「SESの仕事内容って実際どんなもの?」
「未経験から始めて、自分に合ったキャリアを築けるのかな?」
そんな疑問を抱えてる人も少なくありません。
SESはIT業界未経験者にとって魅力的な選択肢ですが、その働き方や将来性について不安を感じる方も多いです。
本記事では、SESの仕事内容を未経験者向けにわかりやすく解説するとともに、成功の秘訣やキャリアアップのポイントをお伝えします。
トピックス
・SESの基本的な仕組みや具体的な仕事内容とは?
・SESエンジニアとしてのキャリアパスや将来性・年収について
・信頼できるSES企業の選び方や、ブラックSES企業を避ける方法
合わせて読みたい⇒SESエンジニアは未経験者には難しい?優良企業の見分け方や転職方法を紹介
SESとは?
SES(システムエンジニアリングサービス)は、IT業界でよく使われる契約形態のひとつです。
簡単に言うと、「エンジニアが会社の代わりにお客様の現場でお仕事をする仕組み」です。
成果物を納品するのではなく、仕事そのものを提供するのが特徴です。
ここでは、SESの基本を誰でもわかりやすく解説します。
SESの仕組みを知る
ここでは、SESの基本的な特徴や、よく混同される他の契約形態との違いを説明します。
SES契約は準委任契約である
SES契約では、成果物の責任を負うのではなく、業務そのものを提供します。
ポイントは以下の通りです。
・成果物ではなく「業務」を提供する仕組み
・お客様の指示に従いながら、現場で作業を行う
・プロジェクトごとに期間が決まっているため、柔軟な働き方が可能
SES契約は、派遣や請負と異なり、「働きながら学べる環境」として未経験者にもおすすめです。
SESと請負契約の違い
SESと請負契約には、働き方や責任の範囲で違いがあります。
わかりやすく整理すると、
SES契約:
成果物に責任を持たず、現場での業務に専念します。
請負契約:
成果物の完成が求められ、納期や品質に責任を持ちます。
SESは「学びながら働く」、請負は「成果を納める」が主な特徴です。
SESは、まず現場経験を積みたい人に向いている働き方です。
SESと派遣契約の違い
SESと派遣契約は似ているようで実は違います。
主に 業務範囲 と 働き方の指示体系 にあります。主な違いを比較表にまとめました。
項目 | SES契約 | 派遣契約 |
---|---|---|
指揮命令 | SES企業(雇用主)が主体 | クライアントが直接指示 |
業務の内容 | プロジェクトごとに柔軟に変更可能 | 固定された業務を遂行する |
スキルアップの機会 | 多様な案件で成長が期待できる | 特定業務に固定される場合が多い |
契約の目的 | 業務の提供(成果物ではなく作業) | 人材の提供(指定業務を遂行) |
SESは、プロジェクトごとに異なる業務や技術を経験できるため、多様なスキルを磨くチャンスが多いです。そのため、エンジニアとしての市場価値を高めやすいのが特徴です。
一方で、派遣契約では、同じ業務を長期間繰り返すことが多く、新しいスキル習得の機会が少ない傾向があります。
SESとSIの違い
SESとSI(システムインテグレーター)は働き方や役割が異なります。ポイントを簡単に整理します
SES:
お客様の現場で業務を行い、特定のスキルを伸ばす働き方。
SI:
システム全体の設計や開発、運用を一手に担う仕事。
SESは「一部分を担当」、SIは「全体を管理」が主な違いです。
SESは「特定の技術を磨きたい人」、SIは「システム全体をまとめたい人」に向いています。
SESエンジニアの仕事内容を徹底解説
SESエンジニアの仕事内容は、IT未経験者にも理解しやすい具体的な業務が特徴です。
このセクションでは、SESエンジニアの代表的な業務内容や働き方について詳しく解説します
SESエンジニアが携わる主な業務内容
SESエンジニアが行う業務は多岐にわたりますが、以下のような役割が中心です。
・システム開発のサポート
プログラミングやテスト作業など、開発チームの一員として業務に参加
・ネットワークやサーバーの構築・保守
企業のITインフラを安定して稼働させるための作業を担当
・データベースの運用
データの管理やトラブルシューティングを行い、企業の業務を支える
現場ごとに求められる役割が異なるため、未経験者でも自分に合った分野を見つけやすい点が特徴です。
客先常駐での作業が中心になる理由
SESエンジニアの働き方でよくあるのが「客先常駐」という形です。
「客先常駐」は、自分の会社ではなく、お客様の職場に行ってお仕事をします。
なぜ客先常駐が多いのか、その理由をわかりやすく解説します。
理由①:プロジェクトごとに柔軟に対応できるから
お客様は必要な時だけエンジニアを確保できるので、無駄なコストをかけずに仕事を進められます。
理由②:その場でサポートできるから
お客様の現場にいるので、直接話し合ったり、すぐに対応したりできて便利です。
理由③:いろんなスキルを実地で学べるから
現場ごとに仕事の内容や使う技術が変わるので、自然と新しいスキルが身につきます。
初めての現場では緊張することもあるかもしれませんが、経験を積むことで少しずつ慣れていきます。
客先常駐は、成長したいエンジニアにとって大きなチャンスです!
