本記事では、IT業界に向いている人・向いていない人の特徴を紹介します。
SNSやウェブサービス、AI(人工知能)、行政サービスまで、今やIT技術は日々の生活に欠かせないものになりました。
しかしIT業界への就職・転職に興味があっても、文系出身やIT未経験で、自分が向いているのかわからない方も多いでしょう。
そこで本記事では、IT業界に向いている人・向いていない人の特徴、IT業界で働くメリットなどを解説します。
IT業界を目指すにあたって疑問や不安を抱いている人は、ぜひ参考にしてみてください。
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IT業界に向いている人の8つの特徴
上画像に記したような8つの特徴がある人は、IT業界に向いているといえます。
もちろん経験やスキルも重要ですが、それ以上に人間的な適性も多く求められます。
それぞれの特徴について、以下で詳しく説明します。
IT業界・技術に強い人・興味がある人
IT業界に向いている人の特徴として、IT技術に強い人・最新のIT技術に興味を持っていることがあげられます。
IT業界では次々と生み出される新技術を習得し、日々適応しなくてはいけないためです。
ここ10年間を見ても、スマートフォン、自動運転、仮想通貨などの今まではなかったサービスが一気に普及しました。
現在にいたっても技術の発展は目覚ましく、Chat GPT、5G、NFTなど、新しい技術が生み出されています。
こうした最新のトレンドに興味をもち、入社後も自ら学び続けられる人が望ましいでしょう。
論理的思考ができる人
IT業界に向いている人の特徴として、論理的思考ができることもあげられます。
ITエンジニアの業務においては、あらゆる場面で論理的な問題解決が求められるためです。
たとえばプログラムにエラーが発生すると、次のような作業が求められます。
- 問題を解決するために問題の核心をみつける
- 解決に必要なアルゴリズムを設計し、プログラムを組む
- それでも想定通りに作動しない場合、デバッグを行って原因を特定する
これら3つの各段階において、論理的に思考し行動することが欠かせません。
加えて、論理的思考ができると効率的に業務が進められるため生産性の高い人材になれるメリットもあります。
積極的に行動できる人
主体性を備えており、積極的に行動できる人もIT業界に向いています。
IT業界では緊急のトラブルやハプニングに向き合うことが多く、迅速な対応が求められるためです。
たとえば、プログラムのエラーが発生したり、客側からの仕様変更の要望やクレーム対応をしたりなどがあげられます。
早急に対応しなくてはいけないときに、受け身な姿勢でいては多くの人に迷惑をかけてしまうでしょう。
お客様への誠意や、仕事に対する熱意を持ち、主体的に行動できる人が現場では重宝されます。
柔軟に行動できる人
状況を冷静に見極め、柔軟に行動できることも、IT業界に向いている人の特徴です。
IT業界の現場では、さまざまな場面で柔軟な思考が求められます。
新たな技術が次々と開発・導入されるため、すでにもっている技術や知識に固執せず、新しい考え方やシステムの活用が欠かせません。
ときには製品の仕様変更やトラブルが発生し、緊急事態に対して適切な選択をすることも求められます。
自分がおかれている状況や自分の実力を決めつけることなく、柔軟に行動する力は、IT業界で非常に重要な力です。
明確にやりたいことがある人
業界や企業で、明確にやりたいことがある人もIT業界に向いています。
目的意識をもっていると、どんなときでもモチベーションと集中力を高くもって働けるためです。
IT系の職種は幅広く、とくに未経験だと何からやればいいのかわからなくなってしまいます。
「どんな企業で、どんなことをして、何を成し遂げたいか」が明確だと転職活動でも有利なうえに、知識の習得も早いでしょう。
チャレンジ精神旺盛な人
失敗を恐れず、チャレンジ精神が旺盛なこともIT業界に向いている人の特徴といえます。
新しい技術が生み出されるIT業界では、変化に対応しチャレンジし続ける姿勢が求められるためです。
成長産業であるIT業界では、日々新しい技術やビジネスが生み出されています。
新しい技術を習得・活用して新たな業務に挑戦することも多いでしょう。
そのなかで、トライアンドエラーを繰り返しながらでもゴールへ向かう作業が苦にならない人のほうが早く成長できます。
ポジティブな人・立ち直りが早い人
IT業界に向いている人は、ポジティブ思考で失敗しても立ち直りが早い傾向にあります。
IT業界では新しい試みが多く、そのなかで失敗をバネに成長していくことが多いためです。
たとえばアプリを新規開発する場合、ミスがあればユーザーから批判されたり、取引先に迷惑をかけたりする可能性があります。
トラブルが発生して緊急対応となれば、長時間労働・深夜労働を余儀なくされることも珍しくありません。
心無い言葉を受け取ったときにも、意見やフィードバックとして前向きに捉え、迅速に対応できることが望ましいでしょう。
チームワークを楽しめる人
仲間と協力して、チームワークを大切に仕事に取り組める人もIT業界に向いているでしょう。
プログラマーやITエンジニアの仕事は複雑で多様なタスクを含むため、個人がすべてを担当することはほぼありません。
割り当てられた仕事を全体と調整・連携しながら進めるため、複数の人々と協力することが常に要求されます。
チームでコミュニケーションをとって、適切に情報を共有し、意見を交換することを楽しめる人は仕事をスムーズに進められるでしょう。
IT業界に向かないのはどんな人?
