エンジニアとして転職する際、
転職理由を聞かれたらなんて答えるのが正解?
どういう言い回しをすれば好印象につながるんだろう?
と悩んでしまうものです。
たしかに転職理由の答えは周囲との差別化が難しい質問ではありますが、ポイントを把握すればマイナスになることを避けられたり、好印象につなげられたりします。
本記事では、実体験に基づく効果的な答え方と例文を紹介します。
その他、転職成功を後押しするポイントや知識を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
合わせて読みたい⇒IT業界の志望動機は何を書けばいい?具体的な例文や作成ポイントを解説!
エンジニア未経験者がエンジニアへの転職を決断する本当の理由5選
IT業界の需要増加や働き方の多様化を背景に、近年ではとくにエンジニア職へ挑戦する未経験者が増えています。
エンジニアへの転職を選ぶ背景には、個々の価値観や将来展望が大きく影響しますが、ここでは、その中でもとくによくある「本音の転職理由」をご紹介していきます。
専門知識を身に着けたいから
未経験者は主に「誰でもできるような仕事ではなく、専門的な知識を身に着け、それを活かして働きたい」という思いで転職することが多い傾向です。
エンジニアという職種は、プログラミングをはじめ開発手法やフレームワークなど、数々の専門知識が必須とされるため、実務を経験するほどスキルアップを実感しやすい特徴があります。
これまで別業界で働いていた人にとっては、新鮮な知的刺激や達成感が得られる点が魅力といえるでしょう。
学び方もいまやオンライン教材やコミュニティなどが充実しており、未経験からでも自分のペースで十分に力を付けられます。
ワーク・ライフ・バランスをより重視したいから
ワーク・ライフ・バランス重視で、エンジニアを目指す人もたくさんいます。
IT企業やエンジニア職の世界は、フレックスタイムやリモートワークといった柔軟な働き方が普及しており、他の業界に比べて自由度の高いワークスタイルを実現しやすいのが特徴です。
これまで残業や出勤時間に追われてきた人にとっては、生活リズムの改善や家族との時間確保が期待できることから、大きなメリットを感じるでしょう。
IT業界の将来性に魅力を感じたから
どのニュースやどのメディアでも、「IT業界の将来性」についてはポジティブな意見がはびこっています。
実際、テクノロジーの進化が加速する現代では、AIやクラウド、IoTなど新しい分野が次々に拡大しています。
そのためIT企業やスタートアップが急増し、人材ニーズは今後も伸び続けると予想されることから、エンジニアは将来性が高い職業となっており、それに影響される未経験者は後を絶たない状況です。
長期的なキャリアを考えたとき、専門性を活かして生き残りやすいという点に惹かれる人はやはり少なくありません。
なお、将来性の高い業界については以下の記事でも言及していますので、ぜひご一読ください。
収入アップを実現したいから
収入アップを目的に、エンジニアを目指し始める方も多いです。
エンジニアはスキルレベルや実績に応じて給与水準が上がりやすく、努力次第で収入アップを目指しやすい職種といえます。
プロジェクトで成果を出したり資格を取得したりすると、その経験によって評価が直接報酬に結びつくケースも多いため、それもやりがいのひとつとなるでしょう。
転職によって初年度から年収を大幅に伸ばす事例もあるだけでなく、さらにフリーランスとして活躍しながら高収入を実現する道もあったりと、収入アップの手段も豊富です。
なお、以下の記事ではエンジニアの平均時給について紹介しているので、ぜひご一読ください。
リモートワークに魅力を感じるから
コロナ禍において、場所を問わず働ける「リモートワーク」は通勤時間の削減だけでなく、ムダな出張の時間と費用の削減、また家庭や趣味との両立といった観点で社会に大きな影響をもたらしました。
これを機にIT業界およびエンジニアに憧れを抱いた方は少なくありません。
IT企業ではオンラインミーティングやチャットツールが浸透し、未経験からでも遠隔でエンジニアとして活躍できる環境が整いつつあります。
初めは慣れないコミュニケーション手段に戸惑うこともありますが、自分のペースで作業を進められるメリットは大きいでしょう。
なお、未経験からのIT転職は「やめとけ」と言われることもあり、以下の記事ではその理由を解説していますので、ぜひご一読ください。
エンジニア経験者が転職を決断する本当の理由9選
未経験からエンジニアを目指す方も多いですが、さまざまな事情により「すでにエンジニアとしての実務を積んだ人々が、新たな一歩を踏み出す」といった事例も少なくありません。
