仕事を辞める=甘えなのか?
働いたことがあるほとんどの方が「仕事を辞めたい」と思ったことがあるでしょう。
しかし、毎日「仕事を辞めたい」と深く思い悩むようであれば、それは甘えではありません。
職場環境や人間関係、仕事内容、自分の素養などは人それぞれ異なります。
そのため、どのように感じるかは千差万別です。
毎日仕事を辞めたいと悩み続けると、ストレスから「心の病気」に繋がり、復帰するのに多くの時間がかかる事態となってしまいます。
仮に周りから甘えだと言われたとしても、自分の心と向き合って決めるべきです。
仕事辞めたいと思ったときに、本当に辞めるべきか見極める方法はこちらで解説してるので参考にしてください。
毎日仕事を辞めたいと思う理由7選
「仕事を辞めたい」
「家から出たくない」
仕事を辞めたい理由を考えると、ネガティブな感情になってしまいます。
ここでは、仕事を毎日辞めたいと思う主な理由を7つ紹介します。
人間関係がツライ
人間関係が悪化しているなど、ツライ状況にあると仕事を辞めようと思う方は多いです。
どんな仕事も、多くの人と関わり合いながら進めていく必要があります。
その中で、上司や先輩、同僚、部下、取引先など、付き合いがうまくいかず悩む方もいます。
令和2年の厚生労働省の雇用動向調査によると、退職の理由を人間関係として挙げたのは、女性の13.3%(1位の理由)、男性の8.8%(3位の理由)でした。
人間関係の悪化から職場の居心地が悪いと、仕事をする上で大きな苦痛となります。
仕事内容が合わない
毎日仕事を行うにあたって、自分が興味のない仕事であったり、面白みが感じられない場合は仕事を辞める要因になります。
入社後に希望する仕事に就けない場合、モチベーションが低下するケースもみられます。
他にも、経験を積んだ後に別の職種を目指すポジティブな理由があるのが特徴です。
給与が低い
仕事は、「給与」という形で報酬をもらい、それを元手に生活するというサイクルです。
そのため、業務内容の割には給与が低いと退職を考える理由となります。
令和2年の厚生労働省の雇用動向調査によると、退職の理由を「給与が低い」と挙げたのは、女性8.8%(4位の理由)、男性9.4%(2位の理由)でした。
社風が合わない
社風が合わないと仕事自体が合わないと感じて、退職となるケースです。
例えば、新しいことにチャレンジしたいのに保守的な社風、インドア派なのに社員の誕生日に飲み会は必須、効率的に行いたいのに昔ながらの慣例を重んじるなどが挙げられます。
このようなことが積み重なると、どうしても働きにくさを感じます。
長時間労働がツライ
長時間労働が原因で疲れが取れない、趣味の時間が取れない、自習にかける時間がないなど、長時間会社に拘束されていると退職を考える理由になります。
近年では、ワークライフバランスを重視する働き方が高まっているのもあり、ストレスに感じる方が多いです。
残業時間が月80時間を連続して超える場合は、国(厚生労働省)が定める過労死ラインにあたります。
評価されない
働きよりも評価されない場合や同僚などと比べて自身の評価が低い場合、退職を考える理由となります。
取り組んだ仕事に対して正当な評価がされない場合、モチベーション低下に繋がり、仕事をすること自体辛くなります。
会社の評価制度が自分に合っていない場合や評価基準が不明確だと感じる場合も、将来的な望みが持てずに仕事を辞める理由になります。
もう働きたくない
何か明確な理由があるのではなく、単純に働きたくない、という退職理由は一定数あります。
好きなことだけして生きていきたい、ルールに縛られたくないなど理由はさまざまです。
小さな嫌なこと、気になることが積み重なり、最終的にはもう働きたくない、という結論に達する方もいます。
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仕事を毎日辞めたいと思いながら働くことのリスク
仕事を辞めたい、と毎日思いながら働くことは将来的に大きなリスクがあります。
ここで紹介するリスクはどれも重大なリスクです。
既に影響が出始めている場合は、早期に退職や転職を検討することをおすすめします。
ストレスから「心の病気」になるリスク
ストレスを感じながら毎日働くと、うつなどの「心の病気」になるリスクがあります。
厚生労働省の令和3年労働安全衛生調査によると、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休んだ人、または退職した人がいる事業所の割合は10.1%でした。
無理をして「心の病気」から休職後に最終的に退職すると、復帰までにかなりの時間を要してしまいます。
