SES面談を逆質問で成功させる秘訣とは!具体的例文を交えて徹底解説

SES面談で逆質問が大事だと聞いても、

「何を聞けばいいのか…」

「逆質問して、失敗したらどうしよう」

と悩みますよね。

この記事では、逆質問のメリットとデメリットを整理し、面接でそのまま使える例文を交えて、わかりやすく解説していきます!

合わせて読みたい⇒SESエンジニアは未経験者には難しい?優良企業の見分け方や転職方法を紹介

目次

SES面談とはどういうもの?

SES面談とは、SESのスキルや能力がクライアントが求めるものに適しているかを判断する面談です。
書類審査の次に、クライアントの面接担当者と対面形式で行われることが多いです。

技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や顧客との折衝力も評価されるので、自分の多様な経験や、仕事に対する意欲を簡潔にアピールすることが大切です。

ここではSES面談を前に知っておくべきことを解説していきます。

SESとはどういう仕事?

SESとは、クライアントのニーズに応じてその都度必要な作業を担います。

具体的な業務内容はプロジェクトごとに異なりますが、以下のような仕事が多いです。

  • システム開発や運用
  • ITサポートやコンサルティング
  • プロジェクト管理

SESは常にクライアントと進捗などについて相談しながら、現場の環境に合わせて働くことが求められるので、ITスキルのみならず適応力やコミュニケーション能力が重視されます。

詳しくはこちら⇒SESの仕事内容を未経験者向けに完全解説!業務内容と成功するための秘訣

SES面談の目的

SES面談の主な目的は、エンジニアがスキルや経験の面でプロジェクトに合っているかを判断することです。

書類審査の後に行われるので、次のようなポイントがみられています。

  • 技術的スキルの確認
  • プロジェクトに対する理解度の確認
  • クライアントの企業への適応性

業務内容によってはチームプレイが求められ、コミュニケーション能力が問われる場合もあります。

SES面談の流れ

SES面談は多くの場合以下のような流れで進みます。

  1. 面談開始: 自己紹介や職務経歴の説明
  2. 技術的質問: スキルや経験に関する質問
  3. 質疑応答: エンジニアからの質問を受ける

この流れを把握した上で、自分の能力や経験を伝えるにはどのタイミングがよさそうか予想してみましょう。

自分の経験や実績について正確な情報を用意し、働いているイメージが具体的になっていくようなポジティブな質問を準備して面接に臨みましょう。

SES面談にあたって準備すべきもの

SES面談に臨む際は、以下のものを準備しましょう。

  • 履歴書:
    職務経歴やスキルを明確に記載する。証明書等があれば併せて用意しておく
  • ポートフォリオ:
    過去のプロジェクトを示す資料。期間や自分が担当した役割、成果について簡潔にまとめる。
  • 質問リスト:
    面談相手に尋ねたいことを整理する。

これらを準備することで面接がスムーズに進み、面接官により良い印象を残すこともできます。

逆質問の重要性

SES面談では、逆質問も重要なポイントです。

面接官からの質問は、ほとんどの場合ある程度決まっています。
だからこそ、逆質問によって相手に対する理解を深めるとともに、エンジニアとしての意欲や関心を示せます。

【例文付き】SESの案件面談でよく聞かれる質問13選

SESの案件面談では、エンジニアのスキルや経験を見極めるために様々な質問が行われますが、ほとんどの場合必ず聞かれる質問があります。

8割~9割の面接で聞かれる質問が、以下の13の質問です。

  • 経歴を含む自己紹介
  • 現在勉強している技術やスキル
  • エンジニアを目指した理由(未経験者は必須)
  • 今までの経験とスキル(経験者)
  • お客様との折衝や対応に関する経験
  • わからないことが見つかったときにどう対応するか
  • 長期間の参画は問題ないか
  • 残業や休日出勤についての考え方は
  • プロジェクト先までの通勤時間
  • チームでの作業経験について話してください
  • マネジメント経験はあるか(経験者)
  • これまでのプロジェクトでの役割は何でしたか?
  • 短期で終了している案件が多い理由(経験者)
  • 今後のキャリアプランについて

ITスキルだけでなく、コミュニケーション能力や経験、仕事に対する考え方まで、幅広い質問に対して、熱意をみせられるような回答を用意しておく必要があります。

ここでは、面談でそのまま使える例文を紹介しつつ、各質問においてアピールすべきポイントを解説していきます。

また、SES面談の対策については以下の記事でも詳しく解説しています。
希望する現場に必ず配属されたいと思う方は、この記事と併せてぜひ参考にしてください!

