「SESって将来性がないって聞くけど、本当かな…?」
「転職するなら、将来性のあるSES企業を選びたいけど、どうやって見分けるんだろう…」
SESでキャリアを積むか悩んでいるあなたへ。
将来性のある企業の特徴や選び方を詳しく解説し、不安を解消します!
SESが将来なくなるのではないか?と不安な方は、こちらも併せてお読みください。
SESは将来性がある?現状と将来を徹底解説
結論から言うと、SESには将来性があります。
IT業界の成長とともにエンジニアの需要は増え続けており、SESは多様な現場で経験を積めるキャリア形成の場として注目されています。
この記事では、SESの現状と将来性をわかりやすく解説します。
IT業界とSESの現状
IT業界はデジタル化やリモートワークの普及によって急成長しており、エンジニアの需要が増え続けています。
経済産業省の「IT人材需給に関する調査」(2019年)では、2025年までに最大で約79万人のIT人材が不足する可能性が指摘されています。
SES(システムエンジニアリングサービス)は企業がプロジェクト単位でエンジニアを確保できる手段として活用され、特にシステム開発や運用保守、プロジェクト管理といった業務で多く利用されています。
SESの市場規模の推移
SES(システムエンジニアリングサービス)の市場規模は、IT業界全体の成長とともに拡大しています。
矢野経済研究所の「2022国内企業のIT投資実態と予測」によれば、2021年度の国内民間IT市場規模は約13兆5,500億円であり、2023年以降もテレワークの普及に伴い、基幹システムの刷新やクラウドサービスの導入が進むと予測されています。
このような背景から、SES市場も今後さらなる成長が期待されています。
SESエンジニアの需要と将来性
SES(システムエンジニアリングサービス)市場の拡大には、次の2つの要因があります。
・デジタル化(DX)の加速
・IT業界の人材不足
ここでは、それぞれの要因がSESの将来性にどう関わってくるかについて解説していきます。
・デジタル化(DX)の加速
最近では、デジタル化(DX)の進展が世界中で加速しており、日本でも同様の動きが見られます。
IPA(情報処理推進機構)の「DX白書2023」によると、DXに取り組んでいる企業の割合は2021年度から2022年度にかけて約13%増加しています。
ですが、総務省が発表した「令和5年度版 情報通信白書」では、大企業の約25%と中小企業の約70%が未だにデジタル化に取り組んでいないと回答しています。
このことからも、DX化の動きはこれからも続くと予想され、SESエンジニアの需要は引き続き高まると見込まれます。
エンジニア視点で見たSESの将来性
エンジニアとして、SES(システムエンジニアリングサービス)は本当に将来性のある選択肢なのでしょうか。
ここでは、エンジニアの視点からSESの将来性について掘り下げていきます。
多様な案件に携われる
SES契約の特性上、エンジニアは限られた期間で特定のプロジェクトに参加します。
契約が終了すると、別の案件へと移行します。
このように、さまざまな企業やプロジェクトに携わることができるのは、SESの大きな魅力です。
エンジニアとしては、多くの現場での経験が重視されるため、広範なプロジェクトに関わることで自身のスキルを高め、将来的なキャリアパスを広げることができるのです。
これにより、SESエンジニアは市場での競争力を強化し、将来の可能性を大きく広げることができるでしょう。
キャリアアップの幅広さとスキル習得
SESはキャリアアップの選択肢が豊富です。
特に、AIやクラウドコンピューティング、データ分析といった急成長している分野においてもSESでキャリアアップやスキル習得が見込めます。
未経験からエンジニアとして成長できる
SESの仕事は、未経験の人にとってもチャンスを与える場です。
現在、IT業界全体で人材が不足しているため、SES企業では未経験者を積極的に受け入れ、育成するための教育制度を整えているところが多く見られます。
中途採用ではすぐにスキルが求められることが一般的ですが、SESであれば、実際の業務を通じて徐々にスキルを身につけながら成長できるのです。
これにより、未経験者でもエンジニアとしてのキャリアを築く良い機会となります。
SESに将来性がないと言われる理由とは?
