SE(システムエンジニア)の種類完全ガイド|職種の違い・将来像・未経験からの戦略も紹介

SEって、種類多すぎない?

転職サイトとか見ても、聞いたことないSEの名称ばっかり…

SE(システムエンジニア)と一口に言っても、その種類は実にさまざま。

業務内容や専門分野、キャリアパスまで大きく異なるため、自分に合った職種を理解せずに転職や就職を進めるとミスマッチの原因になりかねません。

本記事ではSEの定義からあらゆる分類、将来のキャリア像、さらには未経験から挑戦しやすい職種まで、種類を網羅的に解説します。

全体像を掴み、あなたの理想の働き方を見つけるきっかけにしてください。

本記事を読んでわかること
  • SE(システムエンジニア)の種類と役割の全体像
  • 求人市場で使われるSEの職種分類とその違い
  • 各SE職種ごとの仕事内容・必要スキル・向いている人のタイプ
  • 未経験から挑戦しやすいSE職種とその選び方
  • 各職種に応じた転職準備(スキル・資格・ポートフォリオ)のポイント
  • SEから将来目指せるキャリアパス
目次

SEの種類を知る前に、ざっくり「SEって何する人?」を整理

「SE」とは、「システムエンジニア(System Engineer)」の略称です。

ITシステムの設計や構築、運用、改善を担う専門職で、企業や組織の業務を技術面から支えています。

ただし一口にSEといっても、その役割や立ち位置は非常に幅広く、現場や業界によって定義や呼ばれ方が大きく異なります。

たとえば、公的な職業分類では明確に区分されている一方、求人広告では「アプリSE」「インフラSE」といった独自の呼称が用いられることも少なくありません。

また、世間一般では「プログラマー=SE」と混同されているケースも多く、実態とはかけ離れたイメージが先行しているのが現状です。

まずは、こうしたSEの定義のズレを明らかにし、共通理解を深めるところから始めましょう。

SEの定義や仕事内容、現場での役割について詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しています。

SEの意味は立場によって異なる

「SE」という肩書は、実は使う立場によって指している中身が異なります。

たとえば国の定義、求人市場、一般の認知でも、それぞれ捉え方がバラバラです。

このパートでは、そのズレを丁寧にひも解き、曖昧になりがちなSE像を明確にしていきます。

厚労省など公的機関が定めるSEの職種

国の職業分類では、SEは主に以下の2つに分かれています。

  • 業務系SE
  • 基盤系SE

上記はどちらも厚生労働省の職業情報サイト「jobtag」で、システムの設計や保守を行う職種として定義されています。

主に社内システムや業務システムの開発・運用を担うエンジニアを指しており、プログラミングというよりは「設計・管理・最適化」といった工程が中心です。

求人で使われる「アプリSE」や「インフラSE」の具体的な定義

かたや求人情報では、SEはより細分化された職種として掲載されます。

たとえば「アプリSE」は業務アプリやWebサービスの開発・改修を担い、「インフラSE」はサーバー構築やネットワーク設計など、システムの土台を支える領域を担当します。

なぜ求人市場ではジャンルが細分化されているかというと、企業側は技術要件を明確に記載することで、採用ミスマッチを防ごうとしているからです。

一般的なSEのイメージと実情

世間一般では「SE=プログラムを書く人」という認識が根強いですが、これは一部にすぎません。

実際のSE業務は、クライアントとの要件定義や仕様設計、ベンダー管理、進行管理など、コミュニケーションとマネジメントを重視する場面も同じくらいあり、つまり「技術力」よりも「対人力」が評価されるケースも多いのです。