上画像に記したような特徴がある人は、IT業界に向いていない可能性があります。
とくに複数あてはまる人は、本当に自分がIT業界で働きたいのか慎重に検討してください。
以下において、それぞれどんな人なのか紹介していきます。
パソコンに苦手意識がある人
仕事と関係なく、普段からパソコンや情報機器に漠然とした苦手意識がある人は、IT業界に向いていないでしょう。
IT業界の現場の仕事のほとんどはパソコンを使って行うからです。
たとえばプログラミングするときにはパソコンが必要ですし、リモートワークだとパソコンが使えないと勤怠登録もできません。
最初は職場の先輩や同僚もフォローしてくれますが、次第に自分で学んで使いこなせるようにならないと迷惑をかけてしまいます。
スマホやタブレットなど、情報機器全般に苦手意識のある人も要注意です。
アプリ開発ではスマホやタブレットを用いて動作確認することもあるので、これらの機器も扱える必要があります。
IT業界・技術に興味がもてない人
モチベーション高く仕事をするうえで、IT業界・技術に興味がもてない人はIT業界に向いていないでしょう。
「IT業界に向いている人」で述べた通り、IT業界では日々新しい技術が開発され取り入れられているためです。
最新のトレンドに適応して仕事に活用するため、ITエンジニアは就職後も学び続けなくてはいけません。
興味がもてないことについて日々勉強し続けるのはつらいものです。
現時点で知識がないのは問題ありませんが、「興味はないけど高収入が見込めそうだからIT系に転職したい」という考えの方は慎重に行動すべきでしょう。
受け身姿勢の人
仕事に対していつも受け身姿勢で、基本的に指示待ち人間な人もIT業界には向いていないでしょう。
製品・サービスのクオリティや満足度を保つためには最新の技術を積極的に学び続けないといけないためです。
トラブルが発生した際も指示を待つのではなく、なぜそうなったのか自分で原因を調べ、対応を練ることが求められます。
このため、言われたことだけをやってそれ以上はやらないという、向上心がないタイプの人はIT業界に不向きでしょう。
ネガティブ思考な人
仕事に対して、物事をネガティブに捉えてしまう人もIT業界には向いていないといえます。
IT業界では開発競争に取り残されないため、最新技術を駆使しつつスピーディーな開発が求められるためです。
もちろん官公庁向けのシステムなどのミスが許されない仕事では、あらゆるリスクを想定できる人が重宝されることもあります。
しかし納期最優先で、複雑なタスクを少ない時間でこなさなくてはいけない場合、そうはいきません。
失敗を恐れず、プレッシャーとうまく付き合いながら前向きに行動していける人が向いているでしょう。
マルチタスクができない人
必ずというわけではありませんが、ITエンジニアにはマルチタスク能力がないと苦しいこともあります。
IT業界の現場では、複数のプロジェクトに同時並行で関わることもよくあるからです。
とくに経験を積んできて、リーダーやプロジェクトマネージャーを任される場合には重要視されます。
もちろん、1つのタスクに集中する能力が求められる役職もあるので、自分の特性にあわせてキャリアを選びましょう。
一度決めた予定ややり方を変えたくない人
融通が利かず、一度決めたことを変えたがらない人もIT業界には向いていません。
テクノロジーが日々進化し、ビジネス環境も常に変動するIT業界では柔軟性がなければ生き抜けないためです。
一度決めたやり方・進め方、学んだことでも、状況や技術の進化によっては使えなくなってしまうことは珍しくありません。
また、クライアントの要望によってシステム・プログラムの仕様が変わることもよくあります。
顧客のニーズや市場のトレンドの変化に柔軟に対応することは、IT業界で働く人にはとても重要でしょう。
協調性がない人
ITエンジニアとしてキャリアアップしたいと考えるなら、協調性がない人には難しいでしょう。
開発の現場では、ほとんどの場合は複数人のチームで一緒に働くことになるためです。
一つのプロジェクトにはさまざまなタスクが含まれるため、メンバーとコミュニケーションを取りながら進めなくてはいけません。
立場が上がれば、顧客や取引先とコミュニケーションを取る必要もあるため、一人で黙々と作業していたい人には厳しいでしょう。
IT業界で働く5つのメリット
実際にIT業界で働くことによるメリットは、次の5つです。
- 成長産業だから将来性が高い
- 時間・場所に縛られず働ける
- 一生使える専門スキルが身につく
- キャリアアップの機会が豊富
- 実力で勝負でき評価してもらえる
