就職活動や転職活動など、エンジニアとしてのキャリアを築くうえで避けることはできない「自己PR」。
自分のスキルや経験をアピールし、企業に自分の価値を理解してもらうためのたいへん重要な手段となっているものの
自分の強みはどう言えばきちんと伝わる?
企業がどんな自己PRを欲しているのかわからない⋯
と悩む方はとても多いです。
「どんな質問よりも自己PRがいちばん難しい」と感じる方も珍しくなく、筆者ももともとその一人でした。
そのような悩みを抱える方に向け、今回はエンジニアとしての自己PRの基本の書き方と例文を経験者・未経験者別に紹介します。
また、注意点なども併せて紹介していきますので、ぜひ最後までご一読ください!
合わせて読みたい⇒ITエンジニアになるには?未経験から目指す3ステップや会社選びのコツ
エンジニアの自己PRはプログラミングスキルを入れるべき?
IT業界の自己PRでは、プログラミングスキルの有無が重視されるのは事実ではあるものの、必須というわけではありません。
現に実際のエンジニア採用ページなどを見てみると、スキルが有れば優遇されるものの、多くの求人では「未経験歓迎」となっています。
そのためスキルに自信がない場合でも、募集条件を満たしているなら積極的に応募すべきといえます。
また自己PRはプログラミング技術だけにこだわるのでなく、「ITへの関心」や「ロジカルシンキング」「協調性」など、企業が求める資質をバランスよく伝えるとより効果的です。
スキルや経験より、人柄や意欲が評価される場合もあることを念頭におき、積極的に挑戦することが成功のカギになります。
なお、プログラミングの知識を少しでもアピールしたいなら、以下の記事を参考に独学に挑戦するのもおすすめです。
⇒プログラミングスクールか独学か|向いている人の特徴やコツを紹介
エンジニアが自己PRに入れたい内容
エンジニアが自己PRに入れたい内容は、主に「意欲」「人柄」「資格」「経験・スキル」です。
この章では、それぞれくわしく解説していきます。
【未経験者向け】意欲
意欲を示すことは、経験が浅いエンジニアの自己PRとして必須です。
具体的にどのように学んでいるかや、どんな技術を習得中か触れることで、成長意欲や学習意識の高さを伝えられるからです。
採用担当者は実績や経験もそうですが、成長ポテンシャルを重視するため、積極的な姿勢と新しいことへの挑戦を恐れない姿勢を示しましょう。
【未経験者向け】人柄
人柄を強調することは、未経験者の自己PRでは重要になります。
協調性やコミュニケーション力、困難な状況への対処力など、技術以外の強みを述べることで、組織の一員として適応できることを示せるからです。
IT企業は基本的にチーム作業であって人柄は非常に重要ですので、積極的に自己PRに盛り込みましょう。
【未経験者向け】資格
資格は、基礎知識や技術の理解を証明する有効な手段です。
とくに未経験だったり経験が浅いエンジニアの場合、取得した資格や勉強中の資格を自己PRに盛り込むことで、より学習意欲を示せます。
さらに資格を通して得た知識やスキルを、業務にどう活かすか伝えることで、面接の通過率を上げることが可能になります。
おすすめのIT資格については、ぜひ以下の記事をご覧のうえ、参考にしてください。
⇒IT資格ランキングを初級・上級別にご紹介!【メリットや注意点も】
経験やスキルを盛り込む
経験やスキルが有るのであれば、ぜひ自己PRに盛り込みましょう。
実際に取り組んだプロジェクトや開発環境、使用した言語やツールなどを挙げると、エンジニアとしての権威性をアピールできます。
加えて課題解決のために工夫した点や学んだことを強調することで、より実践的なスキルがアピールできます。
システムエンジニアの自己PR例文
- 「私は未経験ではありますがITに強い興味をもっており、独学でプログラミング基礎を学んで参りました。持ち前の柔軟な発想と分析力を活かし、クライアントのニーズを形にする仕事に挑戦したいと考えています。自ら学ぶ意欲を武器に、成果を出すために精一杯がんばります。」
- 「私の強みは粘り強さと計画性です。大学でのアルバイト先の課題は業務効率化でしたが、スタッフ間のタスク管理法を見直す提案をし、作業時間20%削減を実現させました。IT業界は未経験ですが、このような”課題を見つけ出し改善策を実行する力”を発揮できると自負しています。」
どちらの例文も未経験であることを隠さず、むしろそれを補う努力や仕事に対する意欲を強調しています。
また具体例を話したり、数字を用いることで信頼性を高めることが可能です。
- 「自分はシステムの設計から運用まで、幅広い業務を3年間担当してきました。直近の物流管理システムの開発では、クライアント企業の作業時間を月間120時間削減することに貢献しています。迅速で高品質な開発に自信があるので、よろしくお願いします。」
