C言語に関する資格には「C言語プログラミング能力認定試験」があります。
企業から評価されるため、取得を検討する方も多い資格です。
本記事では取得を目指している方に向け、C言語プログラミング能力認定試験の難易度や勉強方法を詳しく解説します。
エンジニアやプログラマーの仕事で役立つ資格も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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C言語プログラミング能力認定試験とは?
C言語の資格認定試験である「C言語プログラミング能力認定試験」はビジネス能力検定サーティファイが実施しており、1〜3級の3段階のレベルに分かれています。
1級と2級は年に2回(1月、6月)、3級は年に3回(1月、6月、9月)実施され、誰でも受験可能です。
申し込み期間は長めに設定されていて、Webからの申し込みのみ対応しています。
1級は札幌・東京・名古屋・大阪・福岡でパソコンを使った実技試験を受けます。
2級、3級は在宅で行うWebテストまたは筆記試験です。
2023年度のC言語プログラミング能力認定試験全体の平均合格率は56.7%であり、半分以上が合格しています。
参照:株式会社サーティファイ「C言語プログラミング能力認定試験」
C言語プログラミング能力認定試験の難易度や内容
C言語プログラミング能力認定試験の難易度や内容を級数ごとに解説していきます。
- C言語プログラミング能力認定試験3級
- C言語プログラミング能力認定試験2級
- C言語プログラミング能力認定試験1級
C言語プログラミング能力認定試験3級
3つの中で一番難易度が低い試験です。
難易度 | C言語の概念を理解し、簡単なプログラムを組めるレベル |
---|---|
出題範囲 | C言語プログラミングに必要なプログラミング知識と技能を出題範囲に従って出題(プログラムの空欄を補完する問題を含む) 整列や文字列などの定数の書き方やC言語の歴史など |
試験形式 | 筆記試験 |
試験時間 | 60分 |
試験の問題数 | テーマ別大問6問 |
合格基準 | 得点率60%以上 |
試験費用 | 5,400円(税込) |
3級ではC言語の基礎的な知識や簡単なプログラミングスキルを証明できます。
初心者向けの資格のため、仕事でアピールしたい場合は2級や1級の取得を目指しましょう。
C言語プログラミング能力認定試験2級
3級よりも複雑な問題が出題され、ワンランク上の知識が求められる試験です。
難易度 | 500行程度の小規模のプログラムが適切に(理路整然、簡潔、正しく、速く)書け、各種基本アルゴリズムを理解しているレベル |
---|---|
出題範囲 | C言語プログラミングに必要なプログラミング知識・技能を出題範囲に従って出題(プログラムの空欄を補完する問題を含む) 構造体や列挙型、変数など |
試験形式 | 筆記試験 |
試験時間 | 90分 |
試験の問題数 | テーマ別大問8問 |
合格基準 | 得点率60%以上 |
試験費用 | 6,600円(税込) |
3つの試験の中でも問題数が一番多く、ライブラリ関数も出題されます。
2級では、C言語の知識に加えて、実践的なプログラミング技術も身につきます。
資格による市場価値の向上やキャリアアップを目指すならば、まずは2級の取得を目指すのがおすすめです。
C言語プログラミング能力認定試験1級
1級は実技試験になるため、2、3級に比べて難易度が非常に高いです。
難易度 | C言語を用いて、言語処理系やユーティリティなどの応用プログラムを作成できるレベルおよび、使用しているOSに関して理解できているレベル |
---|---|
出題範囲 | 事前に公開している1,700行ほどのテーマプログラムに対する仕様変更、仕様追加に対応したプログラム作成(コーディング・入力・コンパイル・デバッグを含む)、および変更仕様書の作成を行う |
試験形式 | パソコンを使用した実技試験 |
試験時間 | 150分 |
試験の問題数 | 2問 |
合格基準 | 得点率60%以上 |