SESエンジニアの職種と仕事内容・スキル
SESエンジニアにはさまざまな職種があり、それぞれに求められる仕事内容やスキルが異なります。
このセクションでは、代表的な職種ごとの役割や必要なスキルを詳しく解説します。
未経験の方でも理解しやすいよう、各職種の特徴をわかりやすく紹介します。
インフラエンジニア
インフラエンジニアは、ITシステムを動かす基盤部分を担当します。
ネットワーク、サーバー、データベースを含む多岐にわたる領域があります。
・ネットワークエンジニア
具体的な仕事内容:ネットワーク設計・構築、トラブル対応、最適化作業。
必要なスキル:ネットワークの基礎知識、トラブルシューティング能力。
・サーバーエンジニア
具体的な仕事内容:サーバー構築・運用、セキュリティ対応、負荷分散。
必要なスキル:サーバーOS(Linux、Windows)の知識、運用経験。
・データベースエンジニア
具体的な仕事内容:データベース設計、運用、チューニング。
必要なスキル:SQLの基礎知識、データ構造の理解。
インフラエンジニアは、システムの土台を支える役割であり、高い安定性が求められます。
システムエンジニア
システムエンジニアは、システムの設計や開発、運用を担うエンジニアです。
顧客の要件をもとに、システム全体を計画し、他のエンジニアをサポートします。
具体的な仕事内容:
要件定義、基本設計、詳細設計、開発チームの管理。
必要なスキル:
論理的思考力、プロジェクト管理能力、プログラミング基礎知識。
ポイント:
システムの全体像を把握し、チームをリードする力が求められます。
詳しく知る⇒システムエンジニア(SE)とは?仕事内容や求められるスキル、将来性や年収まで徹底解説!
プログラマー
プログラマーは、システムエンジニアが作成した設計書をもとにプログラムを開発します。
主にコードを書く仕事が中心です。
具体的な仕事内容:
プログラムの作成、コード修正、テスト作業。
必要なスキル:
プログラミング言語(Java、Pythonなど)、デバッグ能力。
ポイント:
正確で効率的なコードを書く力が重要です。未経験者にも学びやすい分野です。
詳しくはこちら⇒プログラマーのやりがいや魅力は?向いている人の特徴も解説
テスター
テスターは、開発されたシステムやアプリケーションが正しく動作するかを確認する役割です。
システムの品質を守る重要なポジションです。
具体的な仕事内容:
テストケースの作成、テスト実施、バグ報告。
必要なスキル:
細かい部分に気付く観察力、基本的なIT知識。
ポイント:
未経験でも始めやすい職種で、品質保証の基礎を学べます。
WEBエンジニア
WEBエンジニアは、ウェブサイトやウェブアプリケーションの開発を担当します。
フロントエンドとバックエンドの両方に関わる場合もあります。
詳しくはこちら⇒フロントエンドとバックエンドの違いとは?基礎から将来性まで徹底ガイド!