このギャップは「入ってみたら思っていたのと違った」と感じる大きな原因になるため、正確な理解をもとにキャリアを考えることが重要なのです。

プログラマーとの違い

SEとプログラマーの違いは、「役割」と「工程」にあります。

プログラマーは設計書に沿ってコードを書く実装作業が中心ですが、SEはその一歩手前、仕様や設計を定める段階から関わります。

つまり、SEが「何をどう作るか」を決めて、プログラマーが「それをどう実装するか」を担当するという構図です。

もちろん企業によってはこの2つを兼ねることもありますが、キャリアを考える上では、どちらの領域を強みにするかを意識することが将来設計に役立つでしょう。

SEの種類をざっくり把握|分類マップで全体像を見てみよう

実際の転職活動やキャリア選択では、企業の求人票で見かける呼び名や職種分けを覚えるほうが、実務に直結します。

そのため本記事では、厚労省などの公的な職業分類ではなく、求人市場でよく使われる呼称に基づいてSEの種類を一覧化しました。

種類主な仕事内容特徴や仕事の事例
アプリ開発系SE業務アプリやモバイルアプリの設計・開発JavaやSwiftなど言語知識が活かせる
インフラ系SEサーバー・ネットワークの構築・保守クラウド(AWS・Azure)技術の需要が高い
Web系SEWebサービスやECサイトの構築・運用フロント/バックエンド両方に対応
社内SE自社IT環境の整備・運用やIT企画社員の業務改善やIT施策を内側から支援
セールスエンジニア系SE営業と技術の橋渡し(技術説明や導入支援)顧客対応力と技術知識の両立が必要
フルスタック型SEフロント〜インフラまで幅広い技術領域を担当ベンチャー企業などでとくに重宝される
制御・組み込み系SEIoT機器や車載システムのプログラム設計C言語やRTOSなどハードウェア寄り技術に強み
ブリッジSE海外の開発チームと国内企業の調整役語学力と開発知識が求められる
データサイエンティスト系SEビッグデータ分析や機械学習モデルの構築Python、SQL、統計・AI知識が必要
品質検証(QA)系SEテスト設計や品質保証、バグ分析テスト自動化や非機能要件チェックが業務中心
サポート系SE導入後の操作支援やシステム運用サポートマニュアル作成・ユーザー対応に長けていることが重要
フィールドSE顧客先への導入・設定・保守対応機器の現地対応やインストール作業などが中心

このように整理すると、SEと一口に言っても求められるスキルや現場は多種多様なことがわかります。

転職市場では技術だけでなく「何をどこで、誰のためにやるか」によって分類が大きく異なるので、自分の得意分野や志向に応じた選択を慎重に行いましょう。

公的機関によるSEの種類・分類とは?

転職市場でよく使われるSEの肩書きと違い、公的機関が定める分類には一定のルールと共通基準があります。

ここでは、業務系・基盤系・受託開発・Web・組込みといった分類をもとに、SEの仕事を俯瞰していきましょう。

業務系SE

業務系SEは、企業の日常業務を効率化するシステムを開発する技術職です。

たとえば会計、受発注、生産管理といった領域が対象で、現場の流れをIT化・自動化するのが役割です。

ここで求められるのは、単なる開発力ではなく、顧客の業務を理解し、課題を見つける「業務分析力」。

クライアントが気づいていない問題を発見し、最適なシステムとして形にする力が問われます。

簿記やロジスティクスの知識が強みにもなり、使われる言語や技術よりも、どれだけ「業務に入り込めるか」が勝負の分かれ目です。

基盤系SE

基盤系SEとは、ITシステムの裏方を担う「縁の下のプロ」といった位置づけです。

主にアプリケーションが正常に動くために必要なサーバー・ネットワーク・クラウド環境を設計・構築・運用します。

安定性・可用性・セキュリティといった品質が厳しく求められ、失敗が許されない世界です。

業務ではLinux、AWS、Dockerなどの技術がよく使われ、トラブル時の対応力や地道な改善作業も多く発生します。

運用・監視・ヘルプデスク経験からのキャリアチェンジ先として人気があり、経験を積めばクラウドアーキテクトやセキュリティエンジニアといった高付加価値職にもつながります。