以下でそれぞれのメリットを説明するので、どんな魅力があるのか参考にしてください。
成長産業だから将来性が高い
IT業界の最大のメリットは、成長産業のためニーズがあり、将来性が見込まれることです。
コンピュータやインターネット、スマホの普及により、IT技術はビジネスや生活に欠かせないものになりました。
さらに、コロナ禍の影響でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、IT技術の活用は企業にとって重要な課題です。
IT人材の需要は2018年には125万人で、2025年に147万人、2030年に158万人※になると予想されています※。
スキルさえ身につけられれば、需要の多いIT業界では未経験でも十分に活躍のチャンスはあるでしょう。
※参照:みずほ情報総研「-IT人材需給に関する調査-調査報告書」
時間・場所に縛られず働ける
特定の時間に特定の場所に行かずに働ける場合があることもIT業界のメリットです。
たとえばプログラマーはコーディングやデバッグがメインのため、パソコンがあればどこでも仕事ができます。
最近ではフレックスタイム制度を採用している企業が多く、出社時間や退社時間を柔軟に調整できる場合も多いでしょう。
ただし、客先常駐のエンジニアやインフラエンジニアはこの限りではないので注意してください。
一生使える専門スキルが身につく
仕事を通じて一生使えるような知識・スキルが身につくことも、IT業界のメリットといえます。
時代の変化に応じて新しい技術も生み出されていますが、エンジニアに求められる根本的な知識はそれほど変わりません。
たとえば、Javaにおけるオブジェクト指向やC言語におけるポインタの知識は、一度身につければ現場で長く活用できます。
システム開発やプロジェクトを通じて身につく問題解決能力や論理的思考力も役に立つでしょう。
キャリアアップの機会が豊富
IT企業の多くでは、キャリアアップのチャンスが多く用意されています。
とくにエンジニアは、さまざまな新しい技術やプログラミング言語を自主的に学べばスキルアップが可能です。
資格を取得すればスキルが目に見えてわかりやすくなるため、転職によるキャリアアップもできるでしょう。
資格取得支援制度が整備されている企業も多く、プロジェクトマネージャーやリーダーにキャリアアップするチャンスもあります。
実力で勝負でき評価してもらえる
IT業界は風通しがよく、実力で勝負でき、実績で評価してもらえることもメリットです。
IT業界では、プログラミングスキルやプロジェクトでの成果、問題解決能力が重要視されます。
ベンチャー企業の多くは実力主義で年功序列が当てはまらないことも影響しているでしょう。
年数や学歴よりも能力や実績で評価してもらいたい人は、モチベーション高く働ける業界です。
IT業界に向いている人が今すぐすべきこと
IT業界に向いていて、転職やキャリアアップしたい人がやるべきことは、上画像に記したとおり5つあります。
それぞれ詳しく解説していきます。
IT業界にある様々な職種について知る
IT業界の職種は多種多様ですが、未経験からでも比較的挑戦しやすい職種を4つご紹介します。
- インフラエンジニア
- システムエンジニア
- サーバーエンジニア
- セキュリティエンジニア
以下にて詳しく解説します。
①インフラエンジニア
企業が利用するWebシステムやアプリケーションの基盤を構築する職種で、インフラ設計だけではなく、運用や保守を担当します。
必要とされる知識や将来性については、以下の記事を参考にしてください。
②システムエンジニア
顧客にヒアリングを行い、システムの仕様決め・設計書を作成する職種で、コミュニケーション能力が求められます。
詳しい仕事内容や年収については、以下の記事をご参照ください。
③サーバーエンジニア
今やあらゆる企業に欠かせない、サーバーの構築・運用・保守を行う、希少性が高い職種です。
以下の記事では未経験からサーバーエンジニアになる方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
④セキュリティエンジニア
サイバー攻撃やハッキングなどから企業のシステムを守る、高い専門性と経験が求められる職種です。
具体的なキャリアパスや必要な資格については、以下の記事をご覧ください。
プログラミングを学習する
IT業界を目指すなら、プログラマー志望でなくてもプログラミングを勉強しておきましょう。
システムがどのような仕組みで動いているのかを知っておくと、エンジニアの仕事に対する理解が深まるためです。