具体的な仕事内容:
HTML/CSSを用いたデザイン、JavaScriptやPHPでの動作実装。
必要なスキル:
HTML/CSSの基本知識、JavaScriptやフレームワークの理解。
ポイント:
目に見える部分を作る仕事なので、クリエイティブな要素を楽しめます。
未経験でSES企業に入社した後の流れを解説
未経験からSES企業に入社後、研修からプロジェクト配属、さらにその後のキャリア形成まで、ステップごとに詳しく解説します。
研修期間でのスキル習得と案件面談
未経験者がSES企業で最初に取り組むのが、技術研修と案件面談です。
この期間で基礎スキルを身につけ、案件に向けた準備を進めます。流れは以下の通りです。
①技術研修:
未経験者が現場で働くためにまずは、必要最低限のスキルを習得します。
研修期間は、1~3カ月が一般的です。
学ぶ内容:
プログラミング:Java、Python、C#など、案件でよく使われる言語の基本操作。
ネットワーク:LAN/WANやルータ、スイッチの基礎知識。
データベース:SQLを用いたデータ管理や操作方法。
形式:座学やオンライン研修、ハンズオン(実践的な演習)で進めるのが一般的。
例えば、仮想環境でサーバーを立てたり、簡単なプログラムを作成したりする実習が行われます。
②案件面談
研修で得たスキルをもとに、クライアントの要件と自分のスキルセットがマッチするかを確認し、参加するプロジェクトを決定します。
流れ:
SES企業が紹介するプロジェクトの詳細を確認。
クライアントとの面談(1対1または複数人)で、業務内容や適性について話す。
結果:
面談をクリアすれば、そのプロジェクトに配属され、現場で実務をスタート。
次の章では、案件選定から配属後までをさらに詳しく解説していきます。
プロジェクトにアサインされるまでのプロセス
SESエンジニアとして初めて現場に立つことは期待と不安が入り混じる瞬間ですが、未経験者でも安心してスタートできるよう、以下のプロセスがしっかりと組まれています。
❶ 案件選定
研修終了後、SES企業の営業担当者が複数の案件リストを提示します。
リストには「使用する技術」「勤務地」「勤務時間」「必要なスキル」が詳細に記載されており、担当者が未経験者向けの案件を優先的に提案します。
「スキルアップできる案件がいい」「通勤が楽な場所を希望したい」など、自分の要望を正直に伝えることがポイントです。
❷ 配属準備:
案件が決定すると、プロジェクトに必要な技術やツールについて事前に研修や学習の機会が提供されることが一般的です。
たとえば、「この案件ではJavaを使うから、簡単なプログラムを事前に作ってみよう」といった練習課題が出されることもあります。
また、クライアントとの初回面談のために「自己紹介の練習」や「プロジェクト内容に関する基礎知識」を共有されることもあります。
❸ フォローアップ:
配属後も、SES企業の担当者が定期的にフォローアップを行います。
例えば、「プロジェクトで困ったことがないか」「現場の雰囲気はどうか」など、電話や面談を通じてヒアリングしてくれるので、不安や悩みをすぐに相談できます。
また、クライアントとのトラブルが発生した場合、担当者が間に入って解決してくれるため、現場に慣れるまで安心して業務に集中できます。
このようなプロセスをしっかり踏むことで、初めての配属でも安心してプロジェクトに取り組むことができます。
アサイン後の現役SESエンジニアの1日のスケジュール例
プロジェクトに配属された後、SESエンジニアはどのような1日を過ごすのでか.
以下のスケジュール例は、クライアント先での一般的な1日例です。
クライアントやプロジェクトメンバーと朝の打ち合わせを行い、本日のタスクや進捗状況を共有します。
打ち合わせでは、「前日の作業結果の確認」「本日取り組むタスクの優先順位設定」の内容が話し合われることが多いです。
ミーティング後は、担当する業務に集中します。例えば、以下のような作業を進めることが一般的です。
・プログラムのコーディングや機能追加
・実装したプログラムのテスト実施
・クライアントの要望に基づく修正対応
午前中に進めた作業やテスト結果をもとに、エラーの修正や改善作業を行います。
・バグの特定と修正作業
・プロジェクトの効率を上げるための改善案の提案
・他のメンバーの成果物レビュー
プロジェクトの次のタスクや進捗状況を把握するためのミーティングを行います。
また、「進捗の報告資料」や「次フェーズの提案資料」を作成し、クライアントやチーム内の情報共有をします。
1日の作業内容をまとめ、クライアントやチームリーダーに報告します。
・進捗状況や本日完了したタスクの説明
・発生した課題や解決の見込みについての共有
・明日以降の作業計画の確認
報告を終えた後は、翌日のタスク準備を行い1日の業務を終了します。
SESエンジニアの1日は、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションを重視しながら進められます。
