重要なITインフラ「サーバー」を支える、サーバーエンジニア。
そのサーバーエンジニアの求人は、ほとんどが「実務経験必須」のため、諦めてしまう未経験者も多いのではないでしょうか。
そのような方に向け、本記事では未経験からサーバーエンジニアを目指す方法を紹介します。
サーバーエンジニアに向いている人の特徴や、必要スキル、年収についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
未経験から最短でサーバーエンジニアを目指すのであれば、活学ITスクールをご活用ください。
ネットワークに関する知識習得や資格取得を目指せる、「CCNA資格取得コース」をご用意しています。ネットワーク設計や構築、トラブルシューティングの技術を習得していることを証明できるので、転職活動にも役立つでしょう。
未経験者でもサーバーエンジニアになれる?
実務未経験でも、サーバーエンジニアになることは可能です。
とくに年齢が若いほど有利になります。
IT業界は若い層が重宝される傾向にあり、ポテンシャル採用の可能性が高まるためです。
しかし30代半ばをすぎると、ポテンシャルよりも技術と実績が求められるので、ハードルが上がります。
とはいえ可能性はゼロではありません。
たとえ実務経験がなくても、以下のようなアピール材料があれば30代の未経験者でも採用される可能性はあります。
- これまでの学習の成果
- 学校やスクールなどの卒業歴
- 自作のポートフォリオ
- 資格
実務経験を補うだけのアピールは大変ですが、正しい努力を継続することで、未経験からの転職も十分に可能です。
サーバーエンジニアが主に担当する仕事内容
サーバーエンジニアが行う仕事の内容は、主に以下のとおりです。
- システムに最適なサーバーの選定
- サーバーの設計・構築
- 設計後の管理・運用・保守
- 不具合・エラー対応
- セキュリティ対策
- アップデート・バックアップなど
サーバーエンジニアという名のとおり、主にサーバー業務が中心です。
サーバーを正常に使える状態にし、構築後は運用・保守、また突然エラーが発生した際は早急な対応を行います。
また企業によっては、設置や配線作業に携わることもあります。
サーバーエンジニアの需要と将来性
サーバーエンジニアは今後も需要増が見込まれているため、将来性のある職業と考えていいでしょう。
経済産業省のIT人材に関する調査では、2018年時点でIT人材の供給人数は1,031,538人でした。
これは需要に追いついておらず、22万人も不足している状態です。
今後も当面IT業界の市場規模は拡大すると予想されており、IT人材はいっそうの不足が懸念されています。
IT人材の大半を占めているのは開発エンジニアであり、サーバーエンジニアなどのインフラ人材は、さらに数が少ないのが現状です。
今後もIT人材不足の懸念は、さらに深刻化すると予想されています。
とくに希少性の観点から、サーバーエンジニア需要は高いといえるでしょう。
参照:経済産業省「IT人材需要に関する調査」
サーバーエンジニアの平均年収
人材大手企業「マイナビエージェント」によるランキングによれば、サーバーエンジニアの平均年収は約465万円前後です。
以下の表で、IT関係の仕事の平均年収を確認しましょう。
順位 | 職種 | 平均年収 | 20代平均年収 | 30代平均年収 |
---|---|---|---|---|
1位 | システムコンサルタント | 610万円 | 500万円 | 732万円 |
2位 | プロジェクトマネージャー・プロジェクトリーダー | 569万円 | 468万円 | 622万円 |
3位 | 製品開発・研究開発 | 542万円 | 496万円 | 595万円 |
4位 | パッケージ導入コンサルタント(ERP/CRM/SCM等) | 532万円 | 472万円 | 622万円 |
5位 | 社内システム企画・社内SE | 516万円 | 442万円 | 556万円 |
6位 | IT系営業 | 472万円 | 410万円 | 585万円 |
7位 | サーバーエンジニア | 465万円 | 418万円 | 501万円 |
8位 | ネットワークエンジニア | 455万円 | 376万円 | 554万円 |
9位 | システムエンジニア・プログラマー | 443万円 | 395万円 | 505万円 |
10位 | システム運用・保守 | 416万円 | 387万円 | 466万円 |
11位 | テクニカルサポート・ヘルプデスク | 414万円 | 372万円 | 458万円 |
12位 | 品質管理・QA | 389万円 | 346万円 | 437万円 |
引用:マイナビエージェント「職種別平均年収ランキング」
