自衛隊から転職を検討されいる方の中には「自衛隊からでも転職できるのかな?」と不安な方も多いのではないでしょうか。
民間企業とは仕事の進め方や文化も大きく異なる世界へ踏み出すにあたって不安があるのは当然のことと思います。
ご安心ください。
きちんと対策をしておけば自衛隊から転職できる可能性は十分あります。
本記事では、自衛隊からの転職におすすめの職種や転職を成功させるためのポイントを紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
自衛隊からの転職が難しくない理由
自衛隊から一般企業への転職は難しくありません。
自衛隊の仕事は特殊なものですが、これまでに鍛えてきた強靭な体力や精神力を活かせる仕事は他にもあるからです。
特に20代であれば、ポテンシャルを見込んで採用してもらうこともできます。
転職活動に焦りは禁物ですが、年齢が高くなるほどに転職の難易度も上がることは事前に認識しておくべきでしょう。
自衛隊から転職する人によくある理由3選
仕事がハードすぎる
自衛隊の仕事は、日々の厳しい訓練に加え災害時の救助活動、場合によっては戦地に赴くなど、一般企業とは違いとてもハードです。
国や国民を守るために短期間で多くの任務や訓練をこなし、常に緊張感を持って過ごさなければなりません。
勤務時間も長く急な出動要請にも対応できるようにするなど、自衛隊員の心身への負担は大きいでしょう。
40代、50代になってからも20代の隊員と同じ内容の訓練をしなければならず、体力面でもハードだと感じる方は多いです。
厳しい上下関係に耐えられない
国や国民を守る自衛隊には様々なルールがあり、上下関係や生活面においてかなり厳しく決められています。
年功序列の体制のなかで上司や先輩からの指示には必ず従い、反論することは難しいでしょう。
あまりにも厳しい上下関係に耐えられず、転職したくなってしまうのです。
プライベートの時間が少ない
自衛隊はいざという時に連携して動けるように、普段から寮生活を通じて団体行動を取っています。
たとえ休日でも待機命令が出ていたら外出はできません。
また、日々のタイムスケジュールが決まっているため、プライベートの時間はかなり少なくなってしまいます。
どれだけハードな仕事でも休みがしっかり確保されていれば頑張れるかもしれませんが、休日も満足に休めないとなると転職を考えてしまうのも無理はありません。
自衛隊からの転職におすすめの職種7選
いざ転職を決意したものの、自衛隊から転職するのにどのような職業があるのか分からない方もいるでしょう。
ここからは、自衛隊からの転職におすすめの職種を7つ紹介します。
大工
人手不足と高齢化が深刻な大工は、未経験でも十分転職できるチャンスがあります。
大工は体力仕事のため、日々つらい訓練を積み重ねてきた自衛隊からの転職は向いているといえるでしょう。
また、自衛隊は一丸となって任務を達成するために団体行動をしていますが、大工も同様でチームで仕事をこなしています。
働き出してからのギャップが比較的少ない職種といえるでしょう。
警備員
警備員の具体的な仕事は以下のとおりです。
- イベント会場の警備
- 貴重品・現金の輸送時の警備
- 工事現場での警備
- ボディガード など
警備員は長時間立ちっぱなしの仕事も多いですが、自衛隊での訓練に比べれば負担は少ないと考えられます。
鍛え上げた体と戦闘技術を活かせる職種です。
トラックドライバー
トラックを長距離にわたり運転するトラックドライバーも、人手不足が懸念されています。
近年インターネットショッピングが増えて輸送業界のニーズが高まっているのに対し、荷物を運搬するドライバーの数が足りていない状況です。
荷物の積み下ろしや日々の業務では体力や忍耐力が必要ですが、厳しい訓練を受けてきた自衛隊での経験で乗り切れるでしょう。
トラックドライバーは一人で業務にあたることも多く、自衛隊の集団行動に嫌気がさした方にはおすすめできる職種です。
スポーツインストラクター
自衛隊の訓練で手に入れた肉体を存分に発揮できるのが、スポーツインストラクターです。
自衛隊で培ったトレーニングのノウハウを伝えられるでしょう。
資格も不要で転職しやすい仕事といえます。
すでに体が鍛え上げられた状態のため、指導者としての説得力もあります。
営業
商品やサービスを顧客に提案して購入してもらうことが営業の仕事です。
なかには強引な営業マンもいますが、相手の困りごとや悩みを解決するのが契約へのカギとなります。
高い成果を上げられるようになるまで少し時間がかかる職種ですが、自衛隊で鍛えたタフな精神力があれば問題なく乗り越えられるでしょう。
