Cisco技術者認定は、世界で広く認められている技術者認定のひとつ。
そのため、ネットワークエンジニアやセキュリティエンジニアなど、幅広い職種において取得が求められています。
この記事では、
- Cisco技術者認定について知りたい
- 難易度や受験料を知りたい
- 学習法を探している
と思っている方に向けた、最適な情報を詳しく解説します。
また、合格するための効果的な学習法も紹介しますので、取得を目指す方にとって重要な情報となるでしょう。
ぜひ最後まで目を通していただき、取得成功率アップへつなげてください。
後ほど紹介していますが、Cisco技術者認定の代表資格CCNAについては下記記事でわかりやすく解説しているので参考にしてください。
そもそもCisco技術者認定資格とは？
Cisco技術者認定とは、Cisco Systemsが提供するIT分野の資格プログラムの総称です。
Cisco Systemsはネットワーク機器の開発・販売で世界トップシェアを誇る企業であり、その製品は世界中の企業や組織で使用されています。
そのためCisco技術者認定は、ネットワークエンジニアやセキュリティエンジニアを中心に、IT業界で活躍するための資格として非常に人気があります。
また、これらの資格は情報技術の分野でのスキルと専門知識を証明するための権威ある認定でもあり、
- ネットワーキング
- セキュリティ
- クラウド
- コラボレーション
などの分野に特化した、さまざまなレベルの資格を提供しています。
Cisco技術者認定資格一覧
Cisco技術者認定を一覧でまとめると、以下のようになります。
| 階級 | エントリー | アソシエイト | プロフェッショナル | エキスパート |
|---|---|---|---|---|
| 説明 | ネットワークの専門家としてのキャリアに関心がある場合は、ここから始めてください。 | ネットワークの専門家としてやりがいのある仕事を始めるために、必要な基礎を習得し、最新のテクノロジーを利用して自分の可能性を引き出します。 | コアテクノロジートラックとテーマを絞った試験を選択して、自分独自のプロフェッショナルレベル認定を取得します。 | テクノロジー業界で最も権威のある認定を取得して、自分の分野における専門家になりましょう。 |
| コラボレーション分野 | CCT Collaboration | CCNP Collaboration | CCIE Collaboration | |
| CyberOps分野 | CyberOps Associate | CyberOps Professional | ||
| データセンター分野 | CCT Data Center | CCNP Data Center | CCIE Data Center | |
| DevNet（開発および自動化）分野 | DevNet Associate | DevNet Professional | DevNet Expert | |
| 設計分野 | CCDE | |||
| エンタープライズ分野 | CCT Routing & Switching | CCNA | CCNP Enterprise | CCIE Enteprise Infrastructure CCIE Enterprise Wireless |
| セキュリティ分野 | CCNP Security | CCIE Security | ||
| サービスプロバイダー分野 | CCNP Service Provider | CCIE Service Provider |
引用：Cisco公式サイト（2023年6月現在）
CCNPが何かについては、下記記事でわかりやすく解説しているので参考にしてください。
Cisco技術者認定資格の4つのレベルと難易度
Cisco技術者認定には、以下の4つのレベル区分があります。
| 階級 | エントリー | アソシエイト | プロフェッショナル | エキスパート |
|---|---|---|---|---|
| 難易度 | 入門向け | 中級者向け | 上級者向け | プロフェッショナル向け |
エントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパートの4種類の階級があります。
そのうちエントリーが入門者向け、エキスパートが上級者向けです。
ちなみにこれまでは、アソシエイトより上の最難関レベル「アーキテクト」が存在したため、レベルは計5つでした。
しかし試験概要の変更に伴いアーキテクトがなくなり、2023年6月現在では上記の4種類で展開されています。
アソシエイトにあたるCCNAの難易度について下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
Cisco技術者認定資格の8種類の分野
8つの分野と、それぞれの分野で学ぶこと、取り扱っている資格をまとめた表が、以下になります。
| 分野名 | 学ぶこと | 取り扱い資格 |
|---|---|---|
| コラボレーション | IP電話およびWEBコミュニケーションツール関連 | CCT Collaboration |