IT関係の仕事として人気の高いシステムエンジニアやプログラマーと比較しても、平均年収は高くなっています。
サーバーエンジニアに必要な知識・能力
サーバーエンジニアに求められる主なスキルは、次の通りです。
- サーバー設計・運用・保守のスキル
- クラウドサービスを扱えるスキル
サーバー設計・運用・保守のスキル
サーバー設計や運用、保守に関するスキルは、ネットワークエンジニアに欠かせません。
ゼロからサーバーを正常に使用できるまでの作業には、あらゆる問題がつきまとうものです。
- 環境の問題でインストールに失敗する
- セキュリティ対策を施すとエラーが生じて先に進まない
- 正常に動いたため運用したら、途端にエラーが頻発する
このようなトラブルに対応するためにも、スムーズな設計や正常な運用を実現するスキルは必須です。
クラウドサービスを扱えるスキル
サーバーエンジニアには、クラウドサービスを扱えるスキルも必要です。
近年多くの企業が、従来の物理サーバーから、ネット上にデータを保管するクラウドサーバーへの移行を進めています。
クラウドサーバーへの移行により、柔軟な情報管理が可能になり、コストの最適化も期待できます。
企業のITインフラを支えるためにも、システムエンジニアには、クラウドサービスを扱うスキルが欠かせません。
セキュリティを扱えるスキル
ネットワークエンジニアには、セキュリティに関するスキルも必須です。
近年では、大企業のサーバーが攻撃を受けたとの事例が増えています。
そのためサーバーエンジニアは、サーバー設計や構築の際セキュリティ対策を考慮しなければなりません。
サーバーをインストールするOSや環境、またクラウドサービスによっても、施す対策は変わってきます。
さまざまな状況でのセキュリティ対策を勉強し、あらゆる状況に柔軟に対応できるスキルが求められるでしょう。
サーバーエンジニアに向いている人の特徴
サーバーエンジニアは、次のような方に向いています。
- コンピューターや機械が相手の仕事が好きな人
- 現状維持より新しいもの好きで好奇心のある人
- デスクワークに抵抗がない人
コンピューターや機械が相手の仕事が好きな人
機械相手の仕事に苦痛を感じないなら、サーバーエンジニアに適しているでしょう。
サーバーエンジニアは、常に機械を触っている仕事といっても過言ではありません。
サーバーの設計から保守までの一連の流れは、すべてPCで行います。
もちろん従業員やクライアントと話すことはありますが、会話は他の職種に比べて圧倒的に少ない傾向です。
反対に、人とのコミュニケーションを好む方は、大変な仕事だと感じるかもしれません。
現状維持より新しいもの好きで好奇心のある人
新しいものに抵抗なく着手できる方や、好奇心旺盛な方は、サーバーエンジニアに向いています。
サーバー技術は日に日に進化しているため、知識のアップデートが必須だからです。
とくにクラウド型サーバーは、運営がGoogleやAmazonなどのIT大手企業がほとんどです。
カスタマイズ系の技術やアップデートを頻繁に発表するため、都度順応しなければなりません。
新技術および変化を好む方は、サーバーエンジニアに適しているでしょう。
デスクワークに抵抗がない人
デスクワークに抵抗がない人は、サーバーエンジニアに向いています。
サーバーエンジニアは、座っている時間が長い仕事です。
座って黙々と作業するのが苦手な方や、外出が好きなタイプの方は、苦痛を感じる可能性があります。
「サーバーエンジニアはやめとけ」と言われる理由
「サーバーエンジニアはやめとけ」と言われる主な理由として、次の4つが挙げられます。
- 24時間の監視体制がきついから
- サーバーを止められない重圧があるから
- ITの知識を学び続ける必要があるから
- サーバールームでの作業がつらいから
24時間の監視体制がきついから
24時間体制のシステム監視がつらくて、仕事をやめたいと感じることもあるでしょう。
サーバーエンジニアは、システムが常に正常に稼働していることを確認するため、24時間体制での監視が求められる仕事です。
とくに大規模なシステムや重要なサービスを扱う場合、夜間や休日でも問題が発生すれば即座に対応しなければなりません。
このように不規則な勤務は、体力的にも精神的にも大きな負担となりやすく、プライベートな時間を確保するのが難しくなります。
長時間労働や緊急対応が続くとストレスがたまりやすいため、「やめとけ」と言われる要因の一つとなっているようです。
サーバーを止められないという重圧があるから
サーバーを止められないという重圧があるため、「やめとけ」と言われるケースもあります。
サーバーエンジニアにとって、システムの安定稼働は最重要課題です。