SES(システムエンジニアリングサービス)は、多くのエンジニアにとって魅力的な選択肢ですが、その将来性がないという噂があるのも事実です。
以下では、SESに将来性がないと言われる理由について考察します。
年収の上昇が難しい構造
SESエンジニアは、クライアント企業からの受注金額に基づいて給与が決まるため、年収の上昇が難しいことがあります。
特に、下流工程が中心となる案件では、受注金額自体が低く、エンジニアに還元される金額も限られるのが現実です。
このため、技術力を高めても年収がなかなか上がらないという構造が存在します。
エンジニアとして成長しづらい
SES業界では、エンジニアが特定のプロジェクトに長期間関わることが少なく、同じ業務を繰り返すケースが多いです。
その結果、技術やスキルの幅が狭まり、キャリアアップや成長の機会が限られてしまいます。
特に、次のステップに進むための新しい技術を学ぶ余裕がないと感じるエンジニアも多いのが現状です。
若手エンジニアに有利
SES企業は、若手エンジニアを低コストで採用し育成する傾向がありますが、この構造は経験豊富なエンジニアの雇用や待遇改善が難しくなる要因となっています。
企業側が若手エンジニアを重視する一方で、中堅やベテランエンジニアのスキルが十分に評価されないことが、SESの将来性に対する懸念につながっています。
将来性のあるSES企業の特徴と見分け方
将来性のあるSES(システムエンジニアリングサービス)企業には、いくつかの重要な特徴があります。
これらのポイントを理解することで、エンジニアとしてのキャリア形成において価値ある企業を見極めることができます。
自社開発やSES以外の事業展開がある
将来性のあるSES企業は、自社開発やSES以外の事業展開を行っていることが多いです。
これにより、収益源が多様化し、経営の安定性が高まります。
たとえば、ITコンサルティングやクラウドサービスの提供など、異なる分野への参入をしている企業は、将来的な市場変動にも強いと言えるでしょう。
教育・研修制度が充実している
SES企業の中でも、教育や研修制度が充実している点は特に注目です。
新入社員向けの研修プログラムや、スキルアップのための定期的なトレーニングを提供することで、社員の成長を促す企業は、エンジニアにとって安心して働ける環境です。
企業が積極的に教育に投資することで、エンジニアは新たなスキルを習得し、市場価値を高めることができます。
このような教育体制が充実している企業は、将来性があるでしょう。
評価基準が明確でキャリアが築ける
評価基準が明確なSES企業は、エンジニアにとってキャリアアップの道筋を示すだけでなく、企業自体の将来性を高める重要な要素となります。
具体的には、成果に基づいた評価制度が整っていることで、エンジニアのモチベーションが向上し、その結果、業務の効率や品質も改善されます。
こうしたエンジニアの成長が企業全体の競争力を強化するため、将来的により多くのプロジェクトを獲得する可能性が高まります。
さらに、透明性のある昇進や給与アップのプロセスは、SES企業の信頼性を高め、優秀な人材を惹きつける要因となります。
このように、評価基準の明確さはSES企業にとっても将来性を左右する重要な要因であり、エンジニアの成長が企業全体の成功に寄与することが期待されます。
長期的に成長できる環境の特徴
SES企業は、変化する市場に柔軟に対応できる経営戦略を持っています。
例えば、最新の技術トレンドに応じたサービスの提供や、新たな業界への参入を積極的に行うことで、常に新しいビジネスチャンスを追求しています。
このような戦略は、企業の持続的な成長を支える基盤となります。
これらのポイントを押さえることで、SES企業の中から将来性の高い企業を見極める手助けになるでしょう。
将来性のないSES企業の見極め方
SES企業を選ぶ際には、将来性がない企業を見極めることも重要です。
以下のポイントに注意することで、リスクを回避し、安心して働ける企業を見つける手助けになります。
下流工程・下請け業務が中心
将来性のないSES企業は、主に下流工程や下請け業務に依存していることが多いです。
