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インフラエンジニアは何種類ある?5職種の仕事内容・資格・将来性を解説!


インフラエンジニアの種類が多くて違いが分かりにくい!



ネットワークとサーバー、どちらから手を付けるべき?
現場でよく聞く悩みは、おおよそ「役割の境界線が見えない」ことに集約されます。
まずは全体像を押さえれば、学ぶ順番も転職の軸もはっきりするでしょう!
本記事では、インフラエンジニアの種類を5職種に整理し、仕事内容や担当フェーズ、必要資格、求人需要、将来性を図と表で比較します。
本記事を読めば、インフラエンジニアの種類ごとの役割と違い、身につくスキル、取るべき資格などが一目で分かり、自分に合うスタート地点と次の行動が明確になります。
- 5職種と関与フェーズの全体像
- 「職種×フェーズ×基盤」による学ぶ順番・案件選びの基準
- 未経験向けの入口職種と優先資格の学習順序
- 主要5職種の具体的な業務内容と代表的なツール
- 3つの将来像と環境選びのポイント
インフラエンジニアの種類は?まず全体像を理解しよう
インフラの種類は、以下の3軸で見ると迷いが減ります。
- 職種
- フェーズ
- 基盤
本章では主な立ち位置と、関わる工程を簡潔に整理し、学ぶ順番や求人選びの基準を明確にしていきます。
種類の分け方(職種別・フェーズ別・基盤別)を簡潔に整理
職種×フェーズ×基盤の交点が案件の実像であり、必要スキルや夜勤有無、キャリアの広がりもここで決まります。
以下、一覧表にまとめました。
区分 | 内容 |
---|---|
種類(役割別) | ネットワーク / サーバー / データベース(DB) / セキュリティ / クラウド |
フェーズ(工程) | 要件定義 / 設計 / 構築 / 運用 / 保守 |
基盤(インフラ環境) | オンプレミス / 仮想化 / クラウド |
まずは「自分が関与したいフェーズ」と「学びたい基盤」を定めること。
そして、入口(運用)と到達点(設計など)を結ぶことで、遠回りを防げます。
【図解】5職種の仕事内容・求人需要・キャリア展望の比較表
5職種それぞれの「主な業務」「担当フェーズ」「将来の広がり」「求人需要」を可視化したものが次のとおりです。
職種 | 主な業務内容(担当領域) | 主なフェーズ | 将来のキャリアの広がり(未経験からの展望) | 求人需要 |
---|---|---|---|---|
ネットワークエンジニア | ルーター/スイッチの設定、通信経路の管理 | 設計・構築・運用・保守 | 他職種にも応用しやすく、幅広い基盤知識を習得可能 | ◎ 多い |
サーバーエンジニア | OS設定、仮想環境構築、運用監視 | 設計・構築・運用・保守 | システム全体を理解でき、クラウドや上流工程に進みやすい | ◎ 多い |
データベースエンジニア | DB設計、性能チューニング、障害対応 | 設計・運用・保守 | 専門性が高く、エキスパートとして強みを持てる | △ 少なめ |
セキュリティエンジニア | 脆弱性診断、アクセス制御、セキュリティ設計 | 設計・運用 | 専門スキルで需要が高く、責任あるポジションに進める | ○ 中程度 |
クラウドエンジニア | AWS/Azure等クラウド環境の構築・運用 | 設計・構築・運用 | 需要急増中で、未経験からでも挑戦しやすい領域 | ◎ 急増中 |
現在地(担当フェーズや保有資格)と目標(設計・自動化など)を照らし合わせ、優先して伸ばす領域を確認しておきましょう。
インフラエンジニア主要5職種の役割と違い


インフラエンジニアにはサーバー、ネットワーク、データベース、セキュリティ、クラウドの5種類があります。
本章では仕事内容の細部に踏み込むのではなく、「それぞれの役割の違い」に絞って整理します。
仕事内容の流れや全体像を知りたい方は「インフラエンジニアの仕事とは?わかりやすく解説した記事」をご覧ください。