- 「私は要件定義や基本設計など、上流工程に自信があります。以前の大規模ECサイトのリニューアルプロジェクトでは要件定義から運用まで主導し、ページ表示速度30%向上を実現しました。効率的なチーム運営と顧客満足度の向上で貢献したいと思いますので、よろしくお願いします。」
経験がある場合、上記のように具体例を上げること、そして自分が得意としていることを盛り込むことが大切です。
また自分の過去の経験となるとつい多く語ってしまいがちですので、コンパクトにまとめることが大切です。
アプリケーションエンジニアの自己PR例文
- 「私は未経験ながら独学でアプリ開発を学び、実際に簡単なタスク管理アプリを作成しました。この過程で設計から実装まで一通りの流れを経験し、また可読性の高いコードを書く重要性を実感しました。今後は御社で実践的なスキルを磨きつつ、ユーザーに喜ばれるアプリを開発したいと思っています。」
- 「以前の職場で業務効率化を目的としたツール選定や導入を担当し、その経験からIT技術の可能性に興味を持ち、応募に至りました。現在はプログラミングを独学しており、Pythonを用いたWebアプリ開発を学習中です。未経験ではあるものの、これまでの経験と学習意欲を存分に活かし、御社に貢献したいと考えています。」
どちらも未経験ながら、独学やこれまでの経験を通じて得たスキルや成果を具体的に挙げることで、前向きな姿勢と努力をアピールしています。
またアプリケーションエンジニアはトレンドの移り変わりも激しいので、上記のように実行力と学習意欲の高さをアピールできる内容が理想です。
- 「自分は5年間のアプリケーション開発経験を通じ、Webアプリからモバイルアプリまで幅広い技術を習得して参りました。とくにユーザー体験に重きを置きつつ、直感的なUI/UX設計も重視しながらユーザー満足度の向上を実現しています。よろしくお願いします。」
- 「これまでJavaとPythonを用いたアプリケーション開発を専門とし、バックエンドとフロントエンドの両方に対応してきました。効率的なコード設計とパフォーマンス最適化を意識した、高品質な成果物を作ることにこだわりがあります。よろしくお願いします。」
どちらもアプリケーションエンジニアとしての技術や開発領域に触れており、モダンなスキルセットを明確にアピールできています。
また上記のように、ユーザー満足度の向上や効率的なコード設計といった「成果に結びつく要素」をアピールすることで、実務的な貢献ができるのでおすすめです。
アプリケーションエンジニアを目指す方は、以下の記事の情報も参考になるので、ぜひお読みください。
⇛アプリ開発の基本的な順序とは?初学者向けに学習方法や費用などを詳しく解説!
Webエンジニアの自己PR例文
- 「独学でHTML、CSS、JavaScriptを学び、個人でブログを作成して運営しています。この経験を通じてフロントエンド技術を体系的に理解し、動くWebサイトを作る楽しさを実感しました。御社でもさらにスキルを磨き、実務経験を積みつつ成長していきたいと思っています。」
- 「私は前職で業務の効率化のために、簡単なWebツールを作成しました。これを機にWebエンジニアを目指すようになり、現在はReactやNode.jsの学習に取り組んでいます。未経験ですがこれまでの活かせる経験はすべて活かし、御社のWeb開発に貢献したいです。」
両方とも未経験者ならではの前向きな姿勢と学習意欲が前面に出ています。
Webエンジニアも技術のトレンドが頻繁に変わる分野なので、上記のように最新の言語やツールに関する知見があることをアピールしましょう。
- 「私はフルスタックWebエンジニアとして、フロントエンドとバックエンド両方のプロジェクトに参加してきました。ReactやNode.jsを使用してきたことから、迅速な開発とユーザーに優しいインターフェースの構築を得意としています。よろしくお願いします。」
- 「自分はSEOおよびパフォーマンスを意識したWeb制作経験があり、アクセス数増加に貢献してきました。またデザインから開発、運用まで一貫して行えることが強みです。よろしくお願いします。」
どちらも自分の取り組みがユーザー体験や事業成果にどう貢献したかを具体的に示しており、実績の信頼性をアピールできています。
また「フロントエンドとバックエンドの対応」「デザインから運用まで一貫して行える」のように、Webエンジニアとしてスキルセットの多様さや柔軟性をアピールしているのもポイントです。
インフラエンジニアの自己PR例文
