「新卒で仕事を辞めても大丈夫なんだろうか……」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
結論からお伝えすると、新卒で仕事を辞めても大丈夫かどうかは前提条件によって大きく異なるため、本記事を参考に辞めるべきかどうかを慎重に検討してみてください。
本記事では新卒で仕事を辞めたい人の理由や、新卒で辞めることのメリット・デメリットを紹介しています。
新卒で会社を辞めた3人の体験談も紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
新卒で仕事を辞めたい人の理由TOP5
労働政策研究・研修機構によって発表されている『早期離職とその後の就業状況』のデータをもとに新卒の離職理由TOP5を見ていきましょう。
参考:労働政策研究・研修機構 | 早期離職とその後の就業状況
1位:労働条件がよくない
1位は休日や就業時間などの労働条件がよくないことです。
就業期間別で見ると以下のような回答割合になっています。
- 1年未満:35.7%
- 1年~3年未満:32.0%
おおよそ3人に1人は労働条件がよくないことが辞めたい理由になっているようです。
入社前に聞いていた就業条件と実態が異なり、理想としていたライフワークバランスを実現できないことが原因と考えられます。
2位:人間関係がよくない
2位は上司や同僚との人間関係がよくないことです。
就業期間別の回答割合は以下になります。
- 1年未満:35.3%
- 1年~3年未満:24.8%
会社で仕事をする以上、苦手な上司や同僚がいたとしても一緒に仕事を進めていかなければなりません。
学生時代とは異なり、自分の好き嫌いで仕事相手を選べないことをストレスに感じている方も多いと考えられます。
3位:仕事が自分に合っていない
3位は取り組んでいる仕事が自分に合っていないことです。
就業期間別の回答割合は以下になります。
- 1年未満:35.8%
- 1年~3年未満:24.6%
年数が経過するほど仕事が合わないという回答の割合は減少しているようです。
経験やスキルを積んでいくことで仕事が合わないという意識は薄れていく可能性が高いでしょう。
4位:給与面に不満がある
4位は給与面に対する不満です。
就業期間別の回答割合は以下になります。
- 1年未満:17.7%
- 1年~3年未満:19.7%
給与面に関しては、入社年数が高い方のほうが不満を抱えているようです。
入社年数に伴い仕事量や責任が増すため、給与とのバランスに不満をもつ方が多いと考えられます。
5位:ノルマや責任が重すぎる
5位はノルマや責任が重すぎることです。
就業期間別の回答割合は以下になります。
- 1年未満:22.0%
- 1年~3年未満:16.5%
1年以内で責任の大きい仕事が任される割合は少ないのが一般的ですが、会社が考えているよりも責任が重いと感じてしまう方も一定数いるようです。
ノルマについては、特に営業職において負担に感じている方が多いと考えられます。
新卒で仕事を辞めて転職するメリット
未経験の職種や業界に挑戦できる
近年、第二新卒は歓迎される傾向にあります。
社会人としての基本的なマナーやスキルが身についていると考えられ、育成コストを削減できる可能性が高いためです。
このことから、最初の就職活動では叶わなかった業界や職種に就ける可能性があります。
ただし、現職での反省を活かして活躍できる可能性を見出してもらうことが前提です。
転職する際はしっかりと準備をしていきましょう。
急成長できる可能性がある
現職での反省を活かしたうえで転職すれば、これまでより仕事に打ち込める可能性が高まります。
そのためには改めて自己分析を行うことが重要です。
新卒の期間は社会人としてのゴールデンタイムであり無駄にできません。
転職しないと解決できない課題を抱えているのであれば、早急に転職するのも一つの手でしょう。
比較的プレッシャーが少ない
一般的な中途採用においては、即戦力になりえるか否かが採用における重要なポイントです。
一方で第二新卒として転職する場合、いわゆるポテンシャル採用をしてもらうことができます。