この章では、エンジニア経験者が転職を決断する本音の理由を9つご紹介します。
より高待遇の企業に行きたいから
給与や福利厚生などの待遇面に不満を感じると、転職への意欲は高まるものです。
その上エンジニアの市場価値は上昇しているので、経験やスキルに見合った報酬を求め、転職しようと行動する方が増えています。
現在の職場ではその交渉が難しかったり、評価の仕組みが不透明だったりした場合、新天地で正当な待遇を得ようと考えるのは当然かもしれません。
現在の環境で成長が感じられないから
IT業界は本来、常に新しい技術が登場し、知識やスキルを更新し続ける必要があります。
しかし、学ぶ機会や挑戦できるプロジェクトが限られると、その成長が停滞してしまうものです。
将来への不安も高まる中、よりモダンな技術を扱える環境や案件を求め、環境を変えたいと考えるようになるため、転職の決断に至ります。
労働および残業の時間が長いから
納期やトラブル対応などで、深夜や休日の作業が続く現場はいまだに少なくないのが現状です。
これはIT業界やエンジニアに限りませんが、ワーク・ライフ・バランスを犠牲にし、心身ともに疲弊してしまうと、より負荷の少ない職場を求めるようになります。
健康を損なうリスクを見過ごせない状況であれば、時間管理がしやすい企業への転職を考えるのは当たり前であり、自分自身を守る手段として有効な選択肢となります。
人間関係に悩みを抱えているから
エンジニアの仕事はチームワークも大切になるので、人間関係の問題は大きなストレスとなります。
実際、エンジニアと呼ばれる方々は一癖あったりこだわりが強かったりなど、少なからず変わっている人が一定数いるのは事実です。
そのため、上司や同僚との衝突が続くとモチベーションが下がり、せっかくの技術力を十分に活かせない状態に陥ることも十分にあり得ます。
人間関係は数あるビジネスマンの悩みの中で最もどうにもならない部分なので、これを機に転職を検討するエンジニアは多いです。
やりたい業務内容ではないから
希望していた開発領域とは異なる仕事ばかり続くと、当然モチベーションを維持するのは難しくなります。
筆者も未経験の頃、開発エンジニアとして内定を勝ち取ったのに、しばらくの間テスター業務を担当されて転職を考えた過去があります。
業務内容が自分の強みや価値観と合わない場合、我慢して長く勤めても大してスキルアップにつながらないことが多いです。
専門性を高めたい、または新たな技術に挑戦したいなどの願いが実現しないなら、自分の将来設計に合った企業へ移る勇気も必要です。
上流工程に挑戦したいから
エンジニアとして経験を重ねると、要件定義や設計などといった上流工程に挑戦したいという意欲が高まる人は多いです。
なぜなら、より大きな裁量や責任を担うことで、キャリアの幅も大きく広がり、収入アップにもつながるためです。
企業によっては、ある程度経験とスキルが積み上がったタイミングで上流工程を任されることもありますが、逆になかなかその機会に恵まれない企業もあります。
こういった背景から、上流工程に携われる企業へ転職を決断します。
適切な評価をしてもらえないから
せっかく成果を出しても昇給や昇進につながらないと、やる気を維持するのは難しくなります。
実績を明確に示せるエンジニア職だからこそ、評価制度が整っていることは重要なのですが、それにもかかわらず自分の努力が正当に反映されない環境は残念ながらあります。
こうした不公平感が続くと不満が募るばかりなので、評価の基準が明確な企業を求めて転職を決断します。
より自分の市場価値を高めたいから
同じ会社に長く所属していると、自分の市場価値を客観的に把握しにくくなってしまうというデメリットもあります。
そのため、あえて新たな環境に飛び込んでさまざまなプロジェクトを経験することで、スキルや人脈を広げて市場価値向上を図るエンジニアも少なくありません。
転職によって実務経験の幅が広がるだけでなく、複数の企業から評価されれば自身の可能性を再確認することもできます。
将来的にフリーランスや起業など、キャリアの選択肢を増やす足掛かりにもなるでしょう。
転勤や異動を避けたいから
こちらは大手企業や大規模な組織でありがちな転職理由で、プロジェクトの都合に合わせて拠点変更や異動が繰り返されるケースがあります。
これは家族との同居やライフスタイル維持を重視したい人にとっては、大きな負担となることは間違いありません。
そうした負担を回避し、自分の希望する地域や部署で腰を据えて働きたいとなれば、転職は有力な解決策となるでしょう。
採用側がエンジニアに対して転職理由を聞く理由は?
