インフラエンジニアの年収は?年代別の平均額と将来性を解説

インフラエンジニア年収

インフラエンジニアの年収ってどれくらいなの・・?

インフラエンジニアとしてキャリアを積む中で、年収の伸び悩みや将来の不安を感じている方は少なくありません。

この記事では、インフラエンジニアとして年収を上げるための具体的な方法を紹介します。
また、年代別の平均年収や年収アップに役立つスキル、資格についても解説します。

本記事を読んでわかること
  • インフラエンジニアの年代別平均年収と相場感
  • 年収1,000万を目指すための具体的なキャリア戦略
  • 将来の需要やスキル別の収入伸びしろ
目次

インフラエンジニアの平均年収

厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2024年)」によると、インフラエンジニアに相当する「情報処理・通信技術者」の平均年収は628.9万円です。
年代別でみても安定しており、経験を積むごとに着実に年収が伸びていく傾向があります。

しかしこの年収は、年代別に見ると、経験値や専門知識に基づいて大きな差が生じます。

ここでは、インフラエンジニアがどの段階でどれほどの年収を得ているのかを、年代別に詳しく解説します。

未経験スタートの場合の平均年収

インフラエンジニアとして未経験でキャリアをスタートした場合、最初の数年間は年収が低めになる傾向があります。

この段階では、システムの運用・監視、トラブルシューティングや簡単な構成変更などが主な業務となり、あくまでサポート役に徹することが多いためです。

しかし、未経験で入社した場合でも、スキルがある人材は給料が増える可能性もあり、その後の年収アップも見込めます。

特に、クラウドやセキュリティ、仮想化技術などの新しい分野に早期に触れることで、将来的に高い年収を得るための道が開けます。

20代の平均年収

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると20代のインフラエンジニアの平均年収は下記の通りです。

  • 20代前半:314万6,000円
  • 20代後半:396万7,000円

20代前半には、新卒から就業した人材の年収も含まれているため平均が低くなっています。

インフラエンジニアの経験年数が3~5年になると、サーバーの構築やネットワークの設計、運用に加えて、プロジェクトの一部を任されるようになります。

さらに、サーバーやネットワークだけでなく、クラウド技術(AWS、Azureなど)や仮想化、コンテナ技術(Docker、Kubernetes)などのスキルを持つと、年収はさらに高くなるでしょう。

年代別のざっくり目安は次のとおりです(中央値イメージ)

年代平均年収の目安よくあるレンジ補足
20代約380万円340万〜420万実務1〜3年で伸び始める
30代約480万円430万〜550万運用→設計・リーダーで上振れ
40代約580万円520万〜650万マネジメント/クラウド上流で差

※「目安」表記にしているのは、求人・地域・役割でブレるためです。

30代の平均年収

30代のインフラエンジニアの平均年収は、下記の通りです。

  • 30代前半:492万5,000円
  • 30代後半:560万5,000円

30代に突入すると、インフラエンジニアとしての経験値が豊富になり、役職も上がり始めます。

また、企業によっては、ITインフラ全体の設計や運営に関わるようになり、より広い視野で仕事を進めるため、さらなる年収アップのチャンスが広がります。

さらに、外資系企業や大手企業では年収が高くなる傾向があります。

40代の平均年収

40代のインフラエンジニアの平均年収は、下記の通りです。

  • 40代前半:689万1,000円
  • 40代後半:721万7,000円

この年代では、プロジェクト全体のマネジメントや戦略立案を担うことが増えます。
特に、大規模なシステム構築や運用に携わり、企業のITインフラを一手に引き受ける立場になることが一般的です。

また、インフラエンジニアとしての専門知識に加えて、経営層と連携し、企業戦略に基づいたインフラ戦略を立案する役割も担うことがあります。

このような役職になると、年収は1,000万円を超えることも珍しくありません。

インフラエンジニアで年収1,000万を目指すコツ

年収1000万円を超えるインフラエンジニアになるためには、技術力の向上だけでなく、キャリア戦略や転職活動のアプローチも重要です。
以下に、年収アップを目指すための具体的な方法を紹介します。

