている
・社内ポータルやマニュアルで制度が見える化されている
入社後の成長環境を見極めるには、「評価→案件提案→昇給」の流れが仕組みとして機能しているかを確認しましょう。
「次はどんな案件を目指すか」「どうすれば昇給できるか」が曖昧な企業では、モチベーションが続きません。
一方で、制度が運用されている企業では、エンジニア自身が納得感を持って成長していけます。
リモートワーク案件や柔軟な働き方に対応している
働き方の選択肢が広いことも、信頼できるSES企業の特徴のひとつです。
特にコロナ以降は、企業の“柔軟性”が社員定着率や満足度に大きく影響しています。
以下のような対応ができる企業かどうか、面談時に確認してみましょう。
・経験やスキルに応じてリモート案件への参画が可能
・子育て・介護・病気療養などに応じた勤務調整に対応
・フレックス制度や副業制度を整備している
SES=フル出社というイメージは過去のものになりつつあります。
企業に柔軟性があるかどうかも、長く働く上での判断材料になります。
口コミ・SNS・説明会を活用!リアルな情報収集法
「実際のところ、この会社ってどうなんだろう…?」
求人票や面談では分からないリアルな社風や現場の雰囲気を知るには、“現場に近い情報”を集めるのが一番です。
最近では、SNSやブログ、エンジニア同士のクチコミから実際の働き方や会社の対応が見えるケースも増えています。
ここでは、信頼できる情報を得るために使える5つの方法と、それぞれの活用ポイントを紹介します。
- 転職サイトの口コミや評判をチェックする
- SNSやブログで社員の発信を探す
- 会社説明会・カジュアル面談で直接話を聞く
- Qiitaやnoteなど技術系アウトプットを確認する
- IT業界専門の転職エージェントから社風を聞き出す
転職サイトの口コミや評判をチェックする
OpenWork、転職会議などのサイトでは、現社員や退職者の実体験が投稿されています。
表面上の評価点数だけでなく、「面談で聞いた話と違った」「常駐先で放置された」といったリアルな声を読むことで、その会社の体質が見えてくることがあります。
評価点数だけでなく、以下のようなポイントをチェックしましょう。
・「SES」としての実態(客先常駐か、自社開発もあるか)
・研修や評価制度についての具体的な体験談
・離職率や、辞めた人の理由に関する言及があるか
「営業が月1で現場の状況を聞いてくれた」「面談での説明が正確だった」など、良い印象の口コミもあります。
こうした声を複数読み比べて、共通点や違和感の有無を探ることが重要です。
SNSやブログで社員の発信を探す
社員自身のSNSやブログは、会社が公式には出さない“リアルな実態”が見える貴重な情報源です。
たとえば、X(旧Twitter)やnote、に愚痴が投稿されている場合は、内部で不満が溜まっている可能性も。
逆に、エンジニアの登壇報告や技術共有が活発であれば、技術志向の文化が根づいていることが伺えます。
また、noteやZenn、Qiitaなどに発信している社員がいるかどうかは、企業の技術文化を判断するポイントにもなります。
ただし、SNSの発信は感情的になりがちなため、1つの投稿だけで判断せず、複数を見比べることが前提です。
「この発信は事実に基づいているか」「自分にも当てはまりそうか」と冷静に読み解く姿勢が必要です。
会社説明会・カジュアル面談で直接話を聞く
応募前に不安を解消したいなら、カジュアル面談や会社説明会に参加してみるのもおすすめです。
最近は「話だけ聞きたい方も歓迎」といった企業も増えており、いきなり選考に進まずに情報収集だけができる機会もあります。
・「制度はあるけど、実際に使った社員はいますか?」
・「チーム配属の案件は何割くらいですか?」
・「プロジェクト先で働く中で困ったときの相談窓口は?」
制度や案件の説明だけでなく、担当者の姿勢や言葉遣いにも注目しましょう。
話す内容に一貫性があるか、質問への対応が誠実か、自社をきちんと説明できるかどうかは、信頼できる会社かどうかを判断するヒントになります。
Qiitaやnoteなど技術系アウトプットを確認する
技術志向の企業かどうかを見極めたいときには、Qiitaやnoteでの技術発信の有無が役立ちます。
社員が「構成例の紹介」「研修レポート」「業務改善の取り組み」などを投稿していれば、学びを共有する文化を持っている可能性が高いです。
また、情報を発信している社員が若手か中堅かでも、社内の技術レベルや成長支援の雰囲気が読み取れます。
投稿がまったく見つからない場合は、技術支援が形だけになっている恐れもあるため注意しましょう。
IT業界専門の転職エージェントから社風を聞き出す
個人では得られない“裏の情報”を教えてくれるのが転職エージェントです。
活学キャリアのようにIT・エンジニア分野に特化したエージェントは、企業の過去の採用実績や社員の定着傾向、現場の空気感なども把握しています。
たとえば、「営業が相談に乗ってくれやすいか」「案件希望がどこまで通るのか」といった情報は、求人票では得られません。
こうした内情を知っている担当者に相談することで、候補企業の中から本当に自分に合った職場を見つける可能性が高まります。
【まとめ】優良SES企業に入るためのカギは「内部情報」を知ること
SES企業を選ぶうえで最も重要なのは、「入ってから後悔しないこと」です。
そのためには、SES企業を選ぶときのポイントは、「どれだけ内部情報を知るか」にかかっています。
ここまで、SES企業を見極めるための具体的なチェックポイントや質問例を紹介してきました。
求人票の記載内容、面談時の対応、制度の整備具合や実績の有無など…ひとつひとつの要素は細かくても、全体を通して「エンジニアを大切にしているかどうか」は明確に見えてきます。
とはいえ、これらの情報をすべて自分で集めて判断するのは、正直とても大変です。
実際、「企業の説明は良かったけど、いざ入社したら話が違った…」という声も少なくありません。
だからこそ、内部情報に強い転職支援サービスを上手に使うことが、優良SES企業に出会う最大の近道になります。
活学キャリアでは、実際に働いているエンジニアの声や現場での稼働実績をもとに、ブラック企業を徹底的に排除した求人だけを紹介しています。
事前に企業のリアルな実情を知りたい方、自分に合った環境で長く働きたい方は、ぜひ一度ご相談ください。
もし、まだ自分に合った企業をどう見つけるべきかわからないという方は、IT業界に特化した転職支援を行う活学キャリアに相談してみるのもひとつの手です。
SES企業の内情を熟知したキャリアアドバイザーが、あなたの希望や価値観に沿った企業選びを全力でサポートしてくれます。
自分ひとりで判断に迷う前に、プロの目を活用することが、後悔しないキャリア選択への近道です。