エンジニアの転職理由を尋ねる企業側としては、根本的に「リスクを回避しつつ自社に適した人材を見極めたい」という意図があります。
その「リスク」とはどのようなものでしょうか。
ここでは、採用側がエンジニアに対して転職理由を聞く理由を紹介します。
採用側は無駄なコストを削減したいから
企業がエンジニアを採用するにあたり、もっとも回避したいのが「早期離職」や「社内でのミスマッチ」です。
なぜなら、早期退職となれば企業や業務においてプラスになることはひとつもないうえ、離職率という数字だけが増えてしまうからです。
新入社員を教育し、一人前に育成するまでには多大な費用と時間がかかります。
そのため応募者の転職理由を深く確認し、本当に自社の方針や業務内容にマッチするかを見極めるのです。
もしここで動機が曖昧だったり、再び同じ不満を抱える危険性が高ければ、採用しても長続きしない可能性があるため、残念ながら不採用となってしまいます。
企業の離職率が上がるとイメージダウンにつながるから
「離職率」が高い企業は、管理体制や職場環境に問題があるとみなされやすく、求職者や取引先からの信用を損ねる恐れがあります。
エンジニアの退職が相次げば、離職率は増え、開発プロジェクトの進行に影響を及ぼし、結果として優秀なエンジニアが集まりにくくなる、という悪循環に陥りやすくなるのです。
採用担当者が応募者の転職理由を確認するのは、こういった早期退職のリスクが繰り返されないようにするためです。
以下の記事では、IT転職は業界の離職率が高い理由を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
人間性や働き方に対する価値観を把握したいから
エンジニアの専門スキルだけを評価していても、実際の業務やチームとの関わり方でギャップが生まれると、早期離職につながりやすくなります。
そのため、採用担当者は応募者の人柄や働き方への考え方を深く知り、企業の社風やチームビジョンと相性が良いかを見極めようとします。
前職の転職理由および不満点を尋ねれば、コミュニケーションにどの程度配慮できるのか、人間関係を大切にしていたのかなどが浮き彫りになってくるものです。
採用後の職場トラブルを防ぎ、長期的に活躍してもらうためにも、応募者の価値観やこだわりを知ることは不可欠というわけです。
エンジニアの転職理由でマイナス評価を受けやすいポイント7選
エンジニアの採用面接において、転職理由はほぼ確実に聞かれる内容ですが、回答の仕方をよく考えないと、企業からの評価を下げかねません。
思わぬところでネガティブな印象を与え、せっかくの機会を逃すこともありますので、この章で紹介する「面接時に注意したいマイナス要因」を押さえておきましょう。
転職理由が不満や愚痴になっている
回答が転職理由ではなく、「前職への不満や愚痴」になってしまわないよう注意しましょう。
前職や上司への愚痴を面接で話すと、協調性や柔軟性が不足している人と思われる恐れがあります。
そうなれば、「自社でも同じような不満が噴出するのではないか」と懸念されるため、印象は大きくダウンしてしまいます。
愚痴につながるようなネガティブな理由は言わず、今やりたいことや将来的なキャリアプランなど、ポジティブなものを理由にしてください。
転職理由が退職理由になっている
「転職理由」と「退職理由」を同じように話してしまうと、「ただ辞めたいだけ」と受け取られ、前向きなイメージを抱いてもらえません。
