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セキュリティエンジニアの勉強完全ガイド!基礎知識・資格・教材の選び方

「セキュリティエンジニアを目指したいけど、何から勉強すればいいのかわからない」
そんな悩みを持つ人は多いはずです。
専門性が高い職種だからこそ、やみくもに勉強を始めても挫折しやすく、効率的な学習ステップを踏むことが大切です。
本記事では、未経験からでも着実にスキルを身につけられる勉強法を徹底解説します。
必要な基礎知識、資格取得のための学習方法、初心者におすすめの教材や書籍まで紹介!
- セキュリティエンジニアに必要な基礎知識と学習の優先順位
- 効率的な勉強法と資格取得の進め方
- 初心者でも安心して取り組める教材や継続のコツ
セキュリティエンジニアに必要な基礎知識
セキュリティエンジニアを目指すうえで、最初に押さえておくべきは「基礎知識」です。
いきなり専門的なセキュリティ技術から学ぶのではなく、土台となるネットワーク・OS・基本的なセキュリティ技術を理解することが重要です。
IPA(情報処理推進機構)の調査でも、「基盤知識の不足がセキュリティ人材育成のボトルネック」 と指摘されています
ネットワークの基礎とセキュリティ視点での理解
インターネットは「家と道路」のようなものです。
家(PCやサーバー)を安全に守るには、道路(ネットワーク)の仕組みを理解する必要があります。
・IPアドレス=住所
・DNS=住所録
・TCP/IP=道路の交通ルール
これらを知ると「攻撃者がどこから侵入してくるのか」が見えるようになります。
たとえばDDoS攻撃は「道路を渋滞させて家に入れなくする攻撃」と考えるとイメージしやすいでしょう。
Linuxの基本操作と環境構築
セキュリティエンジニアが触るサーバーの多くはLinuxで動いています。
「ファイルをコピーする」「誰がアクセスできるかを設定する」といった基本操作ができれば十分なスタートです。
例:
ls → フォルダの中身を確認する
chmod → 鍵をかけるイメージでアクセス制御
tail /var/log/… → 防犯カメラを見るようにログを確認
まずは自分のPCに無料で仮想環境を作って、練習するのがおすすめです。

セキュリティ基礎技術(暗号化・脆弱性診断・ログ分析)
セキュリティの世界では「通信を盗み見られない」「弱点を悪用されない」「不正が起きたら気づける」が重要です。
暗号化:通信を金庫に入れるイメージ(SSL/TLSなど)
脆弱性診断:ドアや窓に鍵がかかっているかを点検すること
ログ分析:監視カメラの映像をチェックして不審者を発見すること
これらを理解することで、エンジニアとしての土台が固まります。
実際のセキュリティ問題は、利用者由来のものがほとんどです。
そのため、悪意のある人にアクセスさせないように複雑なパスワードを設定するように促したり、不審なメールが届いた場合には開封せずに報告するようなフローを整える必要があります。
このようなセキュリティ啓発もセキュリティエンジニアの仕事の一環です。
効率的な勉強法と学習ステップ
セキュリティエンジニアを目指す人にとって、一番の課題は「どこから勉強を始めればいいのか」です。
闇雲に専門書を読み漁るよりも、学習ステップを踏んだほうが効率的で挫折もしにくいです。
ここでは、未経験から始める人向けにおすすめの勉強法を3つ紹介します。
独学で学ぶ方法(書籍・演習環境・動画教材)
1. 書籍で体系的に学ぶ
初心者は「基礎を固める本」から始めるのが安心です。
・『Linux標準教科書』(無料公開/LPI-Japan)
・『ネットワークはなぜつながるのか』
・『情報処理教科書 情報セキュリティマネジメント試験』
2. 演習環境で手を動かす
- 自宅PCにVirtualBoxを入れてLinux環境を構築
- 無料サービス「TryHackMe」や「Hack The Box」で基礎からハッキング演習
→ 手を動かすことで、知識が「使えるスキル」に変わります。
詳しい操作方法は以下記事で解説していますのでご覧ください。
▶︎Linuxのインストール手順を徹底解説!おすすめエディタや注意点も紹介
3. 動画教材で理解を深める
- Udemyの「サイバーセキュリティ入門」コース
- YouTubeの実演解説(環境構築やログ分析のやり方)
(例:「Kali Linux Tutorial」「Linux Basics」)
学習の全体像を知りたい人は セキュリティエンジニア なるには の記事を参考にすると、キャリア全体と勉強のつながりがわかります。