したがって、中途採用に比べればプレッシャーが少ない状態で入社が可能です。
ただし、入社したからには1日でも早く結果を出せるよう業務に取り組みましょう。
新卒で仕事を辞めて転職するデメリット
定着性が疑われる場合がある
最初の会社を退職した理由によっては定着性が疑われる場合があります。
例えば、人間関係に不満があって辞めた場合や、仕事内容に不満があって辞めた場合は要注意です。
なぜなら組織の一員として働く限り、人間関係や仕事内容への不満がなくなることはまずありません。
したがって転職を決断する前に、自分の悩みはどこの会社にいっても生じることかどうかを冷静に判断する必要があります。
同期がいない場合がある
企業にもよりますが、中途採用は新卒採用と違って同時期に入社する人がいないことも多々あります。
第二新卒の期間は、まだまだ社会人としての悩みも多い時期であるのが一般的です。
そのような時期を一緒に乗り越える同期の存在は大きいでしょう。
1年以内に辞めると失業給付金がもらえない
失業給付金をもらうためには次のような条件があります。
- 雇用保険の被保険者期間が12ヶ月以上あること
- 再就職に向けて活動していること
- 健康ですぐに就業できること
以上のことから1年以内に辞めてしまうと失業給付金はもらえません。
お金に余裕がなくなると焦って次の転職先を探すことになるでしょう。
そうなると適切な判断ができずに同じ失敗をする可能性が高まります。
辞めるとしてもタイミングには十分気をつけましょう。
新卒で仕事を辞めたい本音!3人のリアルな体験談を紹介
実際に新卒で仕事を辞めた3人の体験談を紹介します。
入社半年で辞めたAさん
Aさんは当初、経営コンサルタントを目指して就職活動をしていました。
しかし就職活動は思うようにいかず、営業としてとあるメーカーに入社します。
入社後、あまり外交的ではなかったAさんは営業に対して苦手意識を持っていました。
それから4ヶ月ほど経過し、限界を迎えてしまったAさんは会社を休むようになりました。
そこでAさんは今一度自分のキャリアについて考え直し、インフラエンジニアを目指すことにします。
決断後すぐに転職活動をはじめ、入社半年で退職しました。
次は同じ失敗を繰り返さないようにと猛勉強を続け、今では一人前のインフラエンジニアとして活躍しています。
Aさんは後に「半年でやめることに不安はあったけど一歩踏み出してよかった」と語っていました。
Aさんが素晴らしかったのは、改めてしっかり自己分析をしたことと、新しい職場で最初の失敗を取り返そうと必死に勉強したことでしょう。
入社2年で辞めたBさん
Bさんは学生時代からマーケターを目指していましたが、思うようにはいかず、営業として大手IT関連会社に入社します。
入社後は取引先を新たに開拓する新規営業の部署に配属されることに。
Bさんは自分なりに一生懸命業務に取り組み、半年後には部署で1番の実績を挙げました。
しかしBさんは仕方なく営業として入社した意識が強く、全く嬉しくなかったようです。
そうして実績を挙げた直後に異動を希望し、別の部署で仕事をすることになります。
そこでもマーケターとは程遠い仕事であったことからBさんの不満は消えず、2年で退職することになりました。
その後マーケターになるために転職活動をしましたが、十分な準備期間がとれず、また営業として次の職場で働くことになります。
そこでも結果は出せたものの、Bさんは納得できず、キャリアに悩み続けることになりました。
Bさんの場合は選んだ道を正解にすることが大切だったと考えられるでしょう。
「営業としてキャリアを築こう」と決断してしまえば素晴らしいキャリアになっていたのではないでしょうか。
入社3年で辞めたCさん
Cさんは学生時代からプログラミングを勉強し、ITエンジニアを目指していました。
最初から方向性が明確だったこともあり大手IT関連会社に入社します。
入社後は新規に立ち上げられたサービス開発に携わることに。
人間関係に悩むことはあったものの、自ら社内におけるコミュニケーションのとり方を変えていきました。