退職理由はその名のとおり「辞めた理由」で、一方の転職理由は「より良い自分になるために挑戦したい理由」を示すものです。
面接で話す際には、自分がこれからどのような環境で能力を発揮したいのか、あるいはどのような分野に挑戦したいのかに重きを置き、プラスの要素を中心に語ることが重要です。
長期的なビジョンを考えられていない
「今の職場をすぐに離れたい」という焦りばかりを前面に出すと、計画性のない人物とみなされる可能性があり、マイナスにつながります。
企業は入社後の成長や貢献を期待して採用するため、長期的にどのようなスキルを身につけ、会社にどう寄与するのかを示さなければなりません。
キャリアのゴールを具体的に思い描き、その実現に向けたステップとして転職を考えている、という順序で話すことが、面接官からのプラス評価を稼ぐコツです。
企業側のメリットを意識できていない
自分の転職理由や将来したいことばかりを話し、「企業側のメリット」に触れられていない方は多いです。
エンジニア採用ではスキルや知識の有無だけでなく、企業やプロジェクトにどのように貢献できるのかが重視されます。
面接時には、ポジティブな転職理由を話すのはもちろん、自分が入社することによって企業側にどんな価値を生むのかを意識する姿勢を示すことも大切です。
転職理由が独立を目標にしたものになっている
いくら具体的なキャリアプランがあっても、面接では決して「ゆくゆくフリーランスとして独立したい」などと言ってはいけません。
なぜならそれを言うことで「この人は遅かれ早かれ辞めるんだな」と思われるからです。
優秀な人材を確保したい企業とはいえ、せっかく育成してもすぐに退職されるのであれば、採用をためらうのは当たり前です。
将来的に独立を視野に入れていることは決して悪くありませんが、面接では
- 自分のスキルを高めながら企業へ貢献する意欲
- 双方にメリットのある関係を築きたいといった姿勢
を明確に伝えることが求められます。
転職理由がテンプレート通りになっている
たとえば「御社の成長性に魅力を感じました」など、よくある言い回しやテンプレートどおりの転職理由は、残念ながら見抜かれてしまいます。
企業は自社を本当に理解しているのか、応募者のキャリア設計に合っているのかを重視しています。
なので、具体的にどの部分に共感し、何を活かせると感じたのか、自分の言葉で説明する必要があります。
本記事を含め、インターネットの情報はあくまで参考程度にしつつ、志望企業特有の魅力を的確に押さえてオリジナリティのある答えを考えましょう。
転職理由に一貫性がない
転職理由に一貫性がないと、信頼感を損ないかねません。
たとえば「最新技術を積極的に取り入れて開発をリードしたい」という転職理由を述べたにもかかわらず、自分の長所などでは「新しいことよりも、安定した保守業務が合っている」と話してしまうなどです。
要するに、嘘はどこかで矛盾を生み、必ずバレます。
面接官は大切なお金をかけて人材を雇うため、応募者が本当に何を求めて転職するのか、心の底から理解しようとするものです。
企業ごとに強調点を変えることは必要ですが、根本の目的やキャリアプランは揺らがないよう整理しておきましょう。
なお面接におけるマイナス評価を避けたいなら、活学キャリアがおすすめです。