自分から発せられるサインに向き合って、早めに対処することが重要です。
転職チャンスを失うリスク
仕事を辞めたいと思いながら現在の会社で働くことは、転職の機会を失っているといえます。
年齢が上がるほど、求められるスキルも上がる傾向にあるため、転職を考えているのであれば早めの行動がおすすめです。
また、優良求人を発見しても、いざ転職時にその求人があるとは限りません。
現在の会社で我慢しながら働くことは転職のチャンスを失っているといえます。
降格や減給になるリスク
仕事を辞めたいと思いながら働くと、モチベーションが低下し、会社で成果を発揮しにくいです。
同僚や上司にその態度を見られてしまうと、そのような評判がつき、降格や減給になるリスクが発生します。
現在は年功序列から成果主義にシフトしつつあるため、モチベーションを保てないという自覚があれば、早めに転職の判断することをおすすめします。
実際に仕事を辞めたら起こりうること
毎日会社を辞めたいと思いながらも働く理由として、退職後の生活に不安があるというのが挙げられます。
退職後に「こんなはずじゃなかった」と、後悔しないように慎重になる姿勢は大事です。
ここでは、仕事を辞めたら起こりうることを3つ紹介します。
金銭的に生活が難しくなる可能性
会社を辞めたいと考えた時に金銭的に厳しくなる可能性があります。
会社を辞める最大のデメリットは、定期的な収入が得られなくなることです。
また、今の生活から退職後に大きく制限されることは精神的な負担になります。
対策として、まず自分の懐事情を把握する必要があります。
現在の貯金額
毎月の生活費の内訳
これにより、現在の貯金額でどれくらいの期間を無収入で生活できるかが把握できます。
一般的に、転職時には半年生活できる額の貯金があれば問題ないとされています。
金銭的な余裕がなくなると、比例して精神的な余裕もなくなってしまうので、会社を辞めたいと思い始めたら早めの準備がおすすめです。
なお、公的な給付金を活用する方法もあるため、以下の手続きも事前に確認してください。
- 傷病手当金
- 失業保険
精神的に不安定になる可能性
退職後、自分はダメな奴だと落ち込んだり、転職先が決まらず焦ってしまい、精神的に不安定になる可能性があります。
精神的に不安定な状態で転職先を探すのは非常に大変です。
可能であれば、以下の対策で精神的な不安を緩和するように努めましょう。
- 家族や友人、転職エージェントなどに相談できる人を作っておく
- 金銭的な余裕は精神的な支柱になるため、貯金する
- 退職前に転職先を決めておく
- 退職後に不規則な生活をしない
将来のキャリアへの影響
将来的なキャリアを考えると、退職はキャリアの終了をイメージする方が多いようです。
しかし、令和3年の厚生労働省の雇用動向調査結果によると、転職入職者は449万人、転職入職率は8.1%と、転職する人は多くいます。
トヨタ自動車前社長のスピーチでも、年功序列の時代は終わりとの発言があり、転職経験者は今後も増加する見込みです。
自分らしく生きるためのキャリア情報を発信されているじぶんぽっく様のブログを参考に、今後のキャリアとご自身の向き合い方を考えてみてください。
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毎日 仕事を辞めたいと思ったら?気をつける5つのポイント
仕事を辞めたいと思い始めたら次のアクションに向けて行動することが重要です。
ここでは、気を付けるべきポイントをご紹介します。
1.仕事を辞めたい理由を分析する
まず、仕事を辞めたいと思った理由を分析し、次のアクションプランを立てます。
- 辞めたい理由は何か
- それは変えられる問題か
理由により、異動や休暇などで変えられる問題であれば会社に相談してください。
2.転職に向けて自分の強みを考える
転職に向けて、自分の強みは何かを考える必要があります。
なぜならば、強みを転職時のアピールポイントにできるからです。
このアピールポイントの条件に合う求人を探します。
もし、まだ自分にはアピールする実績が不足している、と感じている人は現在の会社にいる内に実績を作ることをおすすめします。
3.足りない知識・スキルを習得する
転職を意識し始めたら、転職サイトなどで求人を検索します。
希望する会社の募集要項や希望年収に必要な知識やスキルを把握することができます。
もし、まだ自分には知識やスキルが不足していると感じたら、転職前に知識やスキル、資格を習得することがおすすめです。
4.転職前に転職エージェントに相談する
転職を決意したら現在の会社を辞める前に転職エージェントに相談してください。
