システムエンジニアへ転職するための方法は、専門学校や大学、プログラミングスクールなど多岐にわたります。中には未経験から、独学でシステムエンジニア転職に成功する方も決して少なくありません。
その中で「システムエンジニアになるために専門学校は必要なのだろうか?」と不安になる方もいるでしょう。
今回の記事では未経験からシステムエンジニアになりたい方へ向けて、専門学校の必要性やメリット・デメリット、選び方についてご紹介します。
システムエンジニア転職で専門学校を検討している方にとって重要な情報をまとめていますので、ぜひご一読ください。
そもそもシステムエンジニアとは?という方は、まずは以下の記事を読んでみてください。
- システムエンジニアへ転職するために、専門学校という選択肢もあり。
- 選ぶポイントは、方向性や実習の数、チーム開発の有無。
- メリットは短期集中で専門分野を学べ、資格取得ができること。
- デメリットはお金がかかること、現場経験ができないこと。
- システムエンジニア転職で有利になる資格は、基本情報技術者やCCNA。
未経験からシステムエンジニアへの転職に専門学校は不要?
結論、システムエンジニア転職において、専門学校は必要といえます。
専門学校でプログラミングやIT周りの知識を学習することで、システムエンジニア転職で有利になるのは間違いないでしょう。
大きな理由としては、以下が挙げられます。
- 独学に比べて、必要な分野をバランスよく学べる
- 独学ではできない「チーム開発」が経験できる
- 転職で有利になる資格が取得できる
ひとえに「IT業界」や「エンジニア」といっても、プログラミングだけを習得すればいいわけではありません。ネットワークやデータベース、コンピューターの基礎など、学習すべきことは多岐にわたります。
しかし未経験者の独学となると、プログラミングがメインです。その他の周辺知識などを全く学習せず、勉強に偏りができてしまうことも否めません。
またIT企業ではひとりで開発を行うことはなく、基本的に複数人のチームで開発を行います。専門学校では企業さながらのチーム開発も経験できます。
さらに転職活動時に有利なIT資格を取得できるため、システムエンジニア転職において専門学校は大きな意味があるでしょう。
それでも独学でシステムエンジニアになりたい!という方は、以下の記事もあわせて読んでみてください。
システムエンジニア向け専門学校の選び方で重要なポイント
「システムエンジニアになるための専門学校は、どのように選ぶべき?」と、疑問に思う方も多いでしょう。
この章では、システムエンジニア向け専門学校の選び方において、重要となるポイントを3つご紹介します。
エンジニアの方向性
専門学校選びにおいてもっとも大切なのが、「エンジニアの方向性」です。
ひとえに「エンジニア」といっても、
- Webエンジニア
- AIエンジニア
- ゲーム開発エンジニア
- サーバーエンジニア
- ネットワークエンジニア
など、その種類はじつに多岐にわたります。もちろん、それぞれ必要となる知識や技術も大きく異なるものです。
まずはエンジニアの種類や役割を知り、自分がなりたいエンジニアの方向性を固めることから始めるのがいいでしょう。
実習の多さ
専門学校を選ぶうえで、「実習が多いかどうか」は重要なポイントです。
IT周りの基礎知識の学習なども大切です。しかし「百聞は一見にしかず」というように、実際に手を動かしてやってみるほうが圧倒的に理解も習得も早いためです。
またIT企業が求めているものも、高度な専門知識より、即戦力です。
そのため、「現場での即戦力につながりそうな実習ができるか」もチェックしておくのがいいでしょう。
チーム開発の経験を積めるか否か
チーム開発の経験が積めるか否かも、専門学校を選ぶうえで重要なポイントになります。「チーム開発に慣れているか否か」は、「即戦力かどうか」の指標といっても過言ではないためです。
独学だと、プログラミングを習得するのもポートフォリオを作るのもひとりですが、実際のIT現場ではひとりで開発作業を行うことはありません。Gitなどのツールを用いたチーム開発を行うのが一般的です。