システムが停止すれば、企業の業務に重大な影響を及ぼし、顧客やユーザーからの信頼も失いかねません。
「サーバーが止まってはいけない」というプレッシャーは非常に大きいものです。
とくに、金融機関や大手のEコマースサイトなど、1秒でもダウンタイムが許されない業界で働くエンジニアは、その責任感と重圧に日々さらされています。
失敗すれば大きな損害を与えることもあり、その責任の大きさが負担になる可能性があるでしょう。
ITの知識を学び続ける必要があるから
常に新しい技術や知識を学び続けなければならないことがつらいと感じる人もいます。
新しいソフトウェアやハードウェアが登場するたびに、それを理解し、導入・運用できるようにスキルを磨かなければなりません。
この学習の継続について、人によっては「つらい」「もう学びたくない」と感じてしまうことがあるでしょう。
技術の進歩に対応し続ける必要があることも、サーバーエンジニアが「やめとけ」と言われる理由の一つです。
サーバールームでの作業がつらいから
サーバーエンジニアの仕事は、サーバールームでの作業がつらいため大変だと感じる人もいるでしょう。
サーバールームは、サーバーに負担がかからないよう、温度管理が徹底されています。
この温度設定が、人間にとっては寒すぎるケースも少なくありません。
長時間その場にいると、身体に負担がかかることもあるでしょう。
通常のデスクワークとは異なり、体力的な負担も大きいです。
そのため、体力に自信の無い人や寒さが苦手な人にとってはつらい仕事になる可能性があります。
未経験からサーバーエンジニアを目指すための学習方法
未経験からサーバーエンジニアを目指すのであれば、以下の4つの方法があります。
- 専門学校に通う
- プログラミングスクールを利用する
- 書籍やネット教材で独学する
- 資格を取得する
それぞれの方法について詳しく解説します。
専門学校に通う
未経験者からサーバーエンジニアを目指す方法の一つ目として紹介するのが、ITに関する専門学校に通う方法です。
専門学校のメリットは以下の通りです。
- 高度な知識をじっくり学習できる
- 同じ志をもつ生徒同士で交流し、切磋琢磨できる
- 不明点を講師に質問できる
- 学校側で、企業への就職を斡旋してくれる
専門学校は、恵まれた環境で知識を養える点が魅力です。
卒業することで、知識や実力、やる気をアピールできるでしょう。
プログラミングスクールを利用する
プログラミングスクールも、サーバーエンジニアへの転職におすすめの方法です。
専門学校よりも実践的な内容を、短期間で習得できます。
プログラミングスクールの主なメリットは次の通りです。
- 通学型の場合、生徒と交流できる
- 講師にいつでも質問できる
- 履歴書・ポートフォリオ作成支援
転職サポートが充実しているプログラミングスクールに通うことで、転職成功率アップが期待できます。
書籍やネット教材で独学する
サーバーエンジニアの基礎的な知識は、書籍やネットでの独学も可能です。
ネット上には無料で得られる情報も多く、足りない部分のみ書籍で補う勉強法を実践している人もいます。
独学のメリットは、お金をかけず、自分のペースで隙間時間を活かして学べる点です。
しかし学習内容にバラつきが生じやすく、挫折率が高まるリスクもあります。
資格を取得する
IT関連の資格の取得に向け、学習することで、必要な知識や技術を身につける方法もあります。
資格があれば、実務未経験でも一定の知識とスキルをアピールできます。
資格を取得するためにやるべき学習が明確なので、未経験者でも着手しやすいでしょう。
資格取得によって、サーバーエンジニアへの転職成功率を大きく高めることも可能です。
未経験からサーバーエンジニア転職で有利になる資格
未経験者がサーバーエンジニアに転職する際に有利になる資格を紹介します。
- OS(オペレーティングシステム)系の資格
- ネットワーク系の資格
- クラウドサービス系の資格
資格の名称 | |
---|---|
OS(オペレーティングシステム)系の資格 | MCPLinuC |
ネットワーク系の資格 | CCNACCNP |
クラウドサービス系の資格 | Azure認定資格Google Cloud認定資格AWS認定 |
OS(オペレーティングシステム)系の資格
サーバーエンジニアは、OS関連の知識が必要です。
そのため、OS系の資格は面接において強力なアピール材料となるでしょう。
OS系のおすすめ資格は、以下が挙げられます。
- MCP(マイクロソフト認定資格)
- Linux技術者認定資格 LinuC
マイクロソフトのWindowsは、国内はもちろん、世界で圧倒的なシェアを誇るOSです。
取得によって、その実力やスキルをグローバルに証明できるでしょう。