筆者は以前、監視オペレーターからサーバー運用へキャリアを広げ、自動化を任された結果、紆余曲折を経て構築メンバーに昇格したことがあります。
それは最初に各職種の業務内容と担当フェーズを理解していたこと、そして「案件選定と学習計画を運用強化→IaC→設計」など、順序立てて学習を行い、成長の遠回りを防げたことが大きかったと思っています。
本章では主なインフラ5職種について、日々の具体的なタスク、関わるツールなど要点整理しますので、参考にしてください。
ネットワーク管理エンジニア
ルータ/スイッチ設定、経路設計、監視の保守を担います。
基本的に設計〜構築〜運用に広く関与し、障害切り分けの初動が速い人に向きます。
未経験は監視・運用から入り、トラフィック解析や自動化で構築経験を積むと価値が上がります。
サーバー構築・運用エンジニア
各種OS設定、仮想基盤構築、監視運用が中心です。
運用で基礎を固め、IaC(Infrastructure as Code)、構成管理、コンテナに踏み込むと抽象度の高い設計へ進みやすいです。
クラウド移行案件とも親和性が高い領域です。
データベース運用エンジニア
スキーマ設計、性能チューニング、バックアップ設計などを担当します。
基本的にOracleやMySQL、PostgreSQLを扱い、可用性と整合性のトレードオフ判断が肝です。
未経験参入はやや難度が高めですが、
- 運用監視
- バックアップ運用
- SQL最適化
の順で段階的に伸ばせます。
情報セキュリティエンジニア
脆弱性診断、ログ・ID管理、アクセス制御、セキュリティ設計を横断的に担当します。
基盤の広い理解に加え、規程や監査の観点も求められます。
運用から検知・分析の精度を上げ、ゼロトラストやEDR(端末防御)、SIEM(統合監視)の設計などに関与できると価値が高いです。
クラウドサービスエンジニア
AWS/Azureでネットワーク、ストレージの設計・構築・運用を担います。
未経験はオンプレ運用やサーバー基礎を足場に、学習は
- 本や動画で見るだけじゃなく、実際に自分の手でクラウドやサーバーに触れる
- クラウドサービスを安全に使う正しい設計の考え方「Well-Architected」を学ぶ
- 各種設定をプログラムコードとして書く「IaC」を覚える
の順で実践力を高めると良いでしょう。
クラウドは設計思想と自動化が鍵となります。
その他、仕事内容ややりがいについてもっと詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。


未経験から転職しやすいインフラエンジニアの種類はどれ?
- ネットワーク運用・監視
- サーバー運用
- クラウド運用補助
- DCオペレーター
- データベース運用/セキュリティ運用
結論、入口は「運用・監視」寄りの職種が最短です。
具体的には、ネットワーク運用/サーバー運用/クラウド運用補助(ヘルプデスク含む)あたりが狙い目です。
求人量と育成前提の案件が豊富で、半年〜1年で構築や自動化に広げやすいです。
DBやセキュリティは専門性が高く入口はやや狭めですが、運用で土台を作れば十分に到達できます。
インフラエンジニアに求められる専門知識・資格


インフラの専門知識と資格は、運用から設計・自動化へ進むための地図のようなものです。
本章ではネットワーク系とサーバー系に絞り、必須知識・評価される資格・学習順序と実務への活かし方を整理します。
ネットワーク系
通信基礎、ルーティング、冗長化、監視・ログ、変更管理などが核です。
ツールはCisco IOS/JunOS、Wireshark、Ansible等がよく使われます。
資格はCCNA(必須級)やCCNP(任意)が有効で、学習は基礎、設計、自動化の順が効率的です。
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サーバー系
以下のようなものが主になります。
- Linux/WindowsのOS基礎
- ユーザー/権限
- ログ・バックアップ
- パッチ管理
- 仮想化(VMware/Hyper‑V)
- 監視
資格はLinuC/LPIC(Lv1-2)を軸に、AWS SAAでクラウド理解を補強できるでしょう。
学習はLサーバー基礎と並行してネットワークの理解を体系化すると、運用から設計・自動化への移行が早まります。
そこで、基礎~実機演習まで一気通貫で学べる「CCNA取得コース」を活用しましょう。
学びやすいアニメーション講義+実機演習で知識の定着が図れ、YCNE対応で現場力も強化できます。
まずは内容を確認して、ぜひお気軽に進め方など相談してください。
データベース系
リレーショナルDBの正規化、SQL、トランザクション分離、バックアップ/リカバリが柱です。
主要製品はOracle、MySQL、PostgreSQLなどとなります。
資格は「Oracle Bronze/Silver」、また「OSS‑DB Silver」が評価対象になります。
セキュリティ系
機密性・完全性・可用性の設計と運用が中心です。
暗号、脆弱性管理、パッチ、ログ分析などがメインとなります。
ネットワークとOSの基礎→監視運用→ゼロトラスト設計へ段階的に学ぶと効果的です。
資格は、下記いずれかを取得できれば間違いありません。
- 情報セキュリティマネジメント試験
- CCNA
- CompTIA Security+
セキュリティはITやAIが発展するにつれ、需要が間違いなく拡大していく分野なので将来性は高いです。
たとえば筆者の現場では、クラウド導入とAIの試用を始めた直後、不審ログインや迷惑メールの相談が急増しました。
問い合わせ対応の案件数(対応チケット)も月に約2倍となり、担当は2人から5人に増員され、需要の右肩上がりを強く実感しています。
クラウド系
AWSやAzureなどのサービス上で、ネットワークやサーバー、保存場所を設計・運用します。
学ぶ順番は、
- 基礎用語の理解
- 手を動かす学習
- コードで設定を自動化
- 止まらない仕組みと料金の最適化
が最適です。
資格はAWSは「Certified Cloud Practitioner」、またAzureは「AZ‑900」が定番となります。
以下の記事では、目指し方や資格に関する情報をより詳しく記していますので、興味があれば読んでみてください。