転職成功者4,000人以上を誇る転職エージェントで、専門メンターによる徹底的なサポートによって効果的な対策ができ、転職理由を含めたマイナスポイントをゼロにできます。
また、短期間で転職を目指したい方向けにIT研修つきの未経験求人も取り扱っており、最短2日での転職を可能にしています。
ブラック企業や条件の異なる悪質案件は一切扱わず、厳格な基準を満たした優良求人のみを取り扱っているので、初心者の方でもぜひお気軽にご相談ください。
エンジニアの転職理由で人事から評価される例文11選
エンジニア転職では、その理由の伝え方が選考の合否を大きく左右します。
ここでは人事から高い評価を受けやすい転職理由の例文を11個紹介のうえ、具体的にどのようにアピールすればよいかを解説します。
キャリアアップが目的の場合【経験者向け】
現職で要件定義やアーキテクトなどの上流工程に挑戦する機会が限られているため、さらなる専門性を高めるために転職を考えています。大規模プロジェクトに携わることで技術力を伸ばし、企業への貢献度を一層高めたいと考えています。
上流工程にチャレンジしたい理由と企業への貢献意欲を示しています。
単なる現場への不満ではなく、専門性を深めながら成長していく意志をアピールすることで、人事に対して強いキャリアビジョンを提示できる点が評価につながります。
ワーク・ライフ・バランスが目的の場合
現在の職場は夜間や休日の拘束が長いため、家族や健康を犠牲にせざるを得ない状況です。私は生産性を高めながら適切な休息を取り、長期的にパフォーマンスを維持したいと考えるので、ワーク・ライフ・バランスが整った環境で働きたいと考え、転職を決断しました。
身体的および精神的な健康を重視し、長く働くための環境を求めている点を強調しています。
転職で解決したい課題を具体的に示しつつ、生産性を維持する意識も提示することで、単なる愚痴ではなく、前向きな自己管理の姿勢をアピールできます。
年収アップが目的の場合
これまでエンジニアとしての経験を積み重ね、複数の開発案件で成果を出してきましたが、現職の評価制度では給与面に反映されることがほとんどないと感じています。そのため努力や成果がより高い報酬に反映される環境に身を置きたいという思いから、転職を考えました。貴社では実績に応じて報酬が変動する制度があると聞き、その点に大きな魅力を感じています。
言いにくい年収アップが目的でも、過去の実績、そして成長意欲も示すことで、単なるお金目的ではないという印象を与えられます。
もし未経験の場合は
IT業界は実力や実績で評価される業界だと聞いており、高みを目指して努力することで、それが収入に反映されるという部分に魅力を感じました。もちろん自分の利益だけでなく、企業への貢献度こそがその成果につながるものと理解しているので、御社でしっかりと結果を残したいと思っています。
などと話すのがいいでしょう。
評価の仕組みに不満があるだけではなく、「どのように努力し、どんな成果を上げたか」を明確に伝えることで、企業にとっても魅力的な人材だと認識されやすいでしょう。
あわせて転職先での成長意欲を示すと「長期的に貢献する姿勢」をアピールできます。
活学キャリアなら給料をもらいながらプログラミングを学べる求人がたくさんあるので、エンジニアになって年収アップを狙う方に最適です。
また、IT業界未経験の方向けの求人も多数取り扱っているので、まずは自分がどれくらい年収を挙げられるのか、無料カウンセリングで専門カウンセラーに一度相談してみましょう!