試験費用 | 8,000円(税込) |
C言語の基礎はもちろん、OSについての理解や知識、実務で使えるプログラミングの知識が必要です。
高難易度の資格であるため、1級を取得していれば即戦力として採用されることもあります。
C言語の資格を取得するメリット
C言語の資格を取得して得られるメリットは主に以下の3つです。
- 転職時のアピールポイントになる
- 自分のスキルアップになる
- 資格手当が出る場合がある
転職時のアピールポイントになる
C言語プログラミング能力認定試験2級以上に合格していると、転職時のアピールポイントになります。
級数が上がるほど難易度も上がり、より詳しい知識やスキルをもっていることが客観的に証明可能です。
とくに即戦力を求めている企業にとっては魅力的な人材で、転職や就活時に有利になります。
自分のスキルアップになる
C言語プログラミング能力認定試験は難易度が分かれていて、徐々に学習を進めていきやすい資格です。
1級に合格するまでには多くの勉強時間が必要になるため、継続的に学ぶ力がつき、多くの知識を習得できます。
試験を受ける前と比べて、格段にスキルアップでき、仕事の幅も広がります。
資格手当が出る場合がある
会社によっては資格取得支援制度の一つとして、資格手当が出る場合もあります。
資格を取得することで、より幅広い実務経験を積めるきっかけとなるため、昇給や承認も期待できます。
C言語の資格認定試験に向けた勉強方法
C言語プログラミング能力認定試験に向けた以下の4つの勉強方法を紹介します。
- 参考書で基礎を学ぶ
- ネット教材や学習サイトを使う
- プログラミング教室に通う
- 過去問題集を解く
参考書で基礎を学ぶ
初心者は参考書でC言語の基礎や専門的な用語、仕組みを理解するところから始めましょう。
参考書は数多く販売されていますが、図解やイラストが豊富なものだと初心者でもわかりやすいです。
以下におすすめの3冊をまとめておりますので、参考にしてください。
「スッキリわかるC言語入門」は、難しい用語や仕組みを噛み砕いて表現しており、初心者にもわかりやすいと定評があります。
760ページとボリュームはありますが、イラストや図が豊富で対話をしながら進んでいくため、読みやすいです。
中級者には「明解C言語 中級編」がおすすめです。
プログラムの開発力と応用力が身につき、入門編の復習に加え、新たな知識を学べます。
コーディングの仕方も学べるため、コーディングも勉強したい方は読んでみてください。
「モダンCプログラミング」は上級者向けの1冊で、C言語のみならずハードウェアに関する知識も習得可能です。
仕事で使えるノウハウがたくさん詰まっており、総合開発環境、デザインパターン、リファクタリングなどの開発スタイルを組み込み、開発に適用する方法などが解説されています。
ネット教材や学習サイトを使う
インターネット上のネット教材や学習サイトでもC言語プログラミング能力認定試験に向けた勉強ができます。
知識が豊富なプロの講師が教えているサイトもあり、自分のペースで学習を進めたい方におすすめです。
試験を実施しているサーティファイの公式サイトには、試験対策用のサンプル問題があります。
サンプル問題は3級から1級まで揃っているため、受験する際に活用しましょう。
プログラミング教室に通う
独学に自信がない方は、プログラミング教室に通うことをおすすめします。
一人で勉強し続けているとモチベーションが保てなかったり、不明点をすぐに聞ける先生がいなかったりと継続が難しいからです。
プログラミング教室は、不明点があれば気軽に聞ける環境であり、勉強仲間もいます。
費用が発生する点はデメリットといえますが、プログラミングを確実に習得したい方にとっては通うメリットのほうが大きいです。
過去問題集を解く
サーティファイから、C言語プログラミング能力認定試験1〜3級それぞれの過去問題集が販売されています。
試験時間と同様の時間制限を設けて過去問を解いてみましょう。
理解を深めるためには、過去問を繰り返し解く必要があります。
過去問が難しいと感じる場合は、正答率の低かった部分を参考書で勉強してから再度チャレンジしましょう。
そもそもC言語とは何?