インフラエンジニア職種別の将来性と市場動向
市場全体の将来性や平均年収などを詳しく知りたい方は、こちらで解説しています。


そして、ここまで紹介したインフラエンジニアの職種別の将来性と市場動向を一覧にすると、次のようになります。
職種 | 将来性のポイント |
---|---|
ネットワーク系 | IoTやエッジコンピューティング、自動化(AI活用)への対応が増え、知識の幅が広がる |
サーバー系 | オンプレから仮想化・クラウドへの移行に伴って設計・運用スキルの重要性が増す |
データベース系 | DBaaSやクラウド連携などの動向で、専門性を活かしたスキルが今後も安定的に求められる |
セキュリティ系 | セキュリティリスクの高まりと共に専門性が重宝され、将来的にも重要な職種として期待 |
クラウド系 | クラウド技術とAIの接続スキルが価値に。未経験→クラウドでのキャリア構築も十分可能 |
全体の傾向 | DXの進展により、幅広いインフラ技術の知見が必要とされ、エンジニアの活躍領域が拡大中 |
以下ではインフラエンジニアの将来性についてさらに深く解説しているので、ぜひ併せてお読みください。


インフラエンジニアの成長ステップと将来像


成長の道は「広く学ぶ」か「深く極める」かで変わります。
本章ではゼネラリスト、スペシャリスト、そしてマネジメント/アーキテクトへの進み方を示し、必要スキルと次の一手を具体化します。
キャリア全体像を整理したい方は以下も参考になります。


幅広い分野を扱うゼネラリストの道
ネットワークもサーバーもデータベースも横断して対応します。
障害対応や要件調整で全体最適を意識し、スクリプトなどで運用を効率化も行います。
最初は運用で基礎を固め、監視改善や自動化の提案で役割を広げることが多いです。
実はインフラエンジニアの実態はほとんどがこちらで、特定分野だけでなく幅広いスキルが求められています。
特定分野を極めるスペシャリストの道
データベース、セキュリティなど一領域を深堀りし、難易度の高い課題を解決します。
スペシャリストを目指すなら、まず好きな分野を一つ決め、その分野の小さな仕事から始め、実績を積み重ねていくことが重要です。
マネジメントやアーキテクト職への道
要件定義から全体設計、コストと信頼性のバランス、進行管理までを統合します。
設計レビュー、見積もり、SLA設計、リスク管理の経験が重要です。
シニアとして技術の判断軸を磨き、説明責任を果たすことが求められるので、業務理解や予算感覚を学び、関係者との合意形成を主導できると門戸が開けます。
上流を目指すなら、設計レビューやSLA設計に触れられる環境選びが重要です。
活学キャリアは、育成前提の求人やレビュー文化が根付いた企業を厳選し、同一担当者が企業側へあなたの意欲や強みを具体的に伝えます。
また、厳しい基準を満たす求人のみ紹介しており、書類作成から面接準備、入社まで一貫サポート。
上流志向の現場に近づきたい方は、まずは相談から始めてください。
まとめ:種類を理解すれば後悔しないキャリア選択ができる
職種×フェーズ×基盤で全体像を整理し、現在地と目標(例: 運用から設計)を着実に結べれば、学ぶ順番と案件選びが明確になります。



筆者は先にキャリアパスを作成したうえで監視から出発し、構築と自動化へ早く進めました。
入口職種と当面の資格を決め、確実に前進してほしいと思います。
そして、ゆくゆく上流を見据えるなら、最初の環境選びが最も重要です。
活学キャリアは厳しい基準を満たす求人のみを扱い、同一担当が書類から面接まで伴走します。
希望と条件を無料相談で整理し、成長できる現場へつなげてみてはいかがでしょうか。