「システムエンジニアの需要と将来性は…?」
「システムエンジニアの年収や働き方について知りたい…」
「将来性のあるシステムエンジニアになるには、何が必要なんだろう?」
これからシステムエンジニアを目指したい人の中には、このような不安や疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、システムエンジニアの需要と将来性について解説します。
また、システムエンジニアとしての働く場合にはどのような働き方があるのか、システムエンジニアの中でも特に将来性の高い分野はどのような分野なのか、についても詳しく紹介していきます。
そもそもシステムエンジニアとは?という方は以下で詳しく解説しているので先にご覧ください。
システムエンジニア(SE)の将来性は?
システムエンジニアの将来性は高く、今後も将来性の高い職業です。
理由としては以下3つであり、それぞれについて詳しく解説していきます。
- Webサービスやアプリ制作の需要が高い
- 近年のDX推進に対してシステムエンジニアが不足している
- システムエンジニアは売り手市場
Webサービスやアプリ制作の需要が高い
近年のIT技術の発展に伴い、現在はさまざまな産業がIT技術を活用しています。
特に、Webサービスやスマートフォンを活用するユーザーは近年大きく増加傾向にあり、それに伴い、Webサービスやアプリ制作ができるシステムエンジニアの需要が高い傾向です。
この傾向は日本だけでなく、海外でも同様の傾向になっており、システムエンジニアのスキルを高めることで将来的には海外で仕事をできる可能性も広がっています。
近年のDX推進に対してシステムエンジニアが不足している
近年、さまざまな企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が掲げられています。
DXとは、社内のあらゆる業務でIT技術を上手く活用していこうという取り組みであり、これによってこれまでの業務効率化などが期待されています。
DX需要によって、DXに携わることができるシステムエンジニアの需要が急激に高まっています。
システムエンジニアは売り手市場
現在、システムエンジニアは売り手市場であり、需要が高い一方でIT技術を扱えるシステムエンジニアが不足している問題があります。
売り手市場では就職活動や転職活動を行う場合に、売り手側が有利に働きます。
そのため、システムエンジニアで就職活動や転職活動を行うときは、入社後の年収や働き方について主導的に交渉できるというメリットがあります。
システムエンジニア(SE)の平均年収
システムエンジニアの一般的な年収は550万円で、これはIT業界の一般的な年収である480万円よりも若干高い水準となっています。
IT人材は需要が高く人材不足の業界です。
その中でも、システムエンジニアはIT全般において専門的な知識や能力が求められるため、このような高水準の年収になっています。
たびたびシステムエンジニアと比較される職業であるプログラマーは、平均年収が430万円です。
プログラマーの仕事はプログラミング開発に限られており、システムエンジニアと比較すると業務範囲が狭いので、システムエンジニアに比べると平均年収は低い水準になっています。
システムエンジニアの年収については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
システムエンジニア(SE)の働き方は?