実績に応じて収入を上げたい方やどの業界でも活躍できるようになりたい方にはおすすめの職種です。
施工管理
建設工事の工程を管理する仕事です。
- 工程管理
- 品質管理
- 安全管理
- 予算管理 など
スケジュール通りに工事が進んでいるか、品質は規定された水準を満たしているかなどの管理、作業員の安全管理を行います。
他の職種に比べて体力的な負担はあるものの、未経験からでも高収入を目指せる職種のひとつです。
ITエンジニア
IT業界は成長が著しく将来性がある分野です。
手に職をつけたいと考えている方はチェックしておいて損はないでしょう。
ITエンジニアといってもさまざまな種類があります。
システムエンジニアとインフラエンジニアについては以下の記事でも詳しく解説していますので、あわせてご欄ください。
自衛隊から転職する前に取得できる資格
ここからは、自衛隊から転職する前に取得できる資格を紹介していきます。
資格の中には取得までに時間を要するものもあるため、必要に応じて計画的に取得しておきましょう。
准看護師
准看護師は病院やクリニックで診療の補助を行う仕事です。
介護の現場でも求められている資格であり、活躍の幅が広いことも特徴のひとつといえるでしょう。
取得には筆記試験や面接、看護師や医師の指導を受ける必要があります。
救命救急士
准看護師と同様に、緊急時の人命救助で役立つ資格です。
非常時には迅速な対応が求められるため、救命救急士は責任能力の高さや使命感が必要です。
救命救急士の資格を持っていると、転職後は病院や診療所、消防署で勤務できます。
調理師
調理師免許を持っていると、調理技術や栄養、衛生に関する専門知識を習得できます。
飲食系の仕事への転職に興味がある方は持っていて損はない資格といえるでしょう。
資格があることで給与や待遇が良くなる場合もあるためです。
大型自動車免許
自衛隊は大型車両を任務で使用するため、大型自動車免許が必要です。
一般的には普通免許を取得して3年間運転経験がないと取得できないのですが、自衛隊員は高卒で取得できるように認められています。
大型自動車の免許があると運送業界への転職に有利です。
危険物取扱者
自衛隊は訓練のなかで爆発物や化学物質などの危険物を取り扱う場面があります。
危険物取扱者の資格を取得することで、危険物に対する知識や対処法をより深く学べるでしょう。
建設業界や消防署への転職に役立つ資格です。
自衛隊から転職するメリット
自衛隊は、ほかの仕事に比べて体力や精神面でとてもハードなため、転職することで悩みが解決する方もいるでしょう。
ここからは自衛隊から転職する3つのメリットについて解説します。
自由時間を増やせる
自衛隊から転職することで、自分のために使える時間が増えます。
今までは厳しいルールのもとでたくさんの任務や訓練をこなし、決められたタイムスケジュールに沿って寮生活を送っていました。
それが一般企業に転職することで、勤務以外の時間は自分の思うままにできるようになるのです。
過酷な労働環境から抜け出し、自由時間が増えるのは転職する大きなメリットといえるでしょう。
定年までの期間が伸びる
自衛隊の定年は、一般企業よりも早く来るように決められています。
一般企業が60歳なのに対し、階級にもよりますが自衛隊は55歳前後が定年です。
参考:自衛隊援護協会
まだ働ける年齢で定年を迎えるのはとても不安ですし、55歳から新たな働き口を探すのも大変でしょう。
年金を受給するまでの期間が空いてしまうことも不安材料の一つです。
一般企業に転職すると定年までの期間が約4〜5年伸びます。
新しい知識や経験が得られる
自衛隊の仕事は特殊で他にはないものですが、転職することで新たな知識や経験が得られます。
新しい職場では、今まで取り組んだことのない業務や体験したことのない仕事がたくさんあるでしょう。
新たな知識や経験は自分にとって良き財産となるはずです。
未知の世界に飛び込むのは勇気がいりますが、ステップアップできると考えると大きなメリットになります。
自衛隊から転職するデメリット
自衛隊には様々な手当がありますが、転職すると当然その手当を受け取ることはできません。
他にも自衛隊から転職するデメリットを3つ解説していきます。
身分保障がなくなる
自衛隊は国家公務員として国に雇われているため、雇用が安定しており急に解雇される心配がありません。
福利厚生の面も優遇されています。
一方で一般企業になると、会社が経営危機になって倒産する可能性もゼロではありません。
働くにあたって安定した雇用を重視しているならば、身分保障がなくなることは自衛隊から転職するデメリットとなります。
待遇が悪くなる場合がある