- 「私はインフラエンジニアに必要な基礎知識を独学で学んでいます。Linuxサーバーの構築やネットワークの基礎を理解するため、自宅で仮想環境を使って実験を行い、システムの仕組みやトラブル対応を身に付けました。未経験ながら御社での実務を通じてより高い技術習得に努め、貢献していきたいと考えています。」
- 「前職でITサポート業務を担当しており、トラブル対応やユーザーサポートに携わってきました。現在はインフラエンジニアを目指し、クラウドサービス(AWS)の基礎を学びながら資格取得を目指しています。未経験ですが学んだ知識を活かし、御社のシステム安定運用に貢献したいです。」
いずれも具体的な学習経験、そして前職での関連するスキルをアピールしています。
インフラエンジニアは未経験からの転職が難しい分野なので、人一倍「自分で何かに取り組んだ」という姿勢を見せなければなりません。
未経験専門のIT転職エージェント「活学キャリア」なら、研修付きの求人を多数取り扱っているので、給料をもらいながら実務を学ぶことができるので、ぜひご検討ください。
- 「私はサーバー構築とネットワーク設定を中心に、インフラ環境の構築と運用を5年以上経験してきました。中でもクラウド環境構築が得意で、AWSやAzureを活用して安定したシステム運用を得意としています。よろしくお願いします。」
- 「これまで監視ツールを用いたシステムの運用・保守業務を行い、トラブルシューティングに迅速に対応できるスキルを培って参りました。効率的な自動化スクリプトの作成も可能で、運用負荷を削減した実績があります。よろしくお願いします。」
サーバー構築、ネットワーク設定、クラウド環境の利用といった具体的なスキルを出すことで、実務で即戦力になれることを間接的にアピールしています。
またトラブルシューティングや自動化スクリプトの作成といった、課題解決能力を強みとして述べており、業務効率化への貢献をアピールしています。
そして強みだけでなく、実際に挙げた成果についても言及して説得力を上げている点にも注目です。
データベースエンジニアの自己PR例文
- 「これまで独学でSQLを学び、データベース設計やクエリの最適化など実務で必須の知識を身につけて参りました。未経験ではありますが、論理的な思考力と学習意欲を活かし、貴社のデータ管理や最適化に貢献できればと考えています。」
- 「現在MySQLとPostgreSQLでデータベース構築の学習を進めており、仮想環境を使った小規模システムのデータベース設計と運用を試しています。未経験からの挑戦となりますが、前職で培ったコミュニケーション力を活かし、円滑なデータ管理に貢献できると自負しております。よろしくお願いします。」
具体的な学習経験や自主的な取り組みで経験がないことをカバーしています。
未経験の場合とくにデータベース関連のポートフォリオは作成が難しいので、まずはSQL言語、そして設計や最適化を自分で行っている姿勢を見せるのが重要です。
- 「私はSQLやNoSQLデータベースの設計・運用経験を活かし、大規模なデータベース環境でのパフォーマンスチューニングや可用性の確保を行って参りました。冗長化やバックアップの最適化で業務の安定性の確保には自信があります。よろしくお願いします。」
- 「私はデータベース設計の初期段階から運用まで一貫して行えるのが強みです。データ移行やセキュリティ管理も手掛けているほか、複雑なクエリの最適化でデータ処理速度を向上させ、業務効率化に貢献した実績もありますので、よろしくお願いします。」
いずれも業務効率化や安定性確保といった成果を具体的に述べるだけでなく、「自分の行動が組織にどのような価値を提供したか」を伝えています。
データベース経験者に求められるのは「安定性」や「正確性」なので、挑戦的というよりも、異常なく現状維持ができることをアピールしたほうがいいでしょう。
以下の記事では、データベースエンジニアの将来性について解説していますので、ぜひ併せてお読みください。
⇛データベースエンジニアの将来性は?需要やキャリアパスまで解説
ネットワークエンジニアの自己PR例文
- 「ネットワーク分野への強い興味から、独学でCCNA資格取得に向けて学習しています。現在、LANやWANの基本構造、ルーティングプロトコルの仕組みを理解できており、仮想環境を用いた小規模ネットワークの設計や構築の練習も行っています。未経験ですが実践環境で経験を積み、かつ自己学習を怠ることなく実務に対応していきたいです。よろしくお願いします。」
- 「私はネットワーク構築のスキル習得を目指し、現在オンライン講座を活用しながら勉強を進めています。最近は障害対応が得意なことを実感しており、仮想環境であらゆるトラブルケースをシミュレーションし、解決策を探る練習を楽しんでいます。これらの知識を御社で活かしつつ、より専門的な技術を身につけていきたいと考えています。」
