「プログラミングスクールなんて通っても意味がないからやめとけ」
こうした見解を耳にしたことがある方も多いでしょう。
スクールの受講を考えている方の中には、不安に感じている方もいるはずです。
本記事では、プログラミングスクールについて、「やめとけ」という声もあるが実際にはどうなのかを解説します。
スクール受講に向かない人の特徴や、避けるべきスクールの見分け方、スクール選びのポイントや挫折しないための受講方法まで解説するので、スクール選びに迷っている方は参考にしてみてください。
Pythonの学習を考えている方は、こちらで活用事例や学習方法を知ることができますので、あわせてご覧ください。
「プログラミングスクールはやめとけ」と言われる5つの理由
スクールについて、なぜ「やめとけ」という意見が多いのでしょうか。
ここではその理由として、以下の5つの意見について解説します。
- 独学でも学べる
- 受講料が高い
- 希望通りの企業に就職できない
- 実践的なスキルが身につかない
- 怪しいスクールが多い
独学でも学べる
「プログラミングは独学でも十分に学べるのだから、スクールにわざわざ通う必要はない」
という意見は、特に最近ではよく見かけるものです。
たしかに、近年はプログラミング学習用の書籍やWebコンテンツも増えており、一人でも学習できる環境は整いつつあります。
独学からプログラマーに転職する人も、もちろんいるでしょう。
しかし独学は効率が悪く、途中で諦めてしまう方もたくさんいます。
書籍やWebサイトを使っても学習はできますが、経験豊富な講師による指導や就職サポートは独学では受けることができません。
独学よりもスクールに通った方が効率的な学習ができることは間違いないでしょう。
受講料が高い
「受講料が高すぎるからやめとけ」
といった意見もよく目にします。
たしかに、高額な受講料がかかるスクールは少なくありません。
安いスクールでも数万円から数十万円、高いスクールだと100万円を超えることもあり、大きな出費になります。
慎重な検討が必要ですが、費用を抑えて受講可能なスクールもあります。
教育訓練給付金制度が利用可能なスクールや、転職成功などの条件を満たせば無料になるスクールもあるため、費用面の課題をクリアすることは十分に可能です。
希望通りの企業に就職できない
「プログラミングスクールを出ても、希望通りの企業への就職は難しい」
といった意見も中にはあります。
転職サポートを受けられても、結局はスクールが提供している企業にしか就職できないだろう、と考える方もいるようです。
企業紹介をはじめとする転職サポートは魅力的ですが、希望に沿わない企業や待遇の悪い企業からの内定しかもらえなかった、といった声もたしかにあります。
しかし、評判のいいスクールを選んで、自主学習を重ねて高度なスキルを身につけられれば、希望に沿わない企業への転職を回避することも可能でしょう。
実践的なスキルが身につかない
「スクールのカリキュラムでは実務にはついていけない」
という意見も少なくありません。
スクールで学べるのは初歩的な技術だけで、実務に通用するだけの技術やノウハウは学べないと考えている方も多いようですが、実際のところそれは誤りです。
最近では、有名なスクールの多くはかなり実践的なカリキュラムを提供しています。
現役エンジニアやエンジニア経験者が講師を勤めカリキュラムを作成しているケースも多く、実務に通用するだけのスキルが身につくスクールが増えているのが現状です。
怪しいスクールが多い
「怪しいプログラミングスクールが多い」
という意見もあります。
たしかに、ブラック企業を受講生に紹介しているスクール、カリキュラムのわりに授業料が高すぎるスクールなど、受講を避けるべきスクールもありますが、全てのスクールがそうとは限りません。
受講する前に複数のスクールを比較し、口コミや評判をチェックすれば、怪しいスクールに申し込んでしまうリスクを回避できます。
やめた方が良いプログラミングスクールの3つの特徴
怪しいスクールや、スキルの習得や転職成功のためには避けた方が無難なスクールも中にはあります。
ここでは、やめた方が良いスクールの特徴を3つご紹介します。
- 受講料が高すぎる
- 広告が大げさすぎる
- カリキュラムが分からない
受講料が高すぎる
受講料が高すぎるスクールは慎重に検討した方が良いでしょう。
基本的に、受講料は学習期間が長くなるほど高くなります。
長い時間をかけて学習するカリキュラムの場合、スクールによっては100万円を超えることも珍しくありません。
受講料が高いと経済的な負担が大きくなるだけでなく、精神的な余裕も作りにくくなってしまいます。
受講料が高いがどうしても気になるスクールがあるという場合は、教育訓練給付金制度を活用しお得に通えないかを確認すると良いでしょう。
「教育訓練給付金制度」とは特定のスキルの習得を国が支援してくれる制度のことで、プログラミングもその対象になっています。
適用の条件はありますが、最大で受講料の70%程度が受給できることもあるので、事前にチェックしておきましょう。
詳しくは、厚生労働省の案内やハローワークの案内をご覧ください。
広告が大げさすぎる
広告が大げさすぎる場合も、注意が必要です。