転職先選びは慎重にする

インフラエンジニアとしてのキャリアのスタート時、最も重要なのは転職先選びです。

ブラックなSES(システムエンジニアリングサービス)企業に入社すると、労働環境が過酷であったり、スキルアップの機会が限られていたりすることがあります。

特に、過剰な労働時間や報酬が不安定な場合があります。

ブラック企業を避けるためには、転職活動時に企業の評判をよく調べ、現場の状況や福利厚生、給与体系を確認することが大切です。

自己判断が難しい場合は、信頼できる転職エージェントを利用し、サポートを受けることをおすすめします。

活学キャリアは、IT業界に特化したエージェントで無料カウンセリングを実施しています。
求人情報の内情やインフラエンジニアのおすすめの転職先を知りたい場合は活用することを検討してみてはいかがでしょうか。

2回目の転職で年収アップを狙う

2回目の転職で年収アップを狙う場合、上流工程に関われる企業を選ぶことが鍵です。

上流工程では、システムの設計や要件定義、プロジェクト管理など、より高度なスキルが求められるため、年収も高くなる傾向にあります。

転職時には、ただ給与を求めるだけでなく、自分がどのようなキャリアを築きたいのかを意識して企業選びを行いましょう。

フリーランスにチャレンジする

インフラエンジニアとして年収1,000万円を目指すなら、フリーランスに転向する方法もあります。

フリーランスは、自分のスキルに見合った報酬を得やすく、高い年収を得るチャンスも多いです。

しかし、営業活動や仕事の受注、契約内容の交渉など、自分で管理する必要があるため、慎重にキャリア設計を行いましょう。

スキルと資格で年収アップを加速させる

年収アップを目指すためには、継続的なスキルアップが不可欠です。

特に、クラウド技術(AWS、Azure、GCP)やセキュリティ関連の知識、さらに高度な資格を取得することが効果的です。資格を持つことで、自分の市場価値を証明でき、年収アップに直結します。

インフラエンジニアに役立つ資格取得で年収アップを目指す人はぜひお読みください。

インフラエンジニアの年収を上げるために必要なスキル

インフラエンジニアの年収アップを実現するためには、専門的なスキルを身につけることが不可欠です。
インフラ業務は多岐にわたり、その分野ごとに求められるスキルセットも異なります。
ここでは、年収をアップさせるために特に重要なスキルを紹介します。

インフラエンジニアの年収を上げるために必要なスキル
  • サーバー・ネットワークに関するスキル
  • セキュリティに関するスキル
  • 仮想マシンの知識
  • クラウドに関するスキル

サーバー・ネットワークに関するスキル

インフラエンジニアとして最も基礎的でありながら重要なスキルが、サーバーおよびネットワークに関する知識です。

特に、サーバーのセットアップ、運用、トラブルシューティングなどの技術は、インフラエンジニアにとって必須です。
これらのスキルは、経験を積むことで磨かれ、年収を上げるための大きな武器となります。

具体的には、LinuxやWindows Serverの管理経験、ネットワーク機器の設定(ルーター、スイッチ、ファイアウォールなど)などが求められます。

また、ネットワークに関する深い知識(TCP/IP、VLAN、サブネット、ルーティングなど)を持っていることは、年収アップに直結します。

セキュリティに関するスキル

セキュリティは、今日のITインフラにおいて最も重要な分野の一つです。
インフラエンジニアは、システムやネットワークを安全に保つためのセキュリティ技術を駆使し、企業の情報を守る役割を担っています。

特に、以下のスキルは年収を大きく向上させる可能性があります。

  • ファイアウォールの設定と管理
  • IDS/IPS(侵入検知・防止システム)の設計と運用
  • 暗号化技術と証明書管理
  • セキュリティポリシーの策定・実施

仮想マシンの知識

近年、仮想化技術はインフラ運用において欠かせない要素となっています。

仮想マシン(VM)やコンテナ技術(Docker、Kubernetesなど)を駆使した運用管理が求められる場面が増えており、これらの知識を持つことが年収アップに直結します。

仮想化技術は、物理サーバーのリソースを効率よく分割して使うため、企業のIT環境を大きく変える可能性があります。

例えば、VMware、Hyper-V、KVMなどを扱うスキルは、インフラエンジニアにとって価値のある技術です。

クラウドに関するスキル

クラウドは、現在のインフラ業界で最も注目されている分野です。

AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)など、各クラウドサービスに精通することが、インフラエンジニアの年収を飛躍的に向上させる鍵となります。