受託開発SE

受託開発SEは、外部企業からの依頼を受けてシステムを設計・開発する職種です。

受ける案件は、業種・業態も技術領域も多種多様で、開発対象が毎回変わるのが特徴。

主にSIer(システムインテグレーター)企業で働くことが多く、上流から下流まで幅広く関与する場合もあります。

業界知識・対人折衝・プロジェクト管理と、あらゆるスキルが鍛えられるため、成長機会に恵まれやすいのも魅力です。

ただし納期プレッシャーが大きく、スケジュールや品質を管理する能力も重要です。

柔軟性と好奇心が求められる仕事です。

Web開発SE

Web開発SEは、ECサイトやSNS、クラウドサービスといったインターネットを介したサービス開発を担います。

多くは不特定多数のユーザーを対象とし、ユーザー体験(UX)やパフォーマンスにも配慮した設計が求められます。

アジャイルやスクラムといった開発手法が主流で、リリース後も継続的に改善するのが一般的です。

ReactやVue.jsといったフロント技術や、Ruby on RailsやLaravelなどのバックエンド技術を扱うことも多く、技術のキャッチアップが欠かせません。

変化を楽しめる人に向いた分野です。

組込み系SE

組込み系SEは、機械やハードウェアの内部で動作するソフトウェアを作る専門職です。

たとえば自動車、家電、医療機器、工場の生産ラインなど、あらゆる「モノ」に搭載される制御システムを開発します。

C言語やリアルタイムOS(RTOS)などが主な開発環境で、設計ミスが人命や製品不良につながることもあり、厳格な品質管理が求められます。

最近ではIoTとの融合も進み、ネットワークやセキュリティの知識も評価対象となる傾向です。

細部まで丁寧に詰める作業が得意な方に適しています。

転職市場で一般的なSEの職種・分類

続いて、ここでは転職市場におけるSEの種類・分類についてご紹介します。

転職市場で一般的なSEの職種・分類
  • アプリ開発系SE
  • インフラ系SE
  • Web系SE
  • 社内SE
  • 営業技術(セールスエンジニア)系SE
  • フルスタック型SE
  • 制御系・組み込み系SE
  • ブリッジSE
  • データサイエンティスト(データSE)
  • 品質検証(QA)系SE
  • サポート系SE
  • フィールドSE

アプリ開発系SE

アプリ開発系SEは、業務効率化やサービス提供のために使われる各種ソフトウェアを設計・構築する専門職です。

以下のように対象となるアプリケーションの種類によって、必要なスキルや開発体制が大きく異なります。

種類主な対象と特徴
業務系アプリSE販売・会計・生産などの基幹業務を支えるアプリを開発。
業務知識と堅牢な設計スキルが必須。
WebアプリSEECサイトや予約システムなど、Webブラウザで動作するサービスを構築。
UI/UXの理解が重要。
スマホアプリSEiOS/Android向けに最適化されたネイティブアプリを開発。
プラットフォームごとの知識が求められる。
汎用機系SE金融業界などで使われる大規模システムを担当。
COBOLなどレガシーな技術に対応する力が必要。

企業活動の根幹を支える業務システムから、私たちが日常的に使うスマホアプリまで、開発領域は幅広く、業界ごとの専門知識も求められます。

インフラ系SE

インフラ系SEは、アプリケーションが安定的かつ安全に稼働するための「土台」を構築・管理する職種です。

表には見えない存在ながら、企業のIT環境全体を支える役割を担っており、近年はクラウド化の進展により重要度がますます高まっています。

種類主な対象および特徴
サーバーSEサーバーの設計・構築・運用が中心。
LinuxやWindows Serverの知識が重要。
ネットワークSE通信環境を構築・最適化。
ルーターやスイッチの設定・管理など。
クラウドSEAWS・Azure・GCPなどを活用した設計・運用。
IaCやCI/CDのスキルが評価される。
セキュリティSEシステムの安全性を守る。
脆弱性対応や不正アクセス防止策の実装が主な業務。
データベースSE大規模なデータを扱う設計・チューニングが中心。
SQLやDBアーキテクチャの知識が不可欠。

Web系SE

Web系SEは、オンライン上で動作する各種サービスの開発に携わるエンジニアです。

BtoC向けのSNSやECサイトから、BtoB向けの業務SaaSまで、担当するサービスに応じて必要な技術や設計思想も大きく変わります。

大まかな種類は以下のとおりです。

種類主な対象および特徴
フロントエンドエンジニアユーザーが操作する画面を実装。
HTML/CSS/JavaScriptを駆使する。
バックエンドエンジニアサーバー側の処理やDB連携を担当。
PHP/Ruby/Python/Javaなどが中心。
マークアップエンジニアHTMLとCSSに特化し、デザインを忠実にWebに反映させる役割。