経歴を含む自己紹介

面接の一番最初に大抵聞かれるのが、自己紹介です。

自己紹介は、第一印象を決定づける部分といっても過言ではないため、クライアントが一緒にプロジェクトを進めていけるかを判断する上で重視されています。

ここでは、必要最低限の情報を30秒ほどで簡潔に伝えることが一番大切です。

【企業名】所属の【名前】と申します。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。

前職では、営業職として従事していました。
office製品での資料作成、クライアントとの折衝業務、業務フローマニュアル作成、仕組み化作り、新人育成のマネジメント業務を担当しておりました。

現在は研修にて、プログラミングの基礎から応用まで学んでいます。

さらに独学で、データベースとIT基礎の勉強もしています。少しでも早く戦力になれるようにインプットとアウトプットを繰り返し行い、研鑽を積んでまいります。

このように、「企業名+名前+経験してきたこと+自己PR」をまとめて話せるように準備しましょう。

未経験者の場合はエンジニアを志したきっかけやキャリアの目標と現時点で取り組んでいることを、経験者の場合は経験してきた技術を具体的に話せるようにしてください。

現在勉強している技術やスキル

未経験の方や経験年数が少ない方には、現在勉強していることや、スキルアップのためにしていることを聞かれます。

自己紹介で勉強した内容に触れておくと、より具体的に何を学んでいるかを深掘りしてもらえるので、よりアピールができます。

現在は研修でプログラミングの基礎~応用を行っており、最後の実務研修では、業務系のシステム開発の演習を行う予定です。

研修内容の復習に加えて、IT基礎の研修を行っています。元々、入社前から基本情報技術者試験の勉強をしており、今月末に受験予定です。

学んでいるプログラミング言語や、どのようなツールを使っているか、どのくらいの難易度までできるようになったのか等、詳細に話せるように準備しておきましょう

エンジニアを目指した理由(未経験者は必須)

本気でエンジニアとしてやっていく覚悟があるのかを面接官が確認するために、多くの面接で聞かれます。

そこで熱意や決意の強さを伝えていくために必要なのが、具体的なエピソードです。

エンジニアという仕事について、ほかにはない魅力を感じるようになったきっかけを、熱意をもって伝えましょう。

私は前職の【〇〇】の経験からITシステムの重要性を知り、システムエンジニアになることを決意しました。

前職では、実際に業務において様々なシステムが導入されており、業務効率化のためにSEの方と打ち合わせをする機会がありました。
その際、顧客のために、どのようなシステムの仕様にするかを論理的に考え、実際にシステムが業務効率化につながっていく部分に魅力を感じました。

もっとエンジニアについて知りたいと思い、先ずはプログラミングから学び始めましたが、勉強していくうちに設計やテスト工程の重要性も知り、益々エンジニア職に魅力を感じました。

エンジニアの仕事内容に理解があり、システム開発におけるプロセスやその際に必要なスキルに関しても理解していることがアピールできると、好印象を残すことができます。

上記の例文以外で、自分のモチベーションを、オリジナリティをもって強くアピールしたいと思う方は、志望動機について特集している以下の記事も参考にしてみてください!

今までの経験とスキル(経験者)

SESは大抵の場合、専門的な知識やスキルを持つ即戦力として捉えられています。

従って、ある程度経験年数を持つ人は、すぐに入った現場でどのような仕事に対処できるかを確認されます。

  • システム開発のどこの機能の担当だったのか
  • 設計業務に携わった経験はあるか
  • 今まで使った経験のある開発ツールの確認
  • PL/SQLの経験の有無
  • クラウド上での開発経験はあるか?