金銭的なプレッシャーを感じることなく活動できるメリットがある反面、働きながら履歴書の作成や面接をこなさなければならないデメリットがあります。
そのため、転職エージェントに相談しながら進めると効率的な転職活動が可能です。
転職エージェントは自分の希望に合う求人を紹介するだけでなく、足りないスキルの補完方法などについてもアドバイスが得られます。
5.円満退職できるよう準備する
退職を決意したら、現在の会社で円満退職ができるように心がけてください。
- 上司に退職日を相談する
- 会社の規則に則った手続きを行う
- 引継ぎ書を作成する
- 後任者に引継ぎを行う
退職をするからといって、好き勝手な行動をしてはいけません。
その行動が転職先の耳に入っても恥ずかしくない行動をすることが重要です。
仕事を辞めたい毎日からの脱却! 転職したら変わること3選
転職したら変化することはどんなことでしょうか。
ここでは、転職したら変わる3つのことを紹介します。
悩んでいたストレスから解放される
転職すると、毎日悩んでいた原因とそのストレスから解放されます。
休日に会社でのストレスを思い出して気分が沈み、プライベートにも影響していた状況も一転するでしょう。
また、新しいことに挑戦する体力や気力も戻るため、ポジティブな挑戦をしやすくなります。
心機一転できる
転職をすると、新しいオフィス、新しい人間関係で環境が変わるだけでなく、仕事内容も変わるため、心機一転できます。
新たな環境で気を遣って疲れてしまうこともありますが、以前のことを考えれば状況は改善されるでしょう。
新しい人間関係や仕事内容に刺激を受けて、自らのキャリアアップに目を向けるなど、ポジティブな行動を実施しやすくなります。
人生の自由度が上がる可能性がある
転職をすると、人生の自由度が上がる可能性があります。
近年では、ワークライフバランスを重んじる企業が多くなり、仕事中心の生活ではなく、プライベートを充実させる取組みがされています。
例えば、自由な勤務時間を選択できるフレックス制や、自分の好きな都市に住めるリモートワークなどの勤務形態が挙げられます。
これらの勤務形態を選ぶと格段に人生の自由度を上げることが可能です。
他にも転職時の条件として、自宅から近い勤務地や憧れの街への通勤など、自分の希望を反映させることが重要です。
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仕事を辞めたいと毎日思ってるけど言えないケースと解決策
仕事を辞める意志を固めたけど、会社に言いづらいと感じる方は多いです。
ここでは、仕事を辞めたいけど言えないケースとその解決先をそれぞれ3つ紹介します。
転職への不安がある
まず、転職活動に不安があり、転職に踏み切れないケースです。
これは「転職先を決めてから退職する」対策を講じます。
ストレスから早く辞めたいと焦る気持ちもありますが、前述したとおり金銭的・精神的なリスクがあるため、転職先を決めてから辞めることが大事です。
転職活動自体に不安がある方は、転職エージェントのサポートを活用することをおすすめします。
周りへの配慮がある
会社を辞めたいけれど、同僚や取引先など周りに遠慮して言えないケースです。
仕事に対する責任感が強く、チームで仕事を進める方に多い悩みでしょう。
「会社はチームと割り切る」という心を持つことをおすすめします。
例えば、一人が辞めたことが原因で仕事が回らなくなるのは、辞める人の責任ではなく会社の仕組みがおかしな状況にあるといえます。
それでも気になる方は、転職時期を人事異動の時期や繁忙期は避けて転職するなどの工夫を行ってください。
上司との関係性がある
上司に退職の意向を言いにくいと感じているケースです。
上司との関係性にもよりますが、以下の2種類に分けることができます。
- 育ててもらった恩がある
- パワハラ、またはそれに準じた扱いを受けた
1つ目については「感謝を述べて今後の展望について報告する」が解決策となります。
部下の成長や新たな成長は上司の立場からすると、嬉しく感じる方が多いようです。
2つ目については「会社の規則に則って粛々と報告する」が解決策となります。
パワハラによる無理な引き止めや、有給消化の妨害などは違法行為にあたる可能性があります。
必要に応じて、外部機関への相談を行ってください。
まとめ
毎日会社を辞めたいと思いながら働くことは、うつなどの「心の病気」に繋がるリスクの高い行為です。
会社を辞めたらどうなるのか不安なことも多いですが、得られるメリットの方が多い可能性があります。
大きなストレスを抱えながらの転職活動は不安を感じることも多いですが、出来る限り計画的に転職活動を行うことをおすすめします。