どれだけプログラミング技術や周辺知識を固めても、チーム開発の流れに戸惑う方は多いです。専門学校で経験し、慣れておくのが理想といえるでしょう。
システムエンジニアを目指し専門学校に通うメリット
この章では、システムエンジニアを目指して専門学校に通うメリットをご紹介します。
学びたい専門知識を短期集中で習得できる
専門学校に通うメリットとして、「学びたい専門知識を短期集中で習得できる」ことが挙げられます。
たとえば
- 「AIエンジニアになりたい」
- 「サーバーエンジニアになりたい」
といったように具体的な目的が決まっている方なら、専門学校は大きなメリットが得られるでしょう。
もし大学だった場合、専門知識以外のことを勉強しなければなりません。かといって独学では膨大な学習時間が必要になるうえ、挫折率も高くなります。
目的や目指す方向性が明確であれば、専門学校はベストな選択肢です。
IT資格を取得できる
IT資格を取得できることも、専門学校のメリットとなります。IT資格をもっていると、システムエンジニア転職において有利になるためです。
IT資格の代表的なものとしては、主に以下が挙げられます。
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- CCNA
- システムアーキテクト
これらの資格取得を目的とした構成が設けられているのは、専門学校の大きなメリットでしょう。また資格試験が近くなると、特別に「勉強会」や「講習会」が開かれる専門学校もあります。
このように専門学校は資格取得に積極的で、サポート面が充実している点も嬉しいポイントです。
就職活動を支援してもらえる
就職活動を支援してもらえる点も、専門学校のメリットといえるでしょう。
専門学校は基本的に、生徒のスキルや希望に沿ったIT企業へ転職できるよう、支援してくれます。専門学校からの推薦で、転職成功確率が大きく上がることは間違いありません。
また就職といっても、専門学校によって「地元企業への転職に強いか」「首都圏企業への転職に強いか」が異なります。
専門学校を検討する際は、「その学校の卒業生がどんな企業に就職しているか」をチェックしておくことも大切です。
システムエンジニアを目指し専門学校に通うデメリット
この章では、システムエンジニアを目指して専門学校に通うデメリットを3つご紹介します。
就職後の選択肢は狭まる場合がある
就職後の選択肢は狭まる場合があることが、専門学校のデメリットといえます。
たとえば「システムエンジニアやIT業界以外の仕事がしたくなった」となったとき、学歴が専門学校だと、業種によっては多少不利になる可能性も否めません。
一方で大学などに通っていた場合は、どの業種の会社へ転職するとなっても、幅広く対応できるメリットがあります。
より専門的な知識を短期集中で効率よく習得できる、専門学校ならではのデメリットといえるでしょう。
高額な学費がかかる
学費が高額であることも、専門学校のデメリットといえます。
一般的なシステムエンジニアの専門学校では、おおよそ1年間で100万円ほどの学費がかかります。これが2年制の場合、おおよそ200万円を用意しなくてはなりません。一般的な大学よりは安いとはいえ、高額であることは間違いないでしょう。
一方で独学の場合だと教材の費用のみで完結するため、1〜2万円があれば十分でしょう。その分時間はかかりますが、独学でシステムエンジニアとして就職する方は決して少なくありません。
お金と時間と相談のうえ「専門学校への投資は本当に必要か」を、しっかり見極めることが大切です。
現場による実務は経験できない
現場による実務が経験できないことも、専門学校のデメリットでしょう。
専門学校では、専門的な知識の習得や、現場さながらのチーム開発が経験できます。しかし実際の現場の雰囲気や、業務のプロセスなどを体験することはできません。
まずはエンジニアでなく「営業」や「アルバイト」として、まずはIT企業に飛び込み現場を経験する方もいます。そこでプログラミングを学び、社員の方と仲良くなれば、社内エンジニアとして働ける可能性もあるでしょう。
専門学校を選択すると、このような「現場での経験」からはかえって遠ざかってしまうのがデメリットです。
システムエンジニアの専門学校ではどんなことを学ぶ?