スクールや研修を活用する方法
独学が不安な人は、スクールや研修を活用するのも有効です。特に未経験者は「何をどの順番で学ぶか」をプロに導いてもらえることで挫折を防げます。
●オンラインスクール
例:N予備校(セキュリティ入門)、TECH PLAY Academy など
●企業研修型
セキュリティ専門会社や大手SIerが未経験向け研修を実施
●転職支援付きスクール
資格+転職支援まで受けられる 活学ITスクール LPICコース
スクールは費用がかかりますが、独学より短期間で実践スキルを習得できるメリットがあります。キャリアに直結させたい人におすすめです。
活学ITスクールのLPICコースでは、給付制度や全額キャッシュバック制度もあり、未経験からセキュリティエンジニアを目指す人にとって最初の土台づくりに非常に有効 です。
特に独学が不安な人や、最短で転職につなげたい人にはおすすめできます。
ただし、Linuxだけで満足せず「ネットワーク」や「セキュリティ基礎」も併せて学ぶのがベストです。
興味がある方は、無料カウンセリングにてお問い合わせしてみてください。
CTF・セキュリティ演習環境で実践力をつける
CTF(Capture The Flag) は、セキュリティ知識をゲーム感覚で学べる競技です。
暗号解読
Web脆弱性の発見
フォレンジック(ログ調査)
などの課題を解くことで、現場に近いスキルを習得できます。
また、大学や企業が主催するCTFイベントもあり、初心者向けのチュートリアルから参加できるものもあります。
加えて、演習環境 としては以下がおすすめです。
TryHackMe:初心者向けにガイド付き
Hack The Box:中級者以上向けに実践課題が豊富
Kali Linux:ペネトレーションテスト用の環境が最初から用意されている
CTFや演習環境は、未経験から「実務経験に近い体験」を積める貴重な機会です。
転職面接でも「演習でこんなスキルを身につけた」と具体的に話せる強みになります。
おすすめの資格と勉強の進め方
セキュリティエンジニアを目指すうえで、資格は「何を勉強するべきか」を整理し、学習のペースメーカーになる存在です。
資格そのものが目的ではなく、勉強過程で得られる知識やスキル を実務にどう活かすかを意識することが大切です。
セキュリティエンジニアの資格について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

情報セキュリティマネジメント試験(入門向け)
IPA(情報処理推進機構)が実施している国家資格で、IT初心者でも挑戦しやすいレベルです。
勉強の位置づけ:セキュリティ基礎を広く網羅できるので、最初の学習ゴールに最適
おすすめ学習法:過去問を繰り返し解く → 正答率6割以上を目安に合格ライン
実務とのつながり:セキュリティ用語や基本的なリスク管理の理解が深まる
さらにキャリア全体のステップを知りたい方は、「セキュリティエンジニア なるには」の記事も参考になります。

