SESエンジニアの平均年収は低い?稼げる人の実態と差がつく理由

皆さん、こんにちは!

今回は、元エンジニアの筆者が、SESの年収事情について、リアルな話をお伝えします。

SESの年収は本当に低いのか?平均はいくらなのか?
結論から言うと、SESエンジニアの相場は350〜420万円前後す。

ただし「還元率の仕組み」や「待機期間の給与」次第で手取りは大きく変わります。
中には20代で年収600万円以上を実現している人もおり、必ずしも“低年収職”ではありません。

実際に働いてきた元エンジニアの立場から、SESエンジニアの平均年収データをもとに、年収リアル・低いと言われる理由・そして年収を上げるための具体的な方法まで、数字と体験を交えて徹底解説します。

もし「SESからキャリアアップして年収を伸ばしたい」と感じているなら、
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専門のエージェントによる書類添削や面接指導なども受けられるので、この機会にぜひご相談ください。

目次

SESの平均年収はいくら?【最新データ】

結論から言うと、SESエンジニアの平均年収は350〜420万円前後です。

国税庁「民間給与実態統計調査(令和5年分・2023年)によると、日本人の平均年収は460万円。
そのため、SESの平均年収は、一般の平均年収よりもやや低いことが分かります。

ただし「経験年数」「スキル・資格」「地域」の3要素によって大きく変動します。

また、今SESで働かれている方は、自分の年収が一般的な年収より高いのか低いのか参考にしてみてください。
ここでは最新の統計データや求人市場の情報をもとに、具体的な相場感を整理しました。

SESの平均年収
  • 経験年数別の平均年収(1〜3年/3〜5年/5年以上)
  • スキル・資格別の年収相場(AWS・セキュリティ・クラウド系など)
  • 地域別の年収相場(首都圏と地方の違い)

経験年数別の平均年収(1〜3年/3〜5年/5年以上)

SESは経験によって参画できる案件単価が大きく変わります。
一般的なレンジは以下のとおりです。

経験年数年収相場特徴
1〜3年320〜360万円未経験から参入が多く、単価還元率も低め
3〜5年370〜420万円中堅案件に参画し、インフラ・Web系でスキル幅が広がる
5年以上450万円以上AWS・セキュリティ案件など高単価領域にシフト

SESの初任給がこの程度に設定される理由として、最初はエンジニアとしての基本的なスキルや知識の習得に時間がかかることが挙げられます。

より詳細な賃金分布は厚生労働省「賃金構造基本統計調査」も参考になります。

スキル・資格別の年収相場(AWS・セキュリティ・クラウド系など)

スキルや資格によって、SESの年収は顕著に変わります。

AWS認定資格(Solutions Architectなど)
 → 月単価80〜100万円の案件も多く、還元率60%で年収500〜600万円を狙える。

セキュリティ資格(情報処理安全確保支援士、CISSPなど)
 → セキュリティエンジニア案件は需要が高く、相場は年収550万円以上。参考: 情報処理安全確保支援士(IPA)

クラウド・ネットワーク系(CCNA、Azure認定など)
 → 初級資格で+30〜50万円、中級以上では+100万円以上のアップに繋がることも。

▶︎「SESの年収は上がらない」というイメージを覆すには、スキル投資がカギとなります。
より具体的なキャリアアップ戦略については、SESで年収を上げる方法 でも詳しく解説しています。

地域別の年収相場(首都圏と地方の違い)

地域によって案件単価は大きく異なります。

首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)
 → IT案件の集積地。インフラ・クラウド・Web開発系が豊富で、平均年収は380〜450万円。

地方都市(大阪・名古屋・福岡など)
 → 案件はあるものの単価は首都圏より10〜20%低め。平均年収は330〜380万円。

その他の地域(地方中小都市)
 → IT企業自体が少なく、SES案件は限定的。年収は300万円台前半になるケースが多い。

▶︎総務省「就業構造基本調査」のデータでも、地域差による年収格差が示されています。
「同じスキルでも勤務地で50〜100万円の差」が出るため、キャリア設計では地域要素も重要です。

さらに、将来的にSES以外の働き方を検討したい方は SESフリーランスの記事も参考になります。

SES年収が低めと言われる理由

SESの平均年収が350〜420万円前後と全体平均より低く見えるのは、業界の仕組みによる部分が大きいです。

代表的なのは 単価還元率の仕組み・待機期間の給与・経験年数分布 の3つです。

SES年収が低めと言われる理由
  • 単価還元率の仕組み(60〜70%が一般的)
  • 待機期間の給与(労基法26条=60%支給)
  • 経験が浅い人が多く平均値が下がりやすい背景