こうした企業では、エンジニアが新しい技術やスキルを習得する機会が限られます。
このため、単調な業務が続く場合、その企業はキャリア成長に繋がるプロジェクトを提供できていない可能性があります。
プロジェクトの内容が上流工程に関与できるものかどうかを確認することで、企業の将来性を判断できます。
待機期間中の給与支払いが不安定
待機期間中の給与が減額になるSES企業は、エンジニアにとって大きなリスクです。
プロジェクト終了後に給与が支払われない、または減額される場合、企業の経営が不安定であるということです。
このような企業では、長期的に安定した職場環境が期待できません。
エンジニアの仕事と関係ない業務の多さ
エンジニアに対して本業以外の業務が多く割り当てられる企業は要注意です。
このような企業では、エンジニアが本来の職務に集中できず、スキルの向上が期待できません。
例えば、コールセンターや営業など、エンジニアの技術力を活かせない業務を任されることも少なくありません。
そういったSES企業を選ばないためにも、転職エージェントに相談するのがよいでしょう。
SES分野で将来性が期待される分野
SES分野には多くの将来性のある領域が待っています。
以下では、特に注目すべき分野を紹介します。
IoTやAIの進展
今、IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)の技術が急速に進化しています。
IoTデバイスの普及により、さまざまなデータを集めて活用するニーズが高まっています。
また、AIを使った自動化や効率化が求められているため、これらの技術に興味があるエンジニアは非常に需要があります。
未経験からでも学ぶ機会が多いため、挑戦してみる価値は大いにあります。
クラウドやDXの需要増加
最近では、クラウドサービスがますます普及しており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。
多くの会社が従来のシステムからクラウドへ移行しているため、SESエンジニアとしてクラウド環境での仕事に関わるチャンスが増えています。
この流れに乗ることで、新しい技術を習得し、キャリアを広げることができるでしょう。
サイバーセキュリティやデータ分析
サイバーセキュリティは今や非常に重要なテーマであり、企業はデータを安全に守るためのスキルを持つエンジニアを必要としています。
また、データ分析のスキルも、企業の意思決定に欠かせない要素です。
これらのスキルを身につけることで、エンジニアとしての市場価値が高まり、将来のキャリアにおいても大きなアドバンテージを得ることができるでしょう。
SES企業で働くエンジニアの体験談【将来性に関する成功・失敗例】
SESで活躍するエンジニアたちの実際の声を通じて、将来性に関する成功例や、思わぬ壁にぶつかったケースを紹介します。
スキルアップが将来に繋がった成功例と要因
入社当初、私は全くの未経験でしたが、教育制度がしっかりしているSES企業に入ったおかげで、短期間でスキルを身につけることができました。
特に、データ分析やAIに関する研修が充実していて、プロジェクトにも積極的に参加できたのが大きかったです。
自分の成長を実感できる瞬間が多く、クライアントからのフィードバックもポジティブで、将来に対する希望を持つことができました。
年収上昇が難しく将来性を感じなかったケース
下流工程の業務が主で、日々のタスクは繰り返し同じことばかりでした。
新しい技術に触れることも少なく、月に何度も「このままではまずい」と感じていました。
特に印象に残っているのは、プロジェクトが終わるたびに自分の成長を感じられず、年収も期待したほど上がらなかったことです。
周りの同僚がスキルアップしているのを見て、自分だけが取り残されているような気持ちになり、将来に対する不安が募りました。
転職によって将来性を感じたエンジニアの経験談
新しいSES企業では、クラウド技術を使ったプロジェクトが多く、最初の面接で「自分のアイデアを活かせる環境」と聞いたとき、心が躍りました。
実際に働き始めてみると、自由に意見を出せる文化が根付いており、自分のスキルを存分に発揮できる環境でした。