システエンジニアの働き方は多種多様です。
ここでは代表的な働き方である以下の4つについて詳しく紹介します。
- 自社開発SE
- SIer・SES
- 社内エンジニア
- フリーランス
自社開発SE
自社開発SEとは、クライアントに提供するための自社サービスのソフトウェアやアプリケーションを開発・保守・運用を仕事とするシステムエンジニアです。
社内で仕事するだけでなく、自社サービスを提供した側である外部のクライアント先へシステムを導入したり、クライアント先でのシステムの保守・運用に携わるケースもあります。
また、提供した自社サービスについての不明点をクライアントから問い合わせされることもあり、問い合わせ対応などのカスタマーエンジニアとしての側面もあります。
SIer・SES
SIerやSESとは、クライアントから受託したシステム開発をおこなったり、クライアント先に常駐して開発・運用・保守を行うシステムエンジニアです。
SIerとSESの違いは、行う業務が元請けかそれ以外かという点で大きな違いがあります。
SIerは主に1次請けである元請けが主流です。
一方、SESは3次請けや4次請けである場合もあります。
SIerとして働く場合もSESとして働く場合も、クライアントと共に仕事を進める必要があるので、技術的なスキルに加えて、コミュニケーションスキルも重要になってきます。
社内エンジニア
社内SEとは、社内のシステムの企画・設計・開発・運用を行う業種です。
社内の情報システム部門に所属するか、あるいは独立したIT担当者として社内のITシステムの運用全般を担当します。
社内SEの仕事内容は、情報システムの開発・導入から、企業の社内インフラやセキュリティの保守・管理・最適化まで、幅広い仕事があります。
社内で利用するITシステムが、規制を遵守しているかを確認したり、ITシステムに何らかの不具合が生じた時にはトラブルシューティングを行い、問題解決できるようになる必要があります。
フリーランス
会社員としてシステムエンジニアの経験を多く積んだら、会社に属さずにフリーランスとしてシステムエンジニアを行うという働き方も考えられます。
フリーランスとしてシステムエンジニアを行う場合、自分自身で請ける仕事を取捨選択できる自由があり、リモートワークなどの柔軟な働き方ができるというメリットがあります。
会社勤めのシステムエンジニアでは、会社への出社が必要であったり受注する仕事を選べないというデメリットがあるので、近年はフリーランスとしてシステムエンジニアになる人が増えてきています。
フリーランスのシステムエンジニアになる具体的な方法は以下で詳しく解説しているのであわせて読んでみてください。
システムエンジニア(SE)の将来性が特に高い分野
システムエンジニアはさまざまな分野で活躍することが期待できます。
その中でも、特にシステムエンジニアの将来性が高い分野は何でしょうか?
ここでは、システムエンジニアとして働く上で、特に将来性が高い分野について以下の5つを紹介します。
- クラウドサービス
- AI・機械学習
- 情報セキュリティ
- モバイル機器
- IoT
クラウドサービス
現在、IT業界ではクラウドサービスの活用が急激に進み、クラウドサービスを扱うことのできるシステムエンジニアの需要が非常に高くなっています。
クラウドサービスは今後将来的にも活用される技術領域なので、クラウドサービスを扱えるだけでシステムエンジニアとしての価値が一気に高まります。
クラウドサービスとしては、代表的なサービスとしてAmazonが提供しているAWSや、Googlgeが提供しているGoogle Cloudがあります。
これらのサービスの需要は年々高まっているので、早いうちからスキルを身につけることをおすすめします。
AI・機械学習
近年、AIや機械学習という技術分野が急速に発展しており、また、さまざまな業界でもAIや機械学習といった技術を取り入れる企業が増加傾向にあります。
今後もAIや機械学習は発展していく兆しがあるので、AIや機械学習のスキルを習得することで、将来的に付加価値の高いシステムエンジニアになることができます。
AIや機械学習という分野では、数学や数式を扱う場面があるので、数学関連の知識を身につける必要もありますが、これらを学ぶことでAIや機械学習の技術を深く理解することができます。
情報セキュリティ
近年、さまざまな企業が情報漏洩のリスクを懸念していることから、情報セキュリティに詳しいシステムエンジニアに関する需要が年々増え続けています。
Webサービスやアプリケーションを作ったり複雑なシステム構築を行う上でも、情報セキュリティスキルは必要不可欠です。
情報セキュリティに関する資格としては「情報セキュリティマネジメント試験」や「情報処理安全確保支援士」が有名です。
これらの資格勉強を通じて、情報セキュリティに関する網羅的な知識を得られるので、情報セキュリティに理解を深めたいシステムエンジニアの方は資格取得も目指してみましょう。
モバイル通信
今ではスマートフォンは人々の生活に欠かせない生活必需品になりました。
日々の連絡手段としてだけでなく、仕事や娯楽、学習、健康管理など、スマートフォンでは生活をしていく上でさまざまなことができるようになりました。
スマートフォンで動作するためのシステム開発や、スマートフォンの通信を支える通信技術について理解のあるシステムエンジニアの需要も年々高まっています。
今後将来的にも、このような需要の傾向は続いていく見込みがあるので、システムエンジニアとして働く上で、通信技術やスマートフォンのシステム開発について知見を深めていくことも大切です。
IoT
現在では、さまざまな家電や医療機器にITシステムが搭載されるようになりました。
IoTとは、物がインターネットに接続されていることを示し、家にある家電ではロボット型の掃除機や、音声案内をしてくれる炊飯器や洗濯機などがIoT機器になります。
また、例えばApple Watchなどのようなウェアラブル端末もIoTの一種です。
IoTは医療分野でも数多く活用されており、患者さんの心拍数や体温を計測したり、睡眠状態を可視化するなど、医療を手助けするツールとして活躍しています。
今後もこのようなIoTの傾向は続いていく可能性が高く、IoTに関する知見のあるシステムエンジニアは将来性が高いと言えるでしょう。
将来性のあるシステムエンジニアになるには?