クライアントが求めている技術に関する質問となる場合が多いので、自分の技術やスキルを整理して、具体的かつ簡潔に自分の経験を整理し、話せるように練習しておきましょう。

お客様との折衝や対応に関する経験

SESは技術職ではあるものの、開発の過程で必ずクライアントとやり取りを行い、需要を察したり、問題を解決したりする必要があります。

従って、案件によってはクライアントとのコミュニケーション能力が重視され、スムーズな電話対応や折衝の経験が求められる場合もあります。

経験がある方は適切に伝えられるように、まとめておきましょう。 わからないことが見つかったときにどう対応するか

IT業界では、わからないことがあっても自分で検索・調査することが当然とされます。
特に近年は人手不足も相まって、すぐに誰かに頼る人材は好まれません。

分からないときはまず自己解決を試みます。

Google等を用いてオンラインリソースやコミュニティを活用し、それでも的確な答えが得られない場合には、チームメンバーや先輩に確認させていただきます。

経験を積んだエンジニアでもわからないことだらけです。

Google検索をはじめとした方法をとる習慣がついていることは、エンジニアとして求められる人材の最低条件ともいえます。

長期間の参画は問題ないか

面接において、1年以上のプログラムに従事できるかを質問される場合があります。

クライアント側は社員教育のコストを最小限に抑えるために、長期にわたって働き続けられる人材を求めています。

よって、もし長期の参画を望まない場合であっても、案件に少しでも興味があるならとりあえず

「長期間でも問題ありません」

と答えることをお勧めします。

面接合格後、どうしても参画したくない場合や事情が変わった場合は担当営業に相談しましょう。

残業や休日出勤についての考え方は

面接官としては、状況に応じて柔軟に対応できる人材を求めているので、「残業は絶対にできない」と答えると、融通が利かないと捉えられます。

以下のように答えておくと、ポジティブな印象を与えられます。

納期に間に合わせるためであれば、時間外の勤務は必要であると考えています。しかし、それ以前にそのような事態にならないために計画性を持って仕事をすることを大切にしています。

実際、SESの案件では残業時間が多くなることはあまりありません。

それでも不安な場合は逆質問のタイミングで聞くとスムーズに進みます。

SESの残業事情と、過剰な残業を避ける実践的な方法については次の記事で詳しく解説しています。
ワークライフバランスを守って働きたい方は、特に参考にしてみてください!

プロジェクト先までの通勤時間

通勤時間が長すぎることが退職の理由となることは非常に多いです。

クライアントは長く働き続けられる可能性が高い人材、退職の要因が少しでも少ない人材を探しています。

通勤時間が長くても参画したい案件である場合は、

「通勤時間をスキルアップのために参考書等で勉強する時間として有効活用します」

のように、対策を言い添えると印象が良くなります。

チームでの作業経験について話してください

SESは単独作業となることも多いですが、ITプロジェクトそのものがチームでの協働が不可欠なので、経験者でも未経験者でも、協調性がある人は非常に好まれます。

他業種であっても、チームワークで行った仕事や、チームにおいてどのような役割を果たしていたか、困難に対して自分がどのように働いたか等を簡潔に説明できると、協調性があると評価してもらえます。

マネジメント経験はあるか(経験者)

円滑にプロジェクトを進めていくために、エンジニア経験者は特に、俯瞰的な視野をもって行動できる人、リーダーシップがある人、自主的に行動できる人が評価されます。

もし経験があれば必ずアピールしておきましょう。

私は【〇〇】のシステムにおける、〇〇業務担当のチームリーダーを担当し、チーム全体の進捗管理、PMへの報告、個別のマネジメントを行っていました。

チームメンバーが働きやすいように共有を行い、わからないことがあれば、聞いてもらいやすいような環境を作っていました、その結果、進捗が遅れることなく目標を達成することができました。

自分が業務において主体的に工夫したことや、それに対するポジティブな結果をまとめると良いです。

短期で終了している案件が多い理由(経験者)

長期間働き続けられる人材を探している面接官は、就業期間が短い案件が多いと、自社のプロジェクトでもすぐ辞めてしまうのではないかと不安に思います。

従って、短期で終了した案件が多いのであれば、その理由を説明できるようにしておきましょう。

そちらの案件は期間が決まっており、契約当初から3ヶ月の期間で終了予定でした。

もしもスキル不足での契約終了となってしまっていた場合でも、取りたい案件の面接であれば「期間が決まっていた」と言ってしまうことが大切です。

今後のキャリアプランについて

今後のビジョンを持っていることは、長期的な視点で成長していく意欲があるという印象を与えられます。

自身のスキルアップや資格取得の目標など、具体的なビジョンを持っていることを伝えるとよいでしょう。

また、目標実現に向けてどのようなスキルを磨いているかを具体的に述べることで、採用側に前向きで主体的な印象を与えることができます。

SES面談で逆質問することのメリット

実際に逆質問の場になると緊張してしまうので、苦手だという人も多いです。

しかし実際には、積極的に質問することで、クライアントの要求や企業文化などを深く知るだけでなく、自分のスキルやキャリアへの意欲を効果的に伝えることができるため、印象アップにもなります。