意欲だけでなく、具体的にCCNA資格取得やオンライン講座を通じた学習、仮想環境を活用した実践的なトレーニングなど、取り組み内容を詳細に説明しているのが印象的です。
ネットワーク系は難解な分野でもあるので「好きであること」「興味をもっているから自発的に学習できる」点を見せるのがいいでしょう。
- 「自分はLANおよびWANの設計と運用、またCisco製品を使用したネットワーク構築の実務経験があります。トラフィック解析と障害対応の迅速さに自信があり、ネットワークの可用性を高める手法を模索するのが好きです。よろしくお願いします。」
- 「今までセキュリティポリシーに基づいたファイアウォールの設定やVPN構築を手掛けており、企業の情報セキュリティ強化に貢献しました。チーム内での情報共有と技術指導にも興味がありますので、よろしくお願いします。」
ネットワークエンジニアとしての具体的な業務経験が取り上げられており、かつ強みや得意分野もわかりやすく示されています。
ネットワーク関連はトラブルが起きると多大な影響があるので、障害対応やセキュリティ強化に関するエピソードを考えておきたいところです。
なお、ネットワークエンジニアの概要を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
⇛ネットワークエンジニアとは?仕事内容や魅力を徹底解説
ソフトウェア制御エンジニアの自己PR例文
- 「もともとソフトウェア制御分野に強い興味があり、独学でC言語と制御アルゴリズムを学び始めました。Arduinoを活用してセンサーやモーターの制御を行い、簡単なロボットを制作した経験もあります。持ち前の探求心と学習意欲を活かし、さらに実務で成長していきたいと思っています。よろしくお願いします。」
- 「大学の研究活動を通じて、MATLABを使ったシミュレーションや制御理論の基礎を学びました。また独学でPythonとC++のプログラミングスキルを身につけ、小規模な制御プログラムを開発した経験があります。そこで得た分析力と計画力を活かし、技術者として成長しますのでよろしくお願いします。」
未経験者であっても独学や大学でソフトウェア制御をしっかり学んだことが示されています。
ソフトウェア制御は大学や専門学校でもよく触れられる分野であり、独学でも学びやすいので、面接官には自分がやってきたことを惜しみなく積極的に伝えましょう。
- 「私はリアルタイム制御ソフトウェア設計・開発を5年間担当してきました。とくに産業用機器の制御プログラム開発が得意です。よろしくお願いします。」
- 「自分はIoT関連のプロジェクトで、マイコン制御のファームウェア開発を担当した経験があります。タイミング精度や安定性を重視したコード設計で、パフォーマンスの向上に貢献できればと思っています。」
リアルタイム制御やマイコン制御といった専門分野に精通していることをアピールし、即戦力になる姿勢を示しています。
ソフトウェア制御も今後の需要拡大が期待される分野なので、チャレンジ精神をアピールするのも効果的です。
社内SEの自己PR例文
- 「「大学でIT関連の基礎を学び、システムの運用管理に興味を持ちました。現在、社内の業務効率化を目的としたツール導入や、システムのトラブルシューティングに関する知識を独学で習得しています。持ち前のコミュニケーション能力を活かし、社内SEとしていち早く貢献できるよう努力いたします。」
- 「自分はこれまでITインフラやネットワークの基本的な知識を学んできました。現在、ネットワーク構築やサーバー管理のスキル向上のために自己学習を行っております。業務の改善や効率化に貢献する意欲を持ち、精一杯取り組んでいきたいと考えています。」
未経験であっても上記のように、問題解決能力やシステムの運用、トラブルシューティングなど自信をもっている点を前面に出すことで、評価につながります。
また社内SEは高いコミュニケーション能力を求められるので、この点がしっかりできることをアピール出来れば、他の応募者と差をつけることが出来ます。
- 「これまで3年間、社内システムの改善を担当してきました。業務プロセスの自動化と効率化の実現に貢献してきましたので、御社でもそれを発揮できればと思っています。よろしくお願いします。」
- 「私は社内システムの導入・運用を一手に引き受け、ITサポート業務の改善によりユーザーの利便性向上を達成してきました。社員からの信頼を得る迅速な対応力が強みです。よろしくお願いします。」
迅速な対応力や信頼獲得のためのコミュニケーション能力がアピールされているのが特徴です。
過去に積極的に業務改善に取り組んできた姿勢が伝わり、経験者として即戦力になれる可能性を感じられる内容となっています。