技術的なスキルだけでなく、報告・連携の能力も求められるため、多面的に成長することができます。
上記のように、優良企業SESであれば残業が少なく、チームとして仕事がしやすい環境が整っています。
案件終了後の動きと次のプロジェクトの選び方
SESエンジニアの仕事はプロジェクト単位で進むため、案件終了後の動きが重要です。
次のプロジェクトをスムーズに選ぶためのポイントを紹介します。
・案件終了後の動き
案件終了予定が見えた時点で、次のプロジェクト探しを始めるのがおすすめです。
終了後に空白期間が生まれるのを防ぎ、安定した収入を維持できます。
担当営業やエージェントに早めに相談しておくと、条件に合った案件を提案してもらいやすくなります。
・次のプロジェクトの選び方
目先の報酬だけでなく、自分のキャリア形成に役立つ案件かどうかを考慮しましょう。
例えば、クラウド、AI、セキュリティなど、成長分野に関連する案件を選ぶと将来的に有利です。
・担当営業の信頼性を活用する
信頼できる営業担当は、案件選びの心強い味方です。
ただし、営業に任せきりにせず、自分自身の意向や希望を明確に伝えることが大切です。
・報酬と契約条件を細部まで確認する
契約書に記載されている報酬や業務内容、契約期間を詳細に確認します。
トラブルを防ぐためにも、不明点は事前に営業やクライアントに確認しておきましょう。
希望条件に全て合致する案件が見つからない場合もあるので、柔軟な姿勢を保つことも必要です。
その際は、自分が成長できる要素や経験を積む価値があるかを基準に判断しましょう。
常に情報収集を怠らず、最新の技術やトレンドを把握しておくことで、有利な案件を選びやすくなります。
どんな案件でも、自分のキャリアの一部として活用する視点を持つことが成功のカギです。
キャリアアップ転職で年収アップ
SESエンジニアとして未経験からスタートし、一定の経験を積むと転職時に得られるメリットが大きくなります。
経験者としての転職は年収アップやキャリア形成の観点で有利です。
SES業界での実務経験は、他のITエンジニア職種と比べても転職市場での評価が高まりやすい特徴があります。
特に、プロジェクト経験や特定のスキル(例: AWS、Java、Pythonなど)は企業から求められることが多く、年収交渉でも有利に働きます。
SES業界では、未経験時の年収は300万円前後が一般的ですが、経験者になると500万円以上のオファーが増えます。
スキルや経験に応じてさらに高収入を狙うことも可能です。
年収アップのポイントは以下です。
・市場価値の高いスキルを習得する
クラウド(AWS、Azure)、AI、セキュリティなど、需要の高い分野の技術を学ぶ。
・経験をアピールする
プロジェクト実績や成果を具体的に職務経歴書やポートフォリオにまとめる。
・キャリア目標を明確にする
上流工程、フリーランス、自社開発など、次のステップを具体化する。
・転職エージェントを活用する
IT業界に強いエージェントを利用して、高条件の案件を見つける。
・転職先での年収交渉をしっかり行う
市場調査を元に、希望年収を明確に伝える。
未経験から転職で年収アップを目指すためには、 2~3年の実務経験を積むことを推奨します。
1年でも年収アップした事例もあるので、まずは転職エージェントに相談してみましょう。
未経験者必見!ブラックSES企業に注意しよう
SES企業を選ぶ際、ブラック企業に当たらないための注意点を知っておくことが大切です。
「ブラックSES企業」を選択してしまうと、不満やキャリアの停滞なんてことも・・。
このセクションでは、ブラックSES企業の特徴と避けるべきポイントを解説し、信頼できるSES企業を見つける方法をお伝えします。
ブラックSES企業が持つ危険な特徴とは?
ブラックSES企業の特徴を理解することで、キャリアの失敗を未然に防げます。
特に注意するポイントを以下にお伝えします。
・契約内容が曖昧
SES契約書に具体的な業務内容や報酬条件が記載されていない場合は注意が必要です。
・過剰な労働時間
残業が常態化している企業や「みなし残業」が多い場合はブラックの可能性があります。
・スキルアップの機会がない
教育制度やスキルアップ支援が全くない企業では、キャリアの成長が期待できません。
ブラック企業は、未経験者を狙いやすい傾向があります。求人情報や面接時に注意深く確認することが大切です。
こんな企業は避けるべき!選び方のコツ
ブラックSES企業を避けるためには、以下の点を意識して企業選びを行いましょう。
・定着率を確認する
社員の離職率が高い企業は、職場環境に問題がある可能性があります。
・研修制度の有無
未経験者を育てる体制が整っていない企業は避けるべきです。
・プロジェクト内容の透明性
実際にどのようなプロジェクトを扱っているか確認し、不透明な場合は注意が必要です。
選び方のコツを押さえることで、ブラック企業を回避しやすくなります。
信頼できるSES企業を選ぶ3つのポイント