単価還元率の仕組み(60〜70%が一般的)

SESでは、クライアントから支払われる案件単価の全額がエンジニアに入るわけではありません。
企業が営業費や管理費を差し引いた「還元率」に応じて給与が決まります。

  • 案件単価:月80万円
  • 還元率:60%の場合 → 月48万円(年収576万円)
  • 還元率:70%の場合 → 月56万円(年収672万円)

このように 還元率が10%違うだけで年収は100万円近く差が出ます。
一般的にSES業界の還元率は 60〜70%程度とされており、「SESは年収が低い」と言われる一因になっています。

特にSES業界は多重下請け構造が多く、1社ではなく複数社がマージンを取るため、エンジニアの取り分が減りやすいのです。
▶︎ 仕組みの詳細は SES給料が上がらない本当の理由とその解決策を徹底解説! で解説しています。

優良企業の見極め方は 優良SES企業の特徴と見分け方 を参考にしてください。

待機期間の給与(労基法26条=60%支給)

SESではプロジェクトが終了すると、次の案件が決まるまで「待機期間」が発生することがあります。
この間の給与は法律で最低限が定められています。

労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業時には平均賃金の60%以上を支払う義務があるとされています。

  • 案件中:月50万円支給
  • 待機中:60%で月30万円に減少

このため、年間を通じてみると 実際の年収が下振れしやすいのです。
参考:厚生労働省「労働基準法(第26条)

経験が浅い人が多く平均値が下がりやすい背景

SESは未経験者や20代前半でも入りやすい業界です。
そのため、平均値を算出すると「経験が浅く年収の低い層」が大きな割合を占め、結果として全体平均が下がります。

  • 未経験〜3年:年収300万円台前半が中心
  • 中堅:400万円前後
  • ベテラン:500万円以上も可能

▶︎「SESは年収が低い」と言われるのは、実態よりも若手比率の高さに引っ張られている面もあります。
経験を積んでキャリアアップすれば相場以上を狙えることは、SESで年収を上げる方法 で詳しく解説しています。

SESで年収を上げる具体的な方法

「SESは年収が上がらない」と言われますが、正しい方法を取れば着実に収入を伸ばすことは可能です。
ここでは具体的な3つの方法を紹介します。

SESで年収を上げる具体的な方法
  • 高単価案件を狙う(資格取得と案件選びのコツ)
  • 市場価値を上げるキャリア戦略(継続的なスキルアップ)
  • 転職・フリーランスでの年収アップ事例(リアル体験談)

高単価案件を狙う(資格取得と案件選びのコツ)

SESの年収は「参画する案件の単価」で大きく変わります。高単価案件に参画するには、資格取得と案件選びがポイントです。

  • 資格取得で選べる案件を広げる
     ・AWS認定資格 → 月単価80〜100万円のクラウド案件に参画可能
     ・情報処理安全確保支援士(IPA) → セキュリティ案件で550万円以上も狙える
  • 案件選びのコツ
     ・単価や還元率を公開している企業を選ぶ
     ・スキルを活かせる領域(クラウド・セキュリティ・インフラ自動化)を優先

▶︎単価×還元率の両方を意識すれば、SESでも年収500〜600万円は十分に可能です。

市場価値を上げるキャリア戦略(継続的なスキルアップ)

資格取得は入口にすぎません。継続的なスキルアップとキャリア戦略が、年収を安定的に伸ばすカギになります。

  • 新技術を学ぶ
     クラウド(AWS・Azure)、セキュリティ、自動化(Ansible、Terraform)など需要の高い分野を重点的に学ぶ。
  • 経験の幅を広げる
     サーバーだけでなくネットワークも経験するなど、横断的にスキルを持つと「希少人材」として評価されやすい。
  • 実績を見える化する
     QiitaやGitHubにアウトプットを載せると、転職市場や案件獲得で高評価につながる。

転職・フリーランスでの年収アップ事例(リアル体験談)

実際にSESからキャリアチェンジして年収を上げた事例は多くあります。

私自身のケース
 SES1年目は年収320万円ほど。AWS資格を取得してクラウド案件に参画後は年収400万円台に。
 さらに転職で自社開発企業に入り、年収は+100万円アップ。