主に社内での作業を行うため、周りとの協調性や信頼性を感じさせることがポイントになります。
プログラマーの自己PR例文
- 「私は独学で、これまでPythonやJavaScriptを使用したアプリの開発に取り組んできました。未経験ではありますが、新しい技術に対する好奇心を武器に、1日でも早く貢献できるよう努力して参ります。」
- 「自分は大学でコンピュータサイエンスを学び、アルゴリズムやデータ構造に関する基礎的な知識を習得しました。またクラウドソーシングサイトにて、ReactやNode.jsを用いたアプリ開発案件を納品した経験があります。未経験ながら、即戦力として貢献できると考えていますので、よろしくお願いします。」
いずれも未経験ながら自己学習や個人のプロジェクトで得た技術や経験をアピールし、即戦力としての意欲を伝えています。
プログラマーは幅広い技術力が必要とされる職業なので、新しいものに興味をもつ好奇心を示せるといいでしょう。
- 「これまでJavaとC++を主に扱っており、効率重視のアルゴリズム設計を行ってきました。短納期プロジェクトでもバグの少ない高品質なコードを約束しますので、よろしくお願いします。」
- 「私自身、過去のPythonスクリプト開発経験を活かし、業務の自動化や効率化ツールを複数開発して参りました。持ち前の問題解決力と正確性を武器に、精一杯がんばりたいと思います。」
プログラマーならではの技術力や実績に対する自信を示すだけでなく、「効率」や「問題解決力」をアピールしている点に注目です。
加えてJavaやC++、Pythonなどの具体的な言語、また自動化ツールの開発などの積極性を提示することで、品質と信頼性を感じさせる内容となっています。
なおプログラマーの仕事の将来性については、以下の記事で詳しく言及していますので、ぜひ参考にしてください。
⇛プログラマーの仕事はAIに奪われる?数年後も活躍できるプログラマーになる方法を解説
フロントエンドエンジニアの自己PR例文
- 「私はHTML、CSS、JavaScriptを独学で学び、Webサイトの実装に自主的に取り組んできました。御社に入社した後も迅速にスキルを習得し、ユーザーが使いやすく満足してくれるインターフェース作りに貢献したいと思っています。よろしくお願いします。」
- 「現在ReactやVue.jsを学びながら、実際にフリーランス案件で経験を積み始めています。今後はコードの可読性や保守性を意識した開発、そしてWebデザインを学ぶ予定でおります。未経験ですが新しい技術を積極的に習得し、チームに貢献できるよう全力で取り組みます。よろしくお願いします。」
どちらも自己学習を通じた基礎的な技術や努力の姿勢をアピールし、未経験者としての素直な姿勢を示すことで、企業側に対して前向きな印象を与えています。
また具体的に学習中の技術(React、Vue.js)を挙げることで、実践的な意欲と今後の成長への期待を伝えています。
フロントエンドエンジニアは比較的ポートフォリオや実績が作りやすい職種なので、未経験であれば自主的に行動し、その結果を話すのが効果的です。
- 「自分はReactやVue.jsを用いたモダンなフロントエンド開発を行ってきました。ユーザーの視点を重視したUI/UX設計には自信があります。多くのプロジェクトを成功させた経験を活かし、御社でいち早く活躍できるようがんばります。」
- 「これまでJavaScriptを使い、直感的な操作感を持つWebアプリを多数開発してきました。SEOとパフォーマンス最適化の知見もあるので、御社でもこれらを存分に活かせたらと思っております。」
使用してきた技術や特定のスキルを強調し、即戦力になれることをアピールする内容です。
フロントエンドエンジニアは技術のアップデートやデザイントレンドが頻繁に変化する分野なので、今後の成長を期待してもらうためにも「継続的な学習意欲」を盛り込むのが効果的です。
バックエンドエンジニアの自己PR例文
- 「これまで独学でPythonやDjangoを学んできました。具体的には仮想環境を用いてAPIの設計やデータベース連携を実践したり、実際に小規模なWebアプリ構築を行っております。自己学習を継続しながら実務経験を積み、スキルをさらに深め御社に欠かせない人材になりたいです。よろしくお願いします。」
- 「独学でJavaとSpring Frameworkを学び、仮想環境を使ったバックエンドシステムの構築に挑戦しました。基本的なデータベースおよびシステム設計の流れは理解しております。今後は実務を通じてさらにスキルを伸ばし、持ち前の論理的思考力も活かしながら、御社の成長に貢献したいと考えています。」