良いSES企業は未経験者の成長をサポートし、働きやすい環境を提供します。以下の3つのポイントをチェックしてください。
・正確な契約内容
業務内容、勤務条件、報酬などが明確に記載されている
・教育体制が充実
スキルアップや資格取得を支援するプログラムがある
・労働環境の透明性
労働時間や福利厚生について具体的な説明がある
信頼できるSES企業は、未経験者の成長とキャリア形成を真剣に考えています。
面接や口コミで分かる良いSES企業の見極め方
SES企業を選ぶ際には、口コミや面接での情報収集がとても重要です。
まず、面接では具体的な質問を積極的に行うことがポイントです。
例えば、担当するプロジェクトの内容や、スキルアップの機会がどれくらいあるのか、また労働条件がどうなっているのかについて、詳細に尋ねることで、企業の姿勢や働きやすさをより深く理解できます。
詳しくはこちらを参照してください。
次に、転職口コミサイトを活用するのも有効な手段です。
現社員や元社員が投稿した意見や評価を参考にすることで、外からは見えにくい企業の実態を把握できます。
特に、離職率や社員の満足度など、求人情報ではわからない部分を確認できるのが魅力です。
さらに、可能であれば会社見学を依頼することもおすすめです。
実際の職場環境を自分の目で確かめることで、社員の雰囲気やオフィスの状態など、働きやすさを判断する材料を得られます。
これらの方法を通じて得られた情報をもとに、良いSES企業を選び抜くことが大切です。
SESエンジニアの年収と給料の実態
SESエンジニアはIT業界で広く活躍する職種ですが、その年収や給料の実態について具体的に知っている方は少ないかもしれません。
このセクションでは、SESエンジニアの平均年収や変動要因、他のエンジニア職種との比較を通じて、キャリアを考える上で参考になる情報をお届けします。
SESエンジニアの平均年収をデータで解説
SESエンジニアの平均年収は業界やスキルレベルによって異なりますが、一般的には以下の範囲で推移します。
未経験者の平均年収:300万円〜400万円
経験者の平均年収:450万円〜600万円
リーダークラスや管理職の年収:700万円以上
未経験者から始めた場合でも、数年の実務経験を積むことで大幅な年収アップが期待できます。
また、SES企業の規模や契約内容によっても変動が見られます。
年収が変動する要因:スキル・経験・案件
実際、スキルや経験、関わる案件の内容、さらには転職のタイミング次第で、大きく年収が変動することがあります。ここでは、その要因をリアルな視点でお伝えします。
・スキルセットが収入に与える影響
「どんなスキルを持っているか」が年収を決める大きなポイントです。
たとえば、AWSやAzureといったクラウドスキルを持っていると、それだけで案件の幅が広がります。
また、JavaやPythonのように人気の高いプログラミング言語を使いこなせると、特に若手のうちは評価されやすいです。
さらに、AIやセキュリティのような専門分野を持つと、「この人じゃないとできない」と思われるようになり、結果的に高い単価で案件に参画できます。
・経験の積み重ねと年収の関係
年収を上げるには「何年やっているか」以上に、「どんな経験を積んだか」が大事です。
「リーダーとしてチームをまとめたことがある、特定の業界に精通している、難しいプロジェクトを成功させた――などなど」
こういった実績は、転職や案件の選定時に大きな武器になります。
ただ、経験を積む中で「自分はこの分野が得意」と感じるものを見つけることも重要です。
それが次のステップへの道しるべになるはずです。
・案件が年収に直結する現実
SESエンジニアは、携わる案件によって年収が大きく変わるのも特徴です。
たとえば、AIやIoT、クラウドなど、最新技術を扱う案件は報酬が高い傾向にあります。
また、短期間で成果を出すことが求められる案件や、要件定義や設計といった上流工程に関わる案件も高単価が見込めます。
こうした案件に挑戦するには、それなりのスキルや経験が必要ですが、難しい仕事をクリアすることで、さらに次のステージに進む自信がついてきます。
・転職で年収を伸ばすチャンス
「今の環境でのびしろを感じない」と思ったら、転職という選択肢を考えるのも一つの手です。
SES業界内であっても、別の企業に移るだけで、より良い案件や条件が見つかることはよくあります。
また、SESから自社開発企業やコンサルティング業務を行う企業に転職することで、年収が一気に跳ね上がることも。
実際に、自分の経験を整理して「これだけのことができる」とアピールすることで、思いがけないチャンスが広がることもあります。
もし今の年収に不安や疑問を感じているなら、一度転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか?
活学キャリアでは客観的な視点でアドバイスをくれるだけでなく、自分に合った条件の企業を見つける手助けもしてくれます。
他のエンジニア職との年収比較
SESエンジニアの年収は他の職種と比較するとどうなのでしょうか?