応用情報技術者試験(キャリアアップ基礎)
IT全般に加え、セキュリティ分野が試験範囲に含まれる国家資格です。
勉強の位置づけ:ネットワーク・システム基盤の知識を広く強化できる
おすすめ学習法:基本情報やセキュリティマネジメント試験の内容を復習しつつ、過去問演習中心で進める
実務とのつながり:システム開発や運用も含めた「セキュリティの位置づけ」を理解できる
セキュリティエンジニアを目指す人は、この資格を通じて「セキュリティ以外の基礎ITスキル」も底上げしておくのがポイントです。
CompTIA Security+・CISSPなど国際資格
グローバルに通用するベンダーニュートラル資格です。
●CompTIA Security+
基礎レベルで受験しやすく、SOC(セキュリティ監視)職に就きたい人の実力証明に役立つ。
●CISSP
上級資格で、実務経験がある人向け。セキュリティポリシー策定やマネジメントに関わるキャリアを目指す際に有効。
勉強の位置づけ:外資系や大手企業を狙う人が取得すると評価が高い
おすすめ学習法:公式トレーニング教材+模擬問題集を活用し、英語での学習に慣れておく
実務とのつながり:国際案件や高度なセキュリティ設計に携わる際の基礎となる
セキュリティエンジニア勉強におすすめの学習教材・書籍
未経験からセキュリティエンジニアを目指す人は、「何を使って勉強すればいいのか」で迷うことが多いでしょう。ここでは、基礎 → 演習 → 資格対策 という流れに沿って、おすすめ教材を紹介します。
基礎を固める初心者向け教材
ITパスポート/基本情報技術者の入門本
セキュリティ以外も含めIT全体を俯瞰できる → 未経験者が最初に読むと理解がスムーズ。
図解系・マンガ形式のセキュリティ入門書
「マンガでわかる情報セキュリティ」などは、専門用語が苦手でも入りやすい。
演習問題やハンズオン形式で学べる教材
セキュリティエンジニアを目指すなら、知識を“読む”だけでなく 実際に手を動かして学ぶ ことが欠かせません。
演習環境やCTF(Capture The Flag)を活用すると、攻撃と防御の仕組みを実践的に理解できます。
ここでは、初心者にも使いやすい演習教材を紹介します。
●CYROP : Cyber Range Open Platform(NICT提供)
教育機関や企業でも利用されるサイバー演習プラットフォーム。シナリオ形式で攻撃・防御の流れを体験できます。
⇒ CYROP 公式サイト
●SECCON Beginners
国内最大級のCTFイベント「SECCON」が主催する初心者向けワークショップ。基礎から実践まで段階的に学べます。
⇒SECCON Beginners
●WEST-SEC CTF
「8割解けるCTF」をコンセプトにした国内イベント。初心者が挫折しにくく、楽しみながら実践できます。
⇒WEST-SEC 公式サイト
●CELTF
個人でも利用できる日本発のCTF練習サイト。自分のペースで演習可能。
⇒CELTF 公式サイト
資格試験対策に役立つ書籍・オンライン教材
資格学習は、知識を体系的に整理するのに最適です。ここでは、初心者から中級者まで使いやすい信頼性の高い教材を紹介します。
●情報セキュリティマネジメント試験(SG)対策本
初心者向け国家資格。基礎用語やセキュリティの全体像を学ぶのに最適です。
⇒試験概要 | IPA公式
●応用情報技術者試験 過去問道場
無料で過去問演習ができる人気サイト。解説もついているため独学でも理解が深まります。
⇒応用情報技術者試験ドットコム
●CompTIA Security+ 公式教材
国際的に通用するセキュリティ資格。演習問題や模擬試験がセットになった教材で、外資系や大手志望の人におすすめ。
⇒ CompTIA Japan 公式
勉強を継続するための工夫
セキュリティエンジニアを目指す学習は、範囲が広く専門用語も多いため、途中で挫折してしまう人が少なくありません。
大切なのは、短期間で詰め込むより、少しずつ継続すること です。ここでは、学習を長く続けるための工夫を紹介します。
学習計画の立て方
①短期目標を設定する
例:「今週はLinuxの基本コマンドを10個覚える」など、1週間単位で到達点を決める。
②スキマ時間を活用
通勤や昼休みに動画教材を視聴 → 自宅で演習を実施と役割を分けると効率的。
③学習ログを残す
学習アプリやスプレッドシートに進捗を記録することで、やる気が継続しやすい。
アウトプット(ブログ・勉強会参加)の重要性
学んだ内容を発信・共有すると理解が格段に深まります。
技術ブログを書く:
学習内容をまとめることで「自分の言葉で説明できるレベル」に。
勉強会に参加する:
国内には SECCON Beginnersなど初心者歓迎のイベントも多数。
コミュニティに属する:
SNSやSlackで同じ目標を持つ仲間とつながることで、継続のモチベーションになる。
モチベーションを維持するコツ
資格試験を目標に設定する
試験日を決めると、学習にメリハリがつく。
小さな成功を積み重ねる
「1つの演習問題が解けた」「ブログ記事を1本書けた」などを喜ぶ。
キャリアの将来像をイメージする
「SOCで働く」「セキュリティコンサルを目指す」など、学習の先にあるキャリアを意識することで継続しやすい。
どうしても続かない場合は、転職支援付きの 活学ITスクールでプロのサポートを受けるのも選択肢です。
まとめ:効率的に勉強してセキュリティエンジニアを目指そう!
本記事では、セキュリティエンジニアになるための勉強法やスキル、資格について解説してきました。
セキュリティエンジニアとして活躍するためには、IT全般に関する知識とセキュリティに関する専門的な知識が必要になります。
また、セキュリティに関する資格を取得することは、自分のスキルを外部に公開する手段として適しており、就職活動や転職活動でも有利に働く機会が多いです。
最短でキャリアにつなげたい方は、転職支援付きの 活学ITスクールで学習とキャリアの両立を目指すのもおすすめです。
条件はありますが、全額キャッシュバック制度を活用すれば自己負担なくスキルを身につけることができます。
そして、未経験からのIT転職成功率は98%以上と高水準のため、セキュリティエンジニアを目指したいのであれば、一度プロに相談してみることをおすすめします。