▶︎SESで得た経験は無駄にならず、転職やフリーランス化で一気に年収を伸ばせる武器になります。
フリーランスへの具体的な流れは SESからフリーランスへ にまとめています。

SESと他の働き方の年収比較

SESの年収は決して「一律に低い」とは言えません。

ただし、同じITエンジニアでも 社内SE・Sler・フリーランス と比べると収入の傾向に違いがあります。
ここでは代表的な3つの働き方とSESを比較します。

SESと他の働き方の年収比較
  • SESと社内SEの年収差
  • SESとSlerの年収差
  • SESとフリーランスの収入差

SESと社内SEの年収差

  • SES:平均350〜420万円
  • 社内SE:平均450〜500万円

社内SEは自社システムを継続的に担当するため、SESより安定した給与水準になる傾向があります。
ただし、残業時間やスキル成長の幅はSESのほうが広いケースも多いです。

▶︎社内SEのキャリア詳細は 社内SEは楽すぎ?やりがいと実態 を参考にしてください。

SESとSlerの年収差

  • SES:平均350〜420万円
  • Sler:平均450〜550万円

Slerは大手企業との直接契約が多く、単価が高いぶん給与も上がりやすいです。
一方で、下請け構造が強い場合はSESと大差がないケースもあります。

▶︎SlerとSESの違いについては SESと派遣の違い でも解説しています。

SESとフリーランスの収入差

  • SES:平均350〜420万円
  • フリーランス:平均600〜800万円(常駐案件の場合)

フリーランスは企業を介さず案件単価を直接受け取れるため、SESより高収入になりやすいです。
ただし、案件の獲得や確定申告など自己管理が必須で、収入は安定しません。

▶︎フリーランス転向の具体的な流れは SESからフリーランスへ を参考にしてください。

比較まとめ表

働き方平均年収特徴
SES350〜420万円案件による変動が大きい。若手の参入も多く平均は低め
社内SE450〜500万円安定感あり。ただし成長速度は遅い場合も
Sler450〜550万円大手直請けなら高年収。下請けではSESと差が出にくい
フリーランス600〜800万円高収入だが案件獲得・税務管理など自己責任が大きい

「SESからキャリアを広げて年収を上げたい」と考えるなら、活学キャリアの無料カウンセリングで社内SEやフリーランスなど、自分に合う選択肢を相談してみるのがおすすめです。

年収アップしやすいSES企業の特徴

SESで年収を上げたいなら、案件や企業選びが重要です。
特に 単価・還元率の透明性/スキルアップ支援/企業の見極め がカギになります。

年収アップしやすいSES企業の特徴
  • 単価や還元率を公開している企業
  • スキルアップ支援が充実している企業
  • 優良SES企業の見分け方

単価や還元率を公開している企業

SESの給与は「案件単価 × 還元率」で決まります。
しかし、多くの企業はこの数字を公開していません。

案件単価や還元率を明示している企業は、エンジニアにとって有利です。
例:単価80万円・還元率70% → 月56万円(年収672万円)
※非公開企業だと、同じ単価でも実際の給与が大きく下がる可能性あり

▶︎年収を上げたいなら、数字をオープンにしている企業かどうかを最初に確認しましょう。

スキルアップ支援が充実している企業

短期的な年収だけでなく、スキルを伸ばせる環境があるかも重要です。

  • 資格取得支援(受験料補助・合格時の報奨金など)
  • 研修制度(クラウド・セキュリティ・最新技術の社内勉強会)
  • キャリア面談(年1回以上のキャリア相談を実施する企業)

▶︎こうしたサポートがある企業では、高単価案件への参画機会が広がり、年収アップにつながりやすいです。

優良SES企業の見分け方

単価やスキル支援に加え、エンジニアを大切にする仕組みがあるかどうかも見極めが必要です。

  • 案件情報をエンジニアに開示している
  • 待機期間中の給与をきちんと支払っている
  • 評価制度や昇給基準が明確になっている

▶︎具体的なチェックリストは 優良SES企業の見分け方 にまとめています。
転職活動時には必ずチェックしておきましょう。

「どの企業を選べば年収が上がるのか分からない」と感じる方は、活学キャリアの無料カウンセリングで実際に高単価案件を持つ優良企業を紹介してもらうのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q1:SESにボーナスはある?昇給はしやすい?