やりたい業務内容がある場合【経験者向け】
現職では保守運用に多くの時間を割いているので、新しい機能開発に携わる機会が限られています。しかし私は新しい技術を使い、製品やサービスの企画段階から実装まで幅広く手がけたいと考えています。貴社は先進的な開発手法を積極的に取り入れているとお聞きし、自分の経験を活かしながらより成長できる環境なのではと感じたため、志望しました。
担当範囲の狭さに不満を感じるだけでなく、「新たなサービス創出」や「利用者への価値提供」など、より前向きな視点を含めているため好印象を残せます。
企業側としても「意欲的な姿勢を持つ人材のほうが活躍の場を広げやすい」と感じるため、高い評価につながる可能性が大きいでしょう。
上流工程に携わりたい場合【経験者向け】
現在の業務ではプログラミングやテストが中心で、仕様策定や要件定義などの工程に関わる機会がほとんどありません。私は全体を見渡しながらサービスやシステムを設計し、より大きな責任を持って開発をリードする役割が向いていると感じるので、それを担当したいと思っています。そこで御社の募集要項を拝見し、そのキャリアを実現できる可能性を感じました。
シンプルに上流工程への強い興味を示す例文ですが、ただやりたいと言うのではなく、「そちらのほうが向いている」「適性がある」といった言葉を含めることで、高評価を狙っています。
ポイントになるのは、「企業側に対し、いかに今後の成長を匂わせるか」です。
現在の人間関係から開放されたい場合
現職では職場の雰囲気やコミュニケーションの不一致により、スムーズな協力体制を築けず、ストレスを感じる場面が多々ありました。仕事の成果よりも人間関係の調整に時間を取られがちで、エンジニアとしての成長機会を逃していると感じています。貴社では社員同士の情報共有が円滑で、協力して課題を乗り越える風土があると伺い、自分の力を存分に発揮できると期待し、応募しました。
人間関係の悩みを不満として話すのではなく、「本来の業務に集中したい」「成長につなげたい」という気持ちを強調しているのがポイントです。
企業側も「職場の雰囲気や協力体制を重視する人材なら、チームワークを大切にする環境のなかで力を発揮してくれる」と期待を抱くでしょう。
転勤・異動を避けたい場合
現在の企業では組織再編がよく行われているので、短期間での部門異動が続いています。プライベートを含む生活リズムが安定しない状況が長く続くと、業務に集中できず成果にも影響すると痛感しました。貴社では基本的に大幅な転勤や異動が少ないと伺い、腰を据えて取り組める環境だと思ったため、自分のスキルをこの上なく発揮できると感じました。
こちらも転勤や異動に対する不満は述べず、「落ち着いた環境でじっくり業務に取り組みたい」という姿勢をアピールしています。
ポイントは質問に答えた後に、「御社でなら自分の力を最大限発揮できる」ということを話すことです。
未経験からのエンジニア転職の場合
これまでITと無縁の業界で働いていましたが、以前から開発に強い興味があり、自己学習を続けてきました。自分の柔軟なアイデアを武器に、人々に役立つサービスを提供できるようなエンジニアを目指したいと思っています。また御社では未経験者に対する研修やサポートも充実していると聞き、その点も大きな魅力だなと感じました。
経験や実績がない分、自己学習を続けていること、また企業の下調べをしっかり行っていて強い興味があることを示してください。
ただ単に「稼げそう」「将来性がありそう」といった回答を避ける意識は忘れないようにしましょう。
成長意欲を全面的にアピールする場合
前職ではITと無縁の仕事をしていましたが、オンライン学習や個人制作を通じてプログラミングの楽しさを実感しました。自分で作った機能が誰かに使ってもらえることが何よりのやりがいで、今後はエンジニアとして本格的にキャリアを築きたいと考えています。最先端の開発に携わりながら成長できる環境を探していた中、御社の理念と業務体制に大きな魅力を感じたため、応募に至りました。
未経験ながらも自発的に学んでいる姿勢を、そして自分のやりがいの基準を話すことで「今後の伸びしろ」を匂わせています。
ここで学習内容やポートフォリオについて深堀りされる可能性も高いので、やはり入念に自己学習はしておくことは必須です。
長期的に働く意志をアピールする場合
論理的に考えてものを作ることが好きな私の性格が活かせる職業だと思ったのが、エンジニアを目指したきっかけです。また私自身、粘り強く課題に立ち向かい、解決することにやりがいを感じるタイプなので、地道に勉強を重ねて成長しつつ、社会貢献していきたいと思っています。
エンジニアとしての成長意欲や自分の特性、そして粘り強く努力する姿勢をアピールしてください。
ポイントは、企業側に「簡単にはやめなさそう」「我慢強さとか粘り強さがありそう」と思ってもらうことです。
即戦力になれることをアピールする場合【経験者向け】