C言語は1972年にアメリカで開発され、現代のプログラミング言語の基礎といわれています。
性能が高く、さまざまな分野で活用されており、システム開発の基盤となっています。
また、プログラミング言語はインタープリタ方式とコンパイル方式の2つに分かれますが、C言語はコンパイル方式です。
インタープリタ方式は、一つずつ機械語に翻訳しながらプログラムを実行します。
それに対して、コンパイル方式は、プログラムの実行前に全体を機械語に翻訳してからプログラムを実行するため、処理速度が速いことが特徴です。
C言語は処理速度が速い一方、体系や構造が複雑で難易度が高いといわれています。
なぜなら、C言語にはハードウェアを制御するシステムがあり、メモリやCPUを意識してプログラミングを行う必要があるからです。
難易度は高いですが、C言語を学ぶことで他のプログラミング言語の理解も深まるため、勉強して損はありません。
C言語でできること
C言語を使ってできる以下の3つの例を紹介します。
- OSの開発
- AIなどの人工知能開発
- ロボットの開発
OSの開発
C言語はハードウェアの制御に適しており、ハードウェアの制御や管理をするOSシステムの開発で役立っています。
OSで行っている制御や管理の具体例としては、以下が挙げられます。
- プロセス管理
実行中のアプリケーションを制御し、リソースを割り当てます。
たとえば、Webブラウザやメッセージアプリを同時に使えるのはOSのおかげです。 - ファイル管理
ファイルやディレクトリを管理し、データの保存と取得も可能です。
これにより、文書や写真、音楽などを保存できます。 - デバイス制御
ハードウェアデバイス(キーボード、マウス、プリンターなど)を制御し、アプリケーションとのやりとりも可能です。
AIなどの人工知能開発
高い処理能力が求められるAIの開発にも、C言語は使われています。
AIプログラミングでは、主に以下の3点が求められます。
- 開発がしやすい
- 計算速度が速い
- 安全性が高い
C言語はいずれも満たしており、人工知能の開発に最適です。
人工知能の開発では、PythonやJavaなどの言語も使われていますが、C言語はそれらの言語よりも圧倒的に実行速度が速い特徴があります。
ロボットの開発
細やかなハードウェア制御ができ、処理速度も速いC言語は、ロボットの開発にも向いています。
電子部品の組み立てを行う産業ロボットや飲食店の配膳ロボットなど、C言語の活躍シーンは多種多様です。
子ども用のプログラミング学習ロボットの開発にも用いられるなど、教育にも役立っています。
C言語の資格以外でおすすめのIT資格一覧
C言語の資格以外にも、IT業界で役立つ以下の4つの資格を紹介します。
- Oracle認定Javaプログラマ
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- CCNA
Oracle認定Javaプログラマ
Oracle認定Javaプログラマは、C言語の一つであるJaveを開発したOracle社が取り扱う資格です。
C言語プログラミング能力認定試験と同様に、難易度によってブロンズ・シルバー・ゴールドの3段階に分かれています。
シルバー・ゴールドは世界共通の資格で、ゴールドは一人で機能実装できるレベルが求められるなど、難易度が高いです。
あらゆるOSで使えて需要も高く、クラウドサービスやIoTなど多彩な分野で使われているため、興味のある方は取得を目指してみましょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施している国家資格です。
情報処理に関する基礎や知識の他に、ITを活用した戦略の立案やシステムの開発、運用など、IT全般の知識が求められます。
幅広い知識を得られるため、未経験からIT業界へ挑戦する方にとっては、アピールポイントの一つになります。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験のワンランク上の資格です。
エンジニアとしてより高みを目指したい方は挑戦してみましょう。
これらの資格の他に、以下の記事でもプログラミング系で取得しておくと便利な資格を一挙に解説していますので、参考にしてください。
CCNA
CCNAは、ネットワークの基礎知識やスキルを身に付けたいエンジニアに広く知られている資格です。
転職を考えている方には有利な資格ですが、一般的な資格と比べて難易度は高めとなっています。
活学ITスクールでは、未経験者でもわかりやすいようにアニメーションを用いて、ITの基礎から応用技術の習得までを学べるCCNA資格取得コースも展開しています。
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以下の記事で代表的なIT資格とCCNAの難易度をまとめておりますので、こちらも参考にしてください。
C言語の資格に関するよくあるQ&A
C言語の資格に関するよくある質問とその回答を紹介します。
資格取得までの勉強時間は?
資格の種類や自身のスキルレベルによって異なりますが、平均的には、1級の場合は300時間以上、2級の場合は200時間以上、3級の場合は100時間以上の学習が必要とされています。
資格の有効期限や更新はある?
C言語の資格は、有効期限や更新の必要はありません。
一度取得した資格は永久に有効です。
C言語検定は国家資格なの?
C言語プログラミング能力認定試験は国家資格ではありません。
ビジネス能力検定サーティファイが提供している民間資格です。
資格取得後のキャリアアップの例は?
資格取得により知識やスキルがアップし、より高度なプロジェクトに参加できるようになることが多いです。
また、資格をもっていると昇給や昇進も期待できます。
まとめ:C言語の資格認定試験に合格して仕事に活かそう
C言語プログラミング能力認定試験は、プログラミングスキルを企業へ証明できる資格です。
2級以上を取得できれば、就職活動や転職活動を有利に進められ、昇給や昇任も期待できます。
1級は難易度が高くなりますが、計画立てて継続的に勉強を進めれば、合格も可能です。
自分のライフスタイルに合った勉強方法を見つけ、認定試験への合格を目指しましょう。
IT業界への転職は活学キャリア支援にお任せください。
転職成功率98.7%の実績をもつプロのキャリアアドバイザーが、あなたに最適なキャリアプランをご提案します。
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