| CyberOps | サイバーセキュリティ全般 | CyberOps AssociateCyberOps Professional |
| データセンター | データセンター運用全般 | CCT Data CenterCCNP Data CenterCCIE Data Center |
| DevNet（開発および自動化） | ソフトウェアの開発と自動化 | DevNet AssociateDevNet ProfessionalDevNet Expert |
| 設計 | ネットワーク設計関連 | CCDE |
| エンタープライズ | ネットワーク技術全般 | CCT Routing & SwitchingCCNACCNP EnterpriseCCIE Enteprise InfrastructureCCIE Enterprise Wireless |
| セキュリティ | ネットワークセキュリティ全般 | CCNP SecurityCCIE Security |
| サービスプロバイダー | インターネットサービス関連 | CCNP Service ProviderCCIE Service Provider |
※2023年6月現在
ちなみに、これまでは「ネットワークデザイン分野」や「ワイヤレス分野」が存在しましたが、改変されてなくなり、現在の形になっています。
Cisco技術者認定資格の受験料一覧
レベル別に受験料を一覧でまとめると、以下のとおりです。
| レベル | 試験 | |
|---|---|---|
| エントリーレベルの試験 | Cisco Certified Support Technician（CCST サイバーセキュリティ） Cisco Certified Support Technician（CCST ネットワーキング） | $125（約18,000円） |
| アソシエイトレベルの試験 | Cisco Certified Network Associate（200-301） CyberOps Associate（200-201） DevNet Associate（200-901） | $300（約42,000円） |
| プロフェッショナルレベルの試験 | CCNP コア試験（350-xxx） | $400（約56,000円） |
| CCNP 集中試験（300-xxx） | $300（約42,000円） | |
| エキスパートレベルの試験 | CCDE 筆記試験（400-007） | $450（約63,000円） |
| 試験会場での CCIE ラボ試験および CCDE 実技試験 | $1,600（約225,000円） | |
| CCIE Cisco Kit モバイルラボ試験 | $1,900（約265,000円） | |
| CCIE BYOD モバイルラボ試験 | $1,600（約225,000円） | |
| スペシャリストレベルの試験 | スペシャリスト認定試験（500-xxx） | $300（約42,000円） |
| ビジネススペシャリスト筆記レベル 2 試験（820-xxx） | $250（約35,000円） | |
| チャネル/パートナー試験 | 販売準備試験（700-xxx） | $80（約12,000円） |
引用：Cisco公式サイト（2023年6月現在）
なおCisco技術者認定は海外で制作されている資格のため、受験料は変動する可能性があります。
受験の際は、現在の価格をCisco公式サイトで確認してください。
Cisco技術者認定資格の申し込み方法
申し込みの方法としては、以下の3とおりが挙げられます。
- ピアソンVueの申し込みページから申し込む
- ピアソンVueのコールセンターへ電話して申し込む
- 直接テストセンターに電話して申し込む
ピアソンVueの申し込みページを用いる際、ピアソンの公式サイトへのログインが必要です。
あらかじめ会員登録を行い、IDナンバーを取得しておくといいでしょう。
また上記いずれの方法も、必ず支払い情報が必要になるので、申し込む前にあらかじめ用意しておくとスムーズです。
Cisco技術者認定資格で手に入るメリット
Cisco技術者認定をとることで、以下のメリットが得られます。
世界共通資格のため用途が広い
最大のメリットといえるのは、その用途の広さ。
Ciscoの技術者認定資格は、世界中の企業や組織で認められているため、高い信頼性と信用からエキスパートとしての評価を受けることができるでしょう。
ネットワークの需要が高騰している
インターネットやモバイル端末の普及で、公私ともにネットワークに接続するデバイスが増えています。
そのため、ネットワークの構築や管理を行う人材の需要が高まっているのが現状。
さらにこの背景から企業や組織は、より高度なネットワークインフラを扱える人材を求めている傾向です。
学習時間にも価値がある
取得する過程、および学習時間にも価値が生まれることもメリットです。
資格の取得を目指すことで、深い理解と実践的な経験を積むことができます。
ネットワーク技術やシスコ製品について学ぶことで、IT業界での専門知識が飛躍的に向上するでしょう。
たとえ合格に至らなくとも、学習時間をかけて合格を目指す過程は、将来のキャリアにおいて大きく有効な投資となります。