主なメリットは以下の通りです。

  • クライアントの企業文化を深く知れる
  • プロジェクトへの理解を深める
  • 自分とクライアントの相性を確認する
  • クライアントやプロジェクトに対する理解度をアピールできる
  • 自分のキャリアパスの可能性を探る

クライアントの企業文化を知る

求人票や企業HPで雇用条件について知ることができても、現場の雰囲気や仕事の進め方の習慣などについては、自分から積極的に質問しなければ知ることができません。

チームでの働き方やコミュニケーションの頻度、プロジェクトの進行方法や評価基準について尋ねることで、実際の現場の様子である企業文化を知ることができます。

企業文化について詳細に説明されることはほぼ無いため、逆質問で自分から興味をもって聞くことが大切です。

プロジェクトへの理解を深める

プロジェクトの目標やスケジュール、使用する技術や開発手法について詳しく質問することで、プロジェクト全体への理解を深められます。

これにより、現場での業務内容に対する見通しが立てやすくなるだけでなく、実際の業務での貢献方法についても具体的なイメージを持って対策や準備ができるようになり、プロジェクトへの取り組みやすさも向上します。

自分とクライアントの企業の相性を確認する

「どのようなスキルが重視されていますか」や「今、チームに貢献できるのは、どのような性質を持った人材だとお考えですか」といった質問により、クライアント側の期待と自分の強みが合致していることを確認できます。

マッチング度が高いことを確認できると、安心して仕事の仕方や必要とされるスキルセットについて聞いたり、相談できます。

また、現場に入る前に自分が準備しておくべきことや磨いておくべきスキルを確認し、対策することもできる大切な機会になります。

自分の理解度をアピールできる

逆質問は、面談の中で自身の技術的な理解度をアピールする絶好のチャンスです。

クライアントのプロジェクト内容について技術的な質問をすれば、自分がその分野に対して事前にリサーチをしていることを示せます。

自分の将来のキャリアパスを探る

プロジェクト内容を具体的に探る質問や、「SES社員のキャリアアップの事例はありますか」などの質問を通じて、プロジェクトで得られる成長の方向性やスキルが明確になります。

これにより将来のキャリアプランのイメージを広げることができ、モチベーションをもって自分のキャリア目標に沿った仕事を選べるようになります。

ブラック企業を避けるためにはこちらの逆質問も参考にしてください。

SES面談での逆質問の種類

実際の面談の場面で使える逆質問をいくつかのカテゴリーに分けて具体例を紹介します。
面談の流れを踏まえ、クライアントのニーズを理解して、必要なカテゴリーの質問を選びましょう。

ここでは以下の5種類の質問を、具体例を交えて紹介します。

  • 技術に関する質問
  • チーム・チームワークに関する質問
  • プロジェクトに関する質問
  • 企業文化に関する質問
  • 働き方や評価制度に関する質問

技術的な質問例

技術的な質問は、自分のスキルや経験がプロジェクトに適していることを示すために役立ちます。

例えば、

  • 「プロジェクトで使用する具体的な技術スタックを教えてください」
  • 「現在のシステムの課題や改善点はありますか?」

といった質問をすると、使用される技術のレベルや経験が求められるスキルセットを把握できるため、自分の今のスキルとプロジェクトで求められるレベルとのマッチング度を確認できます。

チームに関する質問

SESの契約で働き続けるには、チームの構成や雰囲気は非常に重要です。

  • 「現在のチームの規模や役割分担について教えてください」
  • 「チームワークに関して、御社の中で取り組んでいることはありますか?」

協力体制や役割、職場でのコミュニケーションスタイルや求められる協調性を知り、自分に適した職場環境であるかどうかを探る助けになります。

プロジェクトに関する質問

  • 「このプロジェクトの目的や展望を教えてください」
  • 「どのような開発手法が用いられているか教えてください」

実際の業務内容やプロジェクトの中長期的な方向性、プロジェクトの進行状況や目標設定についての理解が深まることで、自分のスキルでプロジェクトに貢献ができるかどうかも判断しやすくなります。