社内SE

社内SEは、自社の情報システム部門などに所属し、IT全般の運用・改善・トラブル対応などを担います。

一般的な開発職と違い、「自社内のITをどう最適化するか」が仕事の中心で、社内ユーザーとの関わりが深い点が特徴です。

担当領域主な業務および特徴
ヘルプデスク・サポート社員からのIT問い合わせに対応。
トラブル解決やマニュアル整備も行う。
インフラ運用・管理社内ネットワークやPC、サーバー等の構築・保守を担当。
IT資産管理も含む。
システム企画・導入業務改善を目的としたITツールや新システムの選定・導入を主導。
セキュリティ統括情報漏えいやサイバーリスクに備えた体制構築・社員教育を実施。

技術だけでなく「社内理解力」が求められる職種であり、業務改善の提案力やコミュニケーション力も重要です。

営業技術(セールスエンジニア)系SE

営業技術(セールスエンジニア)は、技術力と提案力を武器に、営業と開発の中間に立って顧客を支援するエンジニアです。

製品導入前後の支援や技術相談を通じて、顧客との信頼関係を築く重要な役割を担います。

種類主な業務および特徴
プリセールス製品導入前にデモや提案資料を用いて技術的な説明を行う。
ソリューション提案型顧客課題を整理し、最適な製品・構成を技術的に提案。
カスタマーサクセス導入後の活用支援やリテンション(継続利用)向上が役割。

開発経験に加え、論理的説明力・傾聴力・資料作成力が評価対象です。

フルスタック型SE

フルスタック型SEは、フロントエンド・バックエンド・インフラなど、システム開発の全領域に対応できる「広く深い」スキルを持ったエンジニアを指します。

特定の担当を持たず、プロジェクト全体を通して活躍する点が特徴のため、スタートアップや小規模開発チームでは重宝されます。

領域必要スキルの一例
フロントエンドHTML/CSS/JavaScript、VueやReactなどのフレームワーク
バックエンドJava/PHP/Python、Web API設計、認証・認可
インフラLinux、Docker、AWS/GCP、CI/CD構築
その他Git運用、DB設計、テスト自動化、UI/UX思考

変化を楽しめる柔軟性や、学習意欲が高い人に向いています。

制御系・組み込み系SE

制御系・組み込み系SEは、家電・車・医療機器などの「モノ」に搭載されるソフトウェアを設計・開発する専門職です。

ハードウェアと密接に連動するため、ソフトだけでなく電子回路や制御理論にも理解が求められます。

種類主な対象・特徴
車載系ECU・ナビ・自動運転補助などの制御システム開発。安全性・信頼性重視。
家電・IoT系スマート家電やIoT機器の組込み制御。ネットワーク連携技術も必要。
産業用FA系工場内のロボットやPLC制御システムなど。リアルタイム性が鍵。

近年はIoT化の進展により、クラウドや通信プロトコルとの連携技術も重要視されています。

ブリッジSE

ブリッジSE(Bridge System Engineer)は、主にオフショア開発案件において、日本側と海外開発チームとの間で要件・進捗・品質管理を仲介する役割を担います。

言語だけでなく、文化や開発慣習のギャップも埋める調整役です。

異文化コミュニケーションに前向きだったり、多国籍メンバーと協業したい人に向いています。

データサイエンティスト(データSE)

データサイエンティスト系SEは、企業が保有する大量データを分析・活用し、業務改善や事業成長のヒントを導く職種です。

近年では、機械学習やAI技術を活用した業務が急増しているので、SEの種類の中でもまさしく成長市場真っ只中といえます。

職種役割・業務内容
データアナリストBIツールやSQLで傾向分析・レポート作成。業務改善に活用。
データサイエンティスト数理統計や機械学習に基づく予測モデルの構築・評価を担当。
MLエンジニアモデルのAPI化やシステム組み込み、運用設計などを担う。