未経験でありながら具体的な学習内容や実践経験、そして貢献できることを強調し、採用後の活躍を期待させる内容となっています。
フロントエンドエンジニアに比べると小難しいロジックの理解が求められるので、とにかく自分で何かしら実践していること、また論理的思考が得意であることを話せると強いです。
- 「PHPをはじめとするサーバーサイド言語、また多数のAPI開発とデータベース管理を経験して参りました。ゆくゆくはクラウド関連の大規模開発に携わるのが目標です。よろしくお願いします。」
- 「高負荷環境でのアプリケーション開発に携わった経験があり、スケーラビリティのあるシステム設計を行いました。中でもマイクロサービスアーキテクチャに関する知識を活かしたプロジェクト進行が得意です。よろしくお願いします。」
具体的な経験とできることを明確に伝えつつ、将来の目標、そして得意分野などを示している王道の自己PRです。
バックエンドエンジニアの実務ではAPIやデータベースなど、プログラミング以外にも多くの周辺知識が必要になります。その経験をコンパクトにまとめて話しましょう。
またバックエンドエンジニアも傾向としては保守的な職種なので、目標が含まれているとより成長意欲やその人自身の魅力が伝わります。
以下の記事では、バックエンドエンジニアの年収について解説しているので、興味のある方はぜひご一読ください。
⇛バックエンドエンジニアの年収は低い?フロントエンドとの違いや将来性を解説
データサイエンティストの自己PR例文
- 「私は現在データサイエンティストを目指し、独学でPythonやデータ分析手法を学んでいます。中でもとくに機械学習や統計モデリングに興味があり、Kaggleなどで実践的な課題にも取り組みました。好奇心と知識欲は誰にも負けない自信があるので、よろしくお願いします。」
- 「データ分析スキルを発展させるため、SQLやPythonの実践的なコーディングを学びました。中でもデータの可視化、つまり分かりやすく情報を伝える資料作成などが得意と感じています。未経験ではありますが迅速に知識を吸収し、御社に欠かせない人材になるようがんばります。」
データサイエンティストは未経験から目指すのは難しい分野であることも事実です。
これまで学習してきたスキル、実践してきたこと、そしてその中で見つけた自分の得意領域、できることとやりたいこと、これらを前面に出すことが得策になります。
- 「私はPythonとRを駆使したデータ分析を2年半経験してまいりました。ビジネスインサイトの抽出はもちろん、機械学習モデルの実装なども行えますので、よろしくお願いします。」
- 「これまでビッグデータ処理と可視化ツールを使用し、より正確でわかりやすい分析に注力してきました。最近は複雑なデータから、分析結果をわかりやすく伝えるためのプレゼンテーション力の勉強も行っています。よろしくお願いします。」
PythonやR、ビッグデータ処理、機械学習モデルの実装など、実務で必要な技術をわかりやすく明示した内容です。
また単なる技術力だけでなく、ビジネスインサイト抽出やプレゼンテーション力向上を挙げ、業務改善につなげられる応用力を強調している点がポイントになります。
データサイエンティストになる方法をより詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
⇛データサイエンティストになるにはどうすればいい?勉強方法やコツを解説!
プロジェクトマネージャーの自己PR例文
- 「もともと複数のタスクを並行して進める業務に携わっており、スケジュール管理やチーム間の調整を行いながら成果を上げてきました。これまで同様にチームメンバーとのコミュニケーションを最重要視しつつ、プロジェクトの成功に向けて尽力したいです。」
- 「学生時代のゼミ活動で、リーダーとしてメンバーの意見を取りまとめ、プロジェクトの進行管理を行った経験があります。期限内に目標を達成するための計画立案や、突発的な課題への柔軟な対応を経験してきたので、プロジェクトマネージャーとしてもこの経験を活かせると考えています。」
プロジェクトマネージャーも未経験からなるのは難しい職業なので、求められるスキルをしっかり理解し、過去の経験とつなげてアピールしましょう。
効率化や課題解決といった「成果」も述べることで、意欲を十分に伝えることができます。
- 「これまでプロジェクトマネージャーとして、あらゆる大型プロジェクトを成功に導いた経験があります。プロジェクト全体の進捗管理とリソース調整はもちろん、関係者とのコミュニケーションを重視しています。よろしくお願いします。」
- 「私はこれまでプロジェクトマネージャーとして、リスク管理と、メンバーが主体的に動ける環境づくりに携わりました。全体を俯瞰して見渡すことと、柔軟な対応力には自信がありますので、よろしくお願いします。」