企業文化に関する質問

クライアント企業の価値観に触れることでプロジェクトの雰囲気をイメージすることができます。

  • 「社員同士のコミュニケーションはどのように行われていますか?」
  • 「企業として大切にしている価値観や理念があれば教えてください」

企業文化への理解を深めることで、自分にとって働きやすい環境か、自身の価値観と一致しているかを確かめられます。

働き方や評価制度についての質問

働き方や評価制度に関する質問は、SES契約での自分のキャリアを長期的に考えるうえで重要です。

  • 「柔軟な働き方やリモートワークの制度はありますか?」
  • 「パフォーマンス評価はどのように行われますか?」

このような質問で、頑張りが評価されてモチベーション高く働き続けられる環境が整っていているかどうかを確認できます。

SES面談で逆質問を行う際に気を付けるべきこと4選

SES面談での逆質問は、企業やプロジェクトへの理解を深めるために重要ですが、逆質問の仕方によっては、かえって面談の印象を悪くしてしまうこともあります。

  • 逆質問をするタイミングとして適切かを見極める
  • 必要な情報のリサーチをできる限りしておく
  • 逆質問で自己アピールをしようとしない
  • 相手の立場や視点を考慮して言葉や質問を選ぶ

逆質問を行う際に以上の4点に気を付けることで、好印象を残せるような質問をすることができます。

適切なタイミングと場面を見極める

逆質問を行うタイミングは非常に重要です。

一番無難なのは、一通り面談の過程が終了した後、「何か質問はありますか?」と促されてから行うことです。

企業担当者が説明中に質問を差し挟むと、話を遮る形となり、印象が悪くなる可能性があるので、そのタイミングでまとめて質問をするのが適切です。

事前に十分なリサーチをしておく

逆質問の内容が企業ホームページや求人票に掲載されている情報であれば、リサーチ不足と判断されかねません。

むしろリサーチした内容を踏まえて質問すれば、事前準備がしっかりできていることが伝わり、企業に対する熱意やプロ意識を示せます。

自己アピールをしようとしない

逆質問はあくまで自己アピールの場ではなく、企業やプロジェクトについて知るための機会です。

例えば「自分のスキルセットがどのように役立つと思いますか?」のような質問は、協調性が無い質問だと捉えられかねません。

面談の中でアピールする機会は十分にあるため、逆質問では謙虚な姿勢で情報収集に徹することが好ましいです。

相手の立場や視点を考慮して質問を選ぶ

SES面談の担当者は、技術的な専門家というよりもプロジェクト全体の概要を把握している可能性が高いです。

従って、技術的かつ専門的な質問ではなく、プロジェクトの目標やチーム構成について尋ねることで、柔軟性と協調性を持った人材だという印象を持ってもらえます。

逆質問の具体例10選

プロジェクトの概要やチームの雰囲気、将来のキャリアに関する理解を深められる逆質問の具体例を10個紹介していきます。

  • プロジェクトで重視している技術やツール
  • チームの構成やメンバーの専門分野
  • プロジェクトの進行管理や開発の進め方
  • プロジェクトの成功基準
  • 過去のプロジェクトで直面した主な課題
  • 社員のスキルアップやキャリアパスについての支援の有無
  • 一日の業務内容
  • クライアントとの関係構築に対するアプローチ
  • プロジェクトの将来の展望や計画
  • 社内のコミュニケーションスタイルや大切にしていること

これらについて質問することで、クライアントの企業についてより深く知るとともに、スキルや企業風土、働きやすさの面で自分に合った案件なのかどうかを確かめることができます。

ここではそれぞれについて、面接でそのまま使える例文と共に、質問の意義について解説していきます。

プロジェクトで重視している技術やツールについて

【質問例文】
このプロジェクトで主に使用している技術スタックやツールを教えてくださいませんでしょうか。事前に学んでおきたいと考えております。

企業側が求めているスキルと自分のスキルの適合性を確認できれば、面談後の学習にも活かせます。

プロジェクト特有の技術要件や課題にも理解が深まるため、何を準備して今後どのような対策をすればいいかが明確になります

チームの構成やメンバーについて

【質問例文】
プロジェクトに携わるメンバーの役割やそれぞれの専門分野について教えていただけますか。

チームの専門分野や役割分担を知ることで、自分が担当する役割や、実際の働き方のイメージを深めることができます。

自分が今望んでいる働き方に合った働き方ができる現場かどうかを確かめられるので、ミスマッチを防ぐことができます。

プロジェクトの進行管理や開発の進め方について

【質問例文】
スムーズにこのプロジェクトに貢献していきたいのですが、このプロジェクトでは、どのような開発プロセスがなされていますか?
また、進行管理についてはどのような手法が採用されていますか?