PythonやR、SQLなどの言語に加え、AI・機械学習・クラウド技術に強みを持つと重宝されます。

品質検証(QA)系SE

品質検証系SEは、開発されたシステムやアプリケーションが要件どおりに動作するか、バグがないかを検証する役割を担います。

「使える品質」を実現する最終工程の守護者といっていいでしょう。

職種役割・特徴
テストエンジニアテストケースに沿って手動・自動で検証を実行。不具合の再現性確認。
QAエンジニア品質保証全体を設計・統括。テスト設計や自動化、プロセス改善まで幅広く担当。
品質コンサルタントプロジェクト横断で品質基準策定や開発体制の診断・改善支援。

単なるバグ出しにとどまらず、「なぜ不具合が起きたのか」「どうすれば未然に防げるか」といった原因追究力が求められます。

未経験からでも入りやすい分野ながら、極めれば専門職として評価されるキャリアです。

サポート系SE

サポート系SEは、製品やシステムを利用している顧客からの技術的な問い合わせに対応し、問題を解決する職種です。

いわば「技術の相談窓口」として、現場に寄り添う役割を担います。

担当領域主な業務
BtoBサポート法人向けに技術サポートや設定支援、トラブルのリモート解決。
BtoCサポート個人ユーザー向けに、使い方案内や障害切り分け対応を実施。
エスカレーション対応一次対応で解決困難な問題を技術的に深掘りして対応する上級技術者。

顧客の声を直に聞ける立場だからこそ、製品改善への貢献や感謝の言葉にやりがいを感じる人も多いです。

フィールドSE

フィールドSEは、クライアント先に訪問し、製品の導入支援・設定・保守・点検などを行う「現場対応型エンジニア」です。

技術+接客の両方をこなすハイブリッド型の職種です。

担当領域業務内容
導入・構築担当ハード・ソフトの現地設置、動作確認、初期トレーニングを提供。
保守・点検担当定期的に訪問して動作確認やメンテナンス。障害発生時の現地対応も。
顧客折衝・提案担当技術的な課題をヒアリングし、追加提案や改善案をその場で提示する。

「人と話すのが好き」「臨機応変な現場対応にやりがいを感じる」という人に適した職種です。

各職種の特徴がわかったら、「どのくらい年収が違うのか」も気になるところです。

以下の記事では、SEを含むエンジニア職種の種類ごとに、収入の傾向を徹底比較しています。

SE職のその先にあるキャリア|代表的な進路

SE職はゴールではなく、次のキャリアに進むための“入り口”であることも少なくありません。

ここでは、代表的な進路だけを簡潔に紹介し、「自分ならどこを目指したいか?」のイメージを持ってもらうことを目的としています。

職種ごとの詳しいキャリアパスやスキル要件は、こちらの記事で詳しく解説しています。

プロジェクト責任者(PL/PM)

複数人のチームで開発する際に、進行管理やタスクの割り振りなどを担当するポジション。

マネジメント志向のあるSEが目指す王道ルートの一つです。

ITコンサルタント/PMO

より上流の立場から企業課題を分析し、ITの力で解決策を提案・支援する職種。

システムを「つくる側」から「提案する側」へとステージが変わります。

PdM(プロダクトマネージャー)