システムエンジニアの専門学校で学べることはじつにさまざまですが、大きく分けると以下のようになります。
- ITにまつわる幅広い基礎知識
- プログラミング
- システム設計
ITにまつわる基礎知識では、進数ビット・バイトとの関係性やコンピューターの電子回路をはじめ、情報セキュリティ、データベース、ネットワークなど、幅広いITの基礎知識が学べます。
プログラミングでは専門学校によって扱う言語は異なりますが、主にC言語やJAVAが用いられます。基本的な記述方法をはじめ、オブジェクト指向やアルゴリズムもカリキュラムとして盛り込まれています。
またシステム設計では、一般的な方法であるクライアントサーバー型システムをはじめ、3階層システムやクラウドを学ぶことが可能です。
システムエンジニアを目指すとき有利になる資格
この章では、システムエンジニアを目指すときに有利になる資格を3つご紹介します。
基本情報技術者試験
システムエンジニアを目指すときに有利になる資格として、基本情報技術者試験が挙げられます。
基本情報技術者試験は経済産業大臣が認定している国家資格です。取得することで、IT技術者としての適性やスキルを証明できます。実際にシステムエンジニアの専門学校の多くが、この基本情報技術者試験の習得をカリキュラムとして含んでいます。
出題範囲も広く、コンピューターの基礎からシステム設計、データベース、セキュリティ、プログラミング、アルゴリズム、さらには経営戦略まで網羅されています。そのため、未経験からシステムエンジニアを目指すにあたって、ITに関する知識をインプットするにはもってこいの資格です。
面接時にやる気をアピールできることはもちろん、自らの知識のレベルアップなど、メリットは多岐にわたります。ITに携わる方なら、一度は挑戦して損はないでしょう。
システムアーキテクト
システムエンジニアを目指すとき有利になる資格のひとつに、システムアーキテクトがあります。
システムアーキテクトは、IPA(情報処理推進機構)が運営する資格です。取得することで、上流工程における実務能力の担保になり、市場価値の向上が期待できます。市場価値が向上することによって、年収がアップする可能性も高くなるでしょう。もちろんシステムエンジニア転職でも、面接で一目置かれることは間違いありません。
ただこちらのシステムアーキテクトは、数ある情報処理技術者試験(国家資格)の中でも、「高度区分試験」という最難関の資格として分類されています。そのため習得には相応の努力が必要になるのは事実です。
しかしその分「上流工程におけるハイレベルな知見を身につけている」ことが証明でき、転職のみならず今後のキャリアにおいて強力な武器となるでしょう。
CCNA
CCNAも、システムエンジニアを目指すときに有利になる資格のひとつです。
CCNAはネットワーク機器大手である「シスコシステムズ」が運営している資格の中の一種となっています。CCNAを取得することで、ネットワークに関する高度な知識を幅広く保持していることの証明が可能です。
CCNAは「ネットワークエンジニアになりたい方の入門資格」とも言われてます。そのため出題範囲は広く、ネットワーク知識の基礎から、シスコ社のシステムの使い方まで網羅されているのが特徴です。
こちらのCCNA資格の取得を目指すなら、プログラミングスクール「活学ITスクール」の利用がおすすめです。「活学ITスクール」は、日本初のアニメーションを使った動画学習を採用しているため、未経験でも分かりやすい内容となっています。
資格合格率も92%と高い水準を誇ります。
「挫折せずに目標達成したい」という方は、活学ITスクールを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ:自分に合った専門学校でシステムエンジニアへ!
「システムエンジニアを目指すための専門学校」といっても、方針や学べる内容、就職先、かかる金額もさまざまです。
システムエンジニアとして働く方の中には、独学に励んで転職成功を掴んだ方もたくさんいます。
専門学校には高額なお金も必要です。検討する際は自分が目指している方向性を明確にし、時間軸で考えたうえで「相応のリターンが得られるか」を見極めなければなりません。
それを見極めて専門学校を選ぶことで、システムエンジニア転職がよりスムーズで確実なものとなるでしょう。
ぜひ自分に合ったシステムエンジニアの専門学校を選び、システムエンジニア転職を成功させてください。