この質問により、タスクの割り当て方法やスケジュール管理の詳細が分かります。

スムーズにプロジェクトに参画したい方や、仕事の進め方において自分に合った現場に出会いたい方は、質問しておきましょう。

プロジェクトの成功基準

【質問例文】
このプロジェクトにおいて一番重視される評価基準は何ですか?

面接の段階でこの質問をしておくことで、仕事での優先事項や成功のための指針が明確になり、効率的に仕事を進められます。

確実なキャリアアップを望んでいる方にとっても、実際に働く上でモチベーションを保ちつつ働く指針になります。

過去のプロジェクトで直面した主な課題について

【質問例文】
参画する前に準備できることを少しでも増やしておきたいのですが、以前のプロジェクトで解決に時間を要した問題や課題について教えていただけませんでしょうか?

過去の課題について尋ねることで、プロジェクトの難易度や業務で予測される問題点を事前に把握でき、対策を準備できます。

とくにエンジニアとしての実務経験がある方は、積極的な姿勢をアピールできるので、おすすめな質問です。

スキルアップやキャリアパスへの支援について

【質問例文】
プロジェクトに参画しながら利用できるような、スキル向上やキャリア開発を後押しする研修やサポートはありますか?

資格取得支援や研修制度が整っている環境に入ることで、成長を見据えながらプロジェクトに参画できるので、将来への不安なく仕事に専念できます。

一日の業務内容について

【質問例文】
このポジションでプロジェクトに参画した際の、一日の業務の流れや主なタスクについて教えていただけませんでしょうか。

近年、フレックスタイム制やリモートワークなど、柔軟な働き方を認める制度ができています。
実際の働き方や一日の流れを把握することで、自分の適性や望んでいる働き方、スキルセットとマッチしているか確かめられます。

クライアントとの関係構築について

【質問例文】
プロジェクトにおいて問題が出た際にも、なるべくスムーズに進めていきたいと考えているのですが、クライアントと良好な関係を構築したり、効果的に連携していくために工夫されていることはありますか?

クライアントの要望に応じた柔軟な対応やコミュニケーションが求められる場合もあります。

事前にクライアントとのコミュニケーションの頻度や方法を知っておくことで、トラブルへの対応もスムーズになり、円滑に業務を進められるようになります。

プロジェクトの将来の展望や計画について

【質問例文】
プロジェクトが今後どのように展開されていく予定か、今後の方針について伺えますか?

エンジニア経験者の方は、長期的関与を踏まえた質問をすることで、より多角的な視野から貢献できる方法を探ることができます。

また、将来の展望を知ることで、自分がプロジェクトにどのように貢献できるかを見極め、キャリアパスの一環としてイメージしながら従事することが可能です。

社内のコミュニケーションスタイルや文化について

【質問例文】
社内やチーム内での情報共有の方法やコミュニケーションの流れについて伺えますか?

会議や報告の頻度、社員同士の交流方法について尋ねると、企業の風土や人間関係を推し量れます。

1年以上働き続けるのであれば、働きやすい雰囲気の職場で働きたいですよね。

SES面談での逆質問の成功事例と失敗事例

逆質問はプロジェクトへの適性や熱意を示す良い機会となる一方で、不適切な質問や準備不足が感じられる質問は評価を下げてしまいます。

ここでは、具体的な成功事例と失敗事例を挙げ、それぞれのポイントを見ていきましょう。

良い逆質問の具体例

  • このプロジェクトで主に使用している技術やツールは何ですか?
  • プロジェクトの将来の展望について教えていただけますか?

このような質問で、自分のスキルをふまえてプロジェクトにどう適応できるか、自分の力を生かせる現場であるかを見極めることができます。

また、プロジェクトに参画していくに当たって具体的に自分が何を準備できるかについて知ることができる質問でもあります。

悪い逆質問の具体例

  • 残業はありますか?
  • 具体的な給与について詳しく教えてください

個人的な労働条件を知ろうとする質問や、求人票に書いてある質問をすると、仕事への意欲がない人材、準備不足な人材だと思われてしまいます。

プロジェクトに参画していくうえで、自分の力で何ができるのか、具体的なイメージが広がらないため、建設的な質問ではありません。

成功事例と失敗事例から学ぶべきこと

逆質問で大切なのは、プロジェクトに対して自分が強い関心を持っていると示すことです。

従って、面談前に知ることができるはずの内容を質問するのは逆効果になります。

一方で業務において必要なものやチームワークについて質問することで、前向きな姿勢を示すことができ、面接官に信頼される姿勢をアピールできます。

逆質問以外で気を付けるべきポイント7選

技術職の面接とはいえ、企業側は円滑なプロジェクト遂行の為に協調性や信頼感のある人材を求めています。
だからこそ、面談の内容以外にも以下のような点に気を付ける必要があります。