たとえば「未経験から2ヵ月でフリーランスエンジニアに!」といった文言で受講者を集めているスクールもあります。
「広告が大げさでは?」と感じた場合は、実際にどのようなカリキュラムが提供されているか、実績が豊富にあるかといった点に注目してみましょう。
一見大げさな広告に見えても、カリキュラムが充実したスクールや実績が豊富なスクールなど、広告に根拠があれば受講する価値はあります。
過剰な広告表現ばかりで具体的な実績や根拠の提示がないようなスクールは避けておたほうがよいでしょう。
カリキュラムが分からない
実際にどのようなカリキュラムで授業が進められるのかが曖昧なスクールも、受講は慎重に検討しましょう。
カリキュラムが分からないまま受講したら、「テキストを自分で読んで自主学習するだけのカリキュラムで、まともな指導が受けられなかった」といった事態になる恐れもあります。
事前にカリキュラムを吟味し、自分が学びたい技術を学べるかどうか、希望通りの指導が受けられるかどうか、チェックしておきましょう。
プログラミングスクールの受講に向いている人の3つの特徴
「やめとけ」と言う意見もありますが、人によってはスクールを活用して効率的な学習ができることも十分にあります。
ここでは、受講に向いている人の特徴を3つご紹介します。
- 目標が明確な人
- プログラミングにやりがいを感じられる人
- ITに関心がある人
目標が明確な人
プログラミングを学ぶ目標が明確な人は、スクールの受講に向いています。
「プログラマーになりたい」
「Web系エンジニアになってフリーランスとして独立したい」
といった明確な目標がある人であれば、スクール選びの軸も固めやすいです。
目標達成に合ったスクールに通うことで、モチベーションを保って学習を進められるでしょう。
スクールの受講を検討する時は、「なぜスクールに通いたいのか」を考え、目標を明確にしておくことが大切です。
Web系エンジニアに興味をお持ちの方は、以下の記事で種類別に解説しているので、ご参照ください!
学習意欲が高く、自走力がある人
プログラミング学習に終わりはありません。
新たな言語が登場したり、業務によって求められるスキルの種別やレベルが異なることも多いため、常に最新情報をキャッチアップしスキルを磨き続けていく必要があります。
そのためプログラミングスクールスクールには様々なカリキュラムやサポート体制が用意されていますが、受け身で学習を続けていてはそれらをフル活用することはできません。
学習への意欲が高く自走できる人であれば、スクールを上手に活用し、独学よりもスキルの習得速度を加速させることができるでしょう。
集中力を維持できる人
スクールの受講はオンラインで講義の映像を視聴したり、チャットやメッセージで講師とコミュニケーションを取ることが多く、長時間PCと向き合って作業を続けることになります。
プログラミングそのものも、パソコンと向き合って長時間の作業となることが多いものです。
集中力を維持してPC作業を続けるのが苦にならない人は、プログラミングスクール受講にも向いているでしょう。
プログラミングスクールの受講に向いていない人の2つの特徴
反対に、スクールをあまりおすすめできない人もいます。
ここでは、スクールの受講に向いていない人の特徴を2つご紹介します。
- 「なんとなく」エンジニアを目指している人
- 学習意欲が低い人
「なんとなく」エンジニアを目指している人
「なんとなく稼げそうだから」
「なんとなく手に職をつけたい」
といった発想でプログラミングスクールに通う人も残念ながら少なくありません。
しかし、こうした発想でスクールに通っても、挫折してしまう危険性が高いです。
プログラミングに関心がなく、「稼げそう」といった理由でスクールに通ってもモチベーションが続かず、せっかくの授業も活かすことができないでしょう。
もちろん、プログラミングが需要の高いスキルであることはたしかですが、だからといってスクールに通えば誰でも稼げるようになるわけではありません。
学習意欲が低い人
学習意欲が低く、「スクールにさえ通っておけばなんとかなるだろう」といった発想でスクールを検討している人も要注意です。
プログラミングには徹底した自主学習が求められます。
IT業界は、スキルアップのために継続的な勉強が必要な世界です。
学習意欲が低いと、プログラミングスクールを十分に活かせないだけでなく、エンジニアとして転職してからのキャリアにも不安があります。
プログラミングの経験が全く無い人
いくら未経験者を歓迎するスクールは多いとはいえ、一度もプログラミングに触れたことのない方にはスクール受講はおすすめできません。
全く経験がない状態で受講を初めてしまうと、ギャップが生じ学習のモチベーションの低下にも繋がります。
書籍を買ったりやスクールの無料体験を活用するなどして、一度でもプログラミングの世界を体験してから受講を検討してみましょう。
こちらで初学者向けの入門書を紹介していますので、チェックしてみてください。
失敗しない!プログラミングスクール選びのコツ
ここでは、スクール選びで失敗しないためのコツを3つご紹介します。
- 無料体験・カウンセリングを活用する
- 自分に合ったスクールを選ぶ