企画職や営業職として仕事をする際にも、プログラミングの知識があることで仕事が進めやすくなるでしょう。
また、プログラミングによって養われる論理的思考力や問題解決能力は、IT業界で働く際に必ず役に立ちます。
IT系の資格取得を目指して勉強をはじめる
IT業界に向いている人や就職を考えている人は、就活で活かせる資格の勉強をはじめてみましょう。
未経験の人にとって、資格は自分のIT技術に関する知識・スキルを証明する手段になるためです。
資格ごとに分野や難易度は異なるので、自分の学習経験や興味、将来IT業界でやりたいことにあわせて選びましょう。
どのような資格から取得すべきかについては、以下の記事を参考にしてください。
IT企業でインターンやアルバイトとして実際に働いてみる
大学生で時間がある人は、IT企業のインターンやアルバイトとして現場で働いてみることをおすすめします。
実際に働いてみることで業界のリアルを肌で感じ、仕事内容への理解も深まるためです。
エンジニアやプログラマーなど開発系の職種でなくても、業界のさまざまな情報が得られるでしょう。
実際に働いてみる経験は自分の適性を見極める材料になるうえに、成果を出せば就活のエピソードにもなります。
スクールの受講を検討する
IT業界で必要な知識・スキルを短期間で身に着けたい人は、スクールの受講も検討しましょう。
スクールでは、わからないことがあれば経験のある講師に質問できるので、挫折することなく学習を進められます。
転職サポートをしてくれるスクールもあるため、未経験からIT業界を目指す人でも安心です。
活学ITスクールでは、エンジニアの基礎スキルを身に着けられる基礎コースを提供しています。
全編アニメーション動画を使用した教材で、ネットワーク領域の国際資格CCNAの取得を目指すコースです。
基礎的な知識をしっかり身に着けたい、IT業界での市場価値を高めたい人はぜひ受講を検討してください。
IT業界で働きたい人から聞かれるよくある質問
最後に、IT業界で働きたい人からよく上がる質問へ回答していきます。
- 文系・未経験だけど、IT業界に就職できるの?
- IT業界はブラックが多いって本当?
- はじめに勉強しておくべきこととは?
気になっている内容がある人は、参考にしてください。
文系・未経験だけど、IT業界に就職できるの?
文系や未経験でもIT業界への就職は可能です。
IT業界ではスキルや知識以上に、主体性や積極性、コミュニケーション能力が重要視されます。
研修が充実している企業も多く、基礎的な技術は入社後でも十分に習得可能です。
もちろん技術は日々進歩しているので、新しい知識をキャッチアップして習得できるかという適性は気にする必要があるでしょう。
IT業界はブラックが多いって本当?
率直に言えば、どちらともいえません。
IT業界は急成長しているため、業界全体として人材不足も深刻になっています。
近年はブラック企業が問題視されているため、無茶な働き方を強いる企業は以前に比べて減っています。
働きやすい環境を整えている企業も多い一方で、低給与かつ過剰労働を強いるような企業が存在するのも事実です。
初任給が異常に高い、固定残業代が含まれている場合は、ブラック企業の可能性もあるので注意しましょう。
まずはじめに勉強しておくべきこととは?
未経験からエンジニアを目指すうえでは、ネットワーク領域の基礎資格であるCCNAがおすすめです。
ITに関する資格は内容や難易度がさまざまありますが、自らの市場価値を高められる資格は限られています。
CCNAは応用・発展的な内容も含まれるため、転職の際にも自らの知識量をアピールできるでしょう。
未経験でIT学習に不安がある人にむけて、活学ITスクールでは充実したサポートが受けられる基礎コースを提供しています。
講師とマンツーマンの充実サポート体制と、アニメーションでわかりやすい動画教材で、CCNA合格率は92%と高水準です。
ぜひ、資格取得も視野に入れてみてください。
まとめ:IT業界に向いているならインフラエンジニアを目指そう!
本記事では、IT業界に向いている人・向いていない人の特徴を紹介しました。
向いている人としては知識・スキルもありますが、ポジティブさや協調性などの要素も重要です。
逆にネガティブだったり協調性がなかったりと、能力があっても性格的に向いていない人もいます。
たとえ経験がなく、文系であっても、IT業界への興味や「働きたい」という思いが大切です。
IT業界で働く場合は、未経験からでも参入しやすいインフラエンジニアを目指すのがおすすめです。
「活学キャリア支援」を活用しIT業界への転職に向けて準備を始めましょう。