前職ではバックエンドエンジニアとしてECサイトの開発に携わり、売上向上のための機能追加や負荷分散の最適化を担当してきました。具体的には、データベースのチューニングを行ってクエリ速度を20%改善したり、チームリーダーとしてプロジェクトの進行管理やメンバーの技術サポートも行いました。貴社ではこういった経験を、現行のサイトのパフォーマンスをさらに向上させたり、リーダーとしてメンバーへのサポートを行うなどといった観点で活かせると自負しています。即戦力としてすぐに成果を出せるよう、最善を尽くします。
即戦力を狙うなら、過去の経験を具体的に示すこと、それをすぐに活かせることを話すのが重要です。
企業の募集要項で求められている経験を話せるのがベストですが、その経験がなくても、なるべくそれに寄せた回答を考えましょう。
ネガティブな転職理由をうまく伝えるための例文3選
転職理由をうまく伝えるには、「簡単には辞めないことをアピールし、採用側に安心感を与える」ことが大前提となります。
ここでは、その「ネガティブ要素をうまく伝える力」を紹介します。
労働・残業時間に悩みがある場合の例文
現職ではプロジェクトの進行に伴い、長時間労働が常態化しているのが現状です。効率的な業務遂行とワークライフバランスの両立を図るため、業務プロセスの改善提案を行いましたが、組織全体の体制変更には至りませんでした。貴社では労働環境の改善に積極的に取り組んでいると伺い、ここでなら自己の生産性向上と健康的な働き方を実現できると考え、転職を決意しました。
現職での長時間労働に対する問題意識と、それに対する自主的な改善努力を強調しています。
さらに応募先企業の労働環境に魅力を感じている点を述べることで、前向きな転職理由として伝えられています。
「労働時間を減らそうとする姿勢」は決して怠惰ではなく、むしろエンジニアとしてたいへん重要なことなので、それを正当化するように堂々と話すことです。
収入の低さに悩みがある場合の例文
これまでエンジニアとしてのスキル向上に努め、複数のプロジェクトで成果を上げてきました。しかし給与面での評価が業界平均と比較して著しく低いのが現状で、モチベーションの維持が難しくなってきたのも事実です。貴社では成果主義の評価制度を導入していると伺い、自身の努力が正当に評価される環境でさらなる成長を遂げたいと考え、転職を希望しました。
収入の低さは、どうしても不満や愚痴のような言い方になってしまいがちです。
ただし、単に「低い」と文句を言うのではなく、上記のようにモチベーションの維持やさらなる成長につなげることで、前向きでポジティブな言い方にできます。
「収入アップによって、企業側や仕事にどのようなメリットがあるか」を述べるのがコツです。
人間関係に悩みがある場合の例文
現職のチームでは、コミュニケーション不足から業務効率に支障をきたす場面が多々ありました。円滑なチームワークの重要性を痛感し、自ら積極的にコミュニケーションを図る努力をしましたが、根強い組織文化もあってか解決には至りませんでした。そこで貴社のオープンな社風とチーム重視の姿勢に共感し、より良い人間関係の中で自身の能力を発揮したいと考え、転職を決意しました。
人間関係をポジティブに言い換えるなら、特定の個人のことを言うのではなく「全体」にフォーカスするのがコツです。
上記の例文では、現職での全体的な人間関係の課題、それの解決のための自身の取り組み、そして応募先企業の社風に魅力を感じている点を強調することで、前向きな転職理由として伝えています。
こちらも人間関係の改善により、企業でどのように力を発揮できるかを述べられるといいでしょう。
エンジニア面接における転職理由「以外」の質問と回答の例3選
エンジニアの面接では、ここまで紹介した転職理由以外にも多岐にわたる質問が投げかけられます。
ここでは、転職理由以外のよくある質問とその回答例を紹介します。
経歴や経験をふまえ、簡単な自己PRをしてください
私はこれまで5年間、Webアプリケーションの開発に従事してきたため、フロントエンドの技術に精通しています。中でもUI/UX設計を得意としており、チームリーダーとしてプロジェクトを成功に導いた経験もあります。貴社のサービス向上のためにも、この経験を活かしたいと考えています。
経験年数や内容をコンパクトに話すこと、またリーダーシップ経験をアピールすることで、チームでの協働能力も示しています。
これまでとくに苦労したことと、その解決策を教えてください
以前のプロジェクトでは、急な仕様変更によりスケジュールが圧迫されたことがありました。私は各自のタスクを細分化と優先順位の変更、定期的な進捗共有などを行って、最終的には納期通りにリリースすることができました。チーム内のコミュニケーションが活性化したこと、余裕のあるメンバーがサポートに回る体制を作ったことも大きな成果だと思っています。
想定外の状況下でも、計画の立て直しや進捗管理の強化によって乗り越えた点を強調しています。
チームを巻き込むリーダーシップ、柔軟性や協調性はエンジニア面接で強力な武器になります。
ゆくゆく、どんなITで人材になりたいと考えていますか?