またLinuxも需要の高いOSなので、「Linux技術者認定資格 LinuC」もおすすめです。
3つのランクに分かれているので、自分のレベルに合わせて挑戦しましょう。
ネットワーク系の資格
ネットワーク関連の知見もあると、サーバーエンジニアへの転職で有利になります。
構築から運用までの一連の流れの中で、ネットワークの知識が必要になる場面は多いためです。
なお、ネットワーク系のおすすめ資格としては、以下が挙げられます。
- CCNA
- CCNP
どちらもネットワーク機器の大手企業「シスコシステムズ」が提供する資格です。
とくにCCNAは、ネットワークをはじめとするインフラ系の登竜門として知られます。
未経験者でもプログラミングを学べる「活学ITスクール」なら、CCNAを短期間で取得可能です。
合格率も92%と高いため、これからCCNAを取得したい方はぜひ受講をご検討ください。
クラウドサービス系の資格
現代では、サーバーをオンプレミス型からクラウド型に移行する企業が増えています。
これからサーバーエンジニアを目指すなら、クラウドサービス系の資格の保有が好ましいでしょう。
資格があることで、今後の主流とされるクラウドサーバーの深い知識や、実践的なスキルを証明できます。
クラウドサービス関連の資格としては、主に以下が挙げられます。
- Azure認定資格
- Google Cloud認定資格
- AWS認定
いずれもIT大手が運営する資格です。
グローバルな実力を証明できることや、将来性の観点から、大きなメリットが得られるはずです。
未経験のエンジニア案件が豊富な転職サイト・エージェント
未経験のエンジニア案件が豊富な転職サイトや転職エージェントを紹介します。
- 活学キャリア支援
- リクルートエージェント
- ワークポート
- マイナビ IT AGENT
活学キャリア支援
活学キャリア支援は、活学ITスクールが運営しているITに特化した転職エージェントです。
未経験求人を1,200件以上取り扱っており、パソコンスキルに自信の無い人の転職もしっかりサポートします。
専任のキャリアアドバイザーが担当するため、IT未経験者でも安心して転職活動に臨めるでしょう。
IT研修月の求人も豊富で、最短2日でエンジニアを目指すことも可能です。
何から学べばいいかわからない方は、お気軽にご相談ください。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、人材業界大手の「リクルート」が運営する転職エージェントです。
その強みは、何といっても圧倒的な求人数にあります。
IT特化型の転職エージェントよりも、エンジニア向けの求人が多いのが特徴です。
たとえば、未経験のエンジニア求人を検索すると、公開されているだけでも2万件以上がヒットします。
未経験からサーバーエンジニアへの転職を目指す方にとって、登録しておいて損のないエージェントです。
ワークポート
ワークポートはエンジニアをはじめとする、IT業界に強い転職エージェントです。
エンジニア関連の案件が豊富で、さらに細かな職種から選択できるため、未経験でもサーバーエンジニアとして活躍できるチャンスが得られるでしょう。
またワークポートは、一人ひとりに専属のキャリアアドバイザーがつき、転職を徹底サポートしてくれます。
アドバイザーの質の高さにも定評がある転職エージェントです。
マイナビ IT AGENT
マイナビ IT AGENTは、人材大手マイナビが提供するエージェントで、「ITに特化したマイナビAGENT」という位置づけになります。
20・30代の転職に注力しており、若い年齢層から絶大な信頼を得ている点が特徴です。
求人数もさることながら徹底的なサポート体制も魅力なので、ぜひ登録したいエージェントです。
まとめ:正しい努力で未経験からサーバーエンジニアを目指そう!
実務未経験でも、サーバーエンジニアとして転職することは可能です。とはいえ的外れな努力を継続しても、サーバーエンジニアになることはできません。
サーバーエンジニアを目指す際は、次のポイントに着目してください。
- サーバーエンジニアとして何が求められているか
- これから先どんな技術が重宝しそうか
- 未経験の自分なりに、企業に売り込める付加価値は無いか
「求められていること」と「自分だけの強み」を掛け合わせ、大きく活躍するサーバーエンジニアを目指しましょう。
未経験者からサーバーエンジニアを目指すなら、まずはネットワークの技術を習得するのがおすすめです。活学ITスクールでは、基礎的なネットワークスキルの証明ができるCCNA資格取得コースのカリキュラムをご用意しています。
アニメーション動画を使ったわかりやすい解説、実機を使った研修もあるので、サーバーエンジニア未経験の方も基礎的な知識を身につけられます。