自衛隊は給料が多少低くても手当が充実しており結果的に毎月の手残りが多いです。
特に寮生活であれば生活費はほとんどかからずに済むでしょう。
一方で一般企業で働く場合は同じようにいきません。
また、自衛隊での勤務経験や年数は評価されない場合があり、初任給が低くなることもあります。
転職することで待遇が悪くなるパターンも十分有りうるのです。
働き方にギャップを感じる
自衛隊と一般企業とでは、仕事内容や進め方などが違いすぎてギャップを感じるかもしれません。
今まで厳しい訓練や長時間勤務に耐え自分の時間も満足に持てなかったのが、転職することでそれらの制限がなくなり、基本的には全て自分で考えて行動しなければならなくなります。
また自衛隊の業務が特殊なため、今までの経験があまり活かせず、転職したものの「こんなはずじゃなかった」と思ってしまう可能性もあるでしょう。
自衛隊から転職を成功させるためのポイント3つ
自衛隊から転職活動をする際には入念に準備することが大切です。
転職を成功させるためのポイントを3つ解説していますので、実際に転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
退職理由は前向きにする
面接のときには退職理由を聞かれるのが一般的です。
本当は「激務に耐えられなかった」としても、退職理由はなるべく前向きなものを伝えましょう。
例えば上記の例でいうと、「キャリアアップのために新しいことにチャレンジしたいと思い退職しました」などポジティブに言い換えると良い印象を与えられます。
今後のキャリアプランを明確にしておく
自分がどんな業種で働きたいか、将来どうなっていきたいかは明確にしておきましょう。
キャリアプランを明確にしておくと目標や方向性が定めやすくなり、転職活動もスムーズに進みます。
将来の目標が定まっていると、実際に入社してからも些細なことではへこたれずに仕事ができるでしょう。
自衛隊の経験を活かしつつ新たな職場でキャリアアップしていきたい方は、目標を明確にすることが大事です。
転職エージェントを活用する
自衛隊は自由時間も少なく、自分で転職先の情報を十分に調べるのは難しいかもしれません。
また、自分の強みやこれからどうなっていきたいかがわからない方もいます。
その場合は転職エージェントを活用してみましょう。
転職エージェントはビジネスマナーや転職活動の流れを教えてくれたり、アドバイスをしてくれたりもします。
自衛隊向けの求人情報を取り扱っているなど、なかなか自由な時間が取れない自衛隊にとっては心強い存在でしょう。
自衛隊からの転職に活用したいおすすめの転職エージェント3選
おすすめの転職エージェントを3つ紹介します。
ぜひ無料相談を受けて、自分に合った転職エージェントを見つけてください。
リクルートエージェント
転職エージェントのなかでも知名度が高く、求人数が多いのがリクルートエージェントの特徴です。
専門のコンサルタントがおり、面接対策や履歴書の書き方などを指導してくれます。
実際に企業が行う面接を想定して対策をしてくれるため、安心できるでしょう。
サポート期間は3ヶ月と短めですが、短期間で転職活動を終わらせたい方には向いています。
マイナビエージェント
転職先が決まるまで面談の回数は無制限と手厚いのが、マイナビエージェントです。
業界・職種ごとにそれぞれキャリアアドバイザーが在籍しており、的確なアドバイスをもらえるのは強みの一つでしょう。
システムエンジニアや営業職の求人も一定数あり、これらの職種に興味があるならばぜひ登録をおすすめします。
ラストデータ社会人大学
エンジニアへの転職を考えているなら、ラストデータ社会人大学がおすすめです。
ラストデータ社会人大学ではPCスキルがない方でも無料の講座を受けることができ、最短1ヶ月でITエンジニアを目指せるサービスを提供しています。
未経験からの就職成功率も98.7%とかなり高いです。
>> ラストデータ社会人大学の詳細を見る
エンジニアを目指すならば持っておきたい資格「CCNA」の受講が無料で受けられます。
「CCNA」が気になる方はこちらの記事で詳しく説明していますので、合わせてご覧ください。
まとめ:キャリアプランを明確にして後悔のない転職を
今回は自衛隊からの転職におすすめの職種や、転職を成功させるためのポイントを紹介しました。
自衛隊は民間企業ではないため、少々特殊な文化があるものの、経験したことは決して無駄ではありません。
着実に準備を重ねて転職活動に臨めば、問題なく転職できるでしょう。
ただし、転職する前にキャリアプランをはっきりさせておくことが大事です。
転職エージェントを上手に活用しながら、後悔のない転職をしてください。