  • 身だしなみとマナー
  • コミュニケーションの取り方
  • 時間厳守を徹底する
  • 自己紹介を簡潔にする
  • 質疑応答に具体的に答えられる準備をする
  • 応答内容の明確さ
  • 技術的な知識を再確認する

ここでは、面接に臨むうえで注意すべきマナーやコミュニケーションのコツを7つ紹介していきます。

身だしなみとマナー

「第一印象は最初の3秒で決まる」といいますが、面接官は、身だしなみとマナーで信頼感のある人材かどうかを見極めています。

シンプルで清潔感のある服装を準備し、面接開始当初から丁寧で礼儀正しい姿勢を保つようにしましょう。

コミュニケーションの取り方

SESエンジニアは、円滑な業務遂行のためにチームメイトおよびクライアントとのコミュニケーション能力が求められます。

相手の話をよく聞き、意図をくみ取りながら、情報を簡潔にまとめて的確に応答しましょう。

時間厳守を徹底する

納期厳守のIT業界において、時間厳守は絶対です。

面接開始の5~10分前に会場に到着するのはもちろん、オンライン面談の場合には10分以上前に音声・映像テストを行い、接続や音声のトラブルで開始が遅れたりしないように準備しましょう。

自己紹介を簡潔にする

経歴を長々と話すと、準備不足と捉えられかねません。
簡潔に話をまとめて伝えられない人材として、コミュニケーション能力が低いと評価されてしまう可能性もあります。

自分のスキルや業務経験、資格、プロジェクトに興味を持った理由など、面接官が関心を持つポイントにしぼって話をまとめておきましょう。

質疑応答に具体的に答えられる準備をする

職務経験や過去のプロジェクトでの担当についてなど、質疑応答で必ず聞かれることについては、事前にエピソードや実績を整理しておきましょう。

技術面では特に、使用したツールや業務に従事していた期間などをすぐに答えられるようにしてください。

応答内容の明確さ

人手不足のIT業界では、常に簡潔な「報・連・相」が求められるので、問いかけに明確な回答がすぐにできるかは非常に重要なポイントです。

常に端的に応え、わかりやすい言葉を選びましょう。

また、面接官の話や面接官からの質問についてわからないことがあったら、適宜質問して確認する姿勢も大切です。

技術的な知識を再確認する

SESは技術専門職でもあるので、SES面談において技術的な知識について確認が行われることもあります。

プロジェクトに関して得られる情報をなるべく多く確認し、自分が得意とする技術やツールと結び付けられる点があれば自信をもって答えられるように準備しましょう

SES面談で印象が悪い人の特徴7選

いくら技術力や経験があっても、やる気や協調性が認められない人は、クライアントとの関係やチームワークに寄与できないと判断され、落ちてしまう可能性が高いです。

特に以下のような点には注意が必要です。

  • ネガティブな質問や発言を繰り返す
  • リサーチ不足が目立つ
  • 質問内容が不適切
  • 服装が不適切
  • 自己アピールばかりする
  • 逆質問をまったくしない

ネガティブな発言や質問が多い

質問すること自体は意欲を示すためにも効果的ですが、ネガティブな質問は印象を悪くします。

  • 「このプロジェクトはチームメンバーみなさん残業が多いと聞きましたが…」
  • 「この仕事、長続きしないって聞いたのですが、本当ですか?」
  • 「プロジェクトにおける評価基準が明確でないように感じるのですが。」