将来性のあるシステムエンジニアになるためには、他のシステムエンジニアと比較した時に特に優れているスキルを持つ必要があります。
周りのシステムエンジニアと自分自身を差別化する時にポイントとなるスキルについて、具体的に3つのスキルを紹介します。
専門性の高いプロフェッショナルスキルを身につける
専門性の高いプロフェッショナルスキルを持ったシステムエンジニアの需要は高く、今後もIT業界では需要が高いことが考えられます。
特に、クラウドサービスやAI・機械学習、IoTなどの分野に精通したシステムエンジニアの人口はまだ少ないことが現状です。
さらに近年はインターネットを介したサイバー攻撃が活発しているので、情報セキュリティについての高いスキルを持った人材が、公共・民間企業ともに必要不可欠になっています。
コミュニケーションスキルを強化する
システムエンジニアは、システム構築の初期段階から社内外のさまざまな人と接し、クライアントとの要件や仕様のすり合わせを行ってプロジェクトを円滑に進める仕事です。
システムエンジニアという仕事柄、コミュニケーションスキルを強化することによって、自分自身のシステムエンジニアとしての価値を高める近道になります。
プロジェクトのリーダーとして、他のメンバーとの円滑なコミュニケーション能力は欠かせませんが、クライアントのニーズを汲み取る能力に長けている必要もあります。
また、技術に詳しくないクライアントにもIT技術をわかりやすく伝えることができるコミュニケーション能力を身につけることで、クライアントからの信用を得ることができ、更にシステムエンジニアとしての価値を高めることに繋がります。
明確なキャリアプランを持つ
システムエンジニアとして成長していくためには、明確なキャリアプランを持っているかが重要になります。
日々、IT技術は新しい進歩があり、数年後数十年後では今とは全く異なる技術が発展している可能性もあります。
そのような環境で、システムエンジニアとして自分自身はどうキャリアを築いていきたいかを予め明確にしておくことで、その時代に合ったIT技術をキャッチアップできる力が培われ、将来性のあるシステムエンジニアとして成長できます。
今ではインターネット上で様々なシステムエンジニアの方の交流する機会があり、IT技術の勉強会も多く開催されているので、様々なシステムエンジニアの方の意見を聞きながら自分に合ったキャリアプランを立てていきましょう。
システムエンジニアの具体的なキャリアプランについては以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
まとめ
この記事では、システムエンジニアの需要と将来性について解説し、システムエンジニアとしての働き方や、将来性の高い分野についても詳しく紹介しました。
システムエンジニアの働き方は多種多様で、業務範囲も広く、自分自身で「どのようなシステムエンジニアを目指していくか」を選択できるという大きなメリットがあります。
日本だけでなく世界的にも、システムエンジニアの需要はまだまだ高まる傾向にあります。
専門性の高いプロフェッショナルなスキルを身につけたシステムエンジニアは今後も様々な企業から求められる人材ですので、是非目指してみてください。