Cisco技術者認定資格を取得するための学習法
取得のための学習方法には、以下のようなものが挙げられます。
問題集を購入する
問題集を解くことで、効果の高い試験対策を行うことができます。
高確率で出題される問題が多く収録されているため、実際の試験に近い状況で問題解決能力を鍛えることができるからです。
さらに解答解説や補足情報が付属していることが多く、自分の苦手分野を把握することもできます。
最新の出題傾向を把握するために、なるべく問題集は最新版を購入しましょう。
インターネットを活用する
インターネットは現代における豊富な情報源であり、Ciscoの関連資料や学習リソースがいとも簡単に入手できます。
公式のCiscoウェブサイトやオンラインコミュニティ、専門の技術ブログなどを活用することで、最新のトレンドやベストプラクティスにアクセスが可能です。
さらに、オンラインフォーラムやディスカッショングループに参加することで、他の学習者や講師との交流・質問・回答をとおして学習を深めることができます。
ただインターネットには、誤った情報が公開されていることもあるので、信頼できる情報源を利用しましょう。
プログラミングスクールを利用する
まったくの初心者がCisco技術者認定に挑戦すると、やはりレベル的に学習の継続が難しいこともあります。
そのような場合、プログラミングスクールを検討するのもひとつの優良な選択肢です。
カリキュラムや講師、学習仲間の存在、さらにチームプロジェクトも経験できるなど、体系的で効率的な学習環境が得られます。
はじめてのCisco技術者認定資格ならCCNAがおすすめ！
ここまでの記事を読んでいる方は、「これからCisco技術者認定を取得してみたい」と、すでに興味をもっている方が多いでしょう。
はじめてCisco技術者認定を受験するなら、アソシエイトレベルの試験のひとつ、「CCNA（Cisco Certified Network Associate）」を受験することをおすすめします。
難易度に見合った知名度と需要の高さがあり、初心者から上級者までいろんな層の方々が挑戦する人気の資格となっているためです。
なおプログラミングスクール「活学ITスクール」を利用すれば、最短1カ月で資格所得できるので、ぜひご検討ください。
CCNAに合格できるおすすめの勉強方法は下記記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
Cisco技術者認定資格を受験する際に気をつけること
受験するとき、気を付けたほうがいいこととして、以下のようなものがあります。
問題文の日本語がぎこちないことがある
問題文の日本語がぎこちないことがあることに注意が必要です。
試験は原則として英語で行われますが、日本語の問題文が用意されているものもあります。
しかし、翻訳の過程で文章がわかりにくくなったり、意味が曖昧になることは少なくありません。
日本語対応の試験とはいえ、外国人が書いた日本語のようなぎこちない表現になっていることがあるので、慌てずに問題文をよく読み、意味を理解するようにしましょう。
自分のレベルに合った資格に挑戦する
Ciscoはさまざまな技術者認定資格を提供しており、それぞれ難易度や対象範囲が異なります。
自身の経験や知識を正確に把握し、その中から適切な資格を選ぶことが重要です。
初心者の場合はCCNAなど、入門～中級レベルの資格から始めることをおすすめします。
経験豊富な技術者なら、より高度な資格にチャレンジしてみるのもいいでしょう。
試験内容の改変情報をチェックしておく
Cisco技術者認定は、試験内容の改変が多い点に注意が必要です。
たとえばこれまでも、特定の階級や分野がなくなったり、受験費用が前後するなど、いろんな変更が確認されています。
これから受験する方は勉強に着手する前に、必ずCisco公式サイトから最新の情報を入手してください。
Cisco技術者認定資格の更新方法
Cisco技術者認定は、3年間の有効期限が設定されています。
更新する方法は、以下のとおりです。
- 3年が経過する前に、おなじ資格を再び取得する
- 3年が経過する前に、上位レベルの資格を取得する
再び試験を受けて合格しなければ維持できないのが大変な点ではあります。
しかし、Cisco技術者認定はこれによって資格の権威性と信頼性を築いているのも事実。
「きづいたら3年が過ぎていた」ということのないよう、有効期限を把握のうえ、更新を忘れないような対策をしましょう。
まとめ：世界的に役立つCisco技術者認定資格に挑戦しよう！
ネットワークの需要が高まる背景から、Cisco技術者としての就業機会は世界的に増えています。
それなりの難易度があるので勉強時間の投資は必要です。
ただCisco技術者認定への挑戦のプロセスは、必ずこの先も活かせるので、非常に有効な選択肢といっていいでしょう。
ぜひ世界で活躍するネットワーク技術者を目指し、チャレンジしてみてください。
NewtonGYM・・・資格試験・検定試験･教材などのWeb上での各種情報提供を行っている。
特に資格試験の初学者向けに試験の概要から日程、試験結果、難易度、教材などの情報を提供している。