特に、プロジェクトチームのメンバーが協力して新しい機能を開発する姿を見て、自分もその一員として貢献できることにワクワクしています。
転職してからは、自己成長を感じる日々が続いており、これからのキャリアにも期待が持てるようになりました。
これからSESで働く仲間たちにも、自分の成長を促す場所を選んでほしいと心から願っています。
SESでの将来性を高めるためのキャリア戦略
SESでの将来性を高めるためには、戦略的にスキルを磨き、キャリアを構築していくことが重要です。
以下では、具体的なキャリア戦略を紹介します。
将来性を高めるために習得すべきスキル
現在のIT業界で特に需要が高いスキルとして、AI(人工知能)、クラウドコンピューティング、IoT(モノのインターネット)、データ分析などが挙げられます。
これらの技術は今後も成長が期待される分野であり、習得することでエンジニアとしての市場価値を大いに高めることができます。
例えば、AWSやAzureといったクラウドサービスの認定資格を取得することで、プロジェクトにおける役割の幅を広げられます。
キャリアの選択肢を増やすスキルアップ計画
自己成長のためには、スキルアップ計画を立てることが欠かせません。
定期的に技術セミナーや勉強会に参加することで、最新の情報をキャッチアップしつつ、人脈を広げることも可能です。
さらに、実務を通じて得た経験をもとに、特定の領域での専門性を深めることで、将来的にキャリアの選択肢が広がります。
資格取得と自己投資で市場価値を上げる方法
資格取得は、エンジニアとしての信頼性を高め、市場価値を向上させる有効な手段です。
自己投資として、オンライン講座や専門書を活用して、独自に学習を進めることも効果的です。
さらに、研修費用を会社が負担してくれる場合もあるため、こうした機会を積極的に利用しましょう。
活学キャリア支援では、転職する方に資格取得ができるカリキュラム受講を無料で提供しています。
無料受講に関して詳しく知りたい方は、無料カウンセリングで相談することができます。
SESに関するよくある質問【Q&A形式】
SESについての疑問を解消するため、よくある質問をQ&A形式でまとめました。
ぜひ参考にしてください。
SESエンジニアの将来性は本当にある?
はい、SESエンジニアの将来性は十分にあります。
特に、IoTやAI、クラウドコンピューティングなどの技術が進展する中で、SESエンジニアは様々なプロジェクトに関わる機会が増えています。
2030年には79万人のIT人材が不足すると予測されており、SESエンジニアの需要が高まることが期待されています。
このため、スキルを磨くことでキャリアアップのチャンスも広がります。
SESと他のIT業界職種の違いは?
SESは、特定の企業に常駐し、契約に基づいて技術力を提供する職種です。
他のIT業界職種と異なり、SESエンジニアは様々なプロジェクトに携わる機会があり、多様な経験を積むことができます。
一方で、常駐先の企業文化やプロジェクト内容に影響されやすい点があるため、自身の成長を重視するエンジニアにとっては、注意が必要です。
ブラックSES企業かどうか、調べてもわかりにくく困っています。
口コミサイトや掲示板では、現役社員や元社員の実際の体験談の情報だけでは不十分であることも多いのが現実です。
専門のキャリアアドバイザーが在籍している転職支援サービスを利用すれば、企業の内部情報や労働環境に関する深い知識を得ることができます。
また、面接の準備や書類作成のサポートも受けられるため、安心して転職活動を進められます。
ブラックSES企業を避け、より良い職場環境を見つけるためにも、ぜひ利用してみてください。
まとめ:SESには将来性があるので、しっかりキャリア戦略を考えよう!
SESには将来性があります。
キャリアをしっかり積んでいくためにも、優良SES企業を選ぶことが重要です。
さらに、スキルアップや資格を取得をすることで、自身の市場価値を高めていくことも可能です。
将来性のないSES企業に入社しないために、IT専門の転職エージェントの活用がおすすめです。