進捗管理やリソース調整、リスク管理など、プロジェクトを円滑に進めるための具体的な能力を経験者目線でアピールしています。
コミュニケーションや環境づくりといった「チーム全体のパフォーマンス最大化のための配慮」を強みにすることも、信頼性をより高めるために重要です。
ITコンサルタントの自己PR例文
- 「私はITを活用した課題解決に強い関心があり、これまであらゆる手法で業務分析や改善提案のスキルを磨いてきました。現在、独学でシステム設計やプロジェクト管理の知識を学び、資格取得にも挑戦中です。御社でITコンサルタントとして働く機会をいただけましたら、現場の声を大切にしながら精一杯問題解決に取り組みたいと思います。よろしくお願いします。」
- 「現在、独学でITスキルを習得しながら、業務フローの効率化やツール導入のシミュレーションを実践しております。御社でITコンサルタントとしての機会をいただけたら、これまでの営業職で培ったヒアリング力、そしてクライアントのニーズを汲み取った問題解決能力をいかんなく発揮できると自負しています。」
自分がどのようにスキルを学び、どのように実務に活かすかがしっかり伝わる内容となっています。
また未経験ながら、ITコンサルタントとして必須の「コミュニケーション能力」や「問題解決力」をアピールし、クライアントのニーズに応える姿勢を見せているのもポイントです。
- 「私はこれまでITコンサルタントとして従事し、ERP導入プロジェクトでは要件定義から運用定着まで一貫して関わってきました。プロジェクト管理スキルも強みのひとつで、複数の部門間での調整を円滑に行って参りましたので、この経験を御社でも活かせればと思っています。」
- 「私は過去にCRMシステム導入プロジェクトを主導し、顧客満足度を20%向上させると同時に、営業プロセスの可視化を実現しました。コミュニケーション能力にも自信があり、技術部門と非技術部門の架け橋として活躍してきました。今後もクライアントの事業価値向上を目指し、IT戦略立案から実行まで幅広く貢献したいと考えています。」
経験者であれば、上記のようにプロジェクトの成功事例や担当した業務の範囲をしっかりと盛り込みましょう。
またそれらの経験がどのように役立ったのかを明示し、かつ今後の目標などで成長意欲をアピールできれば、好印象を与えられるでしょう。
ヘルプデスクの自己PR例文
- 「私は人とコミュニケーションを取ることが得意で、これまでアルバイトでお客様対応を行ってきました。迅速で丁寧な対応を意識してきたので、ヘルプデスク業務でもこの経験が活かせると思っております。未経験ですがこれまで学んだ知識と経験を活かし、ユーザーに良質なサポートを提供できるよう努めてまいります。」
- 「以前の職場では問題解決を早急に行うため、冷静さが求められていました。御社のヘルプデスク業務においてもこのスキルを活かし、ユーザーに満足してもらえるサポートを提供したいと思っています。PCトラブルシューティングやネットワークの基本的な設定については、独学で理解しています。よろしくお願いします。」
ヘルプデスク業務はコミュニケーション能力と冷静さが必須なので、ユーザーと円滑にやり取りし、問題をその場で迅速かつ冷静に解決する力がないと難しいでしょう。
上記の自己PRではその点がきちんと網羅されているほか、PCなどのIT知識を独学で習得していることも盛り込まれており、強い意欲が伝わる内容となっています。
- 「これまでITシステム利用者の課題を解決し、円滑な業務環境の提供に携わってきました。専門用語を使わずわかりやすく説明するのが得意で評判を得ていたので、これを活かし御社の業務効率化にも貢献できればと思っています。」
- 「私の強みは、利用者の視点に立ったコミュニケーション力です。過去にもシステム導入後の問い合わせを分析し、よくある質問をガイド化して対応時間を30%短縮しました。企業のIT運用を支える人材としての自覚をもち、精一杯がんばります。」
どちらもコミュニケーション力を強調している点がポイントです。
未経験者でシステムや技術に詳しくなくても、ユーザーに対して分かりやすく、丁寧に説明できる能力をアピールすることは、ヘルプデスクの仕事において重要となります。
なお、以下の記事では、IT企業の勤続年数や将来性の高いIT企業を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
エンジニアが自己PRを作る際のポイント3選
自己PRは自分の魅力を伝える重要な要素にもかかわらず、何をどのように書けばいいのかわからない、もしくはイメージすらできない方は非常に多いです。