最新技術を活用してプロジェクトを牽引するリーダーに挑戦したいと考えています。技術的なスキルを磨きながらチームの協力を促進し、効率的な開発プロセスを構築することを目指しています。また自分自身も学習を続けて新しい技術に対応し、企業の成長に貢献できる人材として成長していきたいです。
リーダーシップやチームワークの重要性を強調しています。
プロジェクトを牽引する姿勢、また継続的な学習で成長する姿勢も、企業に自分の価値をアピールしているポイントです。
エンジニアの転職理由に関するよくある質問
ここではエンジニアの転職理由等に関する、よくある質問を紹介していきます。
エンジニアの転職理由ランキングは?
エンジニアの転職理由は、最終的には
- 収入アップ
- 労働環境の改善
に行き着くものがほとんどです。
具体的には前述でも述べていますが、具体的には
- キャリアアップのため
- ワーク・ライフ・バランス実現のため
- 不景気に備え、将来的に長く働ける状況を作るため
などがあります。
また、職場の人間関係や働き方に不満を抱くケースも少なくありません。
エンジニアを辞めるのはもったいない?
人それぞれの価値観の問題なので一概にはいえませんが、エンジニアとしてのスキルは他業界でも活かせるたいへん貴重なものです。
IT業界は将来的にも成長が見込まれる分野なので、エンジニアを続けることはキャリアの選択肢を広げることにもつながります。
ただ、別の分野で挑戦したい明確な理由があるなら、もったいないと思わずにエンジニアを辞めて挑戦したほうが、結果的にいい将来になる可能性は高まります。
辞めるかどうかは自分の目標と可能性をじっくり見極め、決断するべきです。
SESからエンジニアへ転職する際の理由の例文は?
以下のようなものがいいでしょう。
現在のSESとしての業務では、担当範囲が限られており、主体的に開発に携われる機会が少ないからです。設計から実装まで一貫して関わる環境で成長し、企業へ貢献している実感を高めたいと考えています。
SESとしてさまざまな現場で経験を積む中で、エンドユーザーのニーズを直接汲み取りながら価値を提供することに興味が湧きました。要件定義や顧客折衝といった上流工程にも挑戦し、開発全体を支えるスキルを磨きたいと考え、御社でならそれを実現のうえ、事業に貢献できると考え決断しました。
まとめ
エンジニアの転職理由は、伝え方ひとつで採用側からの評価が大きく変わります。
本記事では転職理由の考え方や注意点、面接での答え方について具体例を交えながら解説してきました。
ポイントになるのは過去の不満や退職理由を前面に出すのではなく、今後のキャリアや成長意欲、企業への貢献意識をポジティブに伝えることです。
記事の内容を参考に、転職活動を成功につながる準備を進めましょう。
なお、転職理由を含めた徹底的な面接対策を行うなら、活学キャリア支援の活用がおすすめです。
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厳選された求人のみを扱い、カウンセラーが理想のキャリア設計を親身にサポートするので、ぜひこの機会にご検討ください。