ユーザー視点で「どんな機能を優先してつくるべきか」などの意思決定を行う職種。

SE経験者なら、開発プロセスやユーザー要望への理解が強みになります。

CTO/VPoE/CIO

現場から離れて経営層に近づくキャリアもあります。

技術戦略・組織運営・情報統括といったテーマに興味がある方は、こうしたキャリアの可能性も視野に入るでしょう。

どんなキャリアを選ぶかによって、将来的な年収や働き方も大きく変わります。

SEとして「勝ち組」になりたい方は、こちらの記事でキャリア成功パターンをチェックしてみてください。

未経験から挑戦しやすいSE職種4選|性格・志向別

SEと一口に言っても、その仕事内容や求められるスキルは大きく異なります。

だからこそ、未経験から目指す場合は「どの職種なら入りやすいか?」だけでなく、「どんな性格や志向の人に向いているか?」まで考えることが大切です。

ここでは、未経験者が挑戦しやすい4つの職種について、それぞれの適正タイプを紹介します。

アプリ開発系SE|「作ることが好き」でコツコツ学べる

アプリ開発系SEは、実務経験がなくてもひとまずプログラミングスキルを身につければ、ポートフォリオで能力を証明できます。

まずはJavaやPython、C#など、業務で使われやすい言語の基礎を習得しましょう。

Progateやドットインストール、書籍学習で土台を固めた後は、簡単な業務アプリやWebアプリの模写・開発で実践力を伸ばしていくのがおすすめです。

環境

Webサービスや業務アプリなど多彩な現場がある

向いている人

独学でアプリを作ってみたい人、手を動かして理解を深めるのが得意な人

Web系SE|「見える成果」がモチベーションになる

Web系SEは職種の特性上、独学の成果がアピールしやすいため未経験からでも入りやすい分野です。

HTML/CSS、JavaScript、PHPなどを学び、実際にWebサイトや小規模サービスを作成してポートフォリオとして公開するのが基本戦略です。

実務ではGitやLinuxの知識も必要になるため、環境構築やデプロイの手順も習得しておくと評価が上がります。

環境

HTML/CSSやJavaScriptでUIを実装、公開も比較的簡単

向いている人

デザイン・見た目にこだわりがある人、アウトプット型の学習が好きな人

インフラ系SE|「安定志向」で地道な作業

インフラ系SEは開発系と比較すると技術変化は多くないため、未経験からのスタートに適しています。

ネットワーク系のインフラエンジニアを目指すなら、基礎スキルと実務に直結する資格取得が鍵です。

まずはLinuxやネットワーク基礎、クラウドの仕組み(AWSなど)を学びつつ、CCNAやLinuCといった資格取得を目指すことが王道ルートとなります。

環境

ネットワーク・サーバーなどを支える“縁の下の力持ち”

向いている人

仕組みを支えることにやりがいを感じる人、論理的に物事を考えるのが得意な人

活学ITスクールの「CCNA資格取得コース」は、未経験からネットワーク設計やトラブル対応スキルを身につけられる実践型講座です。

世界的に評価されているCCNA資格の取得を通じ、キャリアの土台と市場価値を高められます。

アニメーション動画や実機演習を用いたわかりやすいカリキュラムで、初学者でも安心して学べるので、まずはぜひお気軽に無料相談からはじめてみてください。

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品質検証(QA)系SE|「ルール通りに丁寧に進める」のが得意

QA系SEは「テスト業務」から始められるため、未経験から最も入りやすい職種のひとつです。

テスト実施の経験を重ねることで、将来的にテスト設計や品質管理分野へのステップアップも可能です。

Excel操作、報告スキル、バグ報告の正確さが実務で重視されるため、現場の流れを知るために派遣案件から始めるのも手です。

また基本情報技術者やJSTQBなどの資格で品質保証の知識を身につけると、選考通過率も向上します。

環境

テスト工程の専任として製品の品質を守る仕事

向いている人

慎重で観察力がある人、人のミスに気づくのが得意な人

SEになるための基礎的なステップや全体像を知りたい方は、以下の記事もおすすめです。

未経験からSEを目指すなら「職種に合わせた準備」がカギ

「未経験からSEになりたい」と思ったとき、なんとなくプログラミングや資格取得から始める方は多いですが、実は“目指す職種”によって、準備の優先順位や戦略は大きく異なります。

自分に合いそうな職種は見つかったけど、具体的にどう準備を進めればいいの?