ですが自己PRは、以下3つのポイントを押さえるだけで説得力のあるものに仕上げることが可能です。
この章では、自己PR作成のコツや効果的な伝え方、そして採用担当者の心をつかむ方法をお伝えします。
企業が求める人物像やスキルから逆算する
エンジニアの自己PRを作る際は、企業が求める人物像やスキルを把握することから始めましょう。
そのためには募集要項や会社のビジョンを徹底的にリサーチし、自分の経験や強みと照らし合わせてアピール内容を設計しなければなりません。
単純な例ですが、たとえばチーム開発を重視する企業には協調性やリーダーシップの経験を強調し、技術力を重視する企業には具体的なプロジェクトやスキルを深掘りして説明するといった具合です。
自分らしさや自分の軸を決める
他の候補者と差別化を図るために、自分がエンジニアとして「何を大切にしているのか」「どんな価値観や目標を持っているのか」といった軸を定めましょう。
たとえば「ユーザー目線を常に意識したシステム開発」だったり、「最新技術への挑戦を惜しまない姿勢」など、あなたの行動や思考を支える軸を明確に伝えます。
この軸を持つことで説得力が増し、企業に「信頼できる人材」と思ってもらえる可能性が高くなります。
逆にこの軸がブレていると、面接中にとっさの質問に答えられなかったり、回答で嘘に嘘を重ねることになりがちです。
転職の軸に「将来性」を盛り込む方は、以下の記事が参考になるので、ぜひご一読ください。
具体的なエピソードを含める
自己PRをより印象的にするには、エピソードを盛り込むことが重要です。
たとえば「〇〇プロジェクトで開発期間を20%短縮した」だったり「トラブル対応で顧客満足度を10%向上させた」など、数字や成果を交えて語ると説得力が増します。
加えてそういった課題にどう向き合い、どのように解決したかも詳しく述べることで、あなたのスキルや仕事への姿勢をさらにアピールできます。
エピソードは自分の強みをより印象づけるうえで効果的なので、必ず取り入れるようにしましょう。
エンジニアが自己PRを作る際の注意点
自己PRはいくつかの注意点を押さえていないと強みが伝わらず、むしろマイナスイメージを与えるリスクもあります。
せっかくのアピールの機会を無駄にしないために、この章で自己PRを作る際の見落としがちな注意点について押さえておきましょう。
自分が不利になる弱みなどは言わない
基本的に面接は「自分という商品を売り込む場」なので、弱みは聞かれない限りは言わないほうがいいでしょう。
もし聞かれたら、その弱みを補う成長を後に付け加え、結果的に自分のメリットを提示するような言い方をしましょう。
たとえば、
「ひとつのことに集中しすぎて周りが見えなくなることが欠点だったのですが、最近ポモドーロ・テクニックという手法を実践したところ、キリが悪くてもスパッと中断できるようになりました。
結果としてきちんと集中することとしっかり休むこと、両方を上手に行えるメリハリを身につけられたと実感しています。」
といった具合です。
長話にならないよう意識する
基本的に、自己PRは簡潔にまとめましょう。
長すぎる話は聞き手からすれば内容が入ってこないので、自分のアピールポイントはもちろん、メリットも伝わりにくくなるからです。
まず伝えたい強みを1〜2つに絞り、それを具体的なエピソードで補足する構成が理想的です。
長さにすると15秒~20秒あれば十分で、例文は本記事の前項で紹介しているのでぜひ参考にしてください。
嘘で固めるのではなく言い方を工夫する
自己PRでは、事実を元にアピールすることが大前提です。
嘘を交えると面接官に見抜かれるリスクがあり、信用を失ってしまうからです。
ただし事実をそのまま伝えるだけでは不十分なことも事実で、言い方でよく見せたり、やんわりした言い回しなどを習得するに越したことはありません。
たとえば「未経験」と言うよりも「自主学習にて基本的なスキルは習得済み」と言うと印象は変わります。
嘘にならない程度の上手な言い回しは、しっかり考えておきましょう。
まとめ
エンジニアの自己PRは面接時にかならず話さなければならないものであり、それでいて受験者の印象をよくも悪くも大きく左右してしまいます。
そのため、自己PRが魅力的であるほど、面接の通過率は大きく上がるといっても過言ではありません。
自己PRは難しいと思われがちですが、企業が求める人物像をリサーチのうえ、それに見合った「自分を雇うメリット」を提示するのがポイントです。
本記事を参考に、ぜひ採用担当者から「この人と働きたい」と思われるような自己PRを作り、内定を勝ち取りましょう!
自己PRの作成に不安がある方は、IT専門の転職エージェントの活用がおすすめです。
活学キャリアでは、未経験からIT業界への転職を徹底サポートしてもらえます。