SES企業の多くは「月給+決算賞与」という形が多く、固定ボーナスがない場合もあります。
昇給も年功序列ではなく、案件単価や還元率の交渉次第で変わる仕組みです。

Q2:SESで年収600万円以上は可能?

可能です。
実際に AWSやセキュリティ資格を取得して高単価案件に参画する人や、フリーランスに転向した人は600万円以上を稼いでいます。
ただし、企業選びやスキルアップを怠ると難しいのが現実です。

Q3:SESをやりながら転職活動しても大丈夫?

問題ありません。
多くのSESエンジニアは 次の案件が決まるタイミングで転職活動をしています。
ただし、在籍企業の規定や待機期間の扱いには注意が必要です。

「SESの働き方に不安がある」「もっと収入を上げたい」と感じたら、活学キャリアの無料カウンセリングで、自分に合ったキャリアや年収アップの道を相談できます。

まとめ:SESの年収が必ずしも低いとは限らない!

今回は、SESのリアルな年収事情について、実態を踏まえながら解説してきました。

SESだからダメと言うわけではなく、会社選びが大切であるということが伝わったら幸いです。

とにかく転職は、自分に合った会社を選ぶのがとにかく大事です

目の前の初任給や福利厚生などに踊らされるのではなく、その先のキャリアまでよく考えたうえでどの企業で働いていくのかを考えてみるのが大切です。

「SESで今後の年収やキャリアが不安…」と感じているなら、活学キャリアの無料カウンセリングを活用してください。
実際に高単価案件やキャリアアップにつながる求人を紹介しながら、あなたに合った「年収を伸ばす道筋」を一緒に設計できます。

活学キャリアの転職成功者インタビュー

どのように就職活動をされたのですか?

実際に就活を始めようと思ったのですが、思いの外IT企業が多く衝撃を受けたことは今でも覚えています。

それだけ会社があるにもかかわらず、傍から見るとどの会社も同じに見えてしまって、企業選びに凄く苦労しました。

当時の私は、IT業界の裏側を全然知らなかったので、あまり深く考えずとりあえず何社か受けて内定をもらった会社に入社することにしました。

入社後の業務ではどのようなことをやっていましたか?

内定をいただいた時に業務内容の確認をしたのですが、その時は「ITコンサル」と言う風に言われました。

ですが、実際に入社すると、研修と称して何故か携帯ショップの販売員をさせられることになりました。

確かに社会人として、対人スキルを磨く必要が有ることの重要性は分かっていたので、最初は渋々頑張っていました。

しかし、半年たってもこの状況が変わらず、いつになったらこの研修が終わるのかすら見当が付かないなかで、この会社で頑張っていくモチベーションが湧かなくなってしまい転職しようと決めました。

その中で活学キャリアの利用を決めた理由はなんですか?

私が活学キャリアを利用することに決めた理由は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、担当カウンセラーの中里さんのお人柄です。

中里さんとカウンセリングをしながら自分の転職軸を整理していた時に、言ってくれた「自分の欲望を全開にして良いんだよ」という一言がとても印象に残っています。

これまでは、仕事に対して「何かを犠牲にして頑張らなければならない」という思い込みがあったんです。

しかし、その言葉を聞いた瞬間、まるで重荷が取れたように気持ちが楽になり、自分らしく働くことの大切さを改めて感じました。

2つ目は、学習のサポートが充実していたことです。
前職での業務内容から、私はIT未経験者扱いになってしまい、スキル面での不安がありました。

しかし、活学キャリアを使って転職活動中の人限定で、通常は30万円ほどかかる併設スクールの講座を無料で受けられる制度があったんです。

これにより、学びのチャンスが得られるという点が、活学キャリアを利用する大きな決め手になりました。

これが後々大きく効いてきたんですよね。

インタビューを全文読む

この記事の監修者

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エンジニア・講師

山本 忠輝

東京大学大学院において宇宙関係の研究に従事。その後はIT開発の現場に身を置き、エンジニアとしての実務経験を積みながら、人事としての採用・育成にも携わる。現在は活学ITスクールの講師としても活動中。業界歴は14年におよび、現場と人事の両視点から未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。

この記事の監修者

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谷川 昭雄

株式会社ラストデータ 代表取締役/元Earth Technology創業者

IT未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。
2013年に「英語×IT人材」に特化したEarth Technologyを創業し、年商18億円企業へと成長。2021年には株式会社ラストデータを設立。未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。累計5,000名以上のキャリア支援を行う。

IT業界歴は17年以上におよび、未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。

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