以下に主なエンジニア職との比較を示します。
職種 | 平均年収 | 特徴 |
---|---|---|
SESエンジニア | 400万円〜600万円 | 契約やスキルによる変動が大きい。 |
自社開発エンジニア | 500万円〜700万円 | 安定した雇用環境でスキル向上が見込める。 |
フリーランスエンジニア | 600万円〜1000万円以上 | スキルが高いほど高収入が期待できるが、安定性は低い。 |
SESエンジニアは、フリーランスや自社開発に比べると平均年収がやや低い傾向にありますが、未経験から始めやすい職種であることが強みです。
SESエンジニアのメリット・やりがい
このセクションでは、SESエンジニアとして働くことで得られるメリットややりがいを解説します。
多くの案件に携わりながら成長できる
SESエンジニアの魅力の一つは、多様なプロジェクトに参画し、幅広いスキルを身につけられる点です。
インフラエンジニア、開発エンジニア問わず、成長の機会が多くあります。
・技術の幅が広がる
SESの仕事では、プロジェクトごとに扱う技術が異なるため、自然とスキルの幅が広がります。
例えば、ネットワーク運用案件でCisco機器の設定を学んだ後に、クラウド環境(AWSやGCP)の導入プロジェクトに参画することもあります。
このように、現場で必要とされるスキルを都度習得することで、市場価値の高いエンジニアへと成長できます。
・異なる業界のシステムに触れられる
SESエンジニアとして働くと、金融業界やEC業界など、さまざまな業界のシステムに触れる機会があります。
たとえば、金融業界のオンプレミスシステムでセキュリティの知識を学び、次のプロジェクトではEC業界のクラウドベースシステムに関わる、といったキャリアが描けます。
これにより、業界ごとの特性やニーズに応じた知識が身につき、自身の専門性を高めることができます。
・チームでのプロジェクト経験が積める
SESの仕事では、チームでのプロジェクトに参画することが一般的です。
そのため、リーダーシップや協調性が求められる場面も多く、これらのスキルを実務を通じて養うことができます。
さらに、経験を積む中でプロジェクトマネージャーなどの管理職にステップアップする道も広がります。
こうした経験は、SESエンジニアとしてだけでなく、キャリア全般において大きな財産となります。
人脈やキャリアのつながりが構築できる
SESエンジニアは、さまざまな現場で多くの人と関わるため、キャリアに役立つ人脈を築けます。これが将来のキャリア形成に大きく貢献します。
常駐先で知り合ったクライアントの担当者が、次のキャリアで重要な紹介をしてくれる。
とういことも少なくありません。
未経験者でも採用されやすい
SESは、未経験からIT業界に挑戦したい人にとって、最適なスタート地点です。
正直、最初は「本当に自分にできるのかな」と不安になるかもしれません。
でも、IT業界全体が人手不足ということもあり、SES企業は未経験者の採用に積極的です。
何より、学ぶ意欲さえあれば採用されるチャンスが多いのが魅力です。
入社後には、プログラミングやネットワークの基礎を教えてくれる研修が用意されていることがほとんどで、初心者でも一歩ずつ成長できる環境があります。
現場では、簡単な運用業務やテスト業務からスタートし、少しずつ難しい業務に挑戦できるようになります。
努力を続ければ、3年後には「こんなことまでできるようになったんだ」と成長を実感できるはずです。
SESは、未経験者が「まずやってみる」ための扉を開いてくれる仕事です。
常駐先で必要とされる喜びを味わう
SESエンジニアとして働く中で、一番やりがいを感じるのは「必要とされている」と実感できる瞬間です。
クライアント先でトラブルを解決したときに「本当に助かった、ありがとう!」と感謝の言葉を直接もらえることがあります。
そういう瞬間は、「自分がここで役に立てているんだ」と思えて、頑張ってきた甲斐を感じます。
また、自分が手がけたシステムが実際に現場で使われて、うまく稼働しているのを見ると、「この仕事をしていてよかった」と思えるものです。
さらに、チームで困難な課題を乗り越えてプロジェクトを成功させたときには、達成感を仲間と分かち合えるのも嬉しい瞬間です。
SESエンジニアは、クライアントと直接関わる機会が多い分、こうした喜びを感じる機会も多い仕事です。
日々の業務の中で、自分の存在が誰かの役に立っていると実感できるのは、何物にも代えがたい魅力だと思います。
SESエンジニアのデメリット
SESエンジニアは、多様な案件を経験できる一方で、いくつかの課題やデメリットも存在します。
環境の変化やキャリア形成の難しさ、下請け構造による給与面の問題など、現実を理解しておきましょう。このセクションでは、これらのデメリットについて具体的に解説します。
環境の変化がストレスになる理由
SESエンジニアは、プロジェクトごとに常駐先が変わるため、新しい環境に適応し続ける必要があります。これがストレスの原因になることがあります。