SE全体の仕事内容や未経験からの転職ステップを知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
そんな疑問に応えるために、次は職種別の転職準備法を解説します。

アプリ・Web開発系を目指すなら

アプリ系やWeb系のSEを目指す方は、自作アプリやポートフォリオの有無が合否を分けるポイントになります。

基本的なスキル(Java・Python・PHP・JavaScriptなど)を学ぶだけでなく、それを「どう形にしたか」までアピールできる状態にすることが重要です。

コードをGitHubにアップする、簡単な業務ツールを作って公開するなど、「やってみた」が見える状態を意識しましょう。

インフラ系を目指すなら

インフラ系SEは、アプリ開発系に比べてポートフォリオが見せにくい領域です。

そのため、スキルの証明には資格(CCNA、LinuCなど)と、トラブルシュート能力の習得が軸になります。

たとえばネットワークの構築手順、トラブル対応フローなどを自分なりにまとめるだけでも、転職面接での説得力が大きく変わります。

基礎知識の証明として、国家資格の基本情報技術者試験やベンダー資格の「CCNA」の取得を目指すと、未経験でも転職しやすくなります。

とくにCCNAは、ネットワークの設計やトラブル対応スキルを体系的に学べるため、インフラエンジニア志望にとっては登竜門的な資格です。

未経験からCCNAを本気で目指すなら、アニメ講義×実機演習でわかりやすい、活学ITスクール「CCNA資格取得コース」もおすすめです。

QA・テスト系を目指すなら

品質保証・QA系SEは、未経験から入りやすい反面、地味な業務の積み重ねが評価される世界です。

特別な技術よりも、報告書の書き方、バグの再現性確認、Excelスキルなどが武器になるケースが多くあります。

JSTQBなどの資格取得に加え、テストケースを書いてみる練習や、実際にアプリを触って問題点を記録する力もアピール材料になります。

どの職種でも重要なのは「一貫性のある準備」

選ぶ職種によって準備の仕方は変わりますが、一貫したロジックと目的意識を持って動けるかどうかが最も大切です。

「なぜその職種を選んだのか」「そのためにどんな学習をしているか」がセットで語れる状態を目指しましょう。

まったくの未経験からSEになるなら活学キャリア

ITに興味はあるけど、数学もコードも苦手…

周りにエンジニアなんて一人もいない

そんな悩みを抱える方にこそ試してほしいのが、活学キャリアです。

実際に、元映像クリエイターの幸田さんは月100時間残業の過酷な職場から、CCNA取得を目指してインフラエンジニアへ転身。

最初は「やり取りが面倒そう」とエージェントを避けていた彼も、無料カウンセリングを通じて職種理解と自己分析が深まり、1ヶ月で内定獲得に成功しています。

「自分には何が向いているのか」を一緒に考えてくれる伴走者がいる。それが、未経験者にとって何よりの力になるのです。

自己分析から企業選定、面接対策まで、安心して一歩を踏み出せる環境が整っているので、ぜひご検討ください。

▶︎無料カウンセリングはこちら

まとめ|SEの分類理解と将来設計からはじめよう

SEとひと口に言っても、実際には多様な種類が存在し、求められるスキルや業務内容も大きく異なります。

なので、納得感のあるキャリアを選択するためにも、知識として知っておくことはもはや必須です。

本記事を参考に、自分の興味や得意分野、将来の理想像から逆算して、SEとしての道筋を設計してみてください。

けど、ある程度の向き不向きもあるし…

自分にはどのSEがいちばん向いているんだろう

活学キャリアは、こう悩んでいる方にこそ最適です。

エンジニア職の種類を一から丁寧に解説し、あなたの経歴や性格、強みから最適なSE職をピックアップし、学習から転職支援までトータルでサポートします。

迷いながらも一歩を踏み出した方々が、1ヶ月で内定を獲得する例も多々あります。

まずは無料相談を受けて、可能性を広げてみませんか?

この記事の監修者

s

エンジニア・講師

山本 忠輝

東京大学大学院において宇宙関係の研究に従事。その後はIT開発の現場に身を置き、エンジニアとしての実務経験を積みながら、人事としての採用・育成にも携わる。現在は活学ITスクールの講師としても活動中。業界歴は14年におよび、現場と人事の両視点から未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。

この記事の監修者

s

谷川 昭雄

株式会社ラストデータ 代表取締役/元Earth Technology創業者

IT未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。
2013年に「英語×IT人材」に特化したEarth Technologyを創業し、年商18億円企業へと成長。2021年には株式会社ラストデータを設立。未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。累計5,000名以上のキャリア支援を行う。

IT業界歴は17年以上におよび、未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。

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