具体的には、クラウド上でのサーバー構築、ストレージ、セキュリティ、バックアップなど、幅広いスキルが求められます。

クラウド環境の設計・運用経験があるインフラエンジニアは、その需要が非常に高く、年収も高くなりやすいです。

特に、クラウド移行プロジェクトや、ハイブリッドクラウド、マルチクラウド環境の運用経験は、高く評価されます。

他にも、クライアントとの折衝に必要なスキルやプロジェクト管理に必要なスキルを、下記の記事にまとめていますので、あわせて読んでみてください。

インフラエンジニアが年収を上げるためのスキル・実績

インフラエンジニアが年収を伸ばしていくためには、日々の実務経験やプロジェクトでの成果が最も重要です。そのうえで、スキルを客観的に証明できる「資格」を取得することは、採用担当者や企業に対して強力なアピール材料となります。

特に評価されやすいのは、ネットワーク分野のCCNALinuC、クラウド分野のAWS認定資格などです。
これらは求人票の応募条件や歓迎要件に記載されることも多く、資格を持っていることで選考が有利に進むケースがあります。

ただし、資格を取るだけで年収が大きく上がるわけではありません。
資格はあくまで「基礎的なスキルを持っている証明」にすぎず、現場での経験やマネジメント力、最新技術へのキャッチアップと組み合わせることで初めて昇給や好条件の転職につながります。

特にクラウドスキルは求人要件に含まれるケースが増加しており、dodaの「平均年収ランキング」(https://doda.jp/guide/heikin/)でも年収UPにつながりやすいスキルとして紹介されています。

「では実際にどの資格から取るべきか」「未経験でも評価されやすい資格はどれか」といった優先順位については、以下記事の「インフラエンジニア資格が必要?」で詳しく解説しています。
転職で年収アップを目指す方は、あわせて確認してみてください。

年収の伸びしろと今後の需要動向

インフラエンジニアはクラウドの普及やセキュリティ需要の高まりにより、今後も一定の需要が続くと予測されています。

そのため、長期的に安定した収入が期待でき、スキルや経験を積むことで年収アップのチャンスも広がります。

一方で、職種そのものの将来性や市場の変化について詳しく知りたい方は、インフラエンジニアの将来性をご覧ください。

まとめ|インフラエンジニアが年収アップを実現するためにできること

インフラエンジニアとしての年収アップを実現するためには、スキルや資格の向上に加えて、転職活動が非常に有効な手段となります。

転職エージェントを活用することで、より効率的に高収入の求人を見つけ、年収交渉やキャリアアップを実現することができます。

転職エージェントを活用するメリットは以下の通りです。

  • 高収入求人へのアクセス
  • 年収交渉のサポート
  • キャリアアップのアドバイス
  • ブラック企業の回避

転職エージェントを上手に活用することで、インフラエンジニアとして年収をアップさせるチャンスを最大限に広げることができます。

具体的な転職支援の活用法については、インフラエンジニアに強い転職エージェント比較も参考にしてください。

活学キャリアでは、IT業界に特化しているエージェントのため、自分のキャリアをさらに高め、積極的にサポートを受けながら年収アップを目指すことができます。まずは無料カウンセリングを利用してみてください。

この記事の監修者

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エンジニア・講師

山本 忠輝

東京大学大学院において宇宙関係の研究に従事。その後はIT開発の現場に身を置き、エンジニアとしての実務経験を積みながら、人事としての採用・育成にも携わる。現在は活学ITスクールの講師としても活動中。業界歴は14年におよび、現場と人事の両視点から未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。

この記事の監修者

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谷川 昭雄

株式会社ラストデータ 代表取締役/元Earth Technology創業者

IT未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。
2013年に「英語×IT人材」に特化したEarth Technologyを創業し、年商18億円企業へと成長。2021年には株式会社ラストデータを設立。未経験から活躍できるエンジニアを多数輩出。累計5,000名以上のキャリア支援を行う。

IT業界歴は17年以上におよび、未経験者向け転職支援・エンジニア育成のプロ。

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