このような質問は、相手の立場を考慮していないだけでなく、プロジェクトに対する意欲がないのではないかと思わせてしまうので、避けましょう。

リサーチ不足が露呈する

クライアントやプロジェクトの内容について、明確な知識不足が露呈してしまうと、意欲がなく不誠実な人材だと思われてしまいがちです。

企業HPや求人票に書いてある情報や、そこに書いてあることの意味、面接内で聞かれそうな質問事項への回答は、必ず事前に調べて準備しておきましょう。

自己紹介がまとまっていない

自己紹介は面談の序盤で行われるので、自己紹介がまとまっていないと第一印象でチームコミュニケーションがとりづらい人材だと思われてしまいます。

自分の経験やスキル、過去の実績等を簡潔にまとめて話せるように練習しておきましょう。

不適切な質問内容

たとえば、報酬の規定や残業について角に細かく質問すると、プロジェクトへの意欲が低いと思われてしまいます。

プロジェクトそのものやプロジェクトに関する技術、業務内容など、面接後自分が準備すべきことがより明確になるような、生産的な質問をするように心がけましょう。

不適切な服装

カジュアルすぎる服装や清潔感のない恰好は、ビジネスマナーを理解しておらず、チームプレイに適さない人材だと思われてしまいます。

たとえオンライン面談であっても、スーツやビジネスカジュアルなど、清潔で適切な服装で臨むようにしましょう。

自己アピールが過剰

SESとしてのスキルや経験、実績を一方的に強調して話すと、協調性が低い人材である可能性が高いと判断されます。

「プロジェクトに必要な知識やスキルを学びながら、今後ますます貢献度の高い人材を目指してまいります」といったように、謙虚な姿勢を常に示すようにしましょう。

逆質問をしない

もちろん、求人票や企業HPに書かれているような情報について何度も聞くことは、リサーチ不足と思われてしまうためNGです。

とはいえ面談中に一度も自分から質問をせずに終わってしまうと、積極性が無く熱意のない人材だとみなされかねません。

企業文化や1日の業務の流れのような具体的な質問をして、実際にその現場で自分が働く様子をイメージできるようにしましょう。
また、契約内容でわからないことがあれば必ず質問し、面接の中で明確に理解できるようにしましょう。

転職エージェントを活用してSES面談に成功した人の声

自分に合った現場とどうやったら出会えるのか自分の経歴をどうアピールすれば効果的なのか、何が自分の強みなのかといった悩みは、実際に多くのSESが抱えています。

「前職を1年足らずでやめてしまったので、面接でその点について聞かれたらなんて答えたら良いのだろう…」

この方は前職のIT企業で事務仕事ばかりを任されていたそうです。

このまま働き続けてもキャリアアップできないと考え、確実にエンジニアとして成長できる現場を求めて転職活動を始めました。

しかし、前職ではエンジニアの実務経験は得られず、まだITに関する資格も取得できていなかったので、希望する現場に採用されないのではないかと不安が募っていました。

「しかし、活学キャリアを使って転職活動中の人限定で、通常は30万円ほどかかる併設スクールの講座を無料で受けられる制度があったんです。」

この方は、スキルアップと転職活動を同時並行できたことで、結果として3社から内定を獲得することができました。

今はその中の1社に所属し、現在は実際にSESとして現場に配属されながら、キャリアの上で目標としている「ITコンサルタント」に向けて経験を積んでいます。

「暫くはエンジニアとして様々なプロジェクトを経験して、自分の引き出しを増やしていきたいなと思っています。」

実際、IT企業のなかで「SES」を募集していると言いながら、働き始めてみるとエンジニアに関する研修は無く、事務仕事や単純作業を任されてしまう「ブラックIT企業」は多く存在します。

そんな「ブラックIT企業」からの転職を成功させたこの方の体験談は、転職を成功させたい方に役立つ情報満載です!

SES面談でより確実に成功するために

面接練習をしても、そもそもITスキルが低ければ望むプロジェクトに配属されるのは難しいです。
とはいえ、スキルを上げるには時間とお金がかかるため、多くの人が転職そのものを断念してしまいます。

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まとめ

逆質問をすることで、プロジェクトに対する意欲を伝えつつ、自分の適性や理想とする働き方のマッチング度を測ることができます。

そうはいっても、実際に面談内で逆質問をしようとすると、「このタイミングで質問していいのかな?」「こんなこと聞いて、リサーチ不足だと思われないかな?」など、不安になることもあります。

それでも、実際に面接が始まったら、自信をもって質問に答え、わからないと思ったことについては落ち着いて質問しましょう。

面談の時点でわからないことを聞いておくことで、契約の際などにトラブルを防ぐことができることに加え、適応力やコミュニケーション能力が高い人材だという印象を与えられます。

逆質問の準備は面倒だと感じる方も多いですが、希望している現場に確実に入るためにも、いつどんな質問ができるかをイメージして準備するのが大切です。

転職成功者インタビュー

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