・職場環境が変わりやすい
・業務内容の急な変更
・移動時間や通勤先が変わる負担
これらの要因が積み重なると、仕事へのモチベーション低下やストレスの増加につながることがあります。
一貫したキャリアを築くのが難しい現状
SESエンジニアとして働く中で、よく感じるのが「自分のキャリア、このままでいいのかな?」という悩みです。
プロジェクトごとに業務内容や使う技術が変わるので、一貫性のあるキャリアを描きにくいです。
例えば、ネットワーク運用をやったと思ったら次は開発、その次はまた違う業務……と、どの分野を極めればいいのか分からなくなることもあります。
さらに、SESの仕事ではクライアントの指示に従って進める場面が多いので、設計や企画といった上流工程に携わるチャンスが少ないのも課題です。
「もっとスキルを伸ばしたい」と思っても、それが具体的にどうつながるのかが見えにくいと感じることがあります。
だからこそ、自分の強みや興味を明確にして、成長につながる案件を選ぶ努力が必要です。
SESの経験をただこなすのではなく、「この経験が次にどう活きるか」を意識することが、将来のキャリアをつくるカギにります。
下請け構造による低い給与の課題
SES業界で働く上で避けて通れないのが、多重下請け構造による給与の低さです。
クライアントから支払われた報酬の中から、中間業者がマージンを取る仕組みが一般的なため、実際にエンジニアに還元される額が減ってしまうのが現状です。
たとえば、高度なスキルを持っていたとしても、給与が一定の水準以上に上がりにくいことがあります。
なぜかというと、案件単価はエンジニア個人のスキルや経験だけで決まるわけではなく、クライアントの予算や案件の規模、契約条件などによって制約されることが多いためです。
また、案件の単価によって収入にばらつきが出ることも課題です。
特に、高単価の案件に参画できない場合、他のエンジニア職種と比べて見劣りする収入にとどまるケースも少なくありません。
SESの給与アップに関して詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください!
SESエンジニアに向いている人・適性がある人
SESエンジニアは、IT業界未経験者から経験者まで幅広く活躍できる職種です。
特に、環境の変化や新しい技術への挑戦を楽しめる人に適しており、キャリアアップを目指す人にもおすすめです。
このセクションでは、SESエンジニアに向いている人の特徴や適性について詳しく解説します。
環境の変化を楽しめる人
SESエンジニアは、プロジェクトごとに常駐先が変わることが多いため、新しい環境を楽しめる人は向いているでしょう。
・新しい職場に馴染むのが得意
・柔軟に物事を捉えられる
・新しい経験を積むのが好き
環境の変化を前向きに捉えられることは、SESエンジニアとして活躍する上で重要な適性です。
いろいろな案件を経験してみたい人
SESエンジニアは、さまざまな業界や技術分野に触れる機会が多く、多様な経験を積みたい人にも向いています。
・幅広いスキルを習得したい
・好奇心が強く、新しいことに挑戦したい
・スキルの幅を広げたい
複数の案件に携わることで、専門性と汎用性の両方を高められるのがSESエンジニアの魅力です。
未経験からエンジニアを目指したい人
SESは未経験からエンジニアを目指す人にも向いています。
実務を通じてスキルを身につけることができます。
・未経験歓迎の求人が多い
・実務を通じて学べる環境がある
・初心者向けの研修制度が充実している
IT業界の経験がなくても、SESなら安心してエンジニアとしての第一歩を踏み出せます。
技術を高めてキャリアアップしたい人
スキルを磨きながらキャリアアップを目指したいという人にも適しています。
・さまざまな技術に触れたい
・プロジェクト経験を積みたい
・次のキャリアステップを目指している
技術を高めることで、将来的に上流工程やフリーランスへの道も広がります。
SESエンジニアのキャリアパスと可能性
SESエンジニアとして働く中で、次のキャリアをどう進むべきか悩むことは少なくありません。
要件定義や設計といった上流工程に挑戦する道は、スキルを深めるだけでなく、エンジニアとしての市場価値を高める一歩になります。
また、自社開発エンジニアへの転向では、一つのプロダクトにじっくり関わることで専門性を伸ばせるため、安定したキャリアを築きたい人に向いています。
一方、SESの仕事はプロジェクトごとに内容が変わるため、経験が分散してしまい、「自分は何が得意なのか」と悩むこともあるかもしれません。
だからこそ、ただ目の前の業務をこなすだけではなく、「自分がどう成長していきたいか」を考えながらスキルを磨くことが大切です。
どんな道を選ぶにしても、計画的に進むことで、理想のキャリアを実現できる可能性は広がります。焦らず、自分に合った方向をじっくり見極めていきましょう!