またエンジニアとしても着実に勉強を重ね、素晴らしい貢献をします。
入社から2年半ほど経ち、Cさんは次のステップとしてマネージャーを目指すことにしました。
しかしその当時の職場では、到底ポストが空きそうになかったのです。
そこでCさんは転職を決意します。
しっかりと現職で実績を残していたことが評価され、マネージャー候補として転職することに成功しました。
Cさんが素晴らしいのは、人間関係に悩んだときも自分が変わることを選んだこと、ブレずに着実に実績を積み重ねてきたことではないでしょうか。
新卒で仕事を辞めたいと思ったら考えたい3つのこと
ここで挙げた3つの輪が重なるゾーンで仕事をすることにより、ブレない軸を定められるだけでなく、市場価値を高めていくこともできるでしょう。
やりたいこと
自分のキャリアにおいて実現できるかどうかはさておき、やりたいことを書き出してみましょう。
何でもできるとしたら何をしたいかを書き出します。
やりたいことが明確であればあるほど、ブレずに行動していくことができます。
できること
自分が持っているスキルや経験、人脈、得意なことを書き出します。
人に価値を提供するという観点で考えた場合に何ができるかが大事です。
なかなか出てこない場合は上司や友人、家族に聞くことをおすすめします。
自分では当たり前にやっていて気が付かないこともあるからです。
求められていること
市場で求められていることは何かを考えてみます。
いま自分が携わっている仕事は市場においてどのような立ち位置でしょうか。
市場規模が縮小傾向にある場合、転職を検討すべきかもしれません。
第二新卒におすすめの転職エージェント5選
転職を検討されている方に向けて、おすすめの転職エージェントを紹介します。
リクルートエージェント
人材業界最大手のエージェントです。
様々な業界や職種に精通したキャリアアドバイザーが在籍しています。
「Personal Desktop」という登録者専用のアプリもあり、スマホでスムーズに転職活動を進めることができます。
まずは情報収集をしようという段階の方にはおすすめです。
マイナビジョブ20’s
マイナビが運営する20代に特化したエージェントです。
プロフィールを充実させておくことで、企業から直接スカウトが届きます。
ある程度の方向性は決まっていても、企業までは明確に決まっていない方におすすめです。
UZUZ
「失敗しない就職」をテーマに20代の第二新卒、既卒、フリーター向けに転職支援サービスを提供しています。
キャリアカウンセラーが入社後1ヶ月目、3ヶ月目、6ヶ月目にアフターフォローを行ってくれるため、転職後も手厚いサポー
トを受けたい方におすすめです。
就職カレッジ
ジェイックが運営する未経験・既卒向けの転職エージェントです。
履歴書の添削や面接対策だけでなく、ビジネスマナーからレクチャーする無料の就活講座を提供しています。
ゼロから転職をサポートしてもらいたい方におすすめです。
活学キャリア
未経験からITエンジニアに挑戦したい人を支援しているエージェントです。
最短1ヶ月でITエンジニアを目指せる活学ITスクールも運営しています。
文系かつPCスキルがなかった方の転職実績も豊富なため、ITエンジニアへのキャリアチェンジを考えている方におすすめです。
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IT業界への転職を考えているようでしたらこちらもチェックしてみてください。
まとめ:新卒で仕事を辞めても問題ないかは状況による
本記事では新卒で仕事を辞めたい人の理由TOP5や、実際に新卒で辞めた3人の体験談を紹介しました。
辞めたい理由には労働条件がよくないことや人間関係がよくないことが上位に挙がっています。
しかしこれらの理由に当てはまるからといって、すぐに転職を決断するのはおすすめできません。
実際に新卒で辞めた3人の体験談からもわかるように、前向きな姿勢や自責思考が前提になければ負のサイクルに陥る可能性があるからです。
したがって、新卒で辞めても問題ないかは人によって大きく異なります。
自分で判断が難しい場合はプロに相談してみるのがおすすめです。