- 受講条件やカリキュラムをチェックする
無料体験・カウンセリングを活用する
スクールを受講する前に、必ず無料体験やカウンセリングを活用してください。
スクールの雰囲気を体験できたり、気になるポイントを質問できるため、申し込み後にミスマッチが起こるリスクを下げることができます。
無料体験・カウンセリングへの参加で受講料が割引になるスクールもあるため、積極的な活用がおすすめです。
評判や口コミをチェックする
スクールを選ぶ際は、評判や口コミを必ずチェックしておきましょう。
実際に通ってからでないと分からないこともたくさんあります。
通い始めてから損することのないよう、実際に通った人の感想を確認しておくべきです。
スクール側から公開されている情報だけでなく、SNSを活用して十分な情報を集めておきましょう。
受講条件やカリキュラムをチェックする
受講条件やカリキュラムは、事前に入念なチェックが必要です。
一口にプログラミングスクールといっても、受講条件やカリキュラム、サポートの内容は様々です。
スクールによっては、「20代まで」といった条件が設定されていたり、転職成功で受講料が無料になるケースもあったりすることもあります。
受講開始後に「他のスクールにすればよかった…」といった事態にならないためにも、自分の希望通りのカリキュラムが提供されているか、無理なく受講できるスケジュールかどうかといった点は、必ずチェックしておきましょう。
プログラミングスクール受講で挫折しないための3つのポイント
プログラミング学習で挫折してしまう人はたくさんいます。
スクールを受講すれば誰もが希望や目標を叶えられる、という訳ではありません。
最後まで挫折せずに学習を続けるには、以下の3つのポイントを意識してみてください。
- 自主学習に力を入れる
- 積極的に質問する
- 仲間や講師と積極的に交流する
自主学習に力を入れる
プログラミングスクールでは、授業時間以外の自主学習にも力を入れましょう。
「授業さえ受けていれば大丈夫」
と油断していては、思うような力は身につかないでしょう。
自主学習に積極的に取り組むことで、より一層のスキルアップが期待できます。
積極的に質問する
経験豊富な講師に質問ができるという点が、スクールに通う大きなメリットの1つです。
多くのスクールで、講師へのチャット質問サポートが提供されているため、積極的に活用してアドバイスをもらいましょう。
自分の力で調べて解決することも大切ですが、エンジニアとして転職すると、先輩や上司に質問する機会も沢山あります。
自分で調べる力と質問する力を共に身につけることが大切です。
仲間と積極的に交流する
一緒に勉強する仲間や先輩エンジニアと交流するのもおすすめです。
プログラミングにやりがいは感じていても、どうしても勉強がはかどらない時や辛い時もあるでしょう。
仲間と話すことで不安を解消できたり、効果的な勉強方法について情報交換できることもあるため、交流は積極的にすることが大切です。
「やめとけ」と言われない|おすすめのプログラミングスクール
「やめとけ」と言われないようなプログラミングスクールも沢山あります。
スクールを選ぶ際には、カリキュラムや費用、転職のしやすさや通いやすさといった、さまざまなポイントに注目しなければなりません。
おすすめのプログラミングスクールと選び方については、以下の各記事でスクールの種別ごとに解説していますので、ぜひご覧ください。
プログラミング学習に挫折したらインフラ系のスクール受講もおすすめ
「プログラマーを目指していたがプログラミング学習に挫折してしまった」
という方は、インフラ系のスクール受講も検討してみてください。
サーバーやネットワークといった、ITを基盤から支える技術を「インフラ」と言い、インフラ分野を扱うエンジニアを「インフラエンジニア」と言います。
インフラエンジニアへの転職は、最初はプログラミングスキルがなくても可能なため、プログラミングに挫折してしまった方でもチャンスは十分にあります。
インフラエンジニアとしてIT領域で経験を積んでから、再度プログラマーを目指し直すことも可能です。
インフラエンジニアへの転職に必要なスキルは、スクールを受講して習得することをおすすめします。
「活学ITスクール」は、インフラ各分野の基礎的な技術から資格の取得まで、実務レベルの指導を受けられるスクールです。
インフラエンジニアに関心がある方は、ぜひ検討してみてください。
まとめ
「プログラミングスクールはやめとけ」と言われる背景には、受講料の高さやスクールの質、紹介企業などへの不信感があるようです。
受講をおすすめできないスクールがあることもたしかですが、受講の価値があるスクールもたくさんあります。
目標を明確にし、モチベーションを保って受講できる方であれば、プログラミングスクールを有効に活用できるはずです。
プログラミングスクールに申し込む際は、事前の無料体験やカウンセリングに参加し、自分の希望通りのスクールかどうかを見極める必要があります。
プログラミングに挫折してしまった方は、インフラエンジニアというキャリアパスもおすすめです。
インフラエンジニアからプログラマーへのキャリアチェンジも十分に可能なため、選択肢の1つとしてぜひ検討してみてください。