理想のキャリアに向けて、無駄なく進むためにもプロに相談することをおすすめします。
活学キャリアでは、未経験からITエンジニア転職を専門に行なっており、転職成功率も98%と高水準です。
【体験談】SESエンジニアになって感じたギャップとやりがい
ここでは、配属初日から案件終了後まで、SESエンジニアとして実際に感じたギャップややりがいの体験談をお伝えします。
配属初日で気づいた現場のリアルな雰囲気
配属初日は緊張と期待でいっぱいでしたが、現場に到着してすぐに「これは思ったより大変そうだな」と感じました。
忙しそうに作業するエンジニアたちの姿や専門用語が飛び交う雰囲気に圧倒されました。
でも、先輩が一つひとつ丁寧に説明してくれて、「まずはここから覚えよう」と段階的に業務を進める方針を示してくれたのが心強かったです。
現場の雰囲気に慣れるのに少し時間はかかりましたが、この経験が「柔軟に対応する力」を鍛えてくれました。
初めての常駐先で学んだチームワークの重要性
SESの仕事では、常駐先でのチームワークが鍵になります。
初めての現場では、ネットワーク運用のサポートを担当しましたが、チーム全員で課題を共有し、解決していくスタイルに驚きました。
自分がミスしたときも、リーダーがフォローしてくれたり、先輩が「次はこうするといいよ」とアドバイスをくれたりと、学びの多い環境でした。
チームワークがあることで、自分も安心して取り組めたことを覚えています。
プロジェクトごとに変わる仕事内容にどう対応したか
SESエンジニアの特徴の一つは、プロジェクトごとに仕事内容が変わること。
ある案件ではサーバーの運用業務がメインでしたが、次の案件ではクラウド環境の構築に携わることになり、毎回新しい知識を求められます。
最初は「次の現場でもやっていけるかな」と不安もありましたが、事前に準備を進めたり、現場で積極的に質問することで、対応力が身につきました。
こうした環境が、自分を成長させてくれる実感があります。
成長を実感した瞬間~初めての成功体験~
初めて「自分がプロジェクトに貢献できた」と実感したのは、サーバーのパフォーマンス問題を解決できたときです。
原因を調べ、自分なりに調整案を提案したところ、それが採用されて問題が解決しました。
クライアントから直接「ありがとう」と言われた瞬間は、本当に嬉しかったですし、次の挑戦へのモチベーションにもつながりました。
自分の成長を感じられる場面があるのは、SESエンジニアの魅力だと思います。
案件終了後に感じた不安と次の挑戦への意欲
案件が終了すると、「次はどんな現場だろう」と少し不安になることもあります。
ただ、新しいプロジェクトではまた異なる技術や環境に触れることができるので、挑戦心が刺激されるのも事実です。
案件を重ねるたびに自分のスキルが広がっていく感覚があり、次の現場でどんな成長が待っているのか楽しみになるようになりました。
SESエンジニアとして働く中で、ギャップを感じることもありますが、それ以上に成長を実感できる機会が多い仕事です。
柔軟な対応力や新しいことに挑戦する意欲があれば、自分のキャリアを大きく広げられるポジションだと思います。
まとめ:キャリアアップできる優良企業SESを選ぼう
SESエンジニアとしてキャリアアップを目指すなら、優良なSES企業を選ぶことが何よりも重要です。
良い企業を選べば、充実した研修やキャリアサポートを受けられ、多様なプロジェクト経験を通じてスキルを着実に伸ばせます。
一方で、企業選びを間違えると、スキルの成長が停滞したり、不安定な環境で働くリスクも。
信頼できる企業を見極めるためには、契約内容や労働環境の透明性、研修制度、案件の質などの確認が必要です。
IT業界に特化した転職エージェント「活学キャリア」を利用すれば、あなたの希望やスキルに合った企業をプロの視点で厳選し、理